英語の授業中、リピートアフターミー、ファイブ、まではみんなちゃんと発音していた。
それなのに、シックスの時だけ地獄のような空気に。
そこで、シックスだけ大学の内容にすることに国は決めたのである。
実話に基づいたお話です。


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英語の授業中、リピートアフターミー、ファイブ、まではみんなちゃんと発音していた。
それなのに、シックスの時だけ地獄のような空気に。
そこで、シックスだけ大学の内容にすることに国は決めたのである。
実話に基づいたお話です。



◯ックスは大学の内容〜アイライク◯ニス〜

文部科学省のやり方に一石を投じるために迷った結果、この投稿をしています。炎上覚悟です。

少し長くなります。

英語学習の特区として行政が指定した中学校に僕は通っていました。

 

 

そもそもの事の起こりは、僕が通っていた中学校一年生の英語の授業だったと聞きました。

 

「リピートアフターミー、ワン!!」

「ワン!!」

このように、数字を英語で習う時に、先生の発音のあとに、生徒が繰り返すという、定番の授業が行われていました。

 

事件はシックスの時に起きました。

 

「リピートアフターミー、ファイブ」

「ファイブ」

「リピートアフターミー、シックス」

 

このあと、生徒たちは恥ずかしそうにうつむきました。

悪ふざけをした男子生徒だけ「セックス!」と叫んでいます。

多感な年頃です。

 

 

発音の授業のシックスの時だけ、凄まじく気まずい空気になったのです。

真面目な女生徒であればあるほど、顔を真っ赤にしていました。

泣いてる生徒もいたと言います。

 

 

先生は「どうして、シックスの時だけやらないの?」とみんなを追い詰めます。

悪ふざけをしていたヤンキー男子だけが「セックス」と連呼する時間が地獄のように続きました。

 

 

そこから、不登校が増え、保護者を巻き込んでの大問題となった結果、うちの中学校では、「シックスだけ大学の内容」になったのです。

 

 

特区として指定されたうちの中学校では、そこからシックスだけ教えない教育が始まりました。

 

そして、僕自身が中学校一年生になりました。

 

英語の授業で、数字を教えてもらいました。

英語の授業の時だけ、白衣を着たオックスフォード大学の研修生みたいな奴らも廊下で僕たちの様子を見守っています。

 

 

「リピートアフターミー、ファイブ!!」と60歳ぐらいの男性の先生が言いました。

僕たちは「ファイブ!!」と満開の桜のような、大きな声で発音をしました。

 

「グーッド!!」

 

そこで、先生はとまりました。

「えー。みなさんに大切なお知らせがあります。リッスントゥーミー」

 

 

なんだろう。ザワザワする生徒たち。

 

 

「うちの中学校は、他の数字の英語は教えますが、シックスだけ、大学の内容になりました。君たちには、シックスは、まだ早いという大人たちの判断です」

 

 

僕は、先生が何を言っているのか分からなかったけれど、なんだかとんでもない大きなチカラが働いているのだということは分かりました。

 

 

「この学校の生徒は全員、大学生になった時、国から“シックス専用ティーチャー”が派遣されます。君たちは、恵まれています。わたしのころは、気まずかった。シックスの発音を、まだ発育しきってない脳みそに、ぶち込まれたのです!!!」

 

そう叫ぶと先生は泣きそうな顔になりました。

 

僕は質問をしました。

 

「シックスだけ大学の内容、なんておかしいと思います。ファイブの次が、セブン、みたいに思ってしまうのに、どこが恵まれてるんですか?」

 

 

それを聞いた先生は僕に「お前はあとで、職員室に来なさい」と一言だけ言いました。

 

 

放課後、職員室に行くと、英語の先生がこちらを気まずそうな顔をして手招きしました。

 

「君に、スクールカウンセラーがつくことになったから、色々相談しなさい」

「え?いや、別に悩んでないんですけど」

 

 

僕は抵抗しましたが、特区なので無駄でした。特区の学校には、そのやり方というものがあるんです。

 

次の日です。

 

白衣を着た女性のスクールカウンセラーの部屋に僕は放課後に呼び出されました。

 

「シックスを教えろって言ったのは、どうして?ストレス?」とカウンセラーのカオリさんは、聞きました。

 

僕は、こういう扱いをされること自体がストレスでした。

 

「いや、ただ、シックスを教えない意味がわからなかったから、質問をしただけです」

 

すると、カオリさんは、ため息をつきながらこう言いました。

 

「質問を変えるわ。少年院に入りたいの?」

 

 

僕は目の前が真っ暗になりました。

なぜ、シックスを教えない理由を質問しただけで、少年院に行かないといけないのだ。

 

少年院で、その理由を話したら、絶対にいじめられる。

 

そもそも、少年院なんか絶対に行きたくないし。

僕は屈辱を味わいながら、仕方なくこう言いました。

 

「ファイブの次はセブンだと僕も思ってました。ただ、ちょっと甘えたかっただけなのかもしれません」

 

 

僕の反応にホッとしたような顔をしてカオリさんは、こう言いました。

 

「大丈夫よ。君ぐらいの年齢になると、甘えたさを、授業を妨害することによって、爆発させたりするの。不器用なのね!」

 

 

 

その日から僕は、大人を信じられなくなりました。

俺たち子供は、大人の実験に使われているモルモットなんかじゃない!!!!

