「何処に着くんだろうな?」
「少なくとも山間部なのは間違いなさそうだけど」
ショッピングモールの件から数日が経過して遂にやって来た合宿当日……バスに乗って揺られながら山間部の道を走っていくのを窓から眺めながら雑談をする望と瀬呂、21人ってこともあってなのか最後尾の座席全部を占拠してるのまあまあやってるんよね望ちゃんや
強化訓練を目的としてはいるものの学校行事でもある合宿にウキウキにならない人は居ないってことでバスの中は常に賑わっていて何処に着くか予想している人もいた
「そういやなんで鬼血さんだけ荷物こっちに置いてるの?」
「皆バスの荷物入れの方に入れてるのにどうしてだ?」
「私にも分からないわよ、ただ先生がお前は荷物そのまま持って乗れって言われたし」
ちなみに望ちゃん、合宿用の着替えやらなんやらにレーヴァテインを放り込んだボストンバッグ以外にも血液バーと血液パックを大量に詰め込んだリュックも持ってきている……これ知らない人が見たら通報物なのちょっとやばい
暫くバスに揺られていると途中で停車して全員降りるように促された、望は荷物持って降ろされたけどね
「コソッ(鬼血、ちょっとこっちこい)」
「?はい」
「煌めく瞳でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー!」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」
相澤先生に場所移動を促されるや否や歳考えろやみてぇな格好をした女性二人がやって来て名乗りを上げていた……プッシーキャッツ、山間部を主に活動域としていて遭難者の救助を行っている山岳域におけるエキスパートでもある
緑谷がそれについて解説しているとキャリアについて話そうとするもピクシーボブは実年齢と適齢期を気にしているのか訂正を求める声を上げていたのも束の間、望を除いたメンバー全員が下に落とされた
「……相澤先生まさかこれするから離れろってことですか?」
「そういう事だ、ピクシーボブの配置した敵如きじゃお前を止めれないからな」
「それで荷物だけ持って来いってことですか」
「一先ず移動するぞ」
相澤先生のその指示に従い行こうとすがふとマンダレイの近くにいた小さな男の子に視線が向いてしまった……少年はそれにびっくりしたのか影に隠れてしまったが望は何処となくシンパシーを感じていたがこの時は特に語ることもなくついて行った
少女移動中……
暫く移動していると宿舎に到着した望、バスから再度荷物を持って降りると宿舎の入口にとても見覚えのある青い髪に二振りの剣、背中に二つの板状のものを浮遊させていた女性がいた
「やっサンチョ、元気そうでよかったよ」
「……バリ姉さん!?なんでここに!?」
「雄英の人に言われてね、サンチョの相手してあげて欲しいって言われたから依頼として承諾したんだ」
「随分とお早い到着ですね蒼白の騎士、貴女明日到着では?」
「いやぁサンチョに久々に会えるって考えたら日付間違えちゃって」
「(なぁんかどっかで聞いたことある言い訳な気がするのは気のせいかしら?)」
そんなことをいいながらしれっと準備を始めるバリ、着替えてくるように言われると望は何をするのか理解してしまったようで着替えてくることにした
「とりあえず組手するのはいいんですけど……皆が来るまでの間続けましょうか」
「おや、珍しいね普段は時間決めてからやるのに」
「どうせ待っている間暇になるじゃないですか途中で私がバテるかもしれませんがよろしくお願いします」
そう言って腰のレーヴァテイン……ではなく何時もの槍を出して構える、バリも二本の剣を構えて臨戦態勢に入り組手を始めた
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暫くするとA組メンバーが、そこに少し遅れてB組メンバーが宿舎に到着したが気が付けば夕方になっていた、茜色に染まった空のもと全員がヘトヘトのボロボロになっていた
「やっと抜けた……疲れた」
「時間がかかってしまったものの漸く宿舎に到着だな……ん?何だこの音は?」
A組メンバーが音に気付いたのかその方へと向かってみると望とバリが槍と剣をまだぶつけ合っていた……約4時間やり合ってるってマジ?
