これは、少年少女の物語。誰かしらが心に闇を抱え、それでも前に進もうとする、そんなお話。

 家族と隔たりができ、自分の殻に閉じこもって、それでも足掻こうとするであろう少女。

 ――――あぁ、いいね、お前のその表情。実にそそられる――――

 家族がとある会社の社長で自分はご令嬢。親にまともに甘えることも出来ず、それを発散するためにいつしか周りの殆どを敵と捉えてしまうであろう少女。

 ――――オレはオレの親しいヤツの恐怖に歪んだ顔や、その綺麗な顔が涙や鼻水に汚れてみっともない事になってるのが見たいだけなんだ。絶望? それもいいが、そんなの乗り越えられたらつまらないだろう? それに、そんなものを与えてしまったら“親しいヤツ”じゃなくなってしまうじゃないか――――

 自分が特異で、家族も特異で。それをしたくないのに、しなければ生きていけなくて、絶望に駆られるであろう少女。

 ――――オレ以外のヤツの所為でオレの親しい奴の顔が歪められた? ハッ! 上等だ。ソイツには絶望なんて生温い、死にたいと思うような地獄を見せてやるよ!!――――

 母親に生み出され、虐待され、それでも母親のために頑張ろうとして、真実を告げられ絶望してしまうであろう少女。

 ――――仲直り? ……そうだな、相手が可愛くて虐め甲斐のあるヤツだったら、出来んじゃねぇか? クハハハッ――――

 親代わりはいるが家族はいなくて、自分一人が住むには大きすぎる家にいるのは決まって自分とヘルパーの人だけ。寂しさを抱え、家族を欲し、それでもそんなことを臆面にも出さないで今を生きるであろう少女。

 ――――…………あぁ、クソッ……いいよ。オレがお前達を救ってやる――――

 あぁ、なんて世界は不平等なんだろう。
 おや? ここにもまた一人、そんな闇を抱える子供が――――。それも、闇の所為で酷く心が歪んでしまっているようだ。あぁ、不平等だ。だが、不平等が折り重なれば平等になるのではないだろうか?
 だから行きなさい。アナタというイレギュラーで、彼女達に平等を。そして、彼女達からは優しさを――――。
転生初日!
  神様転生 in リリカルなのは!()
  家族として最高に最低だな、オマエ等。1.高町桃子()
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