機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー 作:SS好きのヨーソロー
ララちゃんたちを守るための激戦を終えた日々。
猿山ケンイチとして普通に学校に通う中、校舎の近くに黒塗りのリムジンが止まった。
黒塗りの高級車、って言い換えたらちょっと汚く聞こえてしまうよな。
詳しいことは聞いてはいけないぞ。うん。
そこから降りてくる人を見て俺はつい納得した。
天条院沙姫・・・。天条院グループのご令嬢であり超お金持ち。
まあよくあるお嬢様ポジションの人物だ。
縦ロールの紙がかなり特徴的で、どこぞのティロ・フィナーレさんを思いつくが声はセイバーである。問おう、あなたがマスターか。違いますが。
その近くにいるのが九条凛、藤崎綾の2人。
さてはて、彼女らはこちらに。というかララちゃんに目線を飛ばしている。
まぁ十中八九値踏みとでも言ったところか。
「・・・大変だよな、君は」
「なんの話だ??」
「なんでも。まぁ頑張ってくれ」
相変わらずの巻き込まれだろうなと思い苦笑いしつつ俺はリトたちと離れ教室へと向かうのだった。
クラスにつけばいつも通り席につき考えことに耽る。
一つ、今後の展開だ。
猿山ケンイチとして、俺は一つ大きな行動を取らねばならない。
それが後ろに置いてある荷物達である。
中身は動物のコスプレ衣装。
そう、原作の学園祭イベントだ。
俺、猿山ケンイチは学園祭実行委員になってしまったのである。
無論それに関して嫌な事はない。むしろ万が一の緊急時に状況を把握できるのはMS装着者として都合がいいからだ。ただ問題がこの服なんだよなぁ。
普通に際どいのもあるし、これを着せるっていうわけだ。
展開的には、きっと男としては盛り上がること間違いなし。
俺という男としてもその服装は興味がそそられてしまう。
胃から込み上げるものを抑えつつ、俺はいつも通りのテンションで話を進め始める。
「諸君、待ちに待った彩南高校文化祭が始まるわけであるが!!
普通!普通!実に普通である!!
お化け屋敷に屋台、ぬるい!!実にぬるいッ!!!
真に盛り上がるもの、それは・・・!!
アニマル喫茶であるッ!!!!!!!!!」
どこぉ!!!!と効果音が出るくらいの勢いで指を突き立てる。
びしぃ!!と天啓が走る男子諸君と怪訝な顔をする女子たち
「ふっふっふ!!これさえできれば盛り上がることは間違いないのだ!!!
女子生徒諸君!早速用意したこれを着てくれ!」
というわけで用意してた服に着替えてもらいつつ、俺はトイレに行った。
蛇口で口を濯ぎ、クラスの前でミンティアを噛み砕き落ち着く。
そしてドアを開けるとそこには楽園があった。
「はーっはっはっは!!!どうだ男子生徒諸君!これが俺の見たかった光景であるッ!!」
「「「猿山〜!!!お前最高だなぁ!!!!」」」
「「「猿山!!あんたねぇ!!!!」」」
本当三者三様だ。しかし絵面だけは本当にいいな。
「・・・猿山のやつ」
「・・・うん、そうだよね」
「・・・・・・あの顔、ゲロったよね」
「・・・はぁ。アイツまた一人で抱え込んでるな。絶対的吐いただろ」
籾岡達がジト目で見てきていた。うん、まぁ見せ物にされてるわけだし仕方がないよな。
ちなみにここにデビルークからもらった資金を使う。一人一万。流石に対価なしでは嫌だろう。当然の出費だ。
あとリトも睨んできた。いやごめんて、お前はこういうの苦手だもんな。
(なお当人は籾岡やリトらから心配されているとは全く気がついてないものとする)
というわけで、時間が過ぎていき我らのクラスの出し物であるアニマル喫茶はすでに注目を浴びている。
そうなれば当然先生達からも注目されるわけであって。
「猿山。この女生徒一人につき一万の費用はなんだ?」
「あぁ、これは依頼料です。俺のふざけた提案に乗ってくれている。ならば当然の費用でしょう。
