ブレイブアフター   作:わしのシアン

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利用規約にて「設定資料を別作品として投稿することはできない」との記載を確認したため、本編の前に統合・掲載する形に変更しました。


年代記・キャラクター紹介・用語集(1章開始前)

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◆ 剣暦年表 ― 剣と魔の歩み ◆

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◆ 創世期 ― 傭兵と盗賊の時代 ◆

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第零紀

 傭兵ブレイブ16歳、盗賊ローエン(年齢不詳)と出会う。共に各地の遺跡を巡り、勇名を轟かせる。

 ブレイブ17歳、ローエンの魔法支援を受け、湖の怪異を討伐。湖の精霊により強制的に聖剣と契約。以後「剣の加護」を得て名を馳せる。

 ブレイブ18歳、僧侶マリア16歳を聖堂教会の指示で引き取る。

 ブレイブ19歳、盗賊ギルドの依頼でローエンと共に情報収集任務にあたる。ローエンの共犯者の罠により、ローエンが致命傷を負うも任務成功。その際にローエンが不死の存在であることを知る。

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◆ 王国建設期 ― 勇者王の治世 ◆

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剣暦1年

 ブレイブ20歳、魔王を討伐し、勇者王として戴冠。聖女マリア18歳を妻に迎え、剣の国を建国。ローエン、側室として王の傍らに留まる。

剣暦5年

 ブレイブ25歳、ローエンとの間に王子アルトリウスを授かる。マリア23歳、嫉妬により聖堂へ籠り始める。

剣暦10年

 ブレイブ30歳、マリア28歳との間に遅咲きながら第二王子ブライアンを授かる。王国体制が固まり始める。

剣暦15年

 ブレイブ35歳、ローエン追放。市井でアルトリウス10歳を育てる。

剣暦30年

 勇者王ブレイブ齢50歳にて崩御。長子アルトリウス25歳は魔族の血を理由に継承権を放棄。次男ブライアン20歳が王位を継ぐ。聖剣は継がれず、“風呼びの剣”が国の象徴となる。

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◆ 登場人物名鑑 ― 剣と魔を継ぐ者たち ◆

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【ブレイブ・セルヴァンテス・ブレイディア】(享年50)

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 傭兵上がりの青年。湖の怪異討伐にて聖剣と強制的に契約させられ、魔王討伐後に“勇者王”として祀り上げられる。平和と秩序を重んじる理想家だが、その背後には多くの血と犠牲がある。生涯の妻は聖女マリア、側室として不死の魔女ローエンを迎える。聖剣を継がせることなく崩御。剣の国の建国者として後世に語り継がれる。

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【ローエン】(年齢不詳)

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 盗賊ギルド出身の女。戦場を渡り歩く中でブレイブと出会い、共に戦う。不死の肉体を持ち、魔導符と短剣を操る。葬儀の後、南の荒野にアルトリウスと共に旅立つ。

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【マリア・アウグスト・ブレイディア】(生没不明)

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 聖女として聖堂教会に仕えた少女。ブレイブの正妻。温和で慈愛に満ちるが、心の奥に強い独占欲を秘めている。ローエンへの嫉妬から王宮を離れ、王都の聖堂教会に籠ることが多かった。ローエンを追放した後、罪悪感で苦しむ。マリアの残した“白の奇跡”は今なお聖堂教会に残り、後世では信仰の象徴とされる。

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【アルトリウス】(黒銀の継承者)

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 ローエンの子。魔族の血を引くため王位継承を放棄。剣術と魔導を併せ持つ稀有な存在でブレイブの「黒銀の刃」を継承した。

 その美しさゆえに、母ローエンからは“アリス”の愛称で呼ばれ、深く愛されている。

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【ブライアン・ヴェンタリス・ブレイディア】(風呼びの剣王)

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 ブレイブとマリアの子。剣の国第二代王。聖剣継承を拒み、ローエンにより鍛造された「風呼びの剣」を象徴とする。

 アルトリウスとは5歳で離別したが、王太子時代に再会。

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◆ 世界・用語解説 ― 剣と魔の記録 ◆

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【聖剣(せいけん)】

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 湖の精霊によって選ばれし者のみに強制的に契約される神器、あるいは呪物。勇者ブレイブがその第一の契約者と伝えられる。

 契約の瞬間、剣は契約者の生命力と魂を媒介として燃え上がり、その身を剣に耐えうる器へと変質させる。

 聖剣はその代償として契約者の寿命を喰らい、純白の炎を宿すといわれ、振るうたびに命の光が削れてゆく。

 その炎は聖性と破滅を併せ持ち、魔を祓い、闇をも焼き尽くすが、最終的には持ち主自身をも浄化する運命を秘めている。

 

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【黒銀の刃(こくぎんのやいば)】

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 ブレイブが勇者として名を馳せる以前から愛用し、引退まで使い続けた双剣。

