田舎でゆったりのんびり姉妹

1 / 1
第1話

----------------------------------------------------------------

 

■まえがき

 

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

 

※ 奈落家のいつもの設定確認

 

・設定は戦国時代なのになぜか現代の要素が入る。

(今回は田舎の店内広めのそば屋です)

 

・奈落家の服装は、原作通り。

 

・奈落さんと分身たち皆、生存していて

人見蔭刀に仕えて奈落と一緒に

人見城に一緒に住んでいる設定です。

 

・季節は特に記載が無ければ、

投稿された日と同じです。

(最初に明示されている通り初夏です。

UPするのが遅れています^^;)

 

ストーリーのジャンル:ほのぼの

 

では、このまま下へスクロールして本編どうぞ。

 

----------------------------------------------------------------

 

初夏だが暑い日。

人見城外の仕事に出ていた

奈落の分身 神楽と神無。

 

外での仕事は

事務的作業を含め、

主に敵対する者たちの偵察・暗殺と言った

暗躍的な役割や

領内のトラブルの収拾・解決・制裁と言った

民事・刑事事件どちらも含む警察・裁判官的な仕事であった。

殺し屋と自衛隊を兼ねた警察である。

 

人見城への帰路。

田舎の道の上空を神楽の羽飾りに乗って通る二人。

 

広い、あまり店の無い道路の脇に大きめのそば屋がある。

 

「寄ってくか?」

 

「…うん」

 

仕事が長引いてお昼を食べていない二人。

入り口に面した駐車場へと

乗っている大きな羽飾りを傾ける神楽。

 

駐車場に降り立つ二人。

田舎でスペースが取れるためか

駐車場は広く台数も多めだった。

お昼時ではない午後だが

意外と車もたくさん駐まっている。

 

神楽を先頭に手動の引き戸を引いて中へ。

 

店内も広く和風な黒っぽい木の香りがする。

 

二人だと合図してボックス席のような小さめの座敷席へ。

 

薄い色褪せたようなピンクの味わいのある座布団に

黒い大きなテーブルをはさんで向かい合わせで座る。

 

広い座敷席もあったが、

女性二人ならこちらの方がいいだろうという

神楽の判断であった。一応足も伸ばせるし。

 

すぐに運ばれて来る二人分の温かい緑茶とおしぼり、

小さく白い紙袋に入った割り箸。

 

神楽はメニュー表の冷たいそばの

「ざるそば」と「せいろそば」の違いを店員に訊いた。

すぐさま綺麗な声で答えるぽっちゃりしたおねえさん店員。

海苔が載っているか載っていないかの違いとのことだった。

 

神楽は長髪の推しキャラのグッズに

今月の給料も貯金も使い果たしているため、

一番安い海苔の載っていないせいろそばを注文。

神無は海苔の載っているざるそばにした。

 

「ったく、なんでこのクソ暑いのに

温かいお茶出して来るかねえ」

と、店員が去って

一般家庭のお客様用みたいな

白地に青い模様の小さい湯飲みの緑茶に

文句をつぶやく姑みたいな神楽。

 

「…おしぼりは冷たいからまだ良い」

 

「まぁなー」

 

そばが来るまでそのまま座敷席で待つ二人。

 

店内にBGMは無く、

高齢者のお客さんの声が静かに響く。

店員の接客は静かで穏やかだが丁寧だ。

厨房からは料理の水やお湯、調理器具、

棚を開け閉め、天ぷらを揚げる音などが聞こえる。

 

座敷席の大きな障子を開けた窓の先では

田んぼの青い稲たちが風に揺れている。

店前の道路を車が速いスピードで走り抜ける音もする。

 

10分も経たずに注文したそばが順々に運ばれて来る。

 

「服白いんだからつゆハネねえように注意しろよ」

 

「…うん。ありがと。神楽も」

 

「まぁ、そうだな」

 

そばは程良く冷たくコシがあっておいしい。

つゆも冷たく少し濃い目で

まろやかな味わいがいい。

きざみネギは小さめだがみずみずしく

わさびは自然な程良い辛みと穏やかな色をしている。

 

神無のざるそばのきざみ海苔はやや太く長めで量が多かった。

神楽が金欠なのは自業自得なのだが、

かわいそうに思った神無はたっぷり載ったそのきざみ海苔を

神楽に少し分けてあげた。

 

めちゃくちゃ喜ぶ神楽。

その喜びと共にそばを噛み締める。

そばのコシとわさびの辛みとにマッチしたつゆに

海苔が加わり、さらに味わいが良くなった。

 

綺麗な神社の鳥居みたいな色の赤い急須で

そば湯も早めに運ばれて来る

 

おいしいので無言になりつつすぐ食べ終わってしまうそば。

最初、緑茶が運ばれて来た時はどういう神経してんだろと

思ったが、そばの食後に飲むとちょうど良い温度。

そして最後はそば湯で締める。

 

「そば食べる時、絶対ついてくるわさび全部入れちゃうけど

それだとそば湯少し辛い気がすんだよな。

どうしたらいい訳?

でも絶対わさび全部入れたいじゃん?」

抑えられぬ欲望。

 

「…しょうがない。解決しない問題。

奈落の支配と同じ」

 

「なるほど」

神無の答えに妙な納得をする神楽。

 

最後の緑茶とそば湯も良かったものの、

やっぱり暑いからとオレンジジュースを追加で注文する神楽。

 

ハイCと言うオレンジジュースが

金属のフタを取ったやや小さめの瓶で届いて

神無が「いつも行動面では神楽に頼ってばかり…」と

この分はおごってくれると言う。

 

「えー、いいって。

逆にあたしおごるよ。

海苔ももらったし。

いつも最後の責任、白夜越えて

神無に行ってるし」

 

「………そうねw」

 

「否定しないんかいw」

 

「…事実、そうw」

 

「まぁなw」

 

神楽と神無はアサヒの銀のロゴが描かれた

小さめだが少しオシャレにも感じるコップで

カチンと乾杯する。

 

おごってもらって飲むとても甘いオレンジジュースはおいしかった。

その時、神無は自身の無の中に穏やかな光を感じていた。

 

神楽もふだん頼りにしている姉に喜んでもらえて

恩を少しだけ返せて純粋にうれしかった。

 

おわり

 

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。

ほんとに終わりです。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。