「私もザヴィエ殿も
王の言葉を繰り返し頭の中で反芻させていく。
これまで通り、これまで通りだ。難しく考えることはない、はずだ。
今回の
いや、気付いてしまえば単純だことだ。
「はい、私も同じ認識です」
首肯する以外にない。私は、私の物語に従う。定められたように。
「それは良かった。なによりだ」
王が再びグラスを傾ける。私もそれに続いた。
「さて、せっかくの夜会だ。
また返事に大変困る言い回しだ。肯定すれば "飽きている"、"つまらない" と認めることになる。しかし、王の言に異を唱えることもできない。
となればできることはただ一つだ。沈黙。
王の次の言葉を待つしかない。
「そもそも
「ええ、問題ございません。それに、これ以上待たせるわけにもいかないでしょう」
ひょっとしたらという予想、いや願望だろうか。
心内で湧き起こったそれを、その機会を求めていた。何度も。ずっと。
そしてそれが実際に、今、こうして、実現した。実現してしまった。
彼女が僕の目の前にいる。
「いらしていただきありがとうございます、ウジェン様。ゾフィ・エン・ガイユールです。」
「ウジェン・エン・リジューです。このたびはご招待賜り、心より感謝申し上げます」
挨拶はどうにかできる、できた。できたはずだ。会ったら伝えたかったこと、話したかったこと、なにかあったはずだ。しかし口が開かない。なにもできないまま
僕は固唾をのんだ。
ようやくヒロインが喋りました。