The Blank Card   作:カナヤン

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DIO戦の後、日本帰国前の一幕です。
あの人の話を気にしてくださっていた方がいたので、短めですが楽しんでいただけると嬉しいです。


伝言

もしもし、私、晶ちゃん。今、自分より一回りもふた回りもガタイのいい男たちに叱られてるの。——誰か助けて。

 

それもこれも、空条先輩が私が一回心臓止まったとかみんなにバラしたからだ。

ポルナレフはDIOに吹き飛ばされた後の記憶がなかったから、あの後何が起こったのかを話した。私も自分の意識が落ちた後のことはわからなかったし、情報共有は大事だよね、うん。

私はDIOの時間停止が連続では使えないことに賭け、そのタイミングで時間停止、頑張ってDIOの首を落とそうとしたんだけど、残念、パワー不足でした。ブチ切れたDIOに呪いの一言をプレゼント。首を絞められてブラックアウト。

空条先輩も時間を止めてDIOを倒した。DIOの乗っ取ったジョナサン・ジョースターさんの身体は太陽の光で塵になって消え、やっと解放されたのだ。良きかな。

 

「良きかなじゃねーだろッ! なんちゅう無茶を…」

 

ポルナレフにまで怒られた。

自分が貸したナイフでDIOの首を刺したくだりで、花京院くんの顔が引きつっている。あれが虎徹だったら勝負は決まってたのにね! 

「そういうことじゃない!」ジョースターさんとアヴドゥルさんは手で顔を覆った。

あーもー、生きてるんだしもういいじゃない。……うっかり口から出た言葉でさらに叱られた。しまった、つい。大体、みんなだって大概じゃないか。あーあー、聞こえなーい。

思い切り目を逸らす。その先の窓から見える空は、今日も快晴だ。乾いた空気に、強い日差し。影が濃く伸びている。同じ青空でも、あの場所とは違う。

 

「どこを見てるんだ、晶。ちゃんと聞いているのか?」

「そんなに怒らないでくださいよ、もう。……せっかく三途の川ならぬ三途の駅から戻って来たんだから」

「駅?」

「夢か現かわかりませんけど」

 

どこまでも続く青い空と、それを映す水面の世界。

不思議な、美しくも寂しい場所だった。戻ってこられて良かった。

あれは……あの場所は、本当はなんだったんだろう。死にかけた私が見た幻?

だけど、それじゃあ、あの人は?

ジョースターさんの顔と空条先輩の顔を交互に見つめた。——正確には、その瞳の色を。綺麗な色だとは思うけど、やっぱりあの人とは違う。

 

「どうしたんじゃ、人の顔をじろじろ見て。なんかついとるかの?」

「あの人は、青い瞳だったんですよ」

「ん?」

「DIOはあんな酷いことばかりしてきたのに、あの人はその人生を悲しんでた。

……きっと、優しい人だったんでしょうね。

ジョースターさんたちに、似てました」

 

ジョースターさんも空条さんも、キョトンとした顔をしている。そんな表情をすると、この二人、本当によく似ている。

私が何を言ってるかわからないだろうな。だって、なんて言えばいいのか、私にもわからないんだ。

 

「それからね、孫たちと仲良くしてくれて嬉しいって言ってくれましたよ」

 

ジョースターさんが何かに気がついたように目を見開いた。

 

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