NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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オスガキに懐かれた放課後。

「……本当に、油断も隙もないですー」

「そ、そうか……」

 

 放課後になり、俺達は予定どおりヨゼフィーネの復帰祝いをするために、帝都の繁華街に繰り出していた。

 俺? わざわざ壁になるようにヨゼフィーネと俺の間に挟まって歩くエマに、ずっとジト目を向けられてますが何か?

 

「センパーイ☆ ぼくはパフェが食べたいです☆」

「オマエの希望なんざ聞いてない」

「冷たい☆」

 

 片やユミルの奴はエマとは反対側……つまり左側に位置し、おねだりするように上目遣いでそんなことを(のたま)っている。

 というか、どうしてこんなに懐かれた。ヨゼフィーネを狙う間男じゃなかったのかよ。

 

「やはり許せないでござる! どうしてニコラス殿の周りには、あんなに美少女ばかりいるでござるか……!」

「……フーゴ氏は、自分の行動を(かえり)みるべきだと思う」

「ローザ殿、それはどういうことでござるか?」

「……いつも舐め回すようにボク達を見るし、隙あらばボディタッチしようとしてくるし、キモいし、デヴだし、豚だし」

「ありがとうございますでござる」

 

 ローザに散々罵られ、怒りや悲しみを通り越して感謝してしまうフーゴ。

 やはりこの男、天性の豚である。

 

「それで、どこに連れて行ってくださるんですの? そ、その……ちょっとだけ、期待しているんですのよ?」

 

 偉そうに尋ねつつも、視線を泳がせて少し頬を染めるヨゼフィーネ。

 何これ、ランベルト皇子のこと吹っ切れて、さらにバチクソ可愛くなってるんだが。

 

「むー! ヨゼフィーネ様は、ニコさんを見ないでくださいー!」

「ちょ!? なんですの!?」

 

 いきなり飛びつき、強引に手で目隠しをするエマ。

 ヨゼフィーネは戸惑った素振りを見せているが、そんなじゃれ合いを楽しんでいる模様。やっぱり仲良いな。

 

「……これは、色々と苦労しそう」

「? ローザ?」

「……なんでもない」

 

 ローザが何かを呟いたかと思ったら、俺が尋ねる前に、ぷい、と顔を背ける。

 何だっていうんだよ、まったく。

 

 そんなこんなで、俺達は騒がしく繁華街の大通りを突っ切ると。

 

「あら……なかなか素敵じゃない」

 

 クラシカルな大人の雰囲気を漂わせる喫茶店に到着し、ヨゼフィーネが少しご機嫌になった。

 ここはまだレーアとまだ婚約中だった頃、いざデートする時のために調べておいたところだ。

 

 まだ一度も来たことがないし、あの女のせいでせっかくの良い店に行けないというのは(しゃく)なので、今日はあえてここをチョイスしてみた。

 

 といっても。

 

(この外観、メッチャ見覚えあるんだよなー)

 

 所詮ここは、NTR系同人エロゲの世界。この喫茶店のデザインもルミナスシリーズに限らず、他の同人エロゲでも使い回されているフリー素材だったりする。

 なので、むしろ俺にとっては実家のような懐かしさまで覚えてしまう。

 

「さあ、入ろうぜ」

「はい!」

 

 ということで、俺達は店の中に入り、並んでいる二つの四人掛けのテーブルに、三人ずつに分かれて座る。

 なお、組み合わせなのだが。

 

「えー☆ センパイと同じ席がよかったのにー☆」

「よいではござらぬか。拙者と同じ席でござるし」

「それが嫌なの☆」

「酷いでござる!」

 

 とまあ、早速フーゴに罵倒するユミル。聞いてのとおり、この二人は俺とは別の席である。

 で、残る一人はというと。

 

「二人共、喧嘩しては駄目ですわよ」

「ハーイ☆」

「拙者と全然扱いが違うでござる。でも、それがいいでござる」

 

 ヨゼフィーネが二人をたしなめると、挙手して素直に言うことを聞くユミル。元々彼女を狙う間男なんだし、それも当然か。

 逆にフーゴは、ぞんざいに扱われているのに、なんで喜んでるんだよ。

 

「そのー……わたし的には嬉しいですけど、あれ、本当にいいんですかー……?」

 

 全員を蹴散らして無理やり俺の隣を陣取ったエマが、ユミルを見やりおずおずと尋ねる。

 彼女はあのオスガキがヨゼフィーネを狙っていることを知っているため、それを危惧してのものだ。

 

「大丈夫だよ。さすがに俺達がいる状況で何かできるはずもないし、同じく事情を知っているフーゴもいるしな」

 

 もちろんフーゴに関しては何一つ役に立たないことは承知しているが、ユミルはあれだけエマに恐怖を植え付けられているんだ。下手な真似をすることはないだろう。

 それにアイツ、わからせられてから俺にご執心だし。心の底から不本意なんだが。

 

「あは☆ やっぱりぼくと同じ席がよかったんじゃないですか☆」

「そんなわけないだろ」

 

 俺がエマとの会話の流れでちょっと様子を(うかが)っただけで、ユミルの奴が調子に乗って熱を帯びた視線で見つめ返してくる。吐きそう。

 

「とりあえず、早く注文しようぜ。いつまでも水だけじゃ、お店にも迷惑だ」

 

 そう言ってメニュー表に目を通していると。

 

「は……?」

 

 なんと、ランベルト皇子が来店してきやがった。

 しかも、ピンクの髪をした女とともに。

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