 魔物に対して高い殺傷性を持たせるため、銀を鋼に混ぜて鍛造されたローエンの手による逸品であり、聖剣とは対を成す“人の業の象徴”とも呼ばれる。

 黒き刃身は魔を穿ち、銀の縁は穢れを祓うとされ、人の理性と欲望、その相克を象徴するかのように輝く。

 聖剣が神より授かる力であるなら、この双剣は人の手で造られた意志の証――己が罪を斬り拓くための刃である。

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【聖堂教会(せいどうきょうかい)】

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 剣の国建国以前から存在する宗教組織。祈りの秘術を僧侶たちに授け、人々の生活と信仰を支えてきた。現在も国の精神的支柱として力を持つが、その教義は時代ごとに変遷している。

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【秘術(ひじゅつ)】

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 聖堂教会が伝承する神聖術体系の総称。詠唱魔法の理論に信仰儀式を組み合わせ、祈りを媒介として発動する点に特徴を持つ。

 主に肉体の治癒・毒や呪詛の浄化・悪霊や不浄の退けなど、生命と魂の安定を目的とした術式が多く、「回復魔法」「浄化魔法」として一般に知られる。

 術者の信仰心と精神集中が威力を大きく左右するため、純粋な学問体系である詠唱魔法とは異なり、祈りの姿勢と心象が結果に直結する。

 秘術は信仰を持つ者すべてに門戸が開かれているが、真に奇跡を顕現できる者はごく少数とされる。

 

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【白の奇跡(しろのきせき)】

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 聖女マリア・アウグスト・ブレイディアによって確立された高位の祈りの秘術。

 彼女の祈りが生み出す白光は、癒しと浄化の双方を併せ持つ特異な力であり、腐敗や呪詛を焼き払い、死に瀕した者の魂さえ呼び戻すと伝えられる。

 従来の秘術体系が「守護と回復」を主としたのに対し、白の奇跡は浄化の炎による攻撃的側面を内包しており、これまで祈りでは届かなかった「魔物や穢れを焼く術」を実現した。

 この新たな祈りは、癒しの光が悪しきものをも裁くという二面性を持ち、聖堂教会の理念と教義に大きな衝撃を与えた。

 やがて白の奇跡は、「浄化と再生」「赦しと審判」を併せ持つ究極の祈りとして体系化され、信徒たちの間で“奇跡”と称えられるに至った。

 その白炎は清らかでありながら、罪をも照らし出す厳しさを宿すと伝えられている。

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【魔法(まほう)】

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 魔力を用いて自然現象を操る術の総称。人間、魔族、精霊など多様な種族が用いるが、理論体系はそれぞれ異なる。扱う者の魔力量と精神集中が術の成否を左右する。

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【触媒魔法(しょくばいまほう)】

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 魔導符・宝石・金属片などの触媒に、あらかじめ術を封じて発動させる魔法形式。詠唱を必要とせず、少量の魔力で安定した効果を得られることから、盗賊や傭兵をはじめとする実戦派の間で広く用いられている。

 その本質は「他者の詠唱を封じて再利用する」技術にあり、術者自身が編み込んだ魔法を触媒化すれば、自らあるいは他者が即応的に発動することができる。

 即応性と携行性に優れる反面、術式が固定化されるため威力と応用性は限定的である。ローエンはこの体系を極め、戦闘用の魔導符を自ら製作・運用する稀有な術者として知られる。

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【詠唱魔法(えいしょうまほう)】

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 触媒を補助として用い、その場で魔力を編み、術式を構築・展開する魔法形式。発動までに詠唱と集中を要するが、威力と応用性は極めて高く、理論的完成度において最も古くから体系化された主流の魔法である。

 高位の術者はこの詠唱理論を深く理解し、術式を触媒に封じることで触媒魔法へと転化させることができる。ゆえに詠唱魔法は、触媒魔法を含むすべての体系の基盤とも言われる。

 学派や聖堂教会に属する術者はこの体系を学び、理論と信仰、そして技術の調和を目指している。ローエンもまたその理を理解し、実戦に適する形で応用している。

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【魔王核(まおうかく)】

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 歴代魔王の魂を束ねる核、手近な魔族に憑依すると言われている。前回の魔王討伐時には聖剣の力で著しく損傷していたようだが……?

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【風呼びの剣(かぜよびのつるぎ)】

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 不死の魔女ローエンが鍛え上げた片刃剣であり、風を司る符式が鞘と刀身そのものに刻まれた触媒魔法の結晶。

 使用者の呼吸と魔力の流れに呼応して符が共鳴し、空気の流れを刃と化す。振るう一閃は風そのものであり、大いなる風の奔流が敵を薙ぎ払うという。

 聖剣を継がなかったブライアン・ヴェンタリス・ブレイディアが己の象徴として選んだ剣であり、その切先には神に頼らず鍛造によって理を掴まんとした魔女の意思が宿る。

 後の時代にはブライアン王権の証として墓標に安置され、その鞘に刻まれた符は今も微かに風を鳴らすと伝えられている。




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