NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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この世界は、女装趣味の奴が多すぎる。

「は……?」

 

 なんと、ランベルト皇子が来店してきやがった。

 しかも、ピンクの髪をした女とともに。

 

「ニ、ニコさん、あれ……」

「ああ、俺も驚いた」

 

 エマも気づいたようで、目を見開きながら俺に耳打ちする。

 しかし、これはどういうことか。

 

 何せあの男、間男達に接触してきた謎の女らしき人物と、一緒にいるのだから。

 

「おい、ユミル」

「どうしたの☆」

「ちょっとトイレに付き合え」

「「「「っ!?」」」」

 

 俺のその一言で、ユミル本人とエマを除き、全員が凍りついた。

 これ、絶対に勘違いされてるやつじゃん。

 

「や、やだなあ☆ やっぱりセンパイは、ぼくのこと……☆」

「うるさい。さっさと来い」

「お゛っ゛☆ そ、そんな強引に手を……でも、嫌いじゃない☆」

 

 お願いだから、誰かコイツを黙らせてほしい。

 いよいよみんなだけでなく、近くにいた客にまで白い目を向けられてるんだが。

 

 とにかく、このままでは居たたまれないのでユミルを連れてトイレ……ではなく、ちょうどランベルト皇子の席から死角になる位置に移動する。

 

「あれを見ろ」

「あれ☆ ……って、あの女」

 

 ほんのちょっと前までメスの顔になっていたユミルの表情が、険しいものに変わる。

 語尾に『☆』をつけ忘れるほどに。

 

「お前に接触したっていう女で間違いないか?」

「うん……あの髪、それにちょっと顔が隠れているけど、背格好を含めあの女だよ」

 

 やはりか。

 となると、考えられることはただ一つ。

 

「あのクソバカ皇子が、裏でヨゼフィーネを寝取らせようと画策していたってことか」

 

 そう思い至った瞬間、怒りがこみ上げる。

 どんな理由があるのか知らない。そこまでしてまで、ヨゼフィーネとの婚約を拒みたかったのかもしれない。

 

 だけど、それは人としてやっちゃ駄目だろ。

 こんなものは、寝取らせですらない。

 

「分かった、助かったよ」

「う、うん……」

 

 俺を見てどこか怯えたような表情のユミルに席に戻るように告げる。

 今度はフーゴにここに来るように、伝言を頼んで。

 

「な、なんでござるか……? ユミル殿だけでは飽き足らず、今度は拙者にまで……」

「間違ってもそんな気持ち悪いことを言うな。それより、あの盗聴器の音声を拾いたい」

「ブヒ!? 盗聴器でござるか!?」

 

 驚くフーゴに、俺はランベルト皇子の席を指差した。

 

「あの二人がどんな会話をしているか、知りたいんだ」

「そ、それはいいでござるが、あのペン型盗聴器を持っているとは限らないでござるよ……?」

「制服の左胸の部分が、僅かに膨らんでいる。あれはきっと、内ポケットにペンを入れているからに違いない」

「そうかもしれないでござるが……」

 

 もちろんそれが、あのペン型盗聴器だとは限らない。

 だが、だからといって確認しない理由もない。

 

「いいから早く」

「わ、分かったでござる」

 

 フーゴは頷くと、盗聴器のレシーバーを取り出し、スイッチを入れた。

 

『……君の提案に乗ってわざわざ僕も骨を折ってあげたのに、全然上手くいかないじゃないか』

「「っ!?」」

 

 レシーバーから聞こえた、中性的な声。

 ランベルト皇子のものではないことは明らかなため、あのピンクの髪の女のものだろう。

 

 だけど。

 

「これ、男の声っぽくないか?」

「そうでござろうか。拙者はそうは思わなかったでござるが」

 

 高くもなく低くもない声は、女性と言われればそこまで違和感はない。

 だけど、俺的には何故か、男の声だと思ってしまったのだ。

 

 それに。

 

「この声の主、『僕』って言ってたし」

「それを言うならローザ殿やユミル殿だってボクっ娘ですぞ」

「待て。ローザはともかく、ユミルは正真正銘の男じゃねーか」

 

 この状況で条件反射的にツッコミを入れてしまう自分の(さが)に哀しみを覚えてしまうが、今は二人の会話に注目すべきだろう。

 俺達は再びレシーバーに耳を傾ける。

 

『そんなことは分かっている! ……いや、失礼。だがあの校医のヴァイトも、ユミルとかいうおかしな男も、いずれも邪魔されてしまった』

『彼……ニコラス=フリートラントに、だよね』

『…………………………』

 

 ランベルト皇子も謎の女も、俺が未然に寝取られを阻止したことに気づいていたか。

 あれ? つまり俺、結構危険な立場なんじゃないか?

