成長したオスガキは無口とメスガキになる。   作:栗頭羆の海豹さん

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メスガキ オスガキは勉強中なので、ご意見やご感想、大歓迎です!



オスガキは成長して無口になった。

 

 

 

 

「雑魚いね。姉さん。ぼく、恥ずかしいよ。」

 

 少年というには幼すぎる幼子が、少女を血の海に沈めていた。

 

 子供の戯れにしては凄惨な現場に、周りで見ている大人は息を呑んでいた。

 

「ねぇ・・・なんで、そんなに弱いの?僕のこと、馬鹿にしているの?ねぇ、ねぇ、ねぇ、そんな雑魚いの?僕より早く産まれて、早く母さんに鍛えられたのに、そんな弱いの?」

 

「・・・・・・ぅ、う、ううううう」

 

 あまりの罵倒と蔑んだ視線に少女は泣き出し・・・・・・

 

「うぉぉぉぉぉ!!!!滾ってきたぁぁぁ!!!!」

 

「本当に・・・・・・恥ずかしいよ。」

 

 恍惚な表情を浮かべながら、咆哮の様な雄叫びをあげてやる気を漲らせていた。

 そんな少女を見て、幼子は本音が漏れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ・・・・・」

 

 あの時の姉さん、本当にキモかったな。

 あれがない。と母さんのしごきを耐えれないって言うから手伝っていたけど、心底キモかったな。

 

「ねぇ!」

 

 ・・・・・・何?

 悪夢から目覚ましてくれた事には御礼を言うけど、うるさい。邪魔。

 今はチビな少女を見たくないんだけど。

 

 目を開けて周囲を見てみるとロリがいた。

 今にも自分を噛み付いてきそうなロリがいた。

 

「はぁ?!いきなり罵倒されたんだけど?!それに私はこれでも大人だぁぁぁ!!!!・・・・・・・って、アンタ、何それ?何も聞こえないのに、アンタの言っている事が分かるんだけど?」

 

「ドーちゃん!何しているの?!その人!無言の雄童(ゆうどう)さんだよ!!」

 

「狂犬もいい加減にしないと、また姉様方に躾してもらうぞ。」

 

 なんか、知らん奴らが増えた。

 徹夜なのに、アイツ・・・帰って来ないかな。

 

 ロリを止めに年齢詐欺を疑うロリとは違う年相応な少女二人が驚いた表情で怒るロリを宥めようとしていた。

 

「だって!コイツ!この前っ!」

 

「先生が僕を呼んでいる空気を感じたーーー!!!」

 

 男に突っかかる理由を話そうとした瞬間、三人の死角から何者かが現れた。

 

「な、にっ!すんのよ!!」

 

 さっきまで突っかかって来ていたロリは死角から襲い掛かった蹴りを躱せず、辛うじて防いだ腕ごと、壁まで吹き飛ばされた。

 

 やっと来た。

 報酬はもらった?

 

「はい!先生!それでは宿に戻りましょう!」

 

 ロリを蹴り飛ばした少年はロリの事など何もなかった様に先生と慕う男、雄童にカードを見せて答えた。

 それを見て、雄童は既に用事は済んだ事を理解したので、さっさと帰って寝ようと扉に向かって歩こうとした。

 

「待ちなさいよ!」

 

 そんな二人をぶち抜けた壁の奥から制止の声がした。

 瓦礫に埋もれている所を他の二人の少女に掘り起こされた狂犬少女は怒り心頭な表情を浮かべながら、ズカズカと雄童達に近寄ってきた。

 

「・・・・・・・何ですか?僕達は疲れているのです。邪魔しないでください。」

 

 先生に声を掛けている時の優しい声を発していた少年と同じとは思えない低いドスのきいた声に少し怯む狂犬少女だったが、こちらも狂犬らしい睨みをきかせて一触即発の雰囲気を出していた。

 

 酒を飲んだり、ウェイトレスを口説いたり、武器の手入れをしてたりしていた周囲の人間は巻き込まれない様に自然と距離を取り始めた。

 

 そんな不発弾の様にいつ爆発してもおかしくない二人に近づく女性がいた。

 

