とんでもスキルでダンジョン放浪メシをするのは間違っているだろうか? 作:有頂天皇帝
今回戦闘シーン少なめで色んなキャラたちの視点で話が進んでいきます。ゴライアスとウダイオスの本格的な戦闘は次回以降でしっかりとやりたいです。また、ハーメルンにてベルの魔法をリクエストしています。杖と剣のウィストリアの
2体の
ことの発端はベルとアーディがハシャーナに話しかけている途中のことだった。アーディは女性に警戒されないように当たり障りない会話をしながら女性について探ろうとした。だが話の途中でハシャーナが
それを即座に感じ取ったベルはアイテムボックスの中からリーチのある武器として槍を取りだし女に向かって突き出す。牽制も兼ねて喉元に向けて放った全力の一撃故にベルは相手はなんらかの反応を起こすと判断したのだが、女は避けるでもなくハシャーナに向けて伸ばした手でそのまま槍を受け止めたのだが、その際に槍が手の甲を貫きそのまま左腕を貫通した。しかしそれに対して女は痛みで顔を歪ませるどころか一点として無表情を貫きながら槍で貫かれた左腕でベルを殴り飛ばした。
ベルは咄嗟にアイテムボックスから取り出し即座に両腕に装備したガントレットを腕を交差させて女の拳を防ごうとしたが、女の拳はベルのガントレットを容易く砕きそのままベルを迷宮の壁に殴り飛ばした。
「かはっ!?」
「ベルくん!?」
「次は貴様だ」
壁にクレーターができるほどの衝撃を受けたベルは血反吐を吐いてしまい、アーディは思わず振り向いてしまう。その一瞬の隙を付いた女は左腕からベルの槍を引き抜きそのまま勢いよくアーディに向けて投擲した。その速度は第一級冒険者であるLv.5のアーディですら捉えるのが困難なほど速く、アーディは何とかその槍の一撃を剣で弾くことに成功するも、その衝撃は凄まじくアーディは手に持っていた剣を手から落とされてしまった。
アーディが剣を取りに行こうとする間に女はアーディを始末しようと距離を詰めようとした瞬間、女の死角から迫ったハシャーナがその剛拳で女の頭を勢いよく殴った。
「軽いな」
「嘘だろっ・・・!?」
頭部という人間にとって共通の弱点を無防備な状態で勢いよく殴ったというのに女は顔色を変えないどころか余裕を持ってハシャーナを睨んできたことにハシャーナは背中に冷たい汗が流れ、急いで距離を取った。その間に
「え・・・?」
「嘘、これって【大最悪】の時と同じ・・・」
ベルが初めての経験に戸惑っているのに対してアーディとハシャーナは7年前にとある邪神が行った出来事を思い出し顔を青ざめさせる。そして二人の予感が的中したと言わんばかりにフィルヴィスが見たのと同じ光景であるゴライアスとウダイオスの誕生である。
そんな本来ならありえざる光景を前に3人が絶句しているのに対して女は忌々しげに舌打ちしてからその場から勢いよく離脱する。ベルは思わず追いかけようとしたが、アーディに止められ今は女よりも突如出現したゴライアスとウダイオスを優先すべく3人はゴライアスたちに向かって走り出した。
「──────不味いことになったぞウラノス」
18階層全体を見渡せる丘の上でフィルヴィスに
「二柱による同時神威解放。これによって2体の
ただでさえ通常のウダイオスでも推定Lv.6の力を持つ深層の階層主だ。最高でもLv.3しかいないリヴィラの戦力では蹂躙されるだけだ。唯一可能性があるならばLv.6のフィルヴィス、Lv.5のアーディとベル、Lv.4のハシャーナに賭けるというものだが、神威に影響されてダンジョンが生み出したモンスター2体を同時に相手するには流石に戦力が足りないとフェルズは進言する。
『今ちょうど
「神エレボスのか?かの神は
『問題ないとの事だ。それに向かう戦力のほとんどは
「なるほど・・・」
フェルズはウラノスからの提案に納得する。7年前のとある最悪によって多くの仲間を失ったことでイヴィルスに対して強い憎悪を抱いたヘスティアの眷属の何人かはヘスティアの元へ戻らずイヴィルス殲滅のためにその手を多くの血で汚した。故にヘスティアの元に戻れないとウラノスそしてウラノスの協力者の1柱である男神エレボスに協力している。最低でもLv.5の実力者を持つ彼らが協力してくれると言うのなら何とかなるかもしれないとフェルズは一応安堵する。
