ベイブレード。
それは、エキサイティングなコマ。独楽である。
独楽は地面をえぐるしコンクリートを破壊する。独楽だからね。

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ベイブレード 刀-KATANA -

 

『決まったァーッ!! 攻撃により、バースト勝利ーッ!! よって今大会の勝者は、志堂(しどう) マコト選手ーッ!!』

「おお、おおおお……!!」

 

テレビの中で、激しくぶつかり合っていたオーラの一つが敗れた。

会場に残るオーラは、先ほど鋭い突きの一撃を繰り出した者のみ。

弾けていた火花が、画面を通り越して自分の瞳の奥に引火した気さえする。

 

「これが、()()()()()()……!!」

 

故に、ベイブレードとは。

 

武士道に見つけたり。

 

 

 

 

「マコト選手! 優勝おめでとうございます!」

「どうかインタビューにお答えください!」

「いえ、こちらに!」

 

駅前で車から降りたその人物の前に、報道が波のように押し寄せる。

その当日に東京から故郷へ帰ってきた彼の名は、志堂マコト。

齢10という年齢にしてベイブレードの天才であり、まさに神童であった。

焚かれ続けるフラッシュに目を細めたマコトは、うんざりしながらため息を吐き、報道の中から一人の───稲重(いながさ)報道局という地元のテレビ局のカメラマンの前に立ち、マイクを奪い取った。

 

「質問は一度までです。どうぞ」

「…………」「…………」「…………」

「い、今のお気持ちは……?」

「……今回勝てたのは自分の鍛錬が相手を上回った結果です。そこに嬉しさも達成感もありません。今回勝ち取った世界大会への挑戦権は無駄にせず、新たな力への糧にしたいと思います」

「け、決勝戦での決め手は!」「今回戦った相手で最も手強かったプレイヤーは!?」「新しいベイは作る予定ですか!?」

「質問は一度までと言ったはずです」

「「「…………!!」」」

 

発せられる重圧に押し黙る報道記者。

これが日本で最も強いベイプレイヤーのプレッシャー。テレビの画面を通してもなお見ている人を震わせた、鋭く研ぎ澄まされた刃であった。

 

そんな中、ひょいひょいと。

 

指の先まで緊張で固まってしまった報道陣をするりと抜け、マコトの前に立つ愚か者がいた。

 

「マコト殿ーっ!!!! 中継、見ていたでござるよ!!!! あれがマコト殿の言っていた魂を震わせる戦いというやつでござるな!? 拙者、感動したでござる!!!!」

「……あのう、君は……?」

「すみません。彼は俺の近所に住んでいる幼馴染です。近所といっても一番近いだけで、山の下と一番上という距離の差があるのですが」

「マコト殿マコト殿マコト殿!!!! 拙者も()()()()()()をやるでござる!」

「……お前、ベイ持ってないじゃないか」

「蔵におばばの遺した()()があったでござる! 早速勝負でござる! いざ!!!!」

「お前がベイを……?」

 

フラッシュ音とはまた違った喧しさに目を白黒させる記者の前で、少年は懐から一つの独楽(こま)を取り出した。

一つの軸を中心に、外に行くにつれて赤、黄、青のラインが引かれている素朴な独楽であった。

 

そう。独楽であった。

 

「ベイバトルに独楽を持ってくる奴がいるかッ!!!!」

「ふんぎゃっ!!!!!!」

 

 

 

 

稲重中央公園ベイバトルスペース。

 

「ええーっ!? じゃあ拙者の()()ではマコト殿と勝負できないでござるかー!?」

「そもそもそれはベイじゃない! いつの時代のものを持ってきてるんだ!」

 

まっさらつやつや、見事に洗練されたフォルムの『普通の独楽』を片手にマコトは大きなため息をついた。

 

「良いか? ベイというのはこういうもののことを言うんだ」

「おほー! これが……」

 