 

 だけどそんなの今さらだし、それくらい最初から覚悟していたが。

 

『二人は使えなかったが、それでも結果的に、あの女と婚約破棄はできた。だから……』

『僕が彼女を(さら)ったところで、帝国に邪魔をされることはない、か』

『ああ』

 

 ……あの女、ヨゼフィーネを(さら)うって言ったよな。

 しかもランベルト皇子が、そのお膳立てをしているってことかよ。

 

「ニ、ニコラス殿……」

「ああ、とんでもないことを聞いちまったな」

 

 だがあの二人は、何が目的でそんなことを企んでやがる。

 それに、ここに来てまた別の女までいるとか、話がおかしな方向に進んでるんだが。

 

 大体ここは、NTR系同人エロゲの世界なんだぞ。

 レーアの一件での皇室の落胤(らくいん)とか、今回のヨゼフィーネに関する謎の陰謀とか、無駄にミステリー要素をぶっ込んでくるのはやめてもらっていいかな。

 

 エロゲユーザーは、そんなの求めてないんだよ。

 

『……約束は覚えているだろうな』

『分かっているよ。……だけど、それも彼女を手に入れてからの話だ』

『ああ、それでいい』

 

 どうやらランベルト皇子は、ヨゼフィーネの身柄と交換に、謎の女から何かしらの便宜(べんぎ)を図ってもらうつもりのようだ。

 つまり、それだけの力が、あの女にあるということ。

 

『だけど、僕としてはソフィアも連れて行きたいんだけどね』

『っ!? 駄目だ! 彼女だけは、絶対に……っ!』

『分かってるよ。惜しいけど、二兎を追って肝心のヨゼフィーネ嬢を逃したんじゃ、それこそ無意味だし』

 

 やはりランベルト皇子は、ソフィアにご執心。

 謎の女も彼女を欲しがってるみたいだが、それよりもヨゼフィーネのほうが優先順位は高いってことか。

 

 あの女は、ヨゼフィーネのどこにそれほどの価値を見出しているんだろうか。

 

 ヨゼフィーネは帝国最大の権力を誇るヴァイデンフェラー公爵家の令嬢で彼女自身も優秀だが、言ってしまえばそれだけ。

 ロムレス正教から『聖女』の称号を与えられたソフィアのほうが、その価値は上だろう。

 

 もちろん、ソフィアを隣国へ(さら)ったりなんてすれば、帝国は血眼になって犯人を捜そうとするだろうし、それ以上にロムレス正教が黙っていない。

 きっとロムレス正教は西方諸国内にいる全ての信徒を総動員するだろう。そんなことになれば、下手をすれば世界は大混乱になる。

 

 ならソフィアに手を出さない選択をするのも、当然ではあるのだが。

 

(それはヨゼフィーネだって、同じことなんだけどな)

 

 何度も言うが、彼女は皇室の血を引く公爵令嬢。

 誘拐した犯人を見つけるまで、何としてでも捜索することは目に見えている。

 

 そもそも第二皇子に過ぎないあのボンクラ皇子に、帝国や公爵家を抑止する力はないのだから。

 

『それにしても、その格好似合っているぞ』

『うるさい。……じゃあ僕は、これで失礼するよ』

 

 不機嫌そうにそう言い放ち、謎の女が席を立つ。

 さて……それじゃ、その正体を丸裸にさせてもらおうか。

 

 俺は女が店を出るよりも先に、ステータスをオープンすると。

 

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名前:ダミアン=ルネ=ド=カロリング

性別:男

年齢:16

種族:人間

職業:カロリング王国王太子(学生)

スキル:【暴君】

経験人数:1人

開発度(口):74

開発度(胸):83

開発度(膣):0

開発度(尻):91

好感度(ヨゼフィーネ):100

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 この世界は、女装趣味の奴が多すぎる。

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