あ、予算には組み込んでいません。ここは俺が出します。予算はこっちの枠組みの方で・・・」
「まて、お前が何十万も払うのか?」
ギョッ、とする佐清先生。
「そうですが何か?・・・あぁ、安心してください。不適切な金銭授与はありません。しっかりと正規でアルバイトなどをしていたり、親の仕送りで生活しております。汚い金はありませんよ」
デビルークでの授与はあったが、友人を守るための出撃での金銭だ。汚いとは考えたくない。
「・・・そうじゃない、なぜお前が負担を背負う」
佐清先生の発言にはやはり理解ができなかった。
「・・・さっきから何を言っとるのです。逆に何故俺が何も背負わなくて済むと?今回用意したのは女性ものの奴で客層は男性がまあメインになるでしょう。
女子達はなんだかんだ言ってこれらを受け入れて盛り上げに貢献してくれている。
ならばそれ相応の対価を払うのは当然でしょう」
「この男性の予算運用も気になるな。
これは男子生徒の裏業務だということは推察できるが、このアルバイト代(運営費不足の場合自己補填)とは、まさかとは思うが・・・」
「ええ。協力する仲間たちに返還がないのもそれこそ無礼な話です。
いわば彼らは俺の提案したことによる被害者ですから・・・」
「・・・失敗すれば被害者。成功すればお前の活躍ではなく皆のおかげか」
そう呟く佐清の顔はどこか苦々しいものだった。
「・・・この企画書だが、受け取れない」
「!?なぜです、しっかり具体的な予算も書いてありますしどこが不備で・・・」
「生徒がやることではないからだよ、猿山。
これだとお前の負担が前提となる。
いいかい?綺麗事に聞こえるかも知らないが、人は支え合ってできている。
お前は生徒たちを人を頼るだけのダメなやつにしたいわけじゃないんだろう?」
「っ・・・そうですが・・・」
「それに、可愛いものが見れるならば私が出すことも構いませんよ〜?」
まさかの二段援護、校長先生だった。
「校長先生!?」
「いやはや、学生でここまで仕上げるって、素直に驚くなぁ。
・・・けど、佐清先生の言うとおり君一人が負担をしていいわけじゃない。
何、可愛いものを見るためです!ここは投資させてもらいましょうぞ!」
そう言いながら手書きで公費で通した校長先生。
エロ好き、女好き。そのいつも通りのキャラで通してくれる校長に俺はただ頭が上がらなかった。
話し合いが終わり、自教室に帰ろうとする中。
リトが走っているのが見えた。
「おう、リト。どうした?」
「あー、ビニールテープ切れちまってよ。買いに行くんだ」
「そうだったのか、・・・あとで金返すから飲み物買ってきてくれないか?レシート分けてくれたらいいから」
「おう、了解!」
といういつもの親友との一幕。
なぜか近くには天条院沙姫先輩がいた。
あ、リトのやつ気が付かずにスルーしていった
「くっ!シカトとは!あら、アナタ猿山ケンイチね!」
「え、えぇ。そうですが・・・どうしました?天条院先輩」
「アナタでもいいわ、わたくしが付き合ってあげますことよ!」
「あ、いやいいです。別に。というかなんでリトに声かけてんです?」
「ッッッッ!?!?!?!?こ、断るというのですの!?」
「そりゃ俺あんたのこと知らないですし。えっと・・・お二方は九条先輩と藤崎先輩っすよね。一体全体どういうことっすかこれ・・・」
「あぁ、これは・・・」
「凛!綾!いくわよ!!」
そのまま消えてった。マジでなんなんだあの人。こええよ
ちなみに帰ってきたと思ったらハニトラ仕掛けてた
「お前ほんと巻き込まれてるな。見てる方はめちゃくちゃ楽しいわ」
「他人事みたいにいうなよケンイチ!!」
「いやまぁ実際無関係だしなぁ」
そのままリトに迫る天条院先輩。
レンくんを追いかけてるララちゃんのせいでボロボロになってました。
「あ、明日の彩南彩祭みてなさいよ!!!」
「マジであんたは何をしてんです全く・・・・・・」