世界が君を忘れても [旧題:完成する君と未完成な僕]
原作:ウマ娘プリティーダービー
タグ:R-15 ウマ娘 ホッコータルマエ オリジナルトレーナー シリアス ほのぼの 独自解釈あり 記憶改変 世界の修正力 苫小牧
気がつけば、俺はトレセン学園の片隅に立っていた。
着ているのは何年も着古したヨレヨレのダウンジャケット。手には身に覚えのないトレーナーパス。
そして目の前には、デビュー前のホッコータルマエがいる。
彼女は今まさに、破滅への選択肢を選ぼうとしていた。
俺の脳裏にフラッシュバックするのは、前の世界で見た「バッドエンドの記憶」。
無理に個性を殺し、都会派を気取り、誰の心にも残らず——空席のドームで「ごめんなさい」と震えていた、悲劇のウマ娘。
「……そっちじゃない」
思わず漏れたその一言が、二人の運命を変えていく。
目指すは、ダートの頂点。
華やかな芝の陰に隠れがちなダート路線で、「とまこまい観光大使」を名乗りながら泥臭く、けれど誰よりも熱く駆け上がる。
攻略ノートに記された「正史」を道標に、奇妙な二人三脚が始まった。
だが、タルマエが正史通りに輝きだすほど、世界は俺を「不要なもの」として処理し始める。
記念写真でピンボケし、名簿から名前が消え、隣に座っていても「空席」だと言われる。
俺がいなくても、彼女の物語は完成する。
いや——俺がいないほうが「正しい」のだと、世界が告げている。
| 1章:異物と原石 | |
| 第1話 ノイズとロコドル | |
| 第2話 泥だらけの観光大使 | |
| 第3話 砂の上のアイドル | |
| 第4話 渡り鳥の試練 | |
| 第5話 嵐を追う者たち | |
| 第6話 九番人気だからこそ | |
| 第7話 ロコドル街道 | |
| 第8話 とまこまいの星が生まれる日 | |