そしてもう片方の手に出したのは彼の相棒であるベイ、ブジン。

究極美のバランスタイプにして、攻撃も防御も耐久も行える世界でただ一つのベイである。

握ったそのままベイを捻るとカチリという音と共にその姿が三つに分離される。

 

「壊れたァー!!! マコト殿、力強すぎでござる! 拙者がくっつけて差し上げるゆえにこちらへ寄こすでござる!」

「触るな。大体これは壊れたんじゃない。元々三つのパーツからできていたものが分離しただけだ」

「……三つのパーツ?」

 

ようやくおとなしくなった少年に辟易しながらも、マコトは手のひらのパーツの中から一つを手に取った(独楽は捨てた)

 

「酷いでござる!! おばばの形見の一つなのに!!」

「黙れ。まずこれが一番上の【マスク】だ。ベイの顔とも言える部分。実際にぶつかり合うのはここになる」

「ふむ。ますく」

「そして真ん中の重いものが【クラッチ】。重心や高さを変えてバランスを制御する役割がある」

「はぁ……」

「最後に一番下の先端部分、【ステア】。ここでスピードや動きを調節するんだ」

「………………」

「この三つを組み換え、カスタムして一つのベイを構成する。それをこの射出装置、ランチャーで打ち出してぶつけ合うのがベイブレードだ」

「zZZ……」

「寝るなッ!!!!!!」

「ひでぶっ!! いってえ!!!」

 

打ち出されたブジンが額に直撃し涙目になっているのを横目に、マコトは大きなシュート台を指差す。

ドーム型のバリアの中に敷かれたフィールドは、様々なベイプレイヤーのシュートを受けて傷だらけになっていた。

 

「このように人に向けてシュートするとすごく痛いから、ベイは必ずスタジアムの中にシュートするんだ。昔はスタジアムの真上から出ないとシュートが認められなかったが、今はスタジアムに入りさえすればどのようなフォームであってもシュート成功と判断される。多様性だな」

「多様性の使い方、間違っているのでは?」

「黙れ。ベイについてここまで懇切丁寧に教えてやったんだ。俺とバトルがしたければすぐそこのベイショップで買ってこい! もしくは作ることだ!」

「そんなお金無いでござるよ〜……」

「はぁ……鍛刃(たんば)の財産があるだろう。頑なに使わないな、カナオは」

 

少年は……鍛刃カナオは、赤くなった額をさすりながら独楽を見る。

地面に捨てられたというのに傷の一つもついていない独楽には伝統と細やかな工夫が成された気品が込められており、それは当時の鍛刃が裕福であることを示唆する一家であることを物語る要素であった。

 

「おばばが遺した遺産を、母上も父上も使わなんだ……。拙者も、拙者の稼いだ小銭と教養で生きていきたいんでござる。……金というのは、時に人を狂わせるものでありましょ?」

「…………お前の生き様は知らん。帰るぞ俺は」

「麓までお供するでござるよ。重たい荷物とベイはこちらに」

「ベイには触るな」

 

夕陽も傾き子供は帰る時間ともなる頃、カナオはマコトのキャリーケースを抱えて歩く。

どうにも俗世のものに疎い彼は、今持っている鞄についているタイヤで楽に牽引できることも知らない。

教えてくれる大人も周りにいない。

それでも、母と父が作った人脈を繋ぎ続け、要らなくなったボロボロの教科書を貰い、山の上で独り生活していた。

 

「(……ベイのことは知らなくてもまぁギリギリ許せるとしても、常識的なことを同年代から教わるのも恥か……周りに誰もいない時に教えよう)」

 

学校でも、マコトのような思考の者たちが多いからこそ、彼のペースに合わせ、基本的に『教わる』ということに経験がないのだ。

 

