聖園ミカのヒーローアカデミア   作:Erlösung

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ミカ、USJに行く(中編)

「先生! 侵入者用のセンサーは!?」

 

 

「ありますが……反応しない以上、妨害されているのでしょう」

 

「そう言う個性持ちがいんのか。――場所・タイミング……馬鹿だがアホじゃねぇぞあいつら」

 

『……用意周到。無差別じゃなくて、目的ありきの画策した奇襲じゃんね』

 

 

 八百万・13号・轟・ミカが事態の把握をする中、相澤はイレイザー・ヘッドとして動き出す。

 

 

「13号! お前は生徒を避難させろ。上鳴は学校へ連絡を試みろ!」

 

 

 

 戦闘態勢を取る相澤へ13号と上鳴は頷くと、相澤は広場に集まるヴィランへと今にも飛び出そうとし、それに気付いたヒーローオタクの緑谷が止めようとする。

 

 

 

「待って下さい! イレイザー・ヘッドの本来の戦い方だと、あの人数は――」

 

 

 

「一芸だけではヒーローは務まらん!!」

 

 

 

 緑谷の言葉を遮り、教師としてヒーローとして相澤は飛び出し、ヴィラン達と交戦を開始する。

目線を隠しているせいで、"誰が消されているのか"わからない。そのせいでヴィランたちは連携に狂いが生じ、その隙をイレイザーヘッドは容赦なく突いていく。

 

 

 

「すごい……! 多対一こそ先生の得意分野だったんだ!」

 

『出久ちゃん!? 分析してる場合じゃないって!? 早く避難するよ!?』

 

「皆さん! 早くこちらへ!」

 

 

「させませんよ?」

 

 

 13号を先頭に避難しようと矢先、竜牙達の前に現れたのは黒いモヤのヴィランだった。

 

 

「はじめまして……我々は“敵連合”と言います。――そして単刀直入に仰いますと……我々の目的は“オールマイト”――」

 

 

 

――“平和の象徴”の殺害でございます。

 

 

 

『――は?』

 

 

 A組の全員が理解に落ち着けなかった。

 

平和の象徴――ヴィランの抑止力。そのオールマイトを殺害する為に学校内を奇襲。

そんな事、実行する奴等がいるなんて誰が想像できただろうか。

 

 

「しかし……オールマイトはいらっしゃらない様子。仕方ありません……ならばまずは――」

 

 

――瞬間、ミカは神秘による身体強化で13号の奇襲的反撃を察知。

 

 素早くその場で跳び上がり、モヤの様に不可解な身体をしたヴィランへ銃を向けて神秘で出来た弾丸を放った。

銃から放たれた神秘の弾。それを数弾同時、かつ広範囲に放つ。

内数発がモヤのヴィランへと直撃した。

 

 

「ガッ!?」

 

「お見事です聖園さん!」

 

ミカの攻撃で黒いモヤのヴィランは動きが止まっている。

今ならば13号の攻撃を避ける事は不可能。確実に攻撃は決まる。

しかし、ここで予想外の事態が起こる。爆豪と切島の二人が13号の脇から飛び出し、目の前のヴィランへと飛び掛かったのだ。 

 

「シャラアァァァッ!」

 

「その前に俺たちにやられることは考えてなかったか!」

 

『かっちゃん、切島君ダメ!13号先生が攻撃出来ない!』

 

 

「ダメだ!どきなさい二人とも!」

 

 

 二人が射線に入っているせいで、13号は"個性"を使えない。

 

『あぶないあぶない……流石は金の卵たち。だが所詮は――卵』

 

 

――散らして、嬲り殺す。

 

 

黒いモヤのヴィランがそう言った瞬間、黒いモヤモヤが瞬く間に広がり、ミカ達を黒いモヤが包み込もうとする様に広がる。

 

 

 

『(回避は…ダメ間に合わない!)』

 

 

 

 避け様にも範囲は広く、場所が悪かったミカと一部の者達は回避が間に合わない。

ミカ達は黒いモヤによってそのまま包み込まれてしまった。

 

 

 

黒いモヤが晴れると、パチパチと音を立てて燃える炎が視界いっぱいに広がった。

おそらく火災のエリアなのだろう。車や建物なんかも燃えていて、本当に火災現場にいるみたいだ。

 

 

 ……にしても

 

