問題児達と英雄神が異世界から来るそうですよ。 <更新停止>   作:丘の麓で本を読む人

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初めて戦闘を書きましたが上手く書けませんでした。


第三話

初めてだしセイバーを使ってみるかなぁ

 

「騎士王<セイバー>!」

 

そう言って俺は赤い腰下まである長いコートを身に纏った

 

「なんだ、それは!」

 

「う~ん、俺のギフトかなぁ」

 

「まぁ良い早くかかってくるのだ」

 

「せかさなくても行ってやるよ!

|花散る天幕|<ロサイクトゥス>」

 

俺は駆け出しながらレアを全力で斬りつけた

 

「なんだ!?その力は!」

 

そう言ったレアの体には深い切り傷が出来ていた

 

「唯のきりつけだよ

まさかこの程度で降参したりしないよね」

 

「少し出来るぐらいで調子にのるな!」

 

と言って大地を盛り上げて投げつけてきた

 

「あっぶねぇ!」

 

そして、俺はそれを全て切り裂いた

 

「こっちからも行くぞ!

|喝采は剣戟の如く|

<グラディサヌス・ブラウセルン> 」

 

と言いレアに三つの斬撃を放った

 

「そんなものっ効くか!」

 

と、地面から土の壁を出して防いだ

 

「時間かけるのも嫌だしなそろそろあれをつかうか!」

 

「我が才を見よ! 万雷の喝采を聞け! インペリウムの誉れをここに!

    咲き誇る花のごとく……開け! 黄金の劇場よ!」

 

俺は

|招き蕩う黄金劇場|

<アエストゥス・ドムス・アウレア>

を召喚した

 

「なっ!!力がでぬ!お主何をした!」

 

「唯の俺の技だよそして、次で最後だ!|童女謳う華の帝政|

<ラウス・セント・クラウディウス>」

 

これをまともに受てレアは倒れた

 

「ぐはぁ!まさかこんな小僧に負けるとは 勝ったお主には我の大地の恩恵をくれてやる!」

 

「サンキュー」

 

そして、俺は十六夜がいるであろう世界の果てまで走った。

 

着いたら、何か黒うさぎがすごく喜んでいた

 

「見てください!こんなに大きな【水樹の苗】を貰いましたよ!」

 

 

どうやら黒ウサギは十六夜が倒した蛇神の元へ行き、報酬を貰ってきたようだ。

 

「これでもう、他のコミュニティから水を買う必要もありません!みんな大助かりです!」

 

満面の笑みを浮かべながら黒ウサギは水樹の苗に頬ずりをしていた。

 

「よっ!」

 

「おっ用事は済んだのか?」

 

「ああ、そちらはお取り込みちゅうだったかな?」

 

「いやいや今からだよ」

 

すると、十六夜が喜びはしゃいでいる黒ウサギに話し掛けた。

 

「そう言えば1つ聞いても良いか?」

 

「どうぞどうぞ♪

今の黒ウサギは何でも答えますよ♪」

 

「……黒ウサギ、お前何か決定的な事をずっと俺たちに隠してるよな?

……お前はどうして俺達を呼び出す必要があったんだ?」

 

「そ、それは……い、十六夜さんたちにオモシロオカシク過ごして頂こうと……」

 

黒ウサギは冷や汗を流している。

心なしか少し体が震えているように見えた。

 

「……本当にそうか?

俺も初めは純粋な好意、 もしくは誰かの遊び心か何かだと思っていたんだよ。

……だがな、お前の態度はあまりにも必死すぎるんだよ」

 

何も答えずに黙ってしまう黒ウサギ。

十六夜はその姿を見て、更に話を進める。

 

「これは俺の勘だが、今、確信に変わった。

黒ウサギのコミュニティは弱小のチーム、もしくは訳あって衰退したコミュニティなんじゃねぇか?」

 

「…………」

 

「沈黙は是なりだぜ、黒ウサギ」

 

泣きそうな顔になった黒ウサギ。

返答を待つ十六夜。

そしてそれを眺め、話に耳を傾ける俺。

 

何とも奇妙な空気が流れ始めた。

 

黒ウサギはゆっくりと話し始めた。

 

「……十六夜さんの仰るとおり……私達のコミュニ ティは困窮に瀕しています」

 

俺と十六夜は静かに耳を傾け、黒ウサギの語る真実を聞く。

 

「先ほどお話ししたコミュニティとは、大小あれど一つの国のような存在なのです。

それ故に、活動する上で【名】と【旗印】を申告しなければなりません……」

 

「黒ウサギそれって【国旗】みたいなモノとして捉えて良いのかな?」

 

「俺もそうじゃないかと思ってたんだよ」

 