「マコト殿、やけに荷物が重いでござるな」

「ああ」

「何が入ってるんでござる? やはりべいの予備でござるか?」

「一億」

「ほお」

「…………」

「……ん? 一億?」

「一億」

「いちおく……」

「注目のスポーツであるベイブレードの全国大会だぞ。一億くらいは出る」

「現金で一億持ってる人初めて見たでござる」

「後で札束風呂にするんだ。1万たりともやらんぞ」

「……マコト殿」

「ん?」

「拙者、べいぶれえど、始めるでござる! 今すぐべいを工面するでござるよ〜!!!!」

「金の亡者かッ!!!! あっ、おい、鞄ここに置いてくな! ッ、ちくしょう、もう山登って行きやがった……」

 

稲重が都会と田舎の混ざった土地ということもあり、市街地を抜け田んぼの隣を通ればすぐにマコトの家に着く。

そしてマコトの家を通り過ぎて真っ直ぐ直進し、ぶち当たる山の上に行けばカナオの家がある。

 

「ふぅ……。部屋までは自分で運ぶか……」

 

そうして、カナオが抱えていた超重量のカバンを片手で持ち上げ、マコトは家の鍵を取り出すのだった。

 

 

 

 

「………………」

 

一つ一つ、蝋燭に火をつけるカナオ。

浮かび上がった影は、鉄でできた無骨な台。冷ややかに黒く光るそれの上に独楽を置いた。

 

「一億があれば……家族全員のお墓が建てられるでござるな」

 

それにもしかすれば、今よりももっと生活が楽になるかもしれない。

否、欲は出すまい。今はただ、日本の頂上に座る友を目指すのみ。

故にカナオは、ベイを手に入れる。

 

「……やるでござるよ」

 

そしてカナオは、鍛治台の上にある槌を手に取った。

 

 

 

 

朝が来る。

地平線の向こうから太陽が、緑の光を纏ってやってくる。

光は少しずつ緑からオレンジへ、続いて紫色になり、青く空を照らし始める。

そんな時間帯。

 

風を受け膨らんだマコトのジャケットがバサバサと音を立てた。

そんな彼の前にはベイスタジアム。見慣れたそれを一瞥し、マコトは己を呼び出した人物を見る。

 

「勝負でござる」

「スタジアムを用意したところで、ベイバトルはできないぞ。それにベイは一朝一夕で手に入る者でも、手に馴染むものでもないんだ」

「……それならここに」

「……ッ!?」

 

山の麓。

住宅のほとんどない畑ばかりのその場所に、夜明けと共に朝日がさす。

その光に照らされたのは一つのベイ。

黒く、そして重い。スタジアムを挟んだマコトが見てもわかる、確かな存在感。

 

「ランチャーは木を掘って作ったでござる。紐は独楽の紐を細く編み直し。スタジアムは石から掘り出してプラスチックを溶かして貼ったものでござる」

「……そのベイは……」

「これが拙者の相棒(ベイブレード)……名を『ハガネ』。昨晩、拙者が作り申した」

「待て……! ベイを作っただと? ベイマシンは高価な機械だぞ! 持っていたのか!?」

「ベイマシン? そんなものなくとも……」

 

 

「昨晩、見せてもらったではござらぬか」

 

 

「…………!」

「これは拙者からマコト殿への挑戦状。素材はマコト殿のベイと同じものを使っているでござるよ」

「見せたのはほんの一瞬だっただろ……。お前は才能だけはあるやつだな」

「さあ、準備を」

 

そう言って木製のランチャーを構えるカナオ。

カチリ、とカナオのベイがセットされ、眼前にそれを構える。

 

「……面白い!」

 

対するマコトもブジンを取り出し、ランチャーにセットして構えた。

彼らの横顔を、朝日が照らす。

 

 

見合(セット)

 

 

(スリー)

(トゥー)

(ワン)

 

(ゴー)(シュート)!!!!」

 

勢いよく繰り出されたベイの二つが、まだ暗いスタジアムを駆ける。

片方は甲冑の様な朱色のボディに緩やかなカーブの刃を持つマスクのブジン。もう片方は、黒く、ただ黒く、冷えた鉄のよう。

お互いがお互いの尾を追い、両ベイ共に半円を描き続ける。

 

