オラリオのオカマ道   作:雪兎ですが?

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 書いてはみましたけど、うまく書けている自信はありません。
読みたい人だけ読んでください。


そのオカマ、ダチのために

 

 ロキ・ファミリアの面々からボンちゃんと呼ばれたこのオカマは、自らをボン・クレーと名乗るロキ・ファミリアのLV7の冒険者である。

二つ名は【オカマ道(オカマウェイ)】。

友のために体を張るその姿はみんなから尊敬されているのだ。

そんなオカマは友をバカにされるのが大嫌いなのだ。

 

「話を聞いてたら何なのよん!!自分たちの失態で人一人殺しそうになったのに何で笑っていられるのよん!!」

 

ボンちゃんの言葉にさっきまで笑っていたロキ・ファミリアの面々は苦い顔をして下を向く。

リヴェリアはこめかみを押さえながら深いため息を吐く。

 

「あんたたち!やっていいことと悪いことすら分かんなくなってんのん!あちしはそんなファミリアいたくない!!」

 

涙を流しながら力説するボンちゃん。

そこに外にふっ飛ばされたベートが帰ってきた。

 

「だったらどっか行っちまえよカマ野郎!」

 

「ベート!!」

 

ベートの暴言を止めるフィン。

 

「止めんなフィン!!こんなカマ野郎いなくなったってどうってことはねぇ!!」

 

ベートはボンちゃんの事が気に食わなかった。

LV7とはるか高みにいる強者なのに、弱い奴らのために動く事が気に食わなかった。

なによりその弱い奴らの中に自分までもが入っていることが一番気に食わなかった。

強者なら下なんて見るな!雑魚は置いていけ!!そんなベートの考えとは相容れないボンちゃんの行動が気に食わないベート。

 

「雑魚と馴れ合いてぇなら他に行け!!」

 

ベートのこの言葉にボンちゃんがついに切れた。

 

「オカマ拳法ブラックスワン!!」

 

黒く硬化した足で放たれた蹴りがベートのみぞおちに入る。

 

「ガハッ!!」

 

ベートはなすすべなくまた店の外にふっ飛ばされた。

ボンちゃんの足が黒くなったのは、覇気と呼ばれるもの。

この覇気は今のところボンちゃんしか使うことが出来ない代物で、会得するには相当な訓練が必要なのだ。

 

「そう、あちしはこのファミリアにはいらないのねん」

 

「ボン・クレー!そんなことはない!!まずはしっかりと話し合おう!」

 

フィンはここでボンちゃんが抜けることでファミリアの戦力が下がることをなんとしても避けなくてはいけないと思い、頭をフル回転させる。

 

「フィンちゃん、あちし暫くこのファミリアには帰らないわん」

 

そう言ってボンちゃんは店を出ていった。

残されたロキ・ファミリアはどうしていいかわからなくなっていた。

 

「とりあえずミノタウロスに襲われた者を探し出して謝罪しなくてはな」

 

静まり返っていた中、リヴェリアがそう言うとロキたちが頷く。

 

「せやな。リヴェリア、悪いけど明日ギルドで調べてくれへんか?」

 

「わかった。それとベートは暫く謹慎部屋に入れておこう」

 

「そうだね。ティオナ、ティオネ、ベートを縛っておいてくれないかい?」

 

「わかりました団長!!」

 

「はーい」

 

ベートはアマゾネス姉妹にロープでぐるぐるまきにされたのだった。

 

 

場所は変わって、ここはダンジョン5階層。

そこで白髪赤目の兎のような見た目の少年がモンスター相手にガムシャラにナイフを振るっていた。

その少年はベル・クラネル。

彼はベートの罵倒を聞いて悔しくなり、店を飛び出してダンジョンに潜ったのだった。

 

「僕は馬鹿だ!ただ夢だけを見て現実を全く見てなかった!!ボンちゃんやお義母さん達に冒険者がどういうものか聞いてたはずなのに!!甘く考えてんだ!だから今までろくに訓練もしないで!!そんなんで強くなれるわけ無いだろう!!!」

 

ベルは悔し涙を流しながらも、向かってくるモンスターにナイフを振るう。

基礎も何も出来ていない、タダ力任せに振るっていればおんぼろナイフなど簡単に壊れてしまう。

 

「あっ!ナイフが!!」

 

ついに壊れてしまったナイフ。

このナイフ1本しか持ってきていなかったので、ベルの手元にはもう武器はない。

そんなことお構いなしにモンスター達は次々と産み落とされ、ベルに向かってくる。

もうここで終わりかと思っていたベルの前に自分をダチだと呼んでくれるオカマが現れた。

 

「ウサギちゃんに何しとんじゃい!!!」

 

一瞬にしてモンスターは灰となり、魔石だけが残る。

 

「ボン、ちゃん?」

 

「ウサギちゃん大丈夫!!」

 

ボンちゃんはそう言って急いでベルにポーションをかける。

ベルの怪我はポーションのお陰でなくなっていく。

 

