絶対に死んでしまうオリ主 vs なんとかして生かしたい士官学校   作:六角ランチ

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実はこの作品月イチ投稿なんですよね(言い訳)

遅れた謝罪としてクイナくんが腹を切って詫びました
遅れた理由としては書き方とかエミュできなくなったというのが大きいです。もともとキャラエミュ得意な方じゃありませんでしたがね……


先生!?なんで靴を何個も履いてるんですか!?

「クイナ、貴方……」

「は、はい……?」

「絶望的に魔法が下手ですね」

「ごめんなさい!」

「いえ、別に謝らなくていいです。もう一度、ドーラを撃ってみてください」

「は、はい!」

 

そう言われて僕は、右手を前に突き出し、ドーラの魔導書からの補助を受けて、体内を駆け巡る魔力をドーラの形にする、だったかな?と、とにかく、リシテアさんに折角教えて貰ってるんだから、なんとしても物にしないとっ!

 

息を吸って……吐いて……よし!

 

「ドーラ!」

 

ぽすっ……という音が似合う、小さなドーラが、ひょろひょろと数センチ前進して萎んで消えた。……え、ほんとに僕戦力外過ぎない?

 

あ!リシテアさんが頭抱えてる……。き、きっと呆れられてるんだ…そうだよね、僕みたいな魔法も使えないやつなんて目障りだったよね……

 

「クイナ、もう少しリラックスして撃つといい」

「先生?───先生!!?

 

後ろから先生の声がしたので振り向くと、何故か靴*1を何重にも履いたお陰か200センチほどの身長を手に入れた先生が、僕を感情の読めない目で見下ろしていた。ふ、ふつうに怖い……

 

「……あぁ。風呼びの聖靴ですか。となると、自由課題に赴くんですか?あいにく、()()()とクイナは黒魔法の練習があるので欠席させていただきます」

「…それはダメ。2人には出撃してもらう」

「えっ!?リシテアさんならまだしも、なんで僕が?」

「クイナが強くなってもらった方が速い」

 

速いって何がだろう?やっぱり、僕みたいなのは実戦で経験を積む方が速いのかな?だとしたら、頑張るぞ!

 

そうやって僕が意気込んでいると、ドーラの魔導書が勝手にペラペラとページがめくれ始めた。

 

「うわっ!?お化け?!」

「うぇっ!?お、おおおお化けですかっ!?」

 

ドーラの魔導書がめくれ、辿り着いたページは、何も書かれていない白紙のページ。そしてそのページにたどり着いた途端に、僕の魔力が吸われていくのが分かる。

 

「…これは」

 

先生が何かつぶやくのが、なんだか遠くで聞こえた。

やがて、僕の吸われた魔力が魔導書へ注ぎ込まれ、僕とは縁もゆかりもない魔法陣が浮かびこんだ。

 

「これは…黒魔法?」

「…いえ、見てくれは黒魔法の『エクスカリバー』と酷似していますが、よく見ると細部の紋様が違いますね。これは一体……?」

 

 

クイナの背に隠れ震えていたリシテアが、恐怖心よりも好奇心が勝ったらしく魔導書を覗き込む。元々、スキルとして覚えれば魔導書要らずなフォドラでは貴重なドーラの魔導書が、独りでに変貌したのは興味深い物があったのだろう。なにより、今回で初めての現象だ。

 

「あ、あの…これ、僕弁償したりしなきゃですか…?」

 

震えた声でリシテアに問うクイナ。まぁ、貴重な魔導書が謎の魔法陣を刻み込まれたとなればその価値が上がるのを、世間知らず*2なクイナは知る由もない。

 

「心配には及びませんよ。取り敢えず、発動させてみましょう。幸い根本は黒魔法と大差なく見えますし」

 

そういうとリシテアは、数分、魔法陣を見つめただけで覚えたのか、魔導書を持たずに魔力を操作しだした。

 

途端、リシテアの周りを渦巻く風。優しく、それでいて荒々しい風が、リシテアの手先に集い、やがて刃の形を形成した。エクスカリバーと同じ系統の魔法らしく、見た目もに通っている。

 

「はあっ!」

 

風の刃が勢いよく射出され、訓練所の藁人形の胴を削り取る。

凄まじい威力だが、リシテアが放つ魔法はどれも超火力を誇るため、藁人形など跡形も残らなくてもおかしくはない。

 

リシテアは、不思議そうに魔導書を見つめてから呟く

 

「魔法に、拒まれた……?」

 

魔法に拒まれる、という言葉にベレスが反応した。

 

「クイナの魔力を吸ったなら……クイナ、試しに撃ってみて」

「えっ!?ぜ、絶対無理ですよっ!?」

「いいから」

 

クイナの左手に魔導書を押し付け、去り際に手をねちっこく触ってから満足気に離れるベレス。リシテアはハデスを構え、それからクイナを巻き込むな、と思い直した。

 

「……あれ?これ、知ってる……?」

 

クイナが魔導書を手に取った途端、リシテアの時と比べ物にならないほどの風が渦巻く。暴風が砂を巻き上げるが、ベレスは涼しい顔をしている。リシテアはちょっと離れた所から観ていた。

 

やがて、特に何をするでもなく風がクイナの手先に集い、リシテアのと比べると3分の1ほどのサイズになった風の刃が射出された。

 

「フォルセティ」

 

ヒュッ ゴシャッ

 

そういう擬音が似合うレベルの威力が出た。藁人形が消し飛び、その後ろの石壁が凹んだ。

 

「…今、名前言ってたね」

「フォルセティ……?テレジア、いえ、アカネイアの方の伝承に記載されている風魔法ですね。ですが、それが何故クイナの魔力から発現したのでしょうか……?」

 

心底不思議そうにクイナの顔を覗き込むリシテア。

クイナはどうしていいか分からずフリーズしている。

 

「……リシテア、近いよ」

「はい?……ひゃっ!?」

 

顔を真っ赤にしてリシテアは逃げ去っていった。

大人っぽさを重視し、子供扱いを嫌う彼女の素をそのまま晒けだして寮の自室まで走っていく。

 

遠くからセテスが「修道院内を走るな!」という叱責の声がした気がした

*1
風呼びの聖靴

*2
目覚めたらよく分からん場所にいてハンネマンに見付からなければ飢え死にしていたであろう男




【フォルセティ】
威力 21 命中55 必殺 0 射程 1〜2 重さ 8 回数 2
聖戦の系譜、覚醒などで登場した魔法。聖戦の系譜の頃と同じように、技+10、速さ+20付き。命中不安な超火力魔法。

【クイナ】
突然知らない魔法陣が浮かんだと思ったら何故か見覚えがある魔法だったのでビックリ。フリーズして戻ってこなかったので気付けば上着が無くなっていて不思議

【リシテア】
突然知らない魔法が、それもウィンドなどの適性無しの系列魔法をふつうに使えてビックリ。ちょっと懐かしさを覚える風だった

【ベレス】
最近良いものを手に入れたので3ヶ月くらい頑張れる


風呼びの聖靴って実際どう使うんですかね……

今後

  • 短編集的な感じ
  • ストーリーを追うように
  • どっちも
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