私はせっかくのエイプリルフールなので、完結と書きながら追加で投稿する事にしてみました。と言ってもアフターストーリーですが…
ブルフェス、いい引きは出来ましたか?私はリンちゃんが沢山出てくれたのでホクホクです。★4出現率6%は伊達じゃないですね。
VOCALOID曇らせ -Leo/need 鏡音リン編 After the Storys-
_私が倒れてしまって起きた、あの事件から半年。外はすっかり雪一色になっていて、肌寒くなってきた。
「ん……もう朝か…」
また倒れる訳にはいかない。リン達に心配をかけないよう、夜はなるべく早く寝るようになった。…それでも作曲はしたいから、朝早く起きてやってるんだけど。
ふと、耳にスマホのアラームの音が飛び込んできた。アラームの数分前に起きた事は、誰しも一度はあるんじゃないかな。
「アラーム止めなきゃ…って、うわっ!?」
『やっほー!そろそろ朝だと思ったよ、いっちー!』
『おはよう、一歌。よく眠れた?』
スマホから飛び出してきたのは、ミクとリン。最近は時々VOCALOIDの誰かが朝、私の様子を見に来てくれる。誰が来るか分からないから、実はちょっとした私の楽しみなんだ。
一歌の顔を覗き込むように『…目に隈はないし…顔色も大丈夫そう!ちゃんと寝たんだね、いっちー☆』
「リ、リン…毎回思うけどちょっと過保護気味っていうか、なんていうか…」
『それは、あの時無茶して倒れたいっちーが悪いんだよ?』
「そ、それはそうかもしれないけど…!」
元々は、毎朝リンが私の様子を見に来る事から始まったこの習慣。最初は私の行動全てを管理しようとしてて、レンが慌てて説得してたなぁ…
口を閉じて、2人を見守っていたミクが話す『ふふ、元気なのが一番だよ。…明後日、だよね。大会は。』
「うん。高校生軽音フェスティバル、頑張らなくちゃ!…今回は朝比奈先輩達も見に来てくれるみたいだし…」
『お友達が来てくれるんだ!それならいつも以上に最ッ高の曲にしないと!』
「…それじゃあ、朝ご飯を食べたらそっち行くから、待っててね。」そして、一歌はパジャマを脱ぎ始めた。
『はーい!』『分かったよ、一歌。』そうして、二人もまたセカイに戻っていく。
そうして支度をしている中、スマホに通知が届く。咲希からのメールだ。
「…そういえば咲希、昨日あんまり体調が良くないって言ってたけど…」
『やっほーいっちゃん、元気?』
『うん。咲希こそ大丈夫?昨日は体調が悪かったみたいだけど…』
『えへへ、それが寝てたらすっかり治っちゃったんだ!だから心配無用☆』
『そっか、良かった…』
『アタシはセカイで待ってるから、いっちゃんも早く来てね!』
『オッケー。それじゃあ。』
スマホを棚の上に起き、着替えの続きを始める。
「咲希、元気みたいで良かった…」
(でも、何でだろう。何かが引っ掛かるような……いや、気のせいだよね。)
一歌の感じた一抹の不安は、気のせいか、それとも…
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-教室のセカイ-
廊下のある場所で、光から人影が現れる。
「皆、やっほー!!」
「あ、サッキー!」「咲希ちゃん、おはよう。」「あ、来たね。」
「あれ、ほなちゃんにしほちゃん!まだ集合時間までだいぶ時間あるけど…」
「うん、この前の練習でドラムの音と速度感が合わなくて。」
「だから、皆が来る前に練習しようって思ったの。」
咲希がセカイに来た時には、既にドラムとベースの合わせる音が辺りに響いていた。リン達バチャシンも近くに座り演奏を聴いており、黒板には沢山の注意点や強調したい部分が描かれていた。
「咲希、体調はどうかしら?昨日はちょっと辛そうだったけど…」
「それがすっかり治っちゃったみたいで!今は元気満タンです、ルカさん!」
「あら、それは良かった♪」
その側で穂波と打ち合わせていた志保は、ふと咲希の方を向いて言う。「キーボードは隣の教室に置いてあるから、誰かと運んできて。」
「あっ、ならあたしが運ぶよ!サッキー、行こう?」