「YES。お二方の言う通りその多くは領土の誇示に使われます。

数年前まで私達の旗印は東区画のいたるところで掲げられ、その輝かしい栄光を誇っておりました……」

 

十六夜は眉をピクリと動かした。

おそらく、黒ウサギのコミュニティは弱小なコミュニティだろうと予想していたのだろう。

 

「……ですがある日……。

……私達は敵に回してはいけないものに目をつけられてしまいました……。

そして、 たった一夜にして……私たちのコミュニティは壊滅させられたのです……」

 

その言葉には、流石に衝撃を受けた。

箱根は確か莫大な大きさを誇っていた筈だ。

その中にある東区画に旗印を数々と掲げていた。

それは、かなりの強さそれこそ最強に近い所にいたはずだ。

それを一夜で壊滅……。

そんな恐ろしいことがあるものだろうか

 

「それで……?

その原因は何なんだ?そんだけ大きなコミュニティを一夜で壊滅させた原因ってのは……」

 

黒ウサギは意を決したかのように息を吸い込むと俺たちの目を見て言う。

 

「私達が目をつけられたもの……

それは、箱庭に起こる、最強最悪の天災―――――【魔王】です」

 

【魔王】。

それはどれ程の力があるのだろうか……。

横にいる十六夜なんて、目をキラキラと輝かせている。

 

「ま、マオウだと!!?

なんだそれ超格好良いじゃねえか!!!

箱庭にはそんな素敵ネームで呼ばれてる奴らがいるのかよ?!!!」

 

「え、えぇ…」

 

「十六夜……ちょっと落ち着きなよ……

黒ウサギが何とも言えないような顔をしてるよ?」

 

「ヤハハ、悪ぃな。つい【魔王】だなんて素敵ネームを聞いちまったからな」

 

頭を掻く十六夜。

黒ウサギは少し笑みを浮かべながら話を再開する。

まったく……十六夜も空気を読もうよ……。

 

 

 

「あははは……迅さんありがとうございます。

……しかし、十六夜さんが思い描いている【魔王】とは差異があるかと私は思います。

 

……【魔王】は【主催者権限

ホストマスター

】 という特権階級を持つ修羅神仏で、挑まれたら最後、誰もゲームを拒否することはできません」

 

拒否出来ない……。

それはどれだけ勝てないと分かっていても、どれだけ理不尽な報酬を要求されても断れないのか……。

俺は【魔王】に怒りを覚えた。

十六夜も眉をひそめていた。

 

「魔王の力は強大でした。

全力で向かい討ったのですが……結果は惨敗。

ギフトゲームに破れた私達のコミュニティは【名】と【旗印】を奪われ、【ノーネーム】となったのです……」

 

「……【名無し】って事か……」

 

「YES……現在中核をなす仲間達は1人も残っていません……。

ギフトゲームに参加できるのは現リーダーであるジン坊ちゃんと私、黒ウサギだけ……。

後の120人あまりは10歳以下の子供達ばかりなのですよ……」

 

それはかなり絶望的だ。

復興以前にその為の手段であるギフトゲームにすら参加出来ないのだから。

 

「じゃあ、オマエがゲームに参加すればいいじゃねえか黒ウサギ」

 

「……残念ですが、それもできません」

 

首を傾げる十六夜。

俺もそれは考えたのだが黒ウサギは無理だと言った。

何か特殊な理由があるのだろうか……。

 

「黒ウサギを含むウサギたちは皆、【審判権限

ジャッジマスター

】と呼ばれる権限を所持していることはご説明いたしましたよね?」

 

「……あぁ、目と耳が箱庭の中枢と繋がってるから、反則できないんだったか?」

 

「YES。

【 審判権限】を持つ者が審判を勤めるゲームでは【ルール違反=即敗北】となるため多くのゲームで必要とされています」

 

確かにそうだ。

もし、隠れた所でルール違反をされたら勝てるゲームも勝てなくなってしまう。

だから、黒ウサギたちのような特権を持った者が審判を勤めればルール違反は不可能となり、公平な、あくまで自分たちの力を持ってして行うゲームとなる筈だ。

まぁ、俺がいればルール違反なんて出来ないだろうけどな。

 

「ですが、【 審判権限】の所持者は代償として ある致命的な【縛り】がございます」

 

「「【縛り】??」」

 

「はい。

――ひとつ。『ギフトゲームの審判を勤めた日より15日間はゲームに参加できない。』

 

――ひとつ。『【主催者

ホスト

】側からの許可を取らねばゲームに参加できない。』

 

――ひとつ。『箱庭の外で行われているゲームには参加することが出来ない』」

 

それは現実的に考えるとほぼゲームの参加は不可能だろう。

だから、黒ウサギは審判の仕事を優先しているのだろう。

 

「黒ウサギの審判稼業はコミュニティで唯一の稼ぎでしたから……必然的にゲームに参加する機会も少なかったのです……」

 

それを聞いた十六夜はにっこりと笑って黒ウサギに言った。

 

「まさに崖っぷちだな!」

 

「ホントですね!」

 

「十六夜?!そんな軽く言っちゃ駄目だよ?!