 

『暑いじゃんね~』

 

 

余りの暑さにそう呟く。すると突然、背後から私を呼ぶ声が聞こえてきた。声が聞こえた方へ顔を向けると、そこには尾白君がいた。

知り合いと合流出来て安心したのか、彼はホッと息をつく。すると……

 

 

 

「おうおう……こいつらを殺せばいいんだな?」

 

 

「ちっ、たった2人だけかよ……せっかくなら、もっと送ってくれりゃいいのによぅ」

 

 

 ガラの悪そうな人達がたくさん現れて、私達の周りを取り囲んだ。

 

 

 

「な、こいつらまさか!」

 

 

『うん、お察しの通りヴィランだね』

 

 

こちらを嘲笑うかのように嫌らしい表情を浮かべて近づいてくる敵ヴィラン達。あの黒いヤツの言うとおり、数の暴力で私達を殺す積もりのようだ。

 

 

 

「おい、なんかよく見たらいい女もいるじゃねえか?」

 

 

「おぉ顔もいいし胸がデカい…なあ、殺す前にちょっと遊んでやるのもいいんじゃねえか?」

 

 

「バカ、時間あんまりねーって言ってただろうが、そんな暇ねーよ……やるんなら攫って帰ってからゆっくりと、だ」

 

 

 

 そんな会話を繰り広げる敵ヴィランを無視しつつ、私は尾白君にあることを伝えていた。

 

 『………というわけだから、そこから絶対に動かないでね。巻き込んじゃっても知らないよ。』

 

 

「う、うん。分かった……」

 

尾白君が頷いたのを確認すると、私は軽く宙を舞う。

そして…

 

『悪いけど貴方達に構ってる時間は無いの、だから直ぐに終わらせてあげるじゃんね☆』

 

そう言ってミカは神秘の光弾を作った、その数は百を言うに越していた

 

 

「「「「「ゑ?」」」」」

 

『アハハ、それじゃ少し眠ってるじゃんね☆』

 

そう言ってミカは目の前に居るヴィラン達に光弾を放った

 

BOOOOOM!!!

 

「「「「ウワァァァァァァアッ!!!」」」」

 

ミカが放った一撃によりヴィラン達は全員戦闘不能になった

 

 

『このヴィラン達はここに放置で広場にでも行こっか。クラスの皆も心配だし相澤先生も心配。大勢と戦ってたから』

 

「それもそうだな。じゃあ移動しようか」

 

『よしそれじゃあ…ん?』

 

 

ミカは神秘で身体を強化している為、感覚も鋭くなっている。

その為、広場がどうなっているかある程度把握することが出来る

 

これは………ちょっとマズいかな。黒い脳みそが剥き出しのヴィランが動きはじめた。

 

 

『ごめん尾白君、私先に広場に向かうね。脳みそが剥き出しのヴィランが動きはじめた。』

 

「何っ!?それだったら逆に向かわないほうがいいんじゃ!?」

 

『その逆だよ。先生が危ない』

 

「だったら猶更だろ!?もしかしたら死んじゃうかもしれないんだぞ聖園さん!プロでも勝てない奴に俺達がーー」

 

 『ねえ、尾白君』

 

ミカは尾白の話を遮り

 

 

『ヒーローはねいつだって命がけだよ。』

 

 

「!!」

 

 

『それに近くに出久ちゃん、蛙吹ちゃん、峰田君もいる。このままじゃ巻き添えくらっちゃう、だからこそ向かわないと。大丈夫!何たって私は最強だから☆』

 

「聖園さん…」

 

『それじゃあ先に広場に行ってるね。』

 

そう言ってミカは広場に向かって飛んで行った

 

 

 

 

 

水難ゾーンに飛ばされた緑谷達はどうにか第一関門を突破した後、緑谷は指の激痛に耐えながらこれからの行動についてを考えていた。

 

 

 

「緑谷ちゃん、次はどうしましょう?」

 

「とりあえず、救けを呼ぶのが最優先だよ。このまま水辺に沿って広場を避けながら出口へ向かおう」

 

「そうね。広間は相澤先生が敵を大勢引きつけてくれてるもの」

 

「せ、先生はあの大人数相手で大丈夫なのかよ……」

 

 

心配そうに広場を見る峰田くん。蛙吹さんも顔には出していないが、同じ心持ちのようで。

 