「誰あの青髪の人!?」
「もしかしてヴィランか!?」
「なんか鬼血のやつ本気でやってないか?」
「そりゃそうだろうな、あいつもヒーローを目指してはいるけど本職はフィクサーなんだし」
皆の話し声が二人に聞こえたのか一旦距離を取った、望は汗だくで息も絶え絶えなのに対してバリはごつい何時ものコート着てるくせしてケロッとしていた……特色フィクサー怖ぇよ
「サンチョ、次の一撃で最後にしましょ!」
「ゼェ……ハァ……フゥ……わかり……ました」
そう言って望は槍を右手から左手に持ち替えバリは背中の板状のものの1枚を弓矢に変形させて構えた
「サンチョ流硬血奥義-ラ・サングレ」
持ち替えた槍を地面に叩き付け大きな血の外装を纏いながら望を3つ重ねる、バリも弓矢を構え同じく3つ重ね互いに心も発現して……ぶつかった、そして結果はというと
ヒュルルルルルルドガン!
「……だぁーもう!また負けた!」
「あはは、私の勝ちだね……それはそうと凄いじゃないサンチョ!心どころか望まで使えるようになってるだなんて!やっぱり日本のヴェルギリウスさんに預けて正解ね!」
「おあぁ〜!?バリ姉さん抱き着かないでください!今私汗臭いんですよ!?」
「スゥー……」
「吸うな!?そして吐け!」
これが特色フィクサーか?と言いたくなるようなことをしてるがこれ身内だから許されてるけどはたから見たら唯の変質者である
「ああ皆お疲れ様……ボロボロね」
「えっと……その人は?」
「ああ、この人はバリ……私の姉代わりの人」
「初めましてバリです!今年の春に正式に特色フィクサーの【蒼白の騎士】の名前を賜りました!何時もうちのサンチョがお世話になってます!」
(((((げ……元気な人だ)))))
『……って特色フィクサー!?』
「ちなみにこの人無個性です」
『無個性!?』
大量の驚きの情報、こんなフランクな無個性で特色フィクサーなのこの人だけだろもう……ていうか無個性のくせして第一眷属とサシで殴り合えるって化け物では?……化け物だったわ
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そんなこんなで夕食、全員普通に動き回ってたってことでお腹空いてるので皆目がキラキラしていた。テーブルには米や味噌汁、揚げ物に野菜とこれでもかと出されていた
「それじゃあ今日だけ世話してやるよガキンチョ共!めいいっぱい食べて明日に備えな!」
『はい!頂きます!』
漸くありつけれる食事はさぞ美味かろう……実は揃ってお昼食べてないせいで余計にお腹空かせてるってことで全員凄まじい勢いでかっ食らっていた
「美味しい!米が美味しい!」
「五臓六腑に染み渡る!ランチラッシュに匹敵する粒立ち!何時までも噛んでいたい!」
「っ!土鍋?土鍋ですか!?」
「日本の男児は元気だねぇ」
「ただ煩いだけだよあれは」
一日だけの世話なのは一旦置いといて皆思い思いに楽しんでいた、中にはお互いに宛てがわれた部屋について話したりしていたが……お腹減りすぎて一部妙なテンションになってるのは気の所為か?