『フェルズお前はそのままほかのものたちと共にイシュタルとタナトスの尾行を再開しろ』
「了解した」
フェルズはウラノスに対してそう返答してから水晶を懐にしまい、その場から移動を始めようとしたところでちょうどゴライアスとウダイオスが動き始めた。
「2体の
フェルズは怪物祭での騒動に続いての今回の1件から今後も騒動は広がり多くの犠牲者を生み出すのではないだろうかと最悪の予感を感じてしまったが、今はそれを考える暇はないとその考えを切り捨て動き出す。
────フェルズのその予感は実際のところ当たっていた。これからオラリオは七年前の最悪に匹敵、否それを超えるほどの大最悪を起こそうと邪神たちが動き出しているのだから・・・
リヴィラの街へと進軍してくるゴライアスとウダイオス。さらに2体の出現によって興奮状態となった18階層にいるモンスターたちが殺到するようにリヴィラの街へと襲撃してきた。本来のリヴィラの戦力では為す術もなく蹂躙されて全滅するはずだったが、今のリヴィラにはウラノスやフェルズも把握していなかった戦力が待機していた。
「グルォォォォォォォォッ!!」
コクヨウが吼えるのに合わせて降り注ぐ落雷がリヴィラを襲おうとしたモンスターたちを一瞬にして灰に変えていく。運良く落雷から逃れたモンスターがコクヨウに襲いかかるが、その爪や牙がコクヨウに届くよりも先にコクヨウによる突進か踏みつけによって絶命していく。
「クルァァァァァッ!!」
「キュー!!」
そして別の場所でホルスとイナバが暴れており、コクヨウたちの暴れっぷりに刺激された(実際は逃げ惑っている姿をイナバが鼻で笑ったのを見てブチ切れた)リヴィラの住人たちも暴れるモンスターたちの対処を行う。これでただ暴れているモンスターたちの方は問題ない。しかし現状リヴィラの戦力だけではゴライアスたちに対して打つ手がないためリヴィラの街の頭であるボールスはどうすべきか必死に考えていた。
「くそっ!!
襲い来るモンスターを相手取りながらボールスは何か手はないかと必死に周りを見渡すが、この中であのゴライアスとウダイオスの2体とまともに戦えるのはコクヨウたちだけであり、ほかに可能性があるとしたらリヴィラの街にいる魔法使い全員を集めてからの一斉砲撃だが、それだと一体しか狙えない上に倒せなかった時のリスクが大きすぎる。故にボールスはどうすべきか頭を悩ませていたところに彼らは現れた。
「やぁボールス。現状わかることについて教えてくれないかい?」
突如現れそのままモンスターを蹂躙しているのはロキファミリアの第一級冒険者である幹部のアイズ、ティオナ、ティオネ、ザップ。そして迫るモンスターを蹴散らしながらボールスの元へやってきたのは団長であるフィンと副団長のリヴェリア、団員のレフィーヤである。第一級たちがやってきたことにボールスを含めリヴィラの住人たちは一筋の希望を得たかのように一瞬安堵の表情を浮かべる。
そしてフィンたちが到着したのとゴライアスとウダイオスの攻撃範囲にリヴィラが含まれるようになったのはほぼ同時であり、それと同時にウダイオスの顔面にベルが雷魔法をぶち当てながらウダイオスの右腕1本に大剣を叩きつけてヒビを入れるのだった。
「アレがゼウスとヘラの血を継いだヘスティアのところの新しい
薄暗い石室の中心にて18階層に潜ませている眷属から送られてくる映像を見て現在のイヴィルスの代表とも言える邪神タナトスは呆れたようにため息をこぼす。
先月ヘスティアのところにゼウスとヘラの眷属の両方を受け継いだ子供がやってきたのとその子がたった2週間でLv.5にランクアップして第一級冒険者の仲間入りしたことをタナトスは噂で聞いていた。
それがダンジョン内で神威解放を行い神殺しのモンスターを生み出すという提案だった。
二柱分の神威を解放すればかなり強力なモンスターを生み出せるだろうからそれをベルに襲わせてどれ程の実力か測ろうというタナトスの提案をイシュタルは聞き入れた。
実力が嘘偽りであれば容易く命を落とし気に食わないヘスティアが悲しみにくれるのを見て気分が良くなるし、実力が偽りないのであれば時を見て自身の魅了の力で虜にしてヘスティアファミリア壊滅する時の駒としても利用できるとイシュタルからしてみれば損がないことからタナトスの提案を受諾。
