ソードアート・オンライン the death's scythe 作:時計固定
戦う直前までどうぞ(´・ω・`)
〈奪われた荷物〉
という名のクエストが、今回調査するクエストだ。
「この洞窟ダ」
「なんつーか……、普通だな」
「最初の層だゾ?飛ばし過ぎたら後の洞窟の外見が偏っちまうダロ」
「それもそーだ。」
目の前にあるのは、ごくごく普通の洞窟だ。なんかコウモリとかが飛んでそうな、これといって特に特徴がない洞窟。
「とりあえず、進むか。アルゴは俺の後ろからで宜しく」
「女性を守るのは紳士の役目だからナ」
白い歯を見せながら、アルゴはシシシと笑う。
そんなアルゴの頭をぐしゃぐしゃにしてから、俺は洞窟の奥へと進んでいく。
洞窟の中に入るが、割と明るい。
というのも、洞窟内は松明が建てられており、あたりを照らしてた。なんつーか、RPGのTHEダンジョンって感じ。これがデス・ゲームじゃなければ、もっと楽しんできたのだろうが、今の俺の心境は、かなり怯えている。そう見せないように振舞ってはいるんだけど
「……、ナンカ、王道って感じの場所ダナ。」
「俺もそれさっきから思ってた」
他愛もない話をしていると、少し開けた場所に付く。
「少し広い場所に出たな。なんか出てきそうだぜ?」
「確かにナ。気をつけてナクー君」
「はいよ――」
開けた場所の中心についた瞬間、辺りが青いエフェクトでいっぱいになっていく。
次の瞬間、俺たちを囲うように〈ゴブリン〉の集団が現れた。それぞれ持っている武器は〈棍棒〉だった。
これは厄介なことになってしまった。
というのも、プレイヤーが使える武器をMOBが持っているということは、MOBも剣技を使ってくる可能性が高い、能力補正のかかる剣技を使われてしまったら、レベル差があるとはいえ、かなりの量のHPを減らされてしまうことだろう。
「アルゴ、俺の近くで敵の攻撃を弾くことだけをしてくれ。俺が広範囲攻撃を仕掛けるから、硬直時間分だけを稼いでくれればそれでいい。」
「アイヨー」
アルゴはそう言うと、手に〈鉤爪〉を装備した。
その名の通りの武器だ、どちらかというとこの武器は格闘系で至近距離線になってしまうため、どうも扱いにくい部分があったりするはずなんだが、アルゴのように敏捷地極ぶりのプレイヤーにとっては、都合のいい武器なのかもしれない。軽いフットワークで相手を翻弄しつつ、戦う。
まさに蝶のように舞い蜂のように刺すってわけだ。この場合熊のように裂くなのかもしれないけど
「ゴァアアアア」
雄叫びとともに、ゴブリンたちが一斉に攻撃を仕掛けてくる。
「三秒後だ!しゃがんでくれ!」
アルゴに向けてそう言うと、俺はシックルを構える。
ゴブリンが剣技〈ブレイク〉のモーションを構えながら、俺に飛びかかってこようとする瞬間。
俺はその場でジャンプをし、〈サークルスレイン〉を発動させる。
約12体ほどゴブリンが辺りにいたが、スキル発動後は半分にまで減っていた。
「アルゴッ!」
「やらせないゾ!」
流石は、ベータテスター、というところだろうか
スキル硬直で動けない俺を狙ってくるゴブリンの棍棒をいとも容易く弾き返していく。
俺の近くにいたゴブリンが、弾き返されたせいで硬直している間、アルゴは自分を狙ってきていたゴブリンの攻撃も弾き返していく。
「オッケーだ!アルゴスイッチ!」
「任せナ!」
最後の一匹の攻撃を弾いたところで、アルゴは素早く後退し。それに合わせ俺が前に出る。
「一発で首はねてやるよ!」
最後に弾かれていた敵にまっすぐ向かい、シックルを丁度敵の首の位置にまで持っていく。
そのまま、手前に思いっきり引っ張る。大鎌特殊剣技〈首狩り〉と呼ばれる技。
ほかの剣技のようにエフェクトに包まれながら放つ剣技とは違い、とある条件で発動する剣技がこの専用の特殊剣技だ。
大鎌の〈首狩り〉は敵の首を一発ではね、そのまま消滅させる剣技だ。大鎌にはこういったスキルがあるため、俺はこの魅力に惹かれていっていた。
目の前でポリゴン片と化して消えていくゴブリンを見て、アルゴが一言
「……、ほぼチートダナ。」
「なんかいったー?」
「何にも言ってないゾ」
本当は聞こえていたが、聞いてないことにした、自分でも確かにチート臭いとは思っているからな。
ただし、首狩りはいつでも使えるわけではない。まぁ、当たり前って言ったらあたり前何だけどな
俺と、アルゴが話をしていると。道の先の方から足音が近づいてくる。
人の足音に近い音ではあるが、素足のような足音だ
周りの敵が攻撃をやめ、離れた場所へと移動する。すると、奥の方から近寄ってきた者の正体が明らかになった。
「ニンゲンヨ、ナゼコンナコトコロニキタ」
しゃがれた声で俺たちに話しかける、その人物の姿は、今まで戦っていたゴブリンを人に近づけ、更に身長を3m程までにしたものだった。
でかい。んでなんで喋れるんだ……。わからぬ……。
「え、えーとだな、お前男の人から荷物奪っただろ?それ返して欲しいんだわ。困ってるから、ね?」
「クー君動揺しすぎじゃないカ?平気カ?」
「だ、大丈夫だ……、問題ない……。多分」
「カエストデモ、オモッテイルノカ」
まぁ、悪役というか小物臭がする魔物だな
「じゃあ、お前を殺してでも返してもらうぜ?」
ニンゲンゴトキニ、ナニガデキルカ」
その言葉がトリガーとなったのか、ゴブリンリーダーの体力が表示される。
バーの数が2本。中ボスレベルといったところだろうか。
しかし、これは厄介なことになってしまった、現段階で俺は6レベル。先ほどキリトの狩りを手伝っていた時にかなり上がったからな。
これがデス・ゲームでなければ、ゴリ押しで行けるが、デス・ゲームと化してしまった今。慎重に行かなければいけない、つまりそれは長期戦ということになる。
でも、まぁ……、二人なら行けるか。
「アルゴー、お前今何レベルだ?」
「コル」
「死ぬのと生きるのどっちがいいか選んでみてくれ」
「ムム……、まだ5レベルダ」
「おっけ、じゃあアルゴ。お前はとりあえず周りのゴブリンを倒してくれないか?ヤバかったら言ってくれ」
「ハイヨー」
会話を済ませると、俺はゴブリンリーダー、アルゴはゴブリンたちに向かって走っていく。
「さてとぉ!悪いけど死んでもらうぜ!」