幻獣界、西方武将の居城。
白虎は、青龍の仕掛けた「ニャーレンジャーが調査員を攻撃した」という偽情報に苦悩していた。
白虎の心の声:朱雀の裏切りに続き、今度はニャーレンジャーも…? 真の王の座は、本当に偽りの王の下で守られているのか?
彼は、自己の忠誠心と絶対的な正義の信念**の間で深く孤立していた。
--------------------------------------------------------------------------------------
その時、青龍直属の新たな幻獣将が、人間界の境界付近で大規模な破壊活動を開始したという報告が入る。
橙野指令が、レスキュー基地で警報を鳴らす。
「警報レベル5!新たな幻獣将が出現!幻獣将『ケルベリオス』!三つの頭を持つ、圧倒的な破壊力と再生能力を持つ武将です!その破壊エネルギーは、幻獣界の秩序(ルール)すら無視し、無秩序に拡大しています!」
「無秩序な破壊…奴の目的は、単なる攪乱じゃない。人間界の秩序そのものをブッ壊すことよ。」
時河はるか(ニャーゴールド)が、データの異常値を見て顔を曇らせる。
「ケルベリオスの破壊は、白虎の守る西方領域にも影響を及ぼし始めている。これは…奴らを止めるしかないわ!」
ニャーレッド(吼輔)は、回復した真炎装の力を感じながら立ち上がる。
「みんな、行くぞ!」
--------------------------------------------------------------------------------------
ニャーレンジャー(吼輔、蒼真、愛、樹菜、雄夜、はるか、かなた)がケルベリオスと交戦を開始した直後。
ケルベリオスの無秩序な三方向からの攻撃と再生能力に、7人の連携は崩され始める。
その時、ケルベリオスの背後から漆黒と紫の残像が通り過ぎた。
ダークファング(鋼牙)だ。
「Dark Change!」
鋼牙は、ケルベリオスの行動パターンを一瞬で解析し、最も効率的な論理の刃で、再生のコアとなる三つの頭を同時に狙う。
「鋼牙!なぜここにいやがる!」吼輔が驚愕する。
「勘違いすんじゃねぇ。」
ダークファングは、冷徹に告げる。
「俺の目的は、テメェらじゃねぇ。ケルベリオスは、偽りの王の支配の論理を超え、無秩序な破壊を始めてやがる。無秩序は、幻獣界の秩序をブッ壊す変数だ。白虎様への忠誠心の名の下、俺は『無秩序』を排除する。」
ケルベリオスは、ニャーレンジャーもダークファングも関係なく、論理を無視した破壊エネルギーを無差別に放つ。
これにより、一時的にダークファングとニャーレンジャーは同じ敵と対峙する状況となった。
--------------------------------------------------------------------------------------
ダークファングは、ニャーレンジャーに対して冷徹な指示を出す。
「ニャーレッド(吼輔)、テメェの真炎装の熱量は、ケルベリオスの再生コアを弱体化させる。情熱に頼るな、絶対的な論理に従い一点に集中させろ。」
「なんだと…!」
吼輔は反発するが、ケルベリオスの再生速度はそれを待たない。
「鋼牙の言う通りよ!」
ニャーゴールド(はるか)が瞬時に解析する。
「鋼牙の論理は正しい!ニャーレッド、絶対的な論理を破る魂の叫びと、絶対的な論理に従う精密さを融合させるのよ!」
• ニャーレッド(吼輔)は、真炎装の炎を制御し、ケルベリオスの再生コアを正確に弱体化させる。
• ダークファングは、弱体化したコアに対し、「闇の論理」に基づいた精密な連続攻撃を仕掛ける。
• ニャーブルー(蒼真)、ニャーピンク(愛)、ニャーイエロー(樹菜)、ニャーブラック(雄夜)の4人は、魂の連携でケルベリオスの残りの破壊衝動を押し留める。
一瞬の静寂。
再生力を失ったケルベリオスは、二つの力――ダークファングの論理の剣と、ニャーレンジャーの魂の絆によって、完全に撃破された。
--------------------------------------------------------------------------------------
ケルベリオスを撃破したダークファングは、すぐにニャーレンジャーから距離をとる。 「…今回の無秩序排除の目的は達成した。テメェらが持つ秩序外の力については、今後も排除対象であることに変わりはねぇ。」
吼輔が剣を下げて呼びかける。
「鋼牙、テメェは…本当に青龍の偽りの支配の論理を信じているのか? テメェが守ろうとしているのは、誰の秩序なんだ?」
ダークファングは、背を向けたまま、闇に消えていく。
「それは…俺が白虎様への忠誠を貫くために、絶対に揺るがしちゃならねぇ答えだ。」 彼の漆黒の装甲を縁取る紫のラインは、彼の揺るがない忠誠心を象徴していた。
しかし、ケルベリオスとの共闘の中で、魂の力と科学の可能性を改めて認識したダークファングの心には、『白虎様の信じる真の秩序』を求める、新たな葛藤の種が深く埋め込まれたのだった。
—第21話 共闘の予感、白虎の孤独 完—