「ぬっ、速い!」

「どうした! 追いつけないのか!」

「そ、それはマコト殿も同じでござる!」

「なにを勘違いしている? 俺は最初から、追うも逃げるもしていない!」

「べ、ベイがどっかいったでござる!」

「お前が見ただけで()()すら再現できる職人で助かったよ!」

 

ブジンが向かう先は、ベイスタジアムに作られた特殊なライン。

これより昔にはX(エクストリーム)ラインと呼ばれていたそれは、今は形状も名前も違う。

Xラインと同じギザギザのラインが歯車状のホイールと噛み合い、再加速。

さらに、ラインに沿った壁面にある出っ張りにベイのクラッチがズラされ、マスクに仕掛けられたギミックがカチリと発動する。

マスクとクラッチが噛み合い、第二形態へとドッキング。

カチッとドッキングする。

 

「ぶ、ブジンの刃が4枚に増えたでござる!?」

「これがブジンのカチドキモードだ! 叩き切れ、ブジン!」

 

そしてベイをカチドキへと誘うそのラインの名は───EX(イクサ)ライン。

EXラインを用いて繰り出されるシュートが、

 

EX(イクサ)ラッシュ!!」

 

である。

 

つばめ返しッ!!!!」

「ああっ……!?」

 

EXラインを外れたブジンは、中央を陣取るハガネの横をすり抜ける様に弧を描く。

EXラッシュが当たらなかったことにホッと握り拳を作るカナオの表情を見て、マコトは喉の奥からクツクツと笑いを漏らした。

ブジンはハガネの横をすり抜け、先ほど出たEXラインの向かい側にある壁にぶつかり───

 

「そこだッ!」

「…………!?」

 

EXラインを抜け出た時とは比べ物にならないスピードで、壁を押し返しハガネへと肉薄した。

マコトの得意とする『つばめ返し』は、EXラインを外れた直後こそ中央から逸れるが、その後、壁にぶつかった際の反射、そこから先の一撃を必殺のものにする技である。

 

薄明の空に、火花が散った。

 

メタル質のクラッチとクラッチがぶつかり合って生み出される火花が、カナオの瞳に映る。

ハガネがブジンに切りつけらる度、ばちりばちりと、火花を散らす。

その火は、小さな光は。

 

「……父ちゃん」

 

幼きあの日、一心不乱に槌を振るっていた背中の奥に見た、赫く、儚い星々。

鉄が、鋼が、魂を吹き込まれる際の命の光。

そうだ。

その背中を目指して、鍛冶屋を。

 

「まだ」

「……?」

「まだでごさるっ!!!!」

 

ふらふらと揺れるハガネが、中央から逸れる。

その行先は、スタジアムに作られた特殊なライン。

 

「……まさかっ!」

「ハガネは既に、カチドキモードでござる!!」

「……つばめ返しの威力を利用して……!?」

 

EXラインへ突入したハガネの歯車状のホイールがレールと噛み合い、加速。しかしスピードは遅く、先のブジンほどではない。

だが確かに。

確かにハガネは、加速した。

 

「そんなスピードでなにができるッ! もうへろへろじゃ……」

「───EXラッシュ───」

 

既にクラッチと合体、カチッとドッキングしたハガネは、本来ベイをカチドキモードにするはずの出っ張りに接触。

EXラインを含め、弧を描いてから直角に。レ点を逆から描くが如く。

出っ張りを弾き、直角に曲がるその挙動は、マコトの『つばめ返し』よりも鋭角のように見えた。

 

月光切り!!!!」

 

その瞬間。

月が沈み、陽が顔を出した。

眩さに目を細めるマコトの視界に映るのは、火花を散らす黒いベイとその使用者。

そのマスクに刃は一つ。2枚あると思っていた刃はカチドキモードによって1枚へドッキングし、ただ(つよ)く、その刃を振りかざす。

そして、ベイを駆る者。

自身が目を細める眩い光をもろともせず、ただ、こちらを見据えて笑みを浮かべている、幼馴染。

 