それに黒ウサギも乗らないの!!」

 

いい笑顔で言われれば同じような笑顔で返す。そして次の瞬間には地獄のどん底のような空気を漂わせ凹んでいる。

そんな風になるなら、乗っちゃ駄目でしょ……

 

黒ウサギは目を閉じ何かを思い出すかのように喋り出した。

 

「……それでも、私たちは皆必死で生きています。

子供達は毎日遠くの川まで水を汲みに行き住む 所以外は作物すら根付かない死んだ土地だというのに……」

 

「へぇ……」

 

そこまで酷い状況に陥っているのか……。

俺と十六夜は黒ウサギから聞く状況を想像し、顔をしかめた。

そして十六夜は何か思い付いたのか黒ウサギにむかって言った。

 

「そんなに酷い状況なら、いっそのこと潰して新 しくコミュニティを造っちまえばいいんjy「そ、それは絶対駄目ですっ!」……」

 

黒ウサギは大事そうに腕に抱えていた【水樹の苗】を自分の横に置き、 勢いよく立ち上がる。

かなり必死な様子の黒ウサギに、俺の中で何かが動いた気がする。

十六夜も先程よりも真剣そうな顔をしている。

 

「……なんでだよ?」

 

「私達はっ!……仲間達が帰ってくる場所を守り たいのです!

そしていつの日にか、【魔王】から【名】と【旗印】を取り戻しコミュニ ティの再建を果たしたいのです!

そして、そのためには……」

 

俺と十六夜の座っている所に駆け寄ってくると必死な表情を浮かべ言葉を紡いでくる。

 

「十六夜さんや迅さんたちのような強力な力を持つプレイヤーに頼るほかありません!

お願いします!私達に力を貸してください!」

 

もはや泣きそうな……いや、少し泣いている黒ウサギ。

十六夜は顎に手をあてて少し考える。

 

「ふぅん……【魔王】を相手にコミュニティの再建か……」

 

頭を下げ、必死な様子で頼んでくる黒ウサギ。

俺から見るととても痛々しくそしてもうボロボロである。

そんな黒ウサギに十六夜は救いの手を伸ばす。

 

「……いいな、それ」

 

「え?」

 

一瞬呆けたような顔になる黒ウサギ。

 

「『え?』じゃねえよ、協力するって言ったんだ。

もっと喜べ黒ウサギ。むしろ発狂しろ」

 

「十六夜、自重しないと」

 

「ヤハハ。軽いジョークだ。

……それでだ。俺はお前に協力してやるぞ?」

 

「で、ですが……」

 

「【魔王】相手に【旗】と【誇り】を取り戻す。

あぁ……ソイツはとてもロマンがある。

協力する理由としては上等な部類だろ?」

 

十六夜はそういうと、黒ウサギにニヒルな笑みを向けた。

 

「まぁ、精々、期待してろよ黒ウサギ」

 

黒ウサギは、それを聞くとパァッと髪の色が緋色に変わっていく。

あぁ……黒ウサギってこうやって色が変わるのか……。

 

「ありがとう……ございます」

 

涙を目に溜めながら笑みを浮かべる黒ウサギ。

…なんか良い感じにまとまってるけどいい加減俺も入ろうかな?

 

「黒ウサギ俺も協力するよ」

 

「ふぇ……?ふぇぇっ?!!」

 

間の抜けた悲鳴のようなものをあげる黒ウサギ。

 

「どうしたの?まさか俺は協力しないと思ってたの?」

 

「俺だって今の話を聞いたら『はい、知りません頑張ってね』なんて言えるわけないでしょ?」

 

俺は薄い笑いをしながら十六夜に答えると真剣な顔で黒ウサギのほうを見詰めた。

 

「どうする黒ウサギ?

俺はコミュニティ再建には必要ない?」

 

俺は黒ウサギに右手を差し出して言葉を続ける。

「もし、必要ならこの手を取ってくれ」

 

「……必要無いわけないじゃないですかっ!!どうか黒ウサギたちを助けて下さいっ!!」

黒ウサギは、そういって俺の右手を力強く掴んだ。

 

「分かった…俺は全力で黒うさぎ達を助けるよ」

 

 


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