あの、ウォーズマンもその両親もお労しすぎるよぉ!!
この心のヒビを新しく生み出されたラーメンマンのキャラソングで埋めるぜ…
でも一つ言いたい
なんでマスク被ってるのになんでこんなバラクーダの表情動くの???あと私の知ってるロビンよりまともなんですけど!?!?もっと狂ってたやろあの時!!
翌日の早朝
ベルとウォーズマンは互いに構えながら対峙していた。
もはや恒例行事となった朝の特訓だが、今日はこれまでと一味違っている。
ベルの右手には昨日、主神より授かった『
二人の間に静かな緊張が走り、ただの一瞬の睨み合いであるのにも関わらず、ベルにとって、それはとても永く思えるものだった。
「───いきますっ!」
その言葉と共にベルは飛びかかる。
繰り出した右の大振りによって、握られたナイフが朝日で鈍く光った。
だが腕で受け流すように止められる。が、まだ終わりでは無い。
まだフリーな左手のナイフを持ち方を変え、下から切り上げるように振るった。
そこから逃れるように、ウォーズマンはバックステップで距離をとる。そして下がった己に構わず突撃してくるベルの横顔目掛け、右脚の蹴りを放った。
今迄のベルであれば蹴りを見た瞬間引くか攻めるか躊躇い、中途半端なままその蹴りをもらっていた。
だが、
(迷うな…!攻め続けろ!)
────ベルは姿勢を自分の出来る限界まで低くし、躊躇うことなく突っ込んだ。
そして蹴りを空振らせ、空いた胴に目掛け右腕を振るった。
ベルは内心、一撃を当てられると確信していた。しかし、そう上手くさせないのが目の前にいるウォーズマンという男である。
真っ直ぐ胴を狙ってきていることをすぐさま察知し、突撃してくる体の角度、位置をを一瞬で把握し計算。そして、そのまま体をほんの少し傾けた。
すると───
「うわっ!?」
目の前の対象を捉えられなかったその体は、勢いを殺しきれずに不安定な姿勢へと化してしまった。
そしてその隙を逃さず、がら空きの背中に肘を撃墜するかのように叩きつけた。
「ぐえっ!」
そのままベルは地面に叩きつけられる。だがウォーズマンの頭の中では驚愕のような感情が浮かび上がっていた。
(やはり昨日とは別人のようだ…これがステータス、なのか?それともあのナイフが原因なのか…?)
ウォーズマンは暫し考え込むが地面で呻くベルを見て、急いで起き上がらせた。
その後、狙いの良さや動きの向上、そして予測の甘さや相手にターンを渡さない立ち回り方などを反省を交えながら教え、ウォーズマンはオラリオの探索兼パトロールに、ベルは単独でダンジョンへと向かっていった。
今迄はベルと共にダンジョンへと潜っていたが、やはり授かった件のナイフを本当に試すには実戦しかないという考えからヘスティアの了承の元ベルに単独でダンジョンへと向かうことを許可した。
さて、探索兼パトロールと言えば重要そうではあるが、実際はただのオラリオの観光のようなものである。勿論、ウォーズマンとしての姿ではなくクロエの姿で街に出ている。
歩いてみれば、街には人々の賑やかな喧騒と笑顔が溢れている。
パン屋の店主がパンを焼き、広場には多くの人が集まって思い思いの日常を過ごしている。
そうして平和そのものを感じながら歩いていると、目の前を歩いていた男が小さな女の子とほんの少しぶつかった。
だが、その少女の手には
(……スリか、少し話をする必要があるかもしれないな)
ウォーズマンは駆け足で、半ば逃げるようにこちらに向かってくる少女の手から麻袋を掠めとった。
そして目の前の男に声をかけた。
「すまん、ちょっといいか。これはあんたの物で間違いないか?」
「ん、あぁってこれ俺の財布じゃねぇか!落としてたのか、すまん助かった!」
「そうか、それは良かった」
財布を男に返した後、ウォーズマンは踵を返しあの少女の向かった方へと駆けていった。
***
───裏路地
───おかしい、確かに成功したはず。
