名前のみの一発ネタ
勝利祈念

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オサレなウマ娘

転生なんてものを自分がする羽目になるとは、等と思ったのももう十年以上前の話。

アプリ、アニメで楽しませてもらったウマ娘の世界に、ウマ娘として。

 

それまでもG1で少額賭けて後で結果を見る程度に競馬は嗜んでいたものだが、アプリリリースを機に本格的に見初めて。

21世代にド嵌りし、イクイノックスに脳を灼かれ、フォーエバーヤングのBCクラシック制覇で限界に達し、

その直後に謎のシルエットの画像を見た後の記憶がとんとないのである。

 

恐らくは何かと仕事が立て込んでいた影響での連勤の疲れに、翌日はようやくの休みなのだからとBC全部見てから寝ようと徹夜していたのが不味かったのだろう。

前世の父母には大変親不孝で申し訳ないとは思うのだが、今更言ってもというか。

せめて今生は良く生きようと心に決めてトレセン学園を目指し、幸いにしてこの体は才能があったのか無事合格。

 

まるでオリ主のようだなぁ……と思いつつ、

自らの名前が競走馬としては覚えが無い割に別作品には思い当たる単語がある為、本当にオリ主である疑惑も脳裏によぎる。

クロス物とかいうジャンルだ。

とは言えクロス先のドンパチが始まる気配は無いということで、微クロスだの技名のみクロスだのといったタグがつけられるタイプかもしれぬ。

流石に切った張ったは無理なので、そうであると大変ありがたい。

 

ちなみに微妙に死の遠因となったフォーエバーヤングであるが、こちらの世界にも存在している。

デビュー直後に名前を見つけ、小遣いはたいてJBCジュニア優駿から国内レースは全て現地まで追っかけた。

ゴール前最前列にいつも居る存在は覚えて貰えていたようで、今年トレセン学園に入学して、偶然お見掛けした際にはお声がけ頂いた。

路線の違いから同じチームに所属することはなかったが、大変良くしていただいている先輩である。

11月には史実同様にBCクラシックを制覇。

学園主動の応援ツアーを高倍率をものともせず勝ち取って生で見届けたその瞬間は、忘れることはないだろう。

 

 

そんな歴史的なレースからひと月、私も大一番に挑もうという日がやってきたのである。

メイクデビューではない。何なら目下デビュー2連勝中である。

先にも述べたが才能のあったこの体、なんと領域まで出せるのだ。

何となくクロス先を思わせるそれを放てるのであれば、そりゃあジュニア級なら問題ないのも頷ける。

オリ主かな?本当にオリ主かもしれぬ……

という訳でこの度挑むのはG1レース、現在控室にて勝負服の装着中というわけだ。

 

上は白を基調とし、襟元に緑、袖口に赤の差し色。下は、やはり白で袴に近い形。

腰には白鞘の打ち刀。刃は潰してあるらしいが、それ以外は本物同然な造りとなっている。

試しに少し飛び跳ねてみるも、動きが阻害される気配は無い。凄いな勝負服。

 

そして最後に大事な装飾。髑髏を模したような、頭を2割程覆いそうなアクセサリー。

眼窩様に空いた穴に、飾りのついていない右耳を通してセット完了。

マチタン先輩リスペクト、等とのたまったら各方面からお叱りを受けてしまいそうなおどろおどろしさであるが、

何となくイメージは掴めるだろうか。

こちらも試しに頭を振ってみるが、不思議な力でジャストフィット。本当に凄いな勝負服。

 

丁度良いタイミングでパドックへと案内する知らせがやってきた。

係員に軽く聞いてみた所、現在1番人気だそうで。

他の有力なメンバーに怪我が相次いだ事も関係あるだろうが、それでも改めて身を引き締める。

期待を受けている以上、無様な姿を晒すわけにもいくまい。

名の通り、全てを引き裂き勝利を掴み取ってみせようではないか。

 

 

『阪神ジュベナイルフィリーズ、続けてパドックに登場するのは、現在1番人気のこのウマ娘!』

『無傷の3連勝で見事ジュニア王者に輝けるか!』

 

『アランカール!!!』




アランカールのヒミツ
実は、自分の名前の綴りが思ってたのと違うのにまだ気付いていない

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