カコーン……
食事の次は風呂、ということで露天風呂でまったりしていたのだが魔獣の森を抜けてきた皆よりもバリと組手していた望の方が余計に溶けていた
「あふぅ〜……」
「望が溶けてるwwww」
「バリ姉さんとの組手相変わらずしんどいのよ……しかも今日は普段と違って皆が来るまでの間間髪入れずにやってたし」
「そんなに強いの?無個性なのに」
「よく言われるよそれ、でもね君たちよりもキャリアあるし心も望も使えるし個性に頼らずに自分の肉体だけで戦えるようになれれば意外と何とかなるものなのよね」
「「結局物を言うのは筋肉と努力」」
特色フィクサーって脳筋か?と言われそうだけどボウガンと望だけで鯨狩るおじいちゃんとかいるしガタイと遺物で押し潰してくる蜂さんもいるしで実は馬鹿にできないのよね
「やっぱ筋トレした方が良いのかなぁ」
「体力作りもだけどしっかりとした身体作りをした方が実は近付かれた時に困ることはないのよね、皆まだ若いし今から頑張ればすぐ筋力は付くよ」
「望って個性無しで何処まで行けるの?」
「個性無しだと……どうだろ」
んまあそこは腐っても一級フィクサーなので素の状態でも普通に闘えれるし今じゃ完全な形で真名解放された遺物レーヴァテインもあるからそんじょそこらのフィクサーに比べてクソ強いのよ
「……あっそうだ峰田ぁ!」
<はっ!見に行ってもいいというお達しか!?
「そんな訳あるかたわけ!?まあそれ関連だけどさ?もし覗きに来たら……私のあらゆるコネを使ってでもお前を焼き殺してやるからな?」
『ヒェッ……』
「ちなみに私も容赦なく殴りかかるからねぇ」
『笑顔でとんでもないこと言ってるよこの人ら』
覗き、駄目、絶対……流石の峰田もこれには従わざるを得ず大人しく男子組と猥談するだけに留めたようだ……いやするなやこの煩悩の塊が
ちなみにこの後お風呂上がってから皆でトランプしながら楽しく過ごした後普通に寝ました
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「おはよう諸君」
『おはよう……ございます……』
翌日、早朝5時というとてつもなく眠い時間帯に全員起こされて集められていた……望とバリはばっちり起きてるのはこの際置いといて合宿二日目から本格的に個性強化をしていくことになった
「今日から本格的に個性強化訓練をやっていく、本合宿の目的は全員の【強化】及び仮免取得の取得、具体的になりつつある敵意に対する準備を合宿含め夏休み期間中に追い込むことにした、という訳で爆豪」
「あ?」
「そいつを投げてみろ」
そう言って手渡してきたのは何時ぞや測ったソフトボール投げの計測に使ったものだ、久々の登場だけどこれ以降出なくなったのよね
「こいつぁ体力テストん時の」
「あれ?鬼血じゃないんですか先生」
「あいつはお前らの中じゃ別ベクトルに伸びすぎてるから指標が出しずらくなってるからな……前回の入学直後の記録は705.2m、どんだけ伸びてるかな」
「おぉー!成長具合か!」
「この3ヶ月色々濃かったからなぁ!1kmとか行っちゃうんじゃねぇかな?行ったれ爆豪!」
「んじゃあ……よっこらくたばれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
((((……くたばれ))))
何時もの暴言掛け声と共に盛大に爆破で吹っ飛んだボール、ここ暫くどれだけ伸びたか期待してる人が過半数を占めているが望だけは何故かあまり伸びてないだろうなと心のどこかで思っていた
「709.6m」
「っ!?」
「あれ……思ったより」
「入学からおよそ3ヶ月、様々な経験を得て君たちは確かに成長している……だがそれはあくまでも精神面や技術面、後は多少の体力面だけで個性そのものは今見てもらった通りでそこまで成長していない。だから今日から君らの個性の伸ばす!死ぬほどキツイがくれぐれも……死なないように」
遂に始まった個性強化合宿……果たして全員得るものはあるのか、そして無事に生き残ることが出来るのだろうか?
そう言えば3ヶ月って言及してた今更ながら知りました
4月→USJ襲撃事件
5月→雄英体育祭
6月→職場体験並びにステインとの戦闘
……確かに濃い、ていうかヒロアカ具体的な日付に着いての言及があまりないのちょっと困る
とりあえず現在の日付は7月の下旬頃、丁度夏休み入った辺りを想定してますのでご容赦を