───パキッ───

 

ブジンの体が、3つに弾けた。

 

「どうでござるかっ!」

「……ば……バースト負け……?」

 

ベイは、受けたダメージが許容値を超えると、マスクとクラッチとホイールに分断される。

それは、完膚なきまでに負けたという結果に他ならず、3点先取の公式ベイバトルのルールでも、バーストによる勝利は2点を獲得することができる。

 

「負けた。完敗だ」

「〜〜〜ッ!! やりました〜!!!!」

「強いな、そのベイ」

「そうでござろう!? ささ、もう一回!!」

「いや、ダメだ」

「なんででござるっ!?」

 

マコトは三つにバラけたブジンを拾い集め、片手で弄びながらカナオに向き直る。

そしてその指が1を指し、ぴんと伸ばされた。

 

「1つ。そのベイは自作だから、俺とベイバトルがしたかったら、まずは管理局に申請を出してくるんだな。クラフター免許もないのによくこんなものを作ったな本当に……」

「げえ……手続きとかあるでござるか? めんどくさいでござる……」

「黙れ。次に2つ。本当にそのランチャーで2回目をするつもりか?」

「らんちゃー?」

 

そう言われ自らの手元を見たカナオは目を丸くした。

木製のランチャーは粉々に砕け、先ほどまで握っていたのはただの木片と化してしまっていたのだった。

確かにベイを射出する時、その反動が思ったよりも来たために少し強めに握った感覚はあったが……とカナオは初シュートを思い出す。

精密に作られたランチャーが木製では耐久力がなく、ベイが良くてもランチャーが耐えられないのだ。

 

「そして3つ。これは後で教えてもよかったが……俺はゴールドクラス。ランクを上げ、ゴールドクラスの決勝くらいじゃないと、1億も、魂が燃える勝負もできそうにないぞ」

「ぬっ!」

「お前は登録からだからアイアンどころか……ストーンクラスもありえるかもな。まぁ、せいぜい登ってくると良い」

「わかったでござる! マコト殿に追いつくでござるよ!」

「……楽しみにしている。まずはベイショップに行ってランチャーと練習用簡易スタジアムといくつかちゃんとしたベイを買っておけ。登録には時間がかかるから、俺以外とベイバトルをする時は認可済みのを使う様に」

 

マコトの口からくどくど と とめどなく溢れ出てくる情報量に潰されそうになるなるカナオだが、それでも顔を上げた。

 

「やることがたくさんでござるな。では、行って参るでござるよ〜!」

「おいっ、今から行ってもまだショップが開いてない……ぞ……。もう聞いてないな、あれは」

 

手元で弄んでいたブジンを組み立て、昇り来る朝日に照らすマコト。

先ほどのバトルを思い出し、その口角が少し上がった。

 

「……楽しかったな」

 

朝日がマコトを照らす。

ニュースではマコトの優勝とこれまでの戦績がトピックされ、それを見てさらに新たなベイを駆る者(ブレーダー)が生まれる。

幼いマコトもまた、そうやってベイを手にしてきたのだ。

 

「おかーさーん! 起こしてって言ったじゃん!」

「私は起こしたわよ……ユイが起きなかったのが悪いんでしょ」

「起きてなかったら起こしたって言わないよぉ! もー! 今日は新作ベイの発売日なんだってば!」

 

ある者は。

 

「ッシャ! 俺の勝利ィ!」

「ねー、ゴンはいっつもゲームしてばっかだけどベイはやらないの?」

「ぁ? ベイ? ……んー、そろそろやってみてもいいかもなあ」

 

またある者は。

 

「店主ぅ! 店主ぅ!」

「むにゃ……なんだい……カナオくん……」

「ベイを売って欲しいでござる!」

「………………あと2時間したら店開けるから……」

「店主ぅ!!!!」

 

そうして、ベイを手にする。

それぞれに、夢を抱えて。

 


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