第一話:私は魔術研究部部長
「んー……あれが先生ですか」
少し前にキヴォトスの外からやってきた大人である。"先生"とやらが、ミレニアムにやってきた。
スタイルの良い、紫髪の女性で、如何にも仕事ができそうな立ち振る舞いである。
実際、アビドスという学校の問題を解決したとかなんとか。
「あ……」
ゴンッという音と共に、その件の人が地面に倒れる。その側には長方形の箱が落ちている。
???「 」
(事件に巻き込まれてしまいそうですし、逃げますか)
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マズイマズイ!プライステーション落としちゃった!
ミドリ「お姉ちゃん!急いで!」
「わかってるよ〜!!」
い、急がなきゃ!
この廊下を左に曲がって入り口にッ!
「あ、危なかった……」
あと少しで走ってきた人に被弾するところだった……
「……アレッ?あんな人、この学校に居たっけ?」
ミドリ「お姉ちゃん!立ち止まってないで、早く!」
っは!そうだ、まずは先生だった!
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走って部室に戻ってきた。
隠しておいた鍵を拾って扉を開ける。
「あ、部長!おかえりなさい。先生、どんな人でした?」
そう、私は2年生でありながら、とある部活の部長である。
その名も魔術研究部。幽霊とかそう言った非科学と言われるものを科学で解明しようという物だ。
でも、真面目にこの活動を行っている人は少ない……と、思う。
よくお菓子やゲームを持ち込まれているし、片付けがされていない所為でゴミが散乱している。
「仕事ができるOLって感じかな?でもどっちかというとゆるキャリな気がする」
「ふーん……あ、そういえば今日の部活はどうしますか?」
「そうだなぁ……掃除でもしようか」
ポテトチップスの袋や中身の無いペットボトルを拾い上げてゴミ袋に詰める。
いつの間にかゴミ袋は満杯になったので、袋を持ち上げて脇に置く。
それを何度か繰り返し、お茶の時間がやってくる。
マグカップに入った珈琲を楽しんでいると、部員の1人が私の目の前に本を置いた。
「部長、この古い本も捨てちゃっていいですか?」
私の目の前に差し出されたのは、かなり年季の入った古い本。
この部室には様々な人が持ち込んだ本が置かれているが、一応部長として全て確認している。
でもこの本は見た覚えが無い。それに、ボロボロすぎて読めそうに無い。
「ええ、いいですよ。」
そこから更に時間が進み、漸く部室が綺麗になった。
これから本格的に活動を……と言いたいけど、もう遅い時間だし、
今日の活動は終了することにした。
綺麗な自室に戻り、身をベッドに横たえる。
寝返りを打ち、反対を向いた時、その本は私の前に現れた。
今日部員が捨てた筈の、あの本だった。
何故目の前にあるかは判らない。
でも、如何にも読まなければいけない気がして、私はその本を開いた。