「おい、犬同士、じゃれ合うのもそれまでにしておけ。」

 

「・・・・・・貴方ですか。このバカの飼い主は・・・」

 

 二人を止めたのは炎の様な赤い髪と雰囲気を持つ荒々しい女性だった。

 その女性を見た少年は親の仇でも見る目で女性を睨んだ。

 

(ほむら)さん。先生の気が引けないからって変な作戦でも考えたのですか?」

 

「相変わらずだな。ユウ以外にはツンツンしたその態度、年上には敬う者だぞ。マス。」

 

「すみませんね。この世で敬うべき存在は先生のみ。僕含めたこの世界に生きる全ては先生に比べるべくもなく、ゴミでしかありません。後、僕の名前青果(せいか)だ。僕の事を愛称で呼んでいいのは先生だけだ。」

 

 聞き耳を立てていた周囲の人達はそんな暴論に絶句する人達といつもの事だと呆れる人達の二分に分かれた反応をしていた。

 

 狂犬少女は焔を見て、その小さい身体をさらに小さくなっている様に見える程、怯えて縮こまっていた。

 

「ね、姉様・・・これは・・・・・・」

 

(あかね)、ユウに突っかかって何をしてるんだ?」

 

 明らかに怒ってます。という表情を浮かべる焔に狂犬こと、愛称のドールではなく、茜と呼んでいることで表情以上に怒っている事を察した茜は凄く慌てた様子で開いた口を閉ざして言い訳を考えていた。

 

「ただの嫉妬ですよ。焔姉様。」

 

「ちょっ!ミーちゃん!」

 

「先週、焔姉様がそこの男の人と二人でショッピング街を仲良さそうに歩いているのを見かけまして、その事について問い詰めようとしていたのです。」

 

「ミラー!何で全部言っちゃうの?!誤魔化してよ?!!」

 

 ドールが言い訳を考え終わる前にミーちゃんこと、愛称ミラー、(かがみ)が本当の事をゲロった。

 

 パーティ仲間である鏡からしたら茜の下手な言い訳でまとめて躾けられる展開だけは避けたかった。

 

「はぁ・・・・・・・なるほど、あの逢引きを見ていたのか。」

 

 逢引きじゃない。ただの買い物。

 

「そうです。逢引きとは愛し合う者達で使う事なのです。貴方みたいな一方通行の思いでは成立しません。」

 

 勝手にただの買い物を逢引き認定している焔に猛抗議する青果だったが、そんな態度を取る二人を見て、茜のか細く耐えていた堪忍袋の緒がブチ切れた。

 

「その!態度も気に食わない!姉様がっ!こんな大男を好いているのも意味不明なのに!それを拒否?!アンタ!一体何様??!!!」

 

「先生です。当然でしょう。こんなガサツな女が繊細かつ豪快な先生と釣り合うと思っている貴方こそ何様ですか?」

 

「なんだと!!」

 

 バレたならヤケクソだ!というふうに茜は雄童に詰め寄って怒涛の言葉を放とうとしたが、青果が間に入って雄童に近寄る茜を遠ざけた。

 

「はぁ・・・・ふん!」

 

「いっ!」

 

「これからクエストって言うのに問題を起こすんじゃないわよ!」

 

 これ以上やっても無駄に時間を潰すだけだと思った焔は茜に拳骨を落として気絶させた。

 

「行きますよ。ミラー、アクア。・・・・・・邪魔したね。でも、私は諦めないよ。何年、掛かってもアンタの心は私が頂く。」

 

 男らしい告白と宣言に周囲は盛り上がるが、当人は・・・・・・

 

 

 面倒くさい。

 こっちも帰るよ。

 

「はい!先生!」

 

 あの人、勘がいいし、仲間もな・・・・・・

 

「大丈夫です!先生があの大人気オスガキ配信者、ガーキーだと言う秘密は僕が守ります!」

 

 昔の黒歴史から逃げる様に雄童はギルドを後にした。




性壊 雄童
この話の主人公
元オスガキ(養殖)の過去を持っているが、それを隠している。
異能持ち
大男となり、無口になってもオスガキを完全に隠す事は不可能。
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