「毎日生命線を彫刻刀で延ばしてる俺が死ぬわけないだろ」「手相以外の知識を捨てて来たのは分かりました」 作:遺書の切れ端
「何度も言ってますよね? 理奈には関係無いじゃないですか……」
「他に誰も来てないんだよ? なんでそんなにその西藤先輩に固執するのかなぁ……怪我してからヘンだよ。友達として言ってるの、関係無いなんて言わないで」
早めに文芸部へ足を引越センターしていたら文芸部前の廊下で修羅場っていた。恐竜同士だったらジュラ場。
誰と誰だ? 俺の髪を切ったやつも知らないし、もう一人の褐色体操着ショートヘアーは俺の何を切ったやつなんだ。
「やめて!!!! 俺のために争わないで!!!」
ジュラ紀到来。ジェラシーにかけても良いが、最近遠くにかけ過ぎて近場で遊びたくなってきたぜ。
「「…………」」
優しさと林檎5個分の勇気で乱入してみたものの、氷河期ペナルティでライフポイントを半分に減らされた。今日は無視ばかりされていて辛いよ。
《いつも大概だよ?》
じゃあ辛くない。
「せ、先輩、今日早くないですか? というかいつも来ないでと言「これが噂の西藤先輩ね」
「いつも後輩がお世話になっています、良かったら文芸部を観ていきますか?」
初対面は緊張するので敬語で話そう。
「思っていたより普通……?」
目が笑ってないな。あと最初のジュラ紀は無かったことにされての普通判定っぽい、やった! 俺まだスベってない! まだスベれる!
「普通!? 何言ってるんですか!!!! こんなもんではないです! 先輩! ほらいつものですよ!!」
(アシカショーかよ)
手を叩きパンパンと音を出しながら指令を出してくる後輩。人をアザラシ予備軍にされても困る、アザラシにとって予備はアシカかもしれない。
「なんの話かな? 貴音さん」
困惑しながら『俺はそんな安いアシカではない』と強く心を持つ。アザラシの身体をくり抜いて身体の中に入り温まる極寒民族の話を今したら怒られるかな。
「あー貴音、盛っちゃった?」
「下の名前をちゃんと呼ばれたのは初めてなんですけどッ!? おかしいです!! 間違ってるのは貴方達です!!!! 私は正気ですからぁ!!!」
走って部室へ逃げ込んだ後輩は可哀想だからそっとしといてあげよう。
「あんまり貴音で遊ばないで?」
「お前も共犯だろうに」
お互いに文芸部のドアに顔を向けながら会話、会話?
「評判が悪い人と一緒に居ると、貴音も同じように孤立することをちゃんと考えてくれません?」
「道理で1年と目が合わないわけだ、風評被害が
でも心配してくれてる人が居るって良いね。
そうやって一生心配してれば孤立しないんだけどな。
「怪我はもう絶対させないで、まだ許してないから」
「……え」
「次やったら私がお前を同じ目に遭わせる」
柊の友達が去っていくのを俺はプルプルと感動のあまりに震えていた。
「そうだよなー!?!?!?!?!?!?! あれが普通の反応だよなあああああああああ!? なんでどいつもこいつも暴行の現場に加勢したりピッキングしたりアタオカしか居ねえんだよって!!!! 内心この学校が怖かったんだ!!!!! ありがとう!!! まともな1年生ー!!!!!!!! 現実を思い出させてくれてー!!! ありがとおおおー!!!! アリーナ―!!!!!!!! 二階席ー!!!!!!」
俺は興奮のあまりに廊下のコタツをひっくり返し、逆立ちコタツと命名した。天井に向いた4本の足をステージに見立ててファンサ。
「うるさいです!!! 来るなら来る! 来ないなら来ない! 死ぬならさっさと死んでくださいよ!!!」
実質一択じゃん、死ぬしかない。ドアも強く開けられたり閉められたりで忙しい。
「もしかして西高って学校なんじゃ」
「そんなわけあるはずないです」
「制服らしき衣服を皆着てるのに?」
「入院着に決まってるじゃないですか」
「なるほど、最近唯一の友達と揉めがちだったから柊が不安定だったのか、いやいつも不安定」