 

そう思いましたが少年院に入れられるのはイヤでした。

 

 

ちなみに、シックスだけではなく、プレイという単語も怪しいということになっていました。

 

僕らの中学校では、【アイ プレイ テニス】とは言えません。

 

 

 

“私はテニスをします”を英語で言う場合は、「オー、オーイェス、オーイェス!!オー!!オー!!!!!テニース!!!」と叫ぶように教えられたのです。

 

 

それから、僕は悪夢のような特区の学校から卒業し、数年後、大学の一回生になっていました。

 

 

キャンパスライフに心をときめかせていた4月の出来事でした。

 

僕が、大学で数学の“行列概論”の授業の教室に向かっていると、同じ廊下を黒いボンテージに身を包んだ、真っ赤な口紅の女性が、ムチを持って歩いています。

 

 

バットマンに出てくる、キャットウーマンみたいな服装と思ってください。

 

先生としてもおかしいし、生徒としてもおかしい。関わりたくない相手ですが、歩く方向が同じです。

 

 

彼女が向かう場所が同じ教室ではありませんように。。。

 

 

その願いも虚しく、僕の座った席の横に、その女は座りました。

 

「◯◯中学校卒業した、中西洋一くんよね??」

 

話しかけられて、僕は驚いて彼女の顔を見ました。

左の頬にFIVE、右の頬にSEVENとタトゥーが入っています。

 

 

「ねえ、アタイの顔を見てると、“シックス”って言いたくならなぁい??」そう言いながら、彼女は僕の耳に吐息をふきかけました。

 

 

僕は、恐怖のあまり席を立とうとしましたが、彼女に口を塞がれました。

 

「お察しの通り、アタイがシックス専用ティーチャーだよ!!!!今のアンタなら、分かると思ってね!!!!!」

 

 

それ以来、シックス専用ティーチャーは、どの授業の時も僕についてきて、耳元で「セーックス」と囁くのです。

 

 

僕は、大学でのキャンパスライフを楽しみにしていたのですが、シックス専用ティーチャーの出現で、暗雲立ち込めるスタートになってしまいました。

 

 

でも、次第にそれにも慣れてきました。

耳元で「セーックス」って言ってくるだけだから、もう無視して生きよう。

 

そう思ったのです。

 

僕は、バドミントンサークルに入って、仲間もできて、片思いではあるんですが、好きな女の子も出来ました。

 

そして、その女の子も僕に好意があるように感じました。

 

僕は、生まれて初めて“告白”というものをしたのです。オッケーをもらえると思い、ドキドキしていましたが、女の子は、こう言いました。

 

 

「中西くんには、シックス専用ティーチャーがいるじゃない!」

 

そう言って彼女は、走り去りました。僕の恋は終わったのです。

 

僕の大学生活は、シックス専用ティーチャーによって、むちゃくちゃにされていったのです。

 

シックス専用ティーチャーに僕は、一度真面目に話をしないといけないと思い、喫茶店に呼び出しました。

 

「お前、いつまでおるねん。もうファイブとセブンの間は、わかってんねん。シックスやろ。分かったからもう消えろや」

 

 

すると、シックス専用ティーチャーは、こう答えました。

「もし、あなたが消えろというのなら、消えることはできるわ。

 

ただし、義務教育の過程を修了していないという報告書を書かないといけなくなるの。

 

そしたらどうなるかわかる?」

 

 

「ど、どうなんねんな!」

 

「大学の入学は取り消し!!そしてあなたの実家は焼き払われ、あなたはロシアの刑務所に入るの!!

 

わたしのバックには国がいることを忘れずに!!」

 

 

僕は、意味がわからず、こう言い返してしまいました。

 

「黙れカス!!!消えろ!!!やれるもんならやってみろ!警察行ったらおしまいやぞ!!お前なんか!!」

 

 

僕は、国の恐ろしさをみくびっていたのです。

 

 

今、この文章を、泣きながら、ロシアの刑務所で書いています。寒いです。

早く日本に帰りたい。。

 

 

これを読んでいる皆さんへ。

 

国には、絶対に逆らうな。。。。。

 

 

 

 

 




芸人、ネタ作家、短編小説家。“理系の変な奴”は自分で髪の毛を切ります。それが私。ついでの用事が二個ないとお墓参りに行かないです。
Twitter、noteなど色々やってます。

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