光と歌のステラノート   作:ミヤイ

1 / 13
息抜きに書き始めた物になります
話の基本路線は、ラブライブスーパースターの通りに進んでいきますがオリジナル要素も入るかもしれません
息抜き始めたものになりますので皆さんも気軽に読んでください
では、どうぞ!


プロローグ 光を継ぐもの

 夜の東京は、冷たい雨に包まれていた。

 車のライトが濡れたアスファルトを照らし、滲む光が無数の線を描く。

 

「……間に合え……!」

 

 誰もが傘を差して雨粒を躱す中、天城ヒロトは、手に持っていた傘を投げ捨てて走っていた。

 息が切れ、靴が泥を跳ね上げる。

 視線の先、横断歩道の真ん中で、ひとりの少女が立ち尽くしていた。

 

 トラックのヘッドライトが迫る。

 クラクションの音が、時間を止めたかのように遠のいていく。

 

 ヒロトは考えるより先に体を投げ出した。

 少女を抱きかかえるようにして──そのまま路肩へと突き飛ばす。

 

 ドンッ──! 

 

 金属の軋み、割れるガラス、地面を叩きつける衝撃。

 世界が白く弾けた。

 

「……ああ……また、雨……か」

 

 視界の端で、少女が誰かに抱き起こされている。

 助かった──

 そう思った瞬間、彼の体から力が抜けていった。

 

 音が遠のく。

 冷たい雨が頬を打ち、血の温もりが指先から消えていく。

 

(……もう少し、生きたかったな……)

 

 意識が溶けていくその刹那、

 暗闇の向こうで──まばゆい“金色の光”が瞬いた。

 

 それは言葉を持たない。

 ただ静かに、温かく、彼を包み込む。

 

 ヒロトが助けた少女の涙が落ちた瞬間、

 光は流星のように彼の胸へと飛び込んだ。

 

 そして、世界が反転する。

 

 ⸻

 

 ──目を開けると、空があった。

 

 眩しいほどの青空。

 潮の匂いを含んだ風が、頬を撫でる。

 

「……ここは……?」

 

 起き上がったヒロトの目の前には、見慣れぬ街の景色が広がっていた。

 古風な坂道、白い壁の家々、そして丘の上にそびえる校舎。

 “結ヶ丘女子高等学校”──と書かれた看板が目に入る。

 

 だが、何かが違う。

 同じ東京のはずなのに、空気がまるで別世界のようだった。

 

 通りすがる女子学生たちの会話が耳に入る。

 

「ねぇ、昨日のサニーパッションのライブ見た?」

「見た見た! あの歌声、ほんとに神レベルだよ!」

 

 ──スクールアイドル。

 

 ヒロトは、その言葉に眉をひそめた。

 この世界では、“アイドル”が人々の心を導く“光”になっているらしい。

 

「……俺、本当に……生きてるのか……?」

 

 足元には、あの時のまま──銀色の装置が転がっていた。

 掌に拾い上げると、橙色のコアが微かに脈打つ。

 

 ──スパークレンス。

 

 特撮でしか見たことがないような、精緻な造形。

 金属の冷たさの奥で、確かに“何か”が息づいている。

 言葉ではなく、感情で伝わってくるような──そんな存在感。

 

(……俺を、生かした?)

 

 誰も答えない。

 ただ風の音と、遠くで聞こえる街の喧騒だけが静かに響く。

 

 ヒロトは、歩き出した。

 坂を下り、街をさまようように。

 

 世界は明るいのに、どこか夢の中のようで、現実感がなかった。

 女子高生たちが笑い合い、誰かのライブ映像が街頭スクリーンに流れている。

 彼の存在だけが、その景色に馴染まない。

 

「……俺は、ここでは異物なんだろうな」

 

 そんな思いを抱えながら歩くうち、

 ヒロトは一軒の洋風カフェの前で足を止めた。

 

 白い壁と木製の看板。

 その上には、洒落た文字で《Café 香音》と書かれていた。

 

 ──そのとき。

 

 2階の窓から、かすかな歌声が聞こえてきた。

 

「♪ ほんのちょっぴり 悲しい時なら──」

 

 優しく、儚く、揺れるような歌声。

 声は少し震えているのに、なぜか心が落ち着く。

 ヒロトは息を呑んだ。

 

(……いい声だ……)

 

 歌いながら、その少女は窓際で小さく俯いていた。

 まるで、自分の声を世界に届けることを恐れているかのように。

 

 ヒロトの胸が、なぜか締めつけられる。

 “救いたい”と、言葉にならない想いがこみ上げた。

 

 

 

 ⸻

 

 その頃、奥多摩の山中。

 誰も近づかない岩盤地帯の奥で、地鳴りが響く。

 

 岩肌が裂け、土砂が崩れ落ちる。

 そこから姿を現したのは、黒鉄のような皮膚を持つ巨体。

 

 ──超古代怪獣ゴルザ。

 

 封印の時を超えて、再び地上へと姿を現す。

 紅い双眸が、遠くの空──東京の方向を見据えた。

 何かを感じ取るように、喉の奥から低いうなりを漏らす。

 

「……グオオオオオオオッ!!!」

 

 地面が揺れ、木々がなぎ倒されていく。

 その巨躯は、ゆっくりと都心の方角へと歩みを進めた。

 

 その瞬間──ヒロトの胸ポケットのスパークレンスが微かに光る。

 まるで、迫り来る“闇”に応えるように。

 




如何でしたか?
じだいおくれではありますが、最近ラブライブスーパースターを一気見しまして、久々にアニメで泣きました笑
他にも異論なアニメ見るので気軽に教えて貰えますと幸いです
この話が良かったらお気に入り登録も是非!
よろしくお願いします
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。