NTR系同人エロゲのサレ夫に転生した俺、幼馴染で婚約者のステータスをオープンしてみたら既に寝取られてたんだが   作:ぜんはいざ

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聞いてしまったヒロインのオホ声。

「……本当に、待ち伏せしましたねー」

「だなー……」

 

 別のクラスを張り込んでいた俺達はチャラ男の後をつけると、食堂で宣言していたとおり、下品な笑みを浮かべたアイツは、校舎の陰に隠れてレーアを待ち伏せしやがったよ。

 

「ですけど、わたし達は本当にこのまま見ているだけでいいんですかー? あの人、強引な手段を使ってでもニコラスさんの婚約者に迫ると思うんですけど」

「ああ、それは俺も分かってる。だけど、何かする前に止めたところで、言い逃れられてしまうだけでまた仕切り直しになってしまうだけだ」

 

 実際ゲームでも、サレ夫などによる横槍が入っても別の日に再び寝取りチャレンジが行われ、ストーリーが進行する仕様。

 なら、そもそも二度とこんな真似ができないよう、決定的な証拠をつかんでこの舞台から退場願わないと。

 

「いえ、わたしはいいんですよー? でもニコラスさんにとって、婚約者が少なからず危険な目に遭うかもしれないわけですし……」

 

 相変わらずニコニコしているから分かりづらいが、どうやらエマは俺を気遣ってくれているようだ。

 どうしよう。見た目を含め彼女から感じる母性に、思わずオギャりたくなってしまう俺がいる。

 

「大丈夫だよ。そうなる前にちゃんと止めるし」

「……分かりましたー。ニコラスさんがいいのなら」

 

 あまり納得してはいないようだが、エマは俺の考えを受け入れてくれたようだ。

 気を遣わせてしまってちょっと申し訳ないものの、『ルミナスの壊れた日々Ⅲ』を知り尽くしているから、チャラ男がどのタイミングでどんな行動を取るかは全て把握している。何ら心配はない。

 

 それに。

 

(別に、レーアにそれほど思い入れがあるわけでもないし)

 

 前世の記憶が蘇る前だったら間違いなく脳破壊されていただろうけど、生憎レーアが寝取られることも、どうやって寝取られたかも、どんなエロいことをしたのかも、Live2Dでぬるぬる動くエロシーンで視聴済み。むしろ見飽きてるから。

 

 だから間男を成敗するのは、脅迫されて従うしかなかったレーアへのちょっとした同情心でしかないわけで。

 何度も言うが、幼馴染としてならまだしも、婚約者としての関係を続ける気はさらさらない。

 

 俺が冷たい? ……そうかもしれないな。

 

「うーん……ちょっと思っていたのと違いますねー……」

「エマ?」

「いいえー、なんでもないです」

 

 エマが何かを(つぶや)いていたようなので尋ねるものの、彼女はにぱーと笑うだけで答えてはくれなかった。

 まあ、大した内容じゃないだろう。

 

「あ」

 

 小さく声を上げたエマの視線の先を見ると、現れたのはレーア。

 同じくそれを見たチャラ男も、口の端を吊り上げる。

 

「じゃあエマ、手筈(てはず)どおりに」

「はい」

 

 俺達は二人に気づかれないように回り込んで予定の位置に来ると、様子を見守る。

 

「へっへっへ……よう」

「あなたは……?」

 

 突然目の前に躍り出たチャラ男に、レーアは僅かに目を見開く。

 ただ、怪しい雰囲気を察したようで、彼女が身構えた。

 

 それにしても、ゲームどおりの登場の仕方とはいえ、もう少し上手いやり方があったんじゃないだろうか。

 これじゃどう考えても『警戒してください』と言ってるようなものだろ。何気にゲームでは寝取り成功率百パーセントだけど。

 

「なあ、知ってるか? 婚約者の……ええと、なんて名前だっけ」

「……ニコラスのこと?」

「おお、それそれ。アイツ、お前がいるにもかかわらず浮気してるんだぜ」

 

 チャラ男の言葉を聞いた瞬間、レーアの顔が強ばる。

 それは俺が浮気していると本気で思っているのか、それとも、自分が寝取られていることを見透かされた気になったからなのか。

 

 ちなみに『ルミナスの壊れた日々Ⅲ』では、他の間男との寝取られ進行度によってこの後の台詞(せりふ)が変わる。

 レーアは既に寝取られ済みなので、おそらくは。

 

「馬鹿じゃない? 婚約者がいるのに浮気するとか、あり得ないから」

 

 冷ややかな視線をチャラ男へ向け、レーアが言い放つ。

 そうだよなー、自分が寝取られていることを悟られないようにするためにも、動揺してる素振りを見せるわけにはいかないからな。

 

 じゃないと、自分の心が保てなくなるし。

 

「だけどよお、俺、見たんだぜ? アイツが他の女と仲睦まじく一緒に歩いてるところを」

「だったら証拠を見せてよ。そんなもの、ないだろうけど」

 

 あくまでも強気な姿勢を崩さないレーア。

 一向に(ほころ)びを見せない彼女に、チャラ男が苛立ちを募らせていく。

 

 その証拠に。

 

「あん? んなの、直接見りゃ分かるだろ。だからこの俺が、その浮気現場まで連れて行ってやるよ」

「お断りだね。誰があんたなんかの言葉を信じて、のこのことついて行くと思う? 馬鹿じゃない?」

 

 さっきまでの軽いノリは鳴りを潜め、チャラ男が汚い口調で吐き捨てるように告げる。

 レーアもレーアで、どこか(あお)るような笑みを浮かべ肩を(すく)めた。

 

「あのー……さすがにそろそろまずいのでは?」

「だな」

 

 おそらく、今出て行って近づけば、チャラ男がレーアに手を出すタイミングとドンピシャになるはず。

 エマに俺の後ろを歩くように指示しつつ、校舎の陰から出ると。

 

「あーもう、うっせーなあ! いいから来いよ!」

「っ!? やっ!」

 

 強引にレーアの腕を取り、どこかへ連れて行こうとするチャラ男。ゲーム同様、誰もいない校舎裏に連れ込んで、強制的に身体に分からせるつもりだろう。

 レーアは抵抗を試みるものの、力の差は歴然。抗うこともできず引きずられてしまう。

 

「大体よー、んなけしからん乳してるオマエが悪いんだよ!」

「お゛っ!?」

 

 え、待って。

 

 興奮したチャラ男がどさくさに紛れておっぱいを()んだ瞬間、レーアの口からオホ声(CV.餅◯あむ)が漏れたんだけど。

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