もしもグランドツアーの3人がキヴォトスに来たら 作:ガチタン雷電
第2.5章 “星門をくぐった先で”
アビドス砂漠に向かって歩いてくる少女たちの姿を見た時、
ジェレミーはふと思い返していた。
――なぜ自分たちはこんな場所にいるのか。
それは数週間前に遡る。
■イギリスで発見されていた“実在のスターゲート”
20年前、イギリス政府はスコットランドの山奥で奇妙な遺物を発見した。
直径10メートルの古代遺跡で、中央には液体のような青い面が揺らめいている。
現場の研究員はそれをこう呼んだ。
「スターゲート(StarGate)」
当時は、アメリカの映画やドラマのファンが喜ぶ程度の、話題作りのネタと見られ公表は控えられていた。
10年前、英科学庁が突如発表した。
『10年前に我々はスターゲートを発見し、未知の異世界への接続を開始した』
政府は10年間世界から極秘で専門家を派遣し、探索チームを送てっいた。
そして現在…ゲートの向こうにこちらのジャーナリストを送りそして…
青白く輝くリング。
イギリスの地下施設。
そこに佇む初老の紳士
ジェームズ
「……これ、映画のやつじゃないのか?」
そこに、なぜか“自動車ジャーナリスト3人組”の名前が紛れていた。
■なぜ呼ばれたのか?
ハモンドがその時のことを思い出し、愚痴る。
「いいか、ジェレミー。普通、新しい世界へ行くって時は軍人とか研究者とかだろ?
なんで俺たちが呼ばれたんだ?」
ジェレミーは即答した。
「お前が前シーズンにカメラの前で“絶対にゲートの向こうで事件が起きるから撮影しよう”と叫んだからだよ。」
ジェームズは冷静に補足する。
「あと、ウィルマンが向こうのシャーレの先生から“観光と文化交流のため、人気番組を入れたい”と政府伝いに聞いたらしい。
それにボリスが聞きつけて…あの野郎現首相に言ったらしいぞ」
「………(ピーーー音)。」
ボリスとプロデューサーに罵詈雑言を言った3人はそれぞれの車に乗り込みゲートをくぐる
ウィルマンから言われた2万ポンドの砂漠で活躍できる中古車と共に
■アビドスへ招待された理由
数週間前
スターゲートの前に1人訪れていたジェームズ。
ゲートの前で待っていたのは、
マフラーを巻いた、犬耳の少女と地球から派遣された外交特使のシャーレの先生だった。
アビドス廃校対策委員会のシロコ。
彼女が言った言葉はシンプルだった。
「……ん、観光客が来れば、アビドスの財政が助かる…
あなたたち、有名らしいし……
……たぶん大丈夫……」
ジェームズは困惑し、
「俺たちに観光の何ができる?」と本気で心配した。
しかしシャーレの先生の言葉は違った。
「グランドツアーを…あの3人をアビドスに呼べば、世界中から観光客が来る」
こうして、今スターゲートを跨いで砂漠に降り立った3人は、
アビドス観光プロジェクトの“実験台”となった。
■そして現在(アビドスのメンバー到来)
砂煙の向こうから近づいてくる数人の少女たち。
銃を持ち、制服を着こなし、どこか緊張している。
ハモンドが小声で言う。
「ねえジェレミー、あの子たち、本当に観光案内する気あるのかな?
全然そんな雰囲気じゃないぞ……?」
ジェレミーは呆然とした。
「観光誘致に武装兵が来る国があるか!」
ジェームズは静かに言う。
「いや、ここでは“普通”らしい。」
やがて、アビドス対策委員会のシロコ、ホシノ、ノノミ、アヤネ、セリカが到着する。
そして――
先生も、どこか申し訳なさそうな表情でついてきていた。
少女たちは3台の車を見わたし、
そして口をそろえて言った。
「ではまず、あなたたちの車の“評価”から始めます。」