ニャーレンジャーが7人体制となって数日。
基地内では、時河はるか(ニャーゴールド)と時河かなた(ニャーシルバー)が持ち込んだ膨大なデータと技術により、戦術会議の様子が一変していた。
「ニャーレッド(吼輔)。あなたの真炎装が持つ『世界の摂理を超越した熱量』は、諸刃の剣です。特に、この後に予想される『物理的なルールを無視するタイプの敵』に対して、今使えばあなたの肉体に限界以上の負荷がかかり、最悪、崩壊の危険があります。」
はるか(ゴールド)は、レッドの体調と真炎装のリスクを冷静に指示する。
「…悔しいけど、従うよ。みんな、俺の分まで頼む。」
レッド(吼輔)は、真炎装の負荷と仲間の命を天秤にかけ、その指示を受け入れた。リーダーとしての成長を見せた瞬間だった。
かなた(シルバー)は、初期メンバー4人(ブルー、ピンク、イエロー、ブラック)に告げる。
「我々の技術と、君たちが覚醒させた魂の力の融合を試みます。技術は知識です。知識を魂の力で研磨する、それが今日の戦術の鍵です。」
その時、青龍直属の新たな幻獣将が人間界に降臨したとの警報が入る。
「青龍の声明です!この幻獣将は『王(ゲヘナ)の支配する黄龍皇帝の絶対的権威』を示すための尖兵だと!」
橙野司令(ニャーオレンジ)が報告する。
現場に急行する7人。
はるかは科学と知識を、かなたは速度と解析を、そして初期4人は魂の力と絆を胸に出撃した。
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現場に現れたのは、巨体を誇る幻獣将『ミノス』だった。その巨体から繰り出される突進は、青龍の定める世界の『物理ルール』さえも無視したかのような、純粋な破壊力を持っていた。
「愚かなる七人!偽りの王(ゲヘナ)の力こそが、真の支配ルールである!」
ミノスは咆哮し、地面を割りながら突進してくる。
「Wild Change!」
7人全員が変身する。
「情熱のライオン!ニャーレッド!――」
レッド:「ミノスの突進を真正面から受け止めるな!あいつは俺たちの『魂』が持つ『心の力』とは違う、『純粋な暴走』をその力としている!」
後方で状況を見守る吼輔(レッド)が、メンバーに指示を出す。
ニャーイエロー(樹菜)が野性の速度で突進をかわすが、ミノスの巨体が生む衝撃波に弾かれる。
ニャーブラック(雄夜)がジャガーの防御力で受け止めようとするが、ミノスの突進の『ルール外の物理的な力』に装甲が軋む。
「無意味な消耗よ!」
ゴールドが叫ぶ。
「ミノスの突進は、通常の物理ルールとは異なる特殊なエネルギー波を発生させています!かなた、解析データを!」
「データ転送!初期4人の魂のエネルギーとの相互干渉を試みます!戦闘の『知識』を『魂の力』で最適化する!」
シルバーが、瞬時にエネルギー波の位相を計算し、ブルーたちに指示を出す。
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ゴールド&シルバーの精密な指示に従い、初期4人の魂の力が科学的な計算によって最適化される。
ニャーブルー(蒼真)が、ミノスの突進直前に現れる予測された死角を狙い、超速の剣で装甲の『弱点コア』を一瞬だけ露出させる!
そのわずかな瞬間に、ニャーピンク(愛)が浄化エネルギーを『弱点コア』に注入!ミノスの暴走エネルギーを一時的に沈静化させる!
ニャーイエロー(樹菜)が、沈静化した隙に、タイガーの純粋な野性の力を込めた会心の一撃をコアに叩き込む!
ニャーブラック(雄夜)は、その間、ゴールド&シルバーの精密な射撃を、自身の防御とジャガーの影で完璧にカバーする!
「素晴らしい!魂の力が技術を、技術が魂の力を増幅した!」
ゴールドが歓喜の声を上げる。
ミノスは、世界の『ルール』を超えた7人の連携によって、巨体がエネルギーに弾け飛び、消滅した。
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遠く離れた高台で、ダークファングは、この戦闘の一部始終を冷徹に監視していた。彼の装甲の解析プログラムは、驚愕の数値を弾き出していた。
ダークファングの心の声:(…ふざけんな。『人間の科学』と『魂の力』だと?こんなチンケな力が、俺たちの『世界の秩序ルール』をブチ破る相乗効果を生んだってのかよ。戦闘効率は 120%、殲滅時間も予測の 60%…。ありえねぇ。)
ダークファングは、特にニャーピンク(桃園愛)が浄化エネルギーを注入した瞬間の出力に、解析不能な数値を見た。
ダークファングの心の声:(…あの非効率的なピンクの感情エネルギーが、一番ヤベー増幅率を示しただと?これは、俺の計算、白虎様の『絶対的な秩序のルール』にも存在しねぇ『無限の変数』ってやつじゃねぇか。)
ダークファングの心の声:(朱雀の炎は、秩序を乱す不純物じゃなかった…未来の可能性だったってのか。白虎様、この光は、秩序の崩壊じゃねぇ…。)
ダークファングの『絶対的な忠誠のルール』が、大きく揺らぎ始める。
その視線の先には、真の皇帝が支配されている、偽りの王宮の影があった。
—第18話 科学と魂の力 完