もっと切りが良いところで間隔空けをすればよかったと悔やんでおります
空いた期間で少しでも腕が良くなっていればいいのですが。
空いた期間で本好きにハマりました。
前回までのあらすじ
ディメンター:人々の幸福を栄養とする。守護霊を出すことで対抗することができる。アリスはハリーが列車で襲われた時もクィディッチの試合中に襲われた時も守護霊を出してハリーを救った。
ハリーが授業に復帰したのは試合から7日後だった。
「ハリー、無事で何よりだわ。」
「ありがとうアリス。またアリスに助けてもらったよ。」
「その…ハリー、何があったの?私達からは何も見えなくて...。」
ハーマイオニーがアリスとハリーに聞いた。
「ディメンターに襲われたんだ。」
とハリーが言うと、
「ディメンター!?ディメンターが試合を妨害してきたのか!?」
とロンが驚いて叫んだ。
ハーマイオニーも叫びはしなかったが驚いていた。
「周りが寒くなったし、守護霊を出したら暖かくなったから間違いないと思うわ。」
とアリスが弁護する。
「それに僕、ホグワーツ特急で襲われた時と同じ声が聞こえて、同じ光景が頭に浮かんできたんだ。」
「確か、お母さんが殺されちゃうところでしょう?」
ハーマイオニーがハリーに聞く。あまりトラウマについての話はしない方が良いのかしら、とハーマイオニーは思ったが、思ったことをすぐに聞いてしまうのが彼女の癖だ。
「うん。」
ハリーはハーマイオニーの言葉に頷いた。
「きっとハリーにとってそれが凄くトラウマなんでしょうね。だからディメンターの影響を受けやすいのかも。」
二回とも同じ光景が見えたり、ホグワーツ特急の時はハリーだけ気絶したということを重ね合わせて、アリスはそう考えた。
「アリスは守護霊が出せるよね?それってさ、僕でも出せるようになるかな?」
会話に一区切りつき、各自バラバラに移動しようとしたとき、ハリーがアリスに声をかけた。
声を掛けられたアリスは驚きながらも、
「ええ!練習すれば出せるようになると思うわ。他の呪文よりは難しいけれど。」
と答えた。
ハリーには前からアリスへ頼みがあった。しかし迷惑になってしまうと思い、なかなか言えずにいた。
けれどディメンターに二度も襲われてしまった。しかも、一回はクィディッチの試合中だった。
グリフィンドールチームが負けたのはディメンターに襲われてしまったからだ、とハリーは試合の後、ずっと考えていたのだ。また同じことが起きてはいけないと思い、ハリーは勇気を出してアリスに言うことにした。
ハリーは深呼吸をして、アリスの目を見据えて言った。
「アリス、僕に守護霊の呪文を教えてくれない?」
そう言われ、アリスは驚いたようにハリーを見た。
「僕、自分の事は自分で守れるようになりたいんだ。」
とハリーは付け加えた。
「勿論!と言いたいところだけれど、ディメンターの影響を受けやすいから、多分守護霊を出すのが難しいと思うの。だからリーマスにお願いした方が良いと思うわ。」
「分かった。リーマスに頼んでみるよ。」
「守護霊が出せるように応援してるわ。」
次の日、ハリーはアリスに言われた通り、リーマスに頼んでみることにした。
幸いにも闇の魔術に対する防衛術の授業があったので、授業後に相談してみよう、とハリーは決めていた。
教室の椅子から腰を浮かせながらアリスは
「今日の授業も楽しかったわね!」
と満面の笑みで言った。
ハーマイオニーは、
「ええ、そうね。去年も一昨年もリーマスだったらよかったのに。」
とアリスの言葉に頷いた。
「あら。愛しのロックハート先生じゃ嫌だったの?」
アリスはハーマイオニーを揶揄うように言った。
ハーマイオニーは少し顔を赤くしながら、
「あんなペテン師に騙されてた自分が恥ずかしいわ...。」
と下を向いてため息を吐いた。
「僕たちはあんなやつ信用してなかったし、学期始めから最悪だったけどな!!」
「そうね。教科書代は返金されるべきだわ。まったく、ハーマイオニーがあんなのに騙されるような子だとは思っていなかったのに…。」
教室の扉に向かって歩きながら、アリスはハーマイオニーをじっと見つめる。
ハーマイオニーはたじろぎながら、
「あの時の私はどうかしていたのよ!」
と言った。
「私の言ったことよりも、あいつの言ったことを信じるんだもの。悲しかったなあ…。」
上目がちにアリスがハーマイオニーを見る。
「ごめんってば!!もういい加減水に流しましょうよ!」
チラッと教室の時計を見たロンが、