「リンちゃんありがと〜!」
その様子に、レンはどこか微笑ましげだった。
「たくっ、慌てて転けたりするなよ?」
「大丈夫だって、心配しすぎだよ〜」
「…咲希が元気みたいで良かった。」
「そうね。皆元気なのが一番だもの。」
キーボードの本体を二人で運んでいる中、リンは咲希の手を見て違和感を抱く。
「…あれ、サッキー手が震えてるよ?」
その言葉に咲希は一瞬フリーズした後、何でもないように話す。
「え?あっこれはきっと寒いからだよ、うん!私達の世界は今冬だし!」
「…それだけかなぁ…」
「それだけ!そーれーだーけー!!」
咲希の勢いに圧倒されたのか、それ以上リンは聞かなかった。
教室にキーボードをセッティングし、演奏準備は満タン。後は一歌が来るのを待つのみだ。
「よし。準備できたね。」
「一歌ちゃんが来る前に、皆で合わせない?」
「うん、そうしよー!あっでもでも、ギターと合わせたい部分もあるから、いっちゃんがいないのは…」
それを聴いて、ミクはギターを持って3人に近づく。
「もし良ければ、私がやろうか?私もちょっと練習してるんだ。」
「それならミク、お願いできる?」
「うん、勿論だよ。」
「さっすがミクぴょん!頼りになるね!」
「…じゃあ皆、やろっか。『レグルス』!」
三♪♬…
演奏は順調に進む。
「…この曲ミクが歌うのも新鮮だね。」
「あら、KAITOもそう思う?」
誰も、咲希の異変には気づいていなかった。
─あれ…なんでだろ、指に力が入らない…
音に違和感を感じた志保が振り向く。
「咲希、音抜けてる。…咲希?」
─白鍵が歪んで…見え…
ドンッ。
「…え?」
その声は、誰のものだったのか。或いはその場にいた全員か。
咲希が倒れた。そこで一番速く反応したのは…
「咲希ッ!!」
一歌だった。セカイに来た矢先、演奏途中に部屋に入るのもアレなので待っていたのだろう。
他の皆も咲希に駆け寄ったり、ルカは先を見据えてドアを空けたり、レンは担架を持って来たり。
…しかし、ただ一人として動かない人物がいた。
「咲希ちゃん、聞こえてる!?咲希ちゃん!?」
「…額が熱い…熱だね。まだ治って無かったんだ…」
「無茶してたなら素直に休んだほうが良いのに…!穂波、セカイから出て急いで咲希の家!」
「う、うん!」
一歌もまた、セカイから出ようとして─左を見た。
「…リン?」
「ぁ…ぁっ…。また…っ?またなの…?」
顔は青ざめ、涙が零れ落ちている。その声は余りにもか細かった。
「リン…落ち着いて?リン?」
「ゃだ…またあたし…あたしのせいだ…また…っ」
「リン!!」
完全に自罰的になっているリンに、一歌は叫んだ。リンの身体がビクッとした。
「い、いっちー…ごめんなさ…また、あたし…」
「リン、落ち着いて。何もリンは悪くないから。ね?」
一歌にはまだ分からなかった。なんでリンがこんな事になっているのだろうか、と。いや、正確には…リンに根付いたトラウマの深さを見誤っていた事か。
見兼ねたレンが近づいて来て、リンの肩に手を置く。
「…リン。深呼吸。」
「れ、レンッ……ふっ…ぅ…」
「一歌。こいつは多分、一歌が倒れた時と今の事が重なってるんだと思うな。」
「え…?でもリンは何も─」
苦しそうな声で必死にリンは言葉を紡いだ。
「…分かって、た…さっき見えたのっ…」
見えた?何が。一歌は聞き続ける。
「…サッキーの、震ぇるっ…手を…あの時…止めたら…ぁっ…!!」
その告白に二人は、特に一歌は絶句した。
あの時も似たような事が発端だった。しかもよくよく考えて見れば本当にそっくりだ。リンが先に異変に気づき、咲希が無理して演奏し…倒れる。確かに、リンのトラウマを刺激するには余りにも足りすぎている。
「なんで…なんでっ…もうやだぁ…!!」
その場にへたり込む。
「リン…」レンは優しくリンを抱きしめた。壊れかけの硝子に触れるように。
一歌はただ、黙って見守っていた。トラウマを植え付けたのは他ならぬ自身なのだから、とやかく言えない。─そう、思っているのかもしれない。
レンの体温で少し落ち着いて来たのか、まだ涙ぐんでいるが呼吸は安定してきた。
