ソードアート・オンライン the death's scythe 作:時計固定
このあともう少しだけ書いてあるのですが、気が向いた時にちょこちょこっと書いている程度です。
更新も遅めになるかもしれませんができるだけ早く上げられるよう善処していきます(´・ω・`)
「生き残らなきゃ、いけないんだ。生き残らなければ……」
周囲は草木が揺れる音だけ、そんな中一人の男が声を震わせながら木の幹に寄りかかっている。
「俺は……」
一言、男はそう言い、立ち上がった
すると、近くからライトエフェクトが見え、エフェクトが消えると、そこには人と同じぐらいの大きさの熊がポップした。
「考えている……場合では無いな……」
背中に掛けてあった、大きな鎌を構える。
その様子を見ていた熊は大きく唸り声を上げ、男に向かって突撃をしてくる
男は避ける様子もなく、ただ突っ立っているだけ。熊が男に衝突するというとき。
男が持っている鎌が赤く染まり、そのままそれを横に振る
その瞬間、熊はポリゴン片と化して消えていった。
「やるしか……ないんだな、次の……街に行くか」
そう呟くと、男は暗くなってきた草原を道なりに進んでいった。
―5時間前―
俺は、この日を待ち侘びていた
ソードアートオンライン。通称SAO
茅場晶彦氏が制作したVRMMO、世界中から注目を浴びているこのゲームだが、今日が正式サービス初日なのだ。
このゲームは本当に面白い。魔法なしの剣だけの世界、無限とまで言えるスキルの数々、多くのモンスター。そして、RPGの世界に自分が入り込める。
なぜ、こんな事が分かるのか、それは俺がベータテストの抽選で当選したからだった。
ベータテスト期間中俺は、ずっとあの世界に潜り込んでいた。現実での俺は、特にこれといった特技もなく、あまりにもつまらない生活を送っていた。
だが、あの世界では俺は強くなれた。時間をかけただけ自分は強くなっていく、そんな世界に俺は魅了されていた。
そんなゲームの正式サービスが始まったわけで
時刻は午前12時。早めに昼飯を食べて、自室に行く
ベッドに放り投げだされている、ヘルメットのような機械。ナーヴギア
それを被り一言
「リンク、スタート!」
『はじまりの街』
この街の名前、まあ、ありきたりと言ったらありきたりの名前だ
この時間にログインする人は少ないのだろうか、人はあまり見受けられないが、街のあちこちにNPCと思われる人物が居る。
「さて、この世界に戻ってきたわけだが……、まずはあそこだな」
そう呟き俺はアイテム保管NPCの元へと急いだ
靴が地面を蹴る音もリアルに再現してある。流石としか言い様がない。本当にここが仮想世界なのか?と疑ってしまう程だ
アイテム販売NPCが複数いる中に、保管NPCがいた。
深く帽子を被り顔を見せていない、パッと見犯罪者か何かだと思ってしまうような姿だが、きちんと、保管してくれるNPCだ。どっかのオンラインゲームに居そうなNPCだな
「保管しているアイテムを引き出したいんだが」
そう、NPCに伝えると目の前に自分のアイテムストレージと、倉庫が表示される。
俺は、倉庫の方に目をやると、一つアイテムがある。名称は「継承の書」
それを引き取ると、NPCから離れる。
この継承の書を手に入れられたのは、本当に運が良かったとしか言い様がなかった
たまたま、7層の森深くでレベリングをしている時だった。
金色をした本がふわふわと浮いているのを見つけ、即座に討伐したところ、ドロップしたのがこの書だった。
効果は、ベータテストから正式サービスに、スキルが一つだけ継承できる。というものだった。
半分チート臭いこの継承の書だが、ベータテストを頑張ったんだ、このぐらいいいだろうと俺は思っている
そして、俺が継承したスキルというのは、ベータテスト時に獲得したエクストラスキル「大鎌」だった。
最初からこれを使いたいと思っていたんだ。
なんせ、この大鎌スキルは今のところ誰にも知られていないスキルだからな。
かく言う俺もこのスキルの出現条件はわからない。もともと曲剣と片手剣を愛用していたのだが、いつの間にかこのスキルが俺のステータスのところにあったのだ。
まあ、こんなところだ
その後、俺は防具屋でフード付きローブを購入し、雑貨屋でポーションを購入した。
準備はこれで完了だ。
「さて……、狩りに行くか」
そう言い、俺は草原に向かった。
「さようならぁっ!」
草原周辺にポップする、ビッグホーネットという大きな蜂を仕留めながら言う
レベルアップのファンファーレと一緒に、取得コル、経験値、取得アイテムが表示される。
「ふぅー……やっぱり楽しいな」
ポーションを飲みながら、呟く
やっぱり、自分の身体を使って戦うのは面白い
モンスターの攻撃を寸前のところで避けてからのカウンターや、剣技と呼ばれるSAOならではの
攻撃スキルを使用しながらのコンボ
様々なモンスター攻略方法があり、飽きが全然来ない
「ん~、ステ振りは筋力優先敏捷型にするかなぁ……一番安定するしなぁ」
そう言い、ステ振りを終わらせる。
「スキル熟練度も結構上がってきたな、まだまだではあるけども……」
自分のステータスを確認し、大鎌熟練度が60、戦闘回復《バトルヒーリング》熟練度が55になっていることに気づく
狩りを初めて1時間でここまで行けたのだからまだいいほうだろうと俺は、勝手に自己満足をしていた。
「さてーっと、ちょいと休もうかな・・・・」
近くにあった木に寄りかかり、一息つく
この周辺のモンスターは、攻撃をこちらから仕掛けなければ攻撃してこない、友好的モンスターしかいないのでこうやって休んでいても特に危険はない
右手を下に振り、ウィンドウを出現させる
アイテムストレージを開き、先程から狩っていたモンスターからドロップした、〈ミルドカウミルク〉という牛に似た何かのミルクを取り出す、まあ一言で言うなら牛乳なんだろうなぁ
アイテム化しているお陰か、律儀に瓶にミルクが入っていた。
蓋を開け、一口飲む
……、なんというか、美味くもないし、不味くもないって感じか……
一息つきながら、辺りを見る先程までは、俺ひとりだけの独壇場だったが、プレイヤーがちらほら見える。グループを組んで狩りをしている者、ソロで狩りをしている者、おそらくベータテスターと思われる人物からレクチャーを受けている者。
まぁ色んな人が見える。
そうしていると、近くにウルフがポップしてしまった。
コイツは友好的モンスターではないので、普通に襲いかかってくる
「ったく……、こちとら休憩中だぞ」
不満を吐きながら、『サイス』を手に持つ。サイズではなくサイスだ
狼がこちらに気づいたのか、走ってこちらに向かって牙を剥く
噛み付きをしようとこちらに飛び付いてくるのを、サイスの先端、刃が伸びているのとは反対側の突起した部分で、ウルフの頭を上から殴打する。
地面に叩きつけられたウルフは大の字に突っ伏す、すかさず俺は大鎌の初期スキルの一つ『スイング』を使う、大きく大鎌を上に上げ、思いっきり下に突き刺す剣技。シンプルだが、筋力補正がかかるので俺の場合そこそこ威力がでる剣技だ。
突き刺した瞬間、ウルフはポリゴン片と化して塵になり、またウィンドウが目の前に出る。
取得したものに軽く目を通し、確認ボタンである○ボタンをタッチして、ウィンドウ消す。
「あんまし、休めなかったけどそろそろ再開するか」
言い放ち、草原のもっと奥に進んでいく