「おっと、ロックハートの愚痴を言うのもいいけど、そろそろここを出ようぜ。でないと夕食に間に合わなくなる。おーい、ハリー?」
と席から動かないハリーに声をかけた。
「ごめん。僕はちょっとリーマスに用があって。」
「じゃあ、先に寮に戻ってるわね。」
と三人はハリーに手を振って、教室から出た。
「ハリー、私に話があるのかい?」
リーマスは心当たりが全くなく、不思議そうに聞いた。
「実は、守護霊の呪文を教えてくれないかなって。」
「守護霊の呪文を?」
意外そうにリーマスが聞き返す。
ハリーはリーマスに頷いた。
「僕、ディメンターに襲われるとすぐに気絶するんだ。そしていつもアリスに助けられてる。いつまでもアリスに頼ってるんじゃなくて、僕自身がディメンターを克服しなくちゃいけないんだ。」
ハリーの瞳には闘志の光が宿っていた。
リーマスはそんなハリーの決意を、母親によく似た緑色の瞳から読み取った。
「そうか...。険しい道のりになるかもしれないが、覚悟はいいかい?」
ハリーはリーマスを見つめ、頷いた。
「アリス、フレアが手紙を持ってきてるわよ。」
数日たった朝食時、ハーマイオニーは大広間に遅れてやって来たアリスに声をかけた。
「え!?」
ハーマイオニーの隣の椅子の前の机に真っ白な梟がくちばしに手紙を咥えて止まっていた。
ここしばらく手紙が届くことが無かったので、アリスは驚いた。
「ありがとう、フレア。」
飼い主のお礼の言葉を聞いて、梟は飛び立っていった。
アリスは手紙を手にして、席に着く。
「誰からかしら?」
「心当たりはないの?」
ハーマイオニーが手紙を興味ありげな顔で見る。
「それが全くないのよ。」
アリスは封筒の封を切り、便箋を取り出す。
「まあ!!シリウスからだわ。」
一番下に書かれた差出人の名前を見て、アリスが歓声を上げる。
「なんて書いてあるの?」
「えっと、会って話したいことがある、って。」
アリスは手紙をさらに読み進め、戸惑いながら言った。
「……ハーマイオニーも来て欲しいって書いてあるわ。」
「私!?」
自分にかかわることだとは予想しておらず、ハーマイオニーは目を見開いた。
「どうしてかしらね。でも安心して。リーマスも来るみたいだから。」
ハーマイオニーは、別にリーマスが来るか来ないかは安心の判断材料にはならないわよ…と思った。
「おお、来てくれたかアリス。久しぶりだな。」
その日の夜、四人はリーマスの部屋にいた。
「久しぶり、シリウス。」
と、挨拶を交わし合う。
「君がハーマイオニーかい?」
シリウスがアリスの隣に立つハーマイオニーに言う。
「はい。ハーマイオニー・グレンジャーです。」
「アリスやリーマスから話は聞いていてね。とても成績が優秀だとか。」
その言葉を聞いて、ハーマイオニーは頬を赤らめた。
「まあ、アリスが!?前回のテストの総合順位はアリスに負けたのに…」
「まあまあ。今日はこの話をするために集まったわけではない。」
「それよりも、先日のクィディッチの試合は残念だった。まあ、ディメンターを放った魔法省の責任だけどな。」
話を変えようとしたリーマスの言葉を聞き入れずにまた本題とは関係のない話をし始めたシリウスにリーマスはため息を吐いた。
「だが、アリスの箒さばきは見事だった。流石だな!!」
「ありがとう。あれ、シリウス観戦してたの?ハーマイオニー、見かけた?」
「いいえ。多分見ていないと思うけど...。」
戸惑う二人にリーマスがヒントを出す。
「見ていたけど気づかなかっただけだよ。」
「あー。そういうことね。」
リーマスの言葉に納得顔のアリス。
「ちょっと、私にはさっぱり分からないんだけど。」
完全に話に置いて行かれたハーマイオニーは不満げに言った。
困った表情をしたアリスとは対照的に、リーマスとシリウスはいたずらっぽく笑った。
「実は、シリウスはアニメーガスなんだよ。動物になって観戦してたんだ。」
「そんな軽く言っていいの!?言っちゃだめだと思って濁してたのに。」
さらっと重大なことをハーマイオニーに言ったことにアリスは焦りを隠せない。
「俺がアニメーガスだってことを説明しなくちゃ、話が進まないからな。」
「ちなみに魔法省不認可だから秘密にしといてくれ。」
「え、ええ...。」
次々に話される情報の重大さにハーマイオニーは戸惑う。
戸惑うハーマイオニーを見かねて、
「それで、ハーマイオニーを呼び出した訳を教えてよ。」
とアリスがシリウスに言う。
「ハーマイオニーに直接用がある訳じゃないんだ。君の飼い猫についての話でね。」
「クルックシャンクスについて!?確かに最近どこかへ行きがちだけど...。」