 

けれどまだ僕たちでは、先生の力にはなれない。

 

敵を倒したから錯覚しそうになるが、飛ばされる前の観察で僕たちの力が通じそうにない敵が居たのを見ていたからだ。

 

「大抵はどれも個性をもて余したチンピラみたいなものだから大丈夫だと思う。ただ、明らかに格が違うのが何人かいるから、そっちが心配だね……」

 

「ケロ……緑谷ちゃんがそういうなら、そうなのでしょうね」

 

「お前ら本当落ち着きすぎだろ! てか、ま、まさか加勢するとか言わないよな……!?」

 

「慌てても何にもならないからね。加勢も駄目。僕たちじゃ散らばってるのには勝てても、本当に危ない奴らには、今は手も足も出ない。人質にでもなったら目も当てられないよ。だから一刻も早く救援を呼ぶのが、現状僕たちが出来る精一杯だ」

 

 僕の言葉に蛙吹さんは頷き、峰田くんも顔を青くしながら精一杯気合いを入れていた。

 

 見つからないように遠回りで出口を目指そうとした、その時。

 

 

「本命は、俺じゃない」

 

背筋が凍るような声色が、やけに大きく響いた。

 

 

「対平和の象徴、改人『脳無』」

 

震える身体で視線を向ければ、相澤先生が脳味噌剥き出しの巨漢の敵に組み倒されて右腕をへし折られている。

 

 

 

「個性を消せる……素敵だけどなんてことはないね。圧倒的な力の前ではただの無個性だ」

 

 

続けて左腕も、先生が視ているにも関わらず、まるで小枝でも折るかのようにグシャリとへし折った。

 

 イレイザーヘッドの個性でも無効化出来ない、つまりは素の力であの怪力という事。

 

 そんな相手が、今あそこにいる。

 

「ケロ……」

 

「み、緑谷……ヤバいってこれ……!」

 

 

峰田くんが声を震わせながらそう言うが、この状況ではどうする事も出来ないのは彼も分かっている。

頼みの相澤先生が倒れた、ここからの行動をどうするか考えないと。

 

焦りながら思考を回す僕の目に、更に絶望的な光景が広がる。

ワープと思わしき個性の黒いもやの敵が、広場に戻ってきたのだ。

 

 

「死柄木弔」

 

「黒霧、13号はやったのか?」

 

「行動不能に出来たものの散らし損ねた生徒がおりまして…一名逃げられました」

 

「は?はー…、は──…、黒霧…おまえがワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ…」

 

 

 

 一名逃げられた。それすなわち助けを呼びに行かれたということだ。

 

 

 

「さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない。ゲームオーバーだ、あーあ…今回はゲームオーバーだ。帰ろっか」

 

「帰る……? カエルっつったのか今!?」

 

「そう聞こえたわ」

 

「やっ、やったあ! 助かるんだ俺た……ごぼぼ……」

 

 

 

 敵の帰還宣言に喜ぶ峰田くんは、どさくさに紛れて蛙吹さんの胸を触ったらしく、水の中に沈められていた。

 

 

「けど、気味が悪いわ」

 

「うん……これだけの事をしといて、あっさり引き下がるなんて……後、蛙吹さん。今は沈めるのは止めてあげて」

 

「ケロ……そうね」

 

「ぶはぁっ!?」

 

 

ゲホゲホと水を吐く峰田くんを横目に、僕は混乱していた。

 

オールマイトを殺すと言っておきながら、プロが来ると知れば躊躇無く撤退を決める。

これでは雄英の危機意識が上がるだけで、相手にとって今回の襲撃の意味が殆ど無くなってしまう。

ゲームオーバーとも言っていたが、まさか遊び感覚でやっているのか?

 

 

「けどもその前に平和の象徴としての矜持を少しでもへし折って帰ろう!」

 

 

 

気づけば目の前まで来ていた。イレイザーヘッドの肘をボロボロに崩した手が蛙吹の顔に迫る…その時

 

 

「ガッハ!?」

 

光弾が死柄木弔に直撃し、吹き飛ばした

 

 

『ねぇ』

 

 

緑谷達は上を見た、そこには

 

 

『私の大切な友達に何しようとしてるのかな?』

 

 

 

天使(ミカ)が存在して居た

 

 

 

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