私は握りしめていたはずの麻袋が消えていた事に半ば驚愕したような気持ちでいた。
姿を変え、ガードの甘い冒険者から財布をスる。
いつものサポーター業とは全く違う、バレた時のリスクに合わない不確定な稼ぎというリターンのこれを私は最近することにした。
理由はただ一つ、サポーターとして冒険者をハメ続けていたのがバレそうになったからだ。今まで何度も
下に見ていたサポーターに嵌められるあいつらを見るのは少しだけ気分が良かった。だが流石に連続してやりすぎた。まぁほとぼりが冷めればまたあいつらに取り入ってやればいい。
……仕方ない、失敗があるのは承知の上だ。むしろあの場でバレなかった事だけ幸運だったとしよう。
さて、それじゃあまたあいつらから──
「お前だな」
ふと、そんな声が聞こえた。
慌ててその声の方向を見れば、見上げる程の背丈の男がこちらにゆっくりと歩いてきていた。
「ひっ……あっ…」
「伝えておくが、さっきお前がスリを行っていたのは確認している。…少しだけ話をしに来た」
逃げる?無理だ。見ただけで分かる、私が全速力で走ってもすぐ追いつかれる。
足音がどんどん近づいてくる。それを聞くだけで足がすくんで動けなくなって、私は目をつぶった。
あぁ、お終いだ。もう何もかも───
ガサッ
恐る恐る開けた目の前には、少し大きめなライ麦パンが差し出されていた。
「言っただろ?少し話をするだけだ」
そう言うと、やって来た男は私の横に腰を下ろした。
「……なんのつもりですか」
「なに、ただの人助けのようなものだ」
「なんですか、それ。……はぁ」
なにが人助けだと言うのだろうか、だが私にはどうしようも出来ないので仕方なく、私は差し出されたライ麦パンを齧った。
「ひとつ聞くが、お前は冒険者か何かなのか?」
「ぶっ……!?急に何言い出すんですか!?」
「……お前のさっきの動き、明らかに"場馴れ"している動きだった。ただのスリ師にしては危険に慣れすぎている。だろ?」
「…残念ながら、リリはただの才能のない役立たずなサポーターですよ」
私には人生を明るくしてくれる才能も、魔法もない。
あるのは小さな体と僅かに姿を変えられるちっぽけな魔法だけ。
後ろを歩いて、荷を運んで、媚びへつらって。
必要とされなくなれば、静かに切り捨てられる。
「……お前が自分をどう思おうと、それを俺はとやかく言うつもりは無い。……だが、言っておこう」
「お前には、特別な才能がある。今はそれに気づけていないだけだ」
「っ…!何を言い出すんですか…!そんな言葉信じるとでも──
それを言いかけた時、私は目の前の男の向ける視線が、今までで初めて向けられたものである事に気がついた。
その視線に込められているのは、今まで向けられてきた侮辱や軽蔑なんてものは何処にも無く、ただ真っ直ぐな期待と熱だった。
「さて、そろそろ俺も行くか。……もうスリはしないように、な」
そう言い残して、男は去っていった。
そこにいるのはもう私だけ。
何故か妙に悔しさが湧いてきた。
「分かりました、ですが…覚悟して下さいね…!」
いつか、その顔を驚愕に染めてやる。そう決心した。
あの少女との話を終えたウォーズマンは、再びオラリオの探索へと戻った。
すると、何やら後ろから声をかけられた気がした。
「……なんだ?」
「へぇ、思った通り。いい男じゃないか」
そこに立っていたのは、褐色の肌を見せつけるような露出の多い服装で、艶やかな黒い長髪の背丈の高い女性だった。
「あたしはアイシャ・ベルカって言うんだ。あんたみたいなイイ男見たことないからつい声掛けちまったよ」
「そうか、では失礼す「待ちなよ、あんた頼みがあるんだ」……何だと?」
「今日の夜、歓楽街の門の前に来な。話はそれから。それじゃあ、そういうことで頼むよ」
そういうとアイシャはウォーズマンの返答も無しに群衆へと消えていってしまった……
オリジナルの展開も、入れます。
書きたい展開がすっごい後だから更新頑張るぞぉ!(奮起)