「ありがとうボンちゃん」

 

「いいのよん!ダチの危機なんだから!」

 

ボンちゃんはバレリーナのようにくるくる回っている。

 

「ボンちゃん、僕は強くなりたい!!」

 

ボンちゃんは回るのをやめて満面の笑みでベルに言う。

 

「なれるわよん!!ウサギちゃんはあちしのダチなんだから!!」

 

「ホントに?」

 

「オカマは嘘はつかないのよーん!!」

 

「ありがとう、ございま」

 

そこまで言ってベルは気を失った。

ボンちゃんはベルをおぶってダンジョンを出るために歩き出す。

 

「なれるわウサギちゃん。あんたはあちしのダチで英雄になる男なんだから。そうよね?麦ちゃん」

 

この世界に来る前の最高のダチを思い出しながらそうつぶやくボンちゃん。

 

「この子はホントに麦ちゃんそっくりなの。純粋で友達想い、見るもの全てに目を輝かして、自分が決めた道を真っ直ぐ進んでいくのよん。そんなところがほっとけなくて、きっと麦ちゃんの仲間達みたいに良い仲間ができるはずよん」

 

そうつぶやきながらボンちゃんはこの世界に来る前のことを思い出していた。

インペルダウンLV5.5でイワ様についで囚人たちと楽しく過ごしながら、ダチである麦わらのルフィの冒険を見守っていた。

そしてルフィが海賊王になり、インペルダウンLV6に収監された。

ボンちゃんは一目会いたくて秘密のルートを使いルフィがいる檻までやってきた。

 

「麦ちゃん!!」

 

「ボンちゃん!!お前生きてたのかよ!!」

 

「バカねぇん!オカマは不死身なのよーん!!」

 

お互いに涙を流しながら感動の再会を果たした。

 

「麦ちゃん!あんたここから逃げたい?もしそうならあちしが逃がしてあげるわ!!」

 

「いや、いい。もうやりたいこと全部やったし!ニシシッ」

 

何の後悔もないその笑顔に何も言えなくなったボンちゃん。

 

「海賊王になれたし、みんなが腹いっぱい飯を食える世界になったし、死んだと思ってたボンちゃんにも会えた」

 

「麦ちゃん」

 

「俺、ボンちゃんに謝りたかったんだ。ボンちゃんがあそこまでしてくれたのにエースを救うことが出来なかったんだ。ごめんなボンちゃん」

 

「何いってんのよーん!!辛いのは麦ちゃんでしょうに!!謝んじゃないわよーん!!」

 

一番辛い思いをしたはずなのに自分に謝ってきたルフィ。

 

「俺、ボンちゃんと友達になれて良かった!!」

 

屈託のない笑顔でそんなことを言うルフィにボンちゃんの涙腺が崩壊した。

 

「あぢしもよおおおぉぉぉっ!!」

 

「じゃあなボンちゃん!元気でな!!」

 

「ええ!!きっとまたオカマ畑で会いましょう!!」

 

ボンちゃんはそう言ってLV5.5に戻っていった。

ルフィと会ったその3日後、ルフィは処刑されたのだった。

ボンちゃんはその後もインペルダウンですごし、寿命でこの世を去った。

そして気がついたらこの世界にいたのだった。

 

 

 

「ウサギちゃん!あちしがあんたを英雄にしてみせる!!オカマに不可能はないのよん!!」

 

ボンちゃんはタンジョンを抜け、ベルの帰りを待っているだろうヘスティアの元にむかうのだった。

 

 

 ベルを背負って協会に向かうボンちゃんをバベルの塔から見つめている一柱の女神がいた。

女神の名はフレイヤ、美の女神であり、オラリオの二代派閥であるフレイヤ・ファミリアの主神である。

 

「ああぁ、なんてきれいな魂の色なの!ほしい!!あの子がほしい!!!」

 

「お望みとあらば狩ってきます」

 

そう言ったのは、フレイヤ・ファミリア団長でLV7の【猛者】オッタル。

 

「まだいいわ。もう少し見ていたいの」

 

「はっ」

 

「でもあのオカマは邪魔ね」

 

「ッ!!」

 

普段無表情のオッタルがほんの少し表情を崩した。

 

「うふふふ、オッタルはあのオカマが苦手ね」

 

「申し訳ありません」

 

実はオッタルはボンちゃんに負けているのである。

覇気というこの世界の者が知らない力を使い、変身能力も厄介なのだ。

戦っている時に、ボンちゃんがフレイヤに変身した。

頭では偽物だとわかっていたのだが、体が敬愛する神を攻撃することを拒みその隙をつかれて敗北したのだ。

 

「いいのよ。誰にだって苦手なものぐらいあるもの。でも、あのオカマを消すときはお願いね?」

 

「御心のままに」

 

オッタルはボンちゃんをどのように排除していくかを考えるのだった

 

 

 

 

 

 

 

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