「…レン…いっちー…ごめん、変な姿見せて…」
「いや、大丈夫。怖かったよね…」
「いいんだよ。泣きたい時は泣くべきだからな。」
その言葉に一瞬口元が緩んだが、すぐにまた影が差した。
「…でも…やっぱりっ…あたしは、サッキーに何も出来ないよ…それにサッキーはきっと、あたしに怒って─」
「そんな事ない!絶対に!」
一瞬肩を震わせ、一歌を見た。
「そう…かな…?」
「うん。リンは本当に何も悪くない。だから、そんな事言わないで…ね?」
しかし実際、咲希に出来ることが無いとリンは暫くこの状態だろう。見ているのも痛々しいし、何よりリン自身の心に悪い。
「(何か、出来ることは…でも、リンが…)」
一歌の顔を見て察したのか、レンは言った。
「一歌。リンは俺が見てる。」
「…!…ありがとう。」
一歌は立ち上がって、辺りを探し始めた。何かしらあるかもしれない。例えば鶴の折り紙でも折れば、咲希は喜ぶかもしれない。
「…うーん…」
しかし生憎そういう物は無かった。今度買ってくるかとか、そんな事を思っていて─一歌の目に、二つの紙が見えた。
「…高校生軽音フェスティバル…と、咲希のキーボードの楽譜…」
─その時、一歌の頭に電流が、vividと走った。
「そうだ!」
遠巻きに見ていたリン達が一歌を見る。
「「…どうしたの?」」
「リン、これだ!」
軽音フェスのチラシを見せる。そこには"機材使用可"の文字が。
「これは…?」
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-本番1日前…咲希の家
「…7度6分…アタシ、もう立てるから─」
「駄目。休んで。」
「うぅ…でも、軽音フェスのキーボードが抜けちゃうよー…」
咲希の心残り。それは、自分が抜ける事で演奏が完全版では無くなってしまう事だった。
しかし、その気持ちは言わずとも親友達に伝わっていた。志保が咲希に説明し始める。
「…そう言うと思った。─穂波、説明お願い。」
「うん!…咲希ちゃん、実はね─」
─────
「リン、合わせよっか。」
「う、うん!やろう!」
セカイに響くギターとボーカル、そしてキーボード。それを弾いているのは─リンだった。
それを遠巻きに見ているミクとレン。その手には軽音フェスの予定資料が。
「機材使用可って点を活かして、リンがキーボードを弾いてる姿をCGを使ってるように見せる、か…考えたね、一歌。」
「ああ。しかもリンだけじゃアレだろうからって俺達もやるんだってさ。随分豪華なレグルスになりそうだな。」
「理由も、『私がミクが好きっていう事で誤魔化す』だって。…好きって言われてるのに嬉しい気持ちは湧かないなぁ…」
苦笑いするミクを見ながら「まぁ、いいんじゃねぇか?それもまたイッキョウってやつだろ。」
演奏が終わった。どうやら上手く行った様だ。
「お疲れ、リン。凄く上手だったよ。」
「ほんと〜?えへへ、いっちーに褒められちゃった!」
一拍置いて
「…これで少しでも、サッキーへの贖罪に、なるのかなぁ…」
一歌はリンの手を取った。彼女を安心させる為に。
「リン。リンは本当に悪くないから、贖罪なんかじゃないよ。それに─」
「…それ、に…?」
「…本番は、咲希にも映像で見てもらうからさ。リンが伝えたい想いがあるなら、演奏で伝えよう。ね?」
その言葉は、リンだけでは無い。その場にいた全員の心に響いた言葉だ。
「…その通り、だね。演奏で想いを伝えるのも、大事な事。」
「あぁ。想いの無い演奏なんてつまんないからな。」
リンは俯いていた顔を上げ、まっすぐ一歌を見た。その目に迷いは無い。
「…分かった!あたし、スーパーハイパーウルトラマックス全力で、頑張るっ!!」
「…あはは、リンらしい言葉だね。一緒に、最高の演奏をしよう!!」
「うんっ!」
その会話を笑顔で眺めていたミクだったが、ふと思い立ち一歌に聞いた。
「ねぇ一歌。私達をCGとして見せるって言ってたけど、当然他の演出もあるよね?それはどうするの?」
