【アウルテウス記 一章一節】
一:ときに宇宙は空虚であり、光も声もなく、退屈だけが永遠に満ちていた。
アウルテウスは石より男と女をかたどり、命の精霊と理に導かれる心を与え、こう告げた。
――見える場所へ行き、宇宙の隅々にまで、わたしの言葉を広げなさい。

 その一節を暗唱しながら、少年は輸送カプセルの壁を見つめていた。
 行き先は、帝国星図の端に押しやられた、無名のリムワールド。
 十五歳の巡礼者が五人。任務は巡礼に因る布教と、コロニーの設立。
 だが、降り立った先で必要とされるのは、祈りか、生存か――
 彼らはまだ、その問いの重さを知らない。
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