そして実際にそれぞれが離れた場所で神威を解放したのだが、まさかのゴライアスとウダイオスの漆黒種が同時出現にタナトスは驚きを隠せなかった。そしてその出現したウダイオスに対して雷撃を落として怯ませたところに大剣の一撃を与えた時には引きつった笑いをするしか無かった。
「レヴィスちゃんもあの子には何かあるとか言ってたけど推定Lv.7くらいありそうなあのウダイオスを相手にほぼ一人で互角に戦えるとは思えなかったよ」
ベルたちと戦っていた女────イヴィルスの協力者の1人であるレヴィスが一瞬戦っただけだがベル・クラネルにはなにかあると言ってた時はどんな隠し札持ってるのかなー?程度の気持ちで見てたのだが予想以上に戦えている姿にタナトスは驚きを隠せなかった。
「あのウダイオス、Lv.7位ありそうなのに一人で良く戦えるねぇ。ゴライアスの方も
2体の迷宮の孤王を同時に相手取るのは危険であると判断したフィンは比較的弱い方であるゴライアスを先に倒して残りの戦力でウダイオスを討伐することを全員に共有した。Lv.5成り立てのベル1人がウダイオスを1人足止めすると言い出した時にはベルの実力を把握していないリヴィラの住人やリヴェリアなどが反対したが、ベルの実力を知っているザップ、ティオネ、ティオナの賛成そしてフィンの一押しもあってかリヴェリアとレフィーヤによる魔法の支援、アーディとアイズがウダイオスが生み出し続けている漆黒のスパルトイたちを相手することを条件に実行された。
ゴライアスも足掻いているが、Lv.6冒険者4人に加えてリヴィラの冒険者総がかりで攻撃を受け続けてしまえば再生能力を有していようとも限界が来るのは当然であり、そう時間が経たないうちにゴライアスは討伐されそのままフィンたち全員がウダイオスの戦いに参戦すればもう結果は分かりきっている。
タナトスはそう判断して弱ったところに眷属たちを仕向けようかなーと考えていたら同じように映像を見ていたイシュタルはつまらなさそうに顔を歪ませていたが、頭にある考えが思い浮かびその顔を愉悦に歪ませる。
「タナトス、もう少しだけ手を加えてくる」
イシュタルはタナトスにそう言うなり眷属を引き連れてダンジョンへと続く扉に向かって歩き出した。それを見送ってからタナトスは近くに待機していたレヴィスにイシュタルの手伝いとしてロキファミリアの妨害をお願いするとレヴィスは不承不承にそれを受諾しイシュタルの後を追って歩いて去っていく。それを見てからタナトスは再びその視線をベルとウダイオスの戦っている様子が見える水晶に戻す。
「さぁてゼウスとヘラの血統を継いだ次代の英雄候補はどう足掻いてくれるのかなぁ?」
タナトスはイシュタルが
あとがき
本当はゴライアスやウダイオスの戦闘シーンをしっかりと書くつもりだったのに色んなキャラたちの暗躍があった方がいいなと思っていたら戦闘シーンがあんまりなくなっちゃった・・・。ウダイオスをベルが足止めしている一方でボコボコにされているゴライアスくん・・・。アニメでベルたちを相手にその猛威を奮っていたけどこの作品で彼は果たしてその力をフィンたち相手に震えるのかなぁ・・・。ウダイオスとの戦いの展開ばかり考えているけどゴライアスも活躍できるようしっかり考えないとなって思います。それとまだ先の話ですけどこの話のオチはある程度考えているのでそれ目指して頑張りたいです。まだ確定してませんがアイズさんがオチ担当を予定してます。それではまた次回もどうかよろしくお願いします。
ベルの魔法リクエスト
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ウィストリアのウィルの魔剣(ウィース)
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原作のファイヤボルト
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完全オリジナル
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アイズのエアリアルの雷版
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Fateの投影魔術