当然の疑問。レオニメンバーには機械が得意と言える人材はいない。それに今回はあくまで軽音のフェスなのだから、現場にプロがいるわけでもないのだ。
しかし一歌は、安心しきった目でミクを見ていた。まるで、「最高の演出になる」と確信しているかのように。
「あぁ、それはね…咲希のお兄さんがやってるショーユニットに、演出家の方がいて…その人にやってもらうんだ。」
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-本番 当日-
スクランブル交差点の一角にある巨大な野外ホール。雪が振り注ぎ、出店や看板も立ち並び賑わいを見せる中、フェスを観に来た沢山の観客達がいた。席に座れる人数はとうに超えている。
「皆は、どこかな…」
「おーい、奏〜!こっちこっち!」
「瑞希、それに絵名…」
「良かった、人が沢山いたから見つかるかなって心配してたんだから…」
「ごめんごめん、まふゆは桃井さん達と合流した後こっち来るって。」
ある者はサークル仲間と。
「あら〜…しっかり皆について行かないとすぐに迷子になっちゃいそうだわ〜。」
「ちょっ、ここで迷子になられたらホントに見つけられないから、絶対迷子にならないでよね!?」
「日野森さん、ちゃんと桃井さんについて行ってね?」
「あ、そっかぁ…朝比奈先輩はサークルのお友達が待ってるんでしたよね。」
「うん、じゃあそろそろ私は行くね?」
「朝比奈先輩、お気をつけて!…じゃあみのり、私達も行こっか。」
ある者は友人やアイドル同士で。
また違う場所から見る者も。ある者はアメリカから。
「今頃日本では、望月さん達が軽音フェスに出ているはずだな。」
「あっ、軽音フェスライブでやってるよ!せっかくだし見ない?」
「望月って言ったら…確かバンドやってるんだったよな。」
「Leo/needって名前のバンドだよ。カッコいいなあ…」
またある者は…舞台裏から見ていたり。
「いやぁ、まさかこのフェスで演出を担当するとは思わなかったねぇ。」
「…ねぇ類、ちゃんと安全な装置しか用意してないよね。」
「あぁ勿論さ、彼女達や観客に怪我をさせる訳には行かないからね。」
「そう。なら良いけど─あれ、あそこにいるのってフェニランの着ぐるみ達…?」
「えむお嬢様、司様、こちらのお席へどうぞ。」
「えへへ☆ぬいぐるみさん、ありがとう!」
「うむぅ…確かにここからならステージが良く見えるが…まさかこの為だけに特等席が作られるとは…」
「え?だってだって、司くんが『咲希に映像を届けるぞ!』って言ってたから用意してもらったんだよ?」
「だとしても加減があるだろう!?」
「貴様ァ!!お嬢様に対してなんだその言葉は!!」
「ぎょあぁぁぁぁ!?」
「110dbデス。」
─すると、ステージに煙が上がった。一番手…Leo/needの出番だ。
「皆、準備は良い?」
「「うん!」」
「「「「「「勿論!!」」」」」」
「じゃあ─行こうか。」
暗がりにスポットライトが一点。気づけばステージは蒼く染まっていた。
そして…演奏は始まる。ドラムソロから始まり、キーボード、ギターと音が増えていく。
「…ねぇ絵名、キーボードを弾いてるのって…」
「え…リンだ!?」
「…CGなのかな。光の使い方とかも、凄くカッコいいね。」
「うん…私も、そう思う。」
ステージには沢山の楽器やスペースがある。勿論それには意図があり─
♪〜惑い漂う散り散りの星 雲が隠す
ステージが一瞬暗くなる。再び見ると…演奏者が変わっていた。
「わっ!?ミクちゃんにレンくん、他の皆も!」
「凄いね…どうやってるんだろう…」
「ふふっ。光の反射と硝子、CGを利用して突然現れたように見せたり、消えたようにする…上手く行っているね。」
「うん。それに…とっても力強い声と、綺麗な音が気持ちいいな。」
「…しかし、バーチャルシンガーの姿は別に僕は何もしていないけど…どう投影しているのだろう…」
♪手の中 教えてる いつかの夜空が ねえ─
サビ。全員の姿が映り、ステージ所か観客席までもが宇宙のような幻想的な景色に。
「(カッコいい…!私達も演出に負けないよう、全力で!)
