ほんっとに申し訳ない!!
同じ話を再投稿してしまうという愚行を、あとがきを借りて謝罪します。
“〇| ̄|_
反省の意味を込めて、初投稿です。
今日は特に理由もなくアビドスに訪れていた。
ふと、久しぶりにホシノ達に会いたくなったんだが、どうせならサプライズで土産(懸賞金)を持って行こうと朝から何人かヴァルキューレに突き出して、それで得た報奨金を抱えて、ホクホク顔で月歩で空を跳んでいた。
「喜ぶかなぁアイツら……ん?」
どこからかか細く、助けを呼ぶ声が聞こえた。
聞こえたと言っても直接耳に届いたわけじゃない。
広げていた見聞色の覇気の範囲内で誰かが助けを求めている声がした、俺に届いた。なら、俺のすることは決まっている。
空中の空気を蹴って、大きく方向転換。行き先だったアビドス高校から逸れて、アビドス砂漠へと急いだ。
「こんな時に限って……!」
さっきまで雲一つない快晴だったのに、砂漠に入れば急に横殴りの大きな砂嵐が発生した。
人の気配はどんどん小さくなっている。この砂嵐の中にいる。早く助けないといけないのに!
「邪魔だぁ!晴れろぉお!!」
覇気を纏った拳を振り被り、全て吹き飛ばす為全力で前に振り抜いた。
拳圧で発生した風が、砂嵐を切り裂き、押し退け、完全に掻き乱したら砂嵐で見えなかった青い空や、高い壁になっていた砂の山が吹き飛び、中から人の手が……って埋まってた──!?
急いで手首を掴んで砂から引っこ抜き、その少女な顔を確認する。
「ユメ!?」
なんと、俺が砂漠で救助したのは、酷い脱水症状で干からびかけているユメだった。
急いで持ってた水筒を開けて、彼女の口元に近づけるが、衰弱してる上に気を失ってて中に水が入っていかない。
緊急事態だから許せよ、と心の中で謝りつつ、水分を口に含み、そのままユメの口を開けて流し込んだ。
少量ずつだが、慎重に喉元を確認すると、コクリ、と小さく飲んだ。
とりあえず口に含んだ分は飲み干し、彼女を横抱きに抱え直して空へと飛び上がる。
病院まで一直線に最短距離で向かった。
病院の手術室前の椅子に座って待っていれば、凄い形相のホシノが、全速力で駆けてきて俺の襟ぐりを掴み上げてくる。
「ゆ、ユメ先輩は!?だ、大丈夫なん、ですかっ!?」
「落ち着けホシノ。まずは息を整えろ」
俺に指摘されて、初めて自分が酸欠になっているのに気付いたのか、襟ぐりから離した手を自分の胸に当ててゆっくりと息を吸って吐く。
数回それを繰り返して、ようやく落ち着いたのか、ホシノは頭を下げた。
「ありがとうございます!ユメ先輩を助けてくれて、どこを探しても、見つからなくて……」
「ちょっと待て、一体何があった?どうしてユメが一人であんなとこ(砂漠)にいたんだ?説明してくれ」
ハッと顔を上げたホシノの顔は、まるで判決を待つ罪人の様な、迷子の子供の様な表情で、こんなになるまで気付けなかった自分自身を恥じた。
拳を握り締め、自分の顔面を殴る。
いきなりの奇行に、ホシノは一瞬戸惑いの表情を浮かべたが、俺は「気にするな」と一言入れて先を促した。
「──あれは、もう一週間も前です」
「その日、どこか虫の居所が悪かった私は、いつまで経っても登校して来ないユメ先輩に苛立っていました」
「遅刻してから、もう正午を越える頃、もしかしたらまた何か事件に巻き込まれてるんじゃと、銃を手にユメ先輩を探しに行こうとしました」
「ですが、そんな私の気も知らないで、アビドス砂祭りのポスターを見かけたから、風に飛ばされたそれを追いかけてて遅れた、なんて言うんです」
「自分の中で、何かが切れた音がして……気付いたらそのポスターをビリビリに千切り、ユメ先輩に怒鳴ってました。生徒会長としての責任を持ってって、真面目にやってくださいって」
「その後、私は生徒会室を出たので、ユメ先輩がどうしたのかは知りません。ですが、翌日登校すれば、ビリビリだったポスターは不格好に貼り直されてて、それを見て、ユメ先輩にちゃんと謝ろうと思って待ってたんです」
「でも──ユメ先輩はいつまで経っても、登校しませんでした」
それが二、三日続いて、ホシノは飲まず食わずの状態でユメを探し続けたのか。よくあの時連絡が繋がったな。下手したら、ホシノまで遭難していたかも知れない。
「そうか……一人でよく頑張ったな」
ホシノの頭を撫でて労うが、彼女の反応は。
「な、なんで……悪いのは私なのに、なんで」
「そんなもん、もう充分償っただろ」
「はい?」
キョトンとしたかと思えば、戸惑いで体を硬くする。だが、撫でている手は払われなかったのでそのまま撫で続ける。
「お前はもう十分苦しんだし、それで罰は受けた。ユメもヘイローがあるし、多分大丈夫だろ」
ユメの性格からして、ホシノを責めるとは想像できないし、ホシノが謝って彼女が許せば万事解決。
……とは、いかないか。アビドスには巨額の借金があるもんな。
「でもっ!一歩間違えば死んでたかも……!?」
「でも死んでない。まあ、今のは俺の考えであって、ユメの判断次第だ。大丈夫、反省してるんだろ?それをちゃんとユメに伝えて謝れば大丈夫だ」
俺よりも付き合いが長いホシノの方が、彼女のことを知ってるはずなのにな。二人とも揃って臆病だな。
すると、ちょうどタイミングよく手術室のランプが消えて、中からワンコの医者が出てくる。
「せっせんせ!ユメ先輩の容態は?」
「大丈夫ですよ。先程目を覚まされました。話すのはまだ難しいでしょうが、病室に移動がてら、話しかけてあげてください」
カラカラカラと車輪が鳴り、中から担架に乗せられたユメが酸素マスクを付けていた。霞んでるみたいだが、意識はあり、ホシノを見つけるなり二人は目が合った。
「ユメ先輩っ!ごめんなさい、酷いことを言って、ポスターも、あんな……本当にごめんなさい。無事でよかった。これからは私もっと頑張りますから、もっと役に立ちますから──いなくならないで」
「……ノ……ん……め、ね……?」
「っ!ユメ、先輩……」
移動しながら二人は言葉を交わしていたが、ユメが掠れ声でホシノに話すと、ホシノの足は止まった。
棒立ちのホシノはただ、病室へ運ばれていくユメを見送ると俯いて肩を抱いてその場に蹲った。
慌てて彼女の前に回り込んで、表情を窺う。
窶れた顔のホシノだったが、束の間でも安心したんだろう、枯れ果ててた両の目から大粒の涙が溢れ出して止まらない。
「ホシノ、歩けるか?」
小さく首が横に振られ、それを答えと受け取り、小さな彼女の体を横抱きにして持ち上げた。
「ユメはもう大丈夫。あとは、ちゃんと二人で話し合え。できるな?」
「……」
腕の中でコクリと確かに頷いたのを確認して、ユメの病室に辿り着いた俺は、少し行儀が悪いが足で丸椅子を寄越して、そこにホシノをそっと下ろす。
そして、持って来ていた懸賞金の鞄も置いて、静かに病室の扉を閉めた。
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