ハーマイオニーの新しいペットのクルックシャンクスはハーマイオニーとアリスの部屋にいることが多かったが、ここ最近は、部屋の外で姿を見かけることが多くなっていた。
「クルックシャンクスって言うのかい?君の猫は本当に賢いね。」
「ありがとう。」
戸惑いながらも、ハーマイオニーは言葉を返す。
「だからすぐにペディクリューにも気づいたし、俺がアニメーガスということにも気づいたんだ。」
急な話題転換にアリスとハーマイオニーの頭上にハテナが浮かぶ。
「ちょ、ちょっと待って!!ペディクリューって、その、ハリーの両親を裏切って、アズカバンに収容されているんじゃなかったかしら?」
「ああ。そうだったんだが、8月ごろに逃げ出したんだよ。」
「アズカバンから逃げ出せるの??」
アリスが驚きの声をあげた。
「ああ。あいつも俺と同じで不認可のアニメーガスなんだ。」
「シリウスは黒犬のアニメーガスなんだ。ペディクリューはネズミのアニメーガスでね。排水溝だったり、檻の隙間だったり、抜け出せる場所はたくさんあっただろう。」
「でも、どうして今になって逃げだしたのかしら?」
「さあ、それは分からない。」
「一旦話を戻すぞ。俺は犬になってペディクリューを探していたんだ。そうしたら、ホグワーツで奴を見つけたんだ。それで奴を追っていた時クルックシャンクスに出会ってな。」
「ホグワーツにいるの!?」
「ああ。よく分からないが奴はホグワーツにいる。」
「…話を戻すぞ。」
呆れたようにハーマイオニーとリーマスを見るシリウス。
さっきあんなに話を脱線させた人に二回も言われたくはない、と二人はため息を吐いた。
「クルックシャンクスは俺がアニメーガスだと気づいたんだ。」
「そこがさっきからよく分からないのだけど、賢かったら気づくの?」
とアリスがシリウスに聞く。
「おそらく。賢いから、本物の動物とは違う何かを感じ取れたんだろう。」
と、リーマスがシリウスの代わりに答えた。
「で、俺がホグワーツをうろついてると生徒たちに怪しまれるし、あいつは俺のアニメーガスの姿を知ってるから逃げられちまうかもしれない。ということで、クルックシャンクスに捜索を頼んだんだ。」
「それで、ハーマイオニーを呼び出したのはどうして?」
「ああ…これから先もクルックシャンクスに頼むかもしれないから、言っておくべきだと思ってな。」
「さっきから気になっていたんだけど、クルックシャンクスの飼い主が私だって、どうやって気づいたの?」
「私が教えたんだ。シリウスにこの猫の飼い主を知っているかと聞かれたからね。」
「で、捜索は順調なの?」
「ああ、いや...。」
アリスに質問されたシリウスが、気まずそうに頭をかく。
「他の先生方にも協力してもらうことはできないの?」
とハーマイオニーが提案したが、
「ペディクリューがネズミのアニメーガスであると説明するところから始まるからね。その話の過程でシリウス達もアニメーガスであるということを言わなくてはいけなくなる。そうしたら魔法省がやって来てしまうから、他に協力を仰ぐのは少し難しいんだ。」
とリーマスが言った。
「そう。じゃあ…頑張ってね。」
「本当に応援しているのか?」
「してるしてる。あんまりホグワーツで騒動を起こさないように頑張ってね。」
「俺だっていつでも騒動を起こすわけじゃないからな?いつも“騒動が”俺のところにやって来るんだよ。」
「ハリーもそんなこと言ってたわね。」
二人とももうこれ以上ホグワーツで騒動を起こさないでくれ…とリーマスは深いため息を吐いた。
またしばらく空くと思いますが、気長にお待ちいただければと思います!!
守護霊の呪文:他の呪文と違って、センスというか感覚的な才能が求められる。単に呪文の詠唱について考えればいいという呪文ではない。
ロックハートへのハーマイオニーの態度を根に持つアリス:これまで頼りにしてくれていたハーマイオニーが何処の骨かも知らないやつに持っていかれたので嫉妬した。そしてそれがロックハートであったので、さらに嫉妬した。流石にハーマイオニーも途中で目を覚ましたが、まだ許されていない。多分一生揶揄ってくる。アリスはボイコットとして最後まで教科書(ロックハートの自伝)を買うことは無かった。夏休みにウィーズリー家に行って、一家の教科書(ロックハー((略)を燃やして、その炎でマシュマロを焼いたという噂がホグワーツで流れている。
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