あの流星に見た─闇を裂く光〜ッ!!」
「おお…凄まじいな、これは!」
「凄い凄い、とってもわんだほ〜い!だね!」
「うわぁ…これ生で聴いたら絶対凄いやつだよね!?」
「あぁ。映像越しでも覇気が伝わってくるな。学びになる。」
「…いっちゃん達…皆、凄く輝いてる…!!」
♪さあ 遠く遠く もっとずっと先へ
点と点を天になぞればほら─
「Leo─!!」
音が鳴り止む。再びブラックアウトし─また光が灯った時、そこには一歌、穂波、志保だけ。他の六人は既に引っ込んだのだろう。
そして、大きな拍手。一番手として、最高の演奏を出来たんじゃないだろうか。
こうして、演奏は終わり、フェスは進んでいった。
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-数日後、セカイにて-
「皆、お疲れ様!アップルパイとか沢山作ってきたよ!」
「わあ〜、ほなっちさっすが〜!」
「ふう…でも、上手く行って本当に良かったよ。」
「うん!演奏してる時の皆、ほんっとうに輝いてた!アタシも一緒にやりたかったなぁ〜…」
「咲希、次は体調にも注意しよう。もう無理はしないで。」
「はぁい…」
各々机や料理、お菓子を準備し、簡単な打ち上げの準備をしている。ちなみに発案はリンだ。
そんな彼女は、今からの時間に期待を抱きつつ、咲希と話すタイミングを伺っていた。
「…うー…」
「リン。…迷ってるなら今がいいんじゃねぇか。」
「えっ、レンなんで迷ってるって…」
「隠してたのか?凄く分かりやすかったぞ。」
「そ、そっか…」
_そうだよね。言える内に、言わなきゃ!
「…サッキー!」
「ん?リンちゃん、どうしたの?」
「えっと、その…ごめんね、サッキーの手が震えてた時に止められなくて…あたしのせい、だよね。」
俯いている。まだ心残りがあるようだ。
「そ、そんな!リンちゃんはなんにも悪くないよ、無理してたあたしが悪いだけだって!」
「で、でも!─あ…」頭に手を置かれた。自然と頬が緩んでしまう。
「リンちゃん。アタシの代わりに演奏してくれて、ありがとう!だから…そんなに自分を責めないで。リンちゃんの気持ち、音で沢山貰ったよ!!」
その後に、アタシが無理しなかったら良かったんだけど…と付け足したが、リンに聞こえていたかは吝かではない。彼女からすれば、自分の気持ちが届いたという事が、嬉しかったから。
不意に、頬を涙が伝った。悲し涙ではないのだろう。
「…サッキー…。うん。あたしも落ち込んでばっかりじゃいられないね。」
「…それじゃ、もしかして!?」
「うん!今からの打ち上げ、全力で楽しもー!!」
「オー!って違う違う、スーパーハイパーウルトラマックス全力で楽しまないと!」
「あっそっか!えへへ、あたしとした事が…」
その顔には、先程迄の暗さはもう無かった。
2人の会話を聴いていた一歌は、ほっと胸を撫で下ろしていた。
「…良かった…。本当に…」
こうして、獅子たちは進んでいく。一つの一等星として─
─解けかけた糸は、再び紡がれた─
中々曇らせは難しいですね…ビビバスとワンダショのバチャシンが誰一人として曇る気がしないのもまた難しいというか…モアジャンミクさんですら中々難しかったです。
さて、私はもう一つの作品がありますし、また新規作品のアイデアが二つあるのでそちらに取り掛かりたいと思います。また良い案が思いついたらこの作品の話を書くかも吝かではありませんが…
…個人的にはニゴレンくんをもっと…病ませたいな…おっと誰か来たようd