前回のあらすじ
なでしこの感情が爆発。
↑No Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓晶 Side
出雲「晶ちゃん、おつかれ!」
晶「出雲さん!お疲れ様です!」
三陸に出る前日、ウチは閉店時間までのコマにシフトを入れていたのだが、この時間はお客さんがまばらなので楽で助かっている。
ちなみに出雲さんは店長なのだが、どういうわけかウチと姉御だけは「出雲さんでいいよ」と言われている。なんでやろ?と思ったのだが、こればかりは気にしても仕方ないので放置している。
出雲「バイトは慣れたかい?」
晶「はい、これも出雲さんの指導のおかげです。」
出雲「ははっ、それなら良かったよ。明日から三陸の方行くんだっけ?」
晶「そうですね。」
出雲「そっかぁ。あのあたりは海の幸、特にウニやアワビがオススメだよ!」
やっぱそうよね。あの辺の名物を調べたらウニとか貝類が検索に引っかかったし。
出雲「う~!いいな~旅行!うらやましいよ。」
晶「あなただってお休みあるでしょう?」
出雲「そうなんだけど、他に仕事抱えているからあんまり休みがないんだよねー。」
はぇ~、出雲さんってレストランの店長以外にも仕事持ってんのね。何やってる人なんだろ?
出雲「っと、もうこんな時間だ。あとはボクがやっておくから、晶ちゃんはもう上がって明日に備えてね!お友達もそろそろ来るんでしょ?」
晶「あ、でも...」
出雲「でもじゃないよ。いつも頑張ってもらっているわけだし、明日は始発で行くって言ってるんだから早く寝ないと。」
晶「......わかりました。お願いします!」
ウチは更衣室でササっと着替え、荷物を持って従業員口から店をあとにする。
出雲「おみやげ待ってるよ~。」
晶「......はーい。」
ホント、こういうとこ以外はいい人なんやけどなぁ。
ーーーーーー
晶「___もうそろそろやな。」
18時40分、冬の
『ご乗車ありがとうございましたー。身延ぅ~、身延です。只今到着した甲府行の発車は19時30分です。』
駅員からのアナウンスがかかると同時に、学生やサラリーマンが次々と有人改札を通り抜けていく。やがて改札を通る人がまばらになると、白とライトグレーのファーコートに黒のズボン、首元に琥珀色のネックウォーマーを付けた女の子___綾乃がスーツケースを引いてやってきた。彼女はウチを見つけると、疲れたような表情が一瞬で満面の笑みに変わった。
晶(......ってあれ?あんなとこで止まってどないしたんやろ。)
彼女は改札の少し手前で立ち止まり、辺りをキョロキョロと見回している。
晶(あ、もしかして!)
晶{そのまま通れば駅員さんがきっぷ回収してくれるで
ウチがメッセージを送ると、綾乃はこっちを見てうなずき、ラッチ内にいる駅員にきっぷを渡して出場する。
綾乃「晶~久しぶr」
ドサァ!!!
晶「は?」
綾乃は慣れない列車旅で疲労がたまったのか、膝の力が抜けるようにして前に倒れてしまう。その姿は「満身創痍」という言葉が似合うだろう。
晶「え、ちょ大丈夫!?」
綾乃「....................」
晶「......肩組もか?」
綾乃「お願いします...」
しゃーないなと思いつつ、ウチは綾乃を起こして彼女の左腕を肩にかける。彼女のスーツケースは空いた手の方で引くことにした。
綾乃「ありがとね~。」
晶「いえいえ。長距離でお疲れやろ?」
綾乃「ううん、電車に乗るのはそんなに苦じゃないんだよねー。」
晶「というと?」
綾乃「さっきまでなでしこの家にいたんだけどさ......」
晶「......なんかあったん?」
綾乃「晶ん家着いたら話す。マ―――ジでやばかった。」
晶「えぇ......」
そんな会話を挟みながら15分かけて自宅に向かう。母さんが玄関扉を開けると「綾乃ちゃん!?大丈夫!?」と少し焦っている様子だった。
ーーー(おまけ)ーーー
晶「え!?なでしこが嫉妬!?」
綾乃「そーなんだよ!しかも理由が「杏子お姉ちゃんの頭を撫でられてないの私だけ!!」でさー。」
晶「あー他の家族に対してか......杏子お姉ちゃん?」
綾乃「あ、ごめん。なでしこは家族の中では杏子ちゃんのことをそう言ってて。」
晶「はぇ~......」
綾乃「んで、杏子ちゃんのおかげでなんとか落ち着いたんだけど、2人とも顔が赤くなっててね。」
晶「おっとぉ?」
綾乃「まぁ......うん、なんかイイ雰囲気だった。」
晶「......こりゃいじりがいあるな。」
綾乃「ねー。」
晴香「なになに?恋の話!?」
晶「母さん......」
綾乃(......晴香おばさんって、こういう話敏感なのかな。)
46話でした。次回からは三陸編です。よろしくおねがいします。
番外編を書こうかな~って考えてます!どのお題がいいか選んでください!!
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