明日を越えた未来の日常   作:まな板とベーコン

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#9 黄金の輝き1

あ、すみません。

 

何度も投稿が遅れてるまな板とベーコンです。

 

なんか、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、この現象ってなんなんですかね?

 

内容的には、ちょっとあれなんですけど、リアルで友達とホヨバの別作品の音楽フェスに行ってきてめちゃくちゃ楽しかったってのを書こうとしたんですけどエラーが出て。

 

んー、でも今回は普通に打てるっぽいんで良かったです。前回だけのバグっぽいんで通報とかもなしでいいです。大ごとになるような内容じゃないので。

 

そんなこんなで、これからも作者の誰得情報やらポツリと一言など書いていくので、良かったら楽しんでくださ―/― ――― ―/― ――― ―/// ――/ ―/ /―/―― /― ―/――/

――――――――――――――――――――――――――――

↓(三人称)

 

「これは.......まさか。」

 

ザンダーの3つの眼が蠢き、背後を見る。

 

創世のための火種が掲げられその光を灯してきた星空を映す、十二の星座が順に映し出されているその壁を背後に君臨していた彼は遅れてその光景を見た。

 

ザンダーが決戦の場として造り出した創世の渦心。

 

その場所はオンパロスにおいて最も黄金裔たちとの関わりが強い場所。

 

カスライナの出現、再創世の実行、火種の継承、ファイノンの覚醒

 

これらが原因となり、オンパロス内で最もエネルギー総量が高い場所でもある。

 

つまり、創世の渦心とは、何が起きてもおかしくない場所であり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()であるのだ。

 

人の身に黄金の血を流すことも、容易いのだ。

 

弧を描くように映された星座に光が灯る。

 

 

まるで、火種を還元したあの時のように。

 

 

怒りに狂い戦にのみ身を置く天罰の矛に、平穏を守るという意義と、烈火の如く燃えたぎる闘志が宿った。

 

真実と虚構の2面しか映さない飛翔する弊に、世界をも欺く誰もが信じたウソ(作り上げられたホント)を映す光が灯った。

 

命を奪い去る暗澹たる手に、現世を生きた死者を安らかに冥府へと送り出し、生死の均衡を守る静かな優しさが現れた。

 

諦観と無力に震えた堅磐の脊髄に、全てを支え守り抜く不動の精神が芽生えた。

 

居場所を求めて彷徨い続けた満たされた盃に、多くの者たちの歓声と歌声に溢れた幸せな未来が注がれた。

 

全てを見つめ続け狂った晨昏の目に、虹のかかった穏やかな青空の光景が映し出された。

 

ただ過ぎ去り弱っていく永夜の帳に、安らかな眠りが訪れ、長い時の記憶と思い出が輝き出した。

 

絶対的支配をもたらす公正の秤に、戦場を支配する底知れぬ戦略と、世の公平性と平和のために己を顧みぬ覚悟が乗せられた。

 

魂を引き裂く万路の門に、再会への幾千もの想いが築いた希望という名の明日に向かう通路が繫がった。

 

世界の知識を貪る分裂する枝に、真実への探究心という養分を吸い付くした世界そのものに対する疑念()が実った。

 

人間性を絡め取る黄金の繭に、人々の繋がり、団結から生まれる無償の愛や情が織り込まれた。

 

主を待ち続けた万象の座に、永遠を終わらせるため走り続けた英雄を志す青年が座った。

 

そして、

 

決して映されることのない、全てを見届けた永遠に、繰り返される輪廻を打ち砕く天外からのナナシビト(星(ほし))が降り立った。

 

その身に流るるは黄金の血潮。

 

その身に宿すは世界を照らす十二と一つの火種。

 

失われた力は、再び彼らの身に戻る。

 

 

「?」

 

「これは.........」

 

「....?わわっ!?」

 

「プッ、プルルルルルルッ!プルッ!」

 

白い豊満なボディで飛び回り始めるイカルン。その意図を察知したヒアンシーの顔が輝き戦場へと飛び出す。

 

「イカルン、やりましょう!傷ついた皆さんを、お待たせしないように!」

 

一直線に向かってくるイカルンを抱きしめたヒアンシーから柔らかな光の粒子が生まれる。

 

その光は風に乗って周りへと広がっていき、またたく間に仲間の傷を癒していく。

 

「もう一仕事ですよ、イカルン!雲を払って、晴れ渡る空を!」

 

「プルッ!」

 

天高くイカルンが飛ばされた。

 

イカルンが天空(そら)の暗雲を晴らし虹のかかった空を出現させると同時にその体に光の粒子が集まっていき、幼い体にペガサスの翼が宿る。

 

イカルンによって強まった癒しの力が味方の疲れを吹き飛ばす。

 

「プルッ、プップルー!」

 

それだけではおさまらず、イカルンはその身に竜巻をまとい敵陣に突っ込んでいく。押し寄せる造物の波はそれを避けられずその風に巻き込まれ空を舞う。

 

「やりましたね、イカルン!」

 

「プルッ!」

 

「では、教え子に続いて私が道を切開きましょう。」

 

続いて前に出たのはアナクサゴラス。その隻眼に膨大なエネルギーを宿しながら錬金術を行使する。

 

「精霊が奇跡を起こすならば、私は人としてこの神業を以て」

 

地に浮かび上がった錬成陣が輝き出し、点と点が結ばれる。やがて錬成陣内の造物たち()の全てが繋がり、陣が完成する。

 

「万物を再構築してみせましょう!」

 

蓄積した知識が紡ぎ出した万物への理解が具現化し、再構築された樹木が出現する。黄金に輝く葉の下で造物たちは拘束された。

 

「ある程度はこれで巻き込めましたが、それでも残りの数は多いですね..........金織。」

 

「言われずとも分かっていますよ。来なさい、ラフトラ。」

 

アナクサゴラスの背後から戦場へ突入したのはアグライア。

 

その傍らには、美しい白を基調としたドレスで身を着飾る精霊、ラフトラがいた。

 

彼女らは一言も話すことなくその見事な連携で敵を斬り刻んでいく。時に離れ、時に手を取り、時に飛び、その阿吽の連携は一度の生、何百年も共にしていたゆえのもの。衣服の一つも汚さずに戦う姿はまさにペアダンスそのもの。

 

何人たりとも崩せないそのスタイルに成すすべもなくなく攻撃すら当てられない造物たち。

 

しかし、本能が働いたのだろうか、造物たちは個々で挑むのではなく団体で一斉に攻撃を仕掛けた。

 

圧倒的物量。アグライアの周りは敵で埋め尽くされ、上下左右全ての逃げ場がなくなる。

 

光すら遮られたその一瞬、アグライアはラフトラの胸元にある()に手をかけた。

 

「さぁ、踊りましょうラフトラ。私たちの運命が今、絡み合う。」

 

柄が抜かれる瞬間、膨大な光が包囲網の隙間から漏れ出す。抜き放たれた剣の刀身は雷を帯びていた。

 

 

 

「開示。」

 

 

 

瞬間、吹き飛ぶ造物たち。覆っていた敵の全てが質量関係なしに中へと舞う。遅れて見えるのは剣閃。紫の軌跡が幾重にも描かれ、そして霧散しながら消えていく。

 

光の中、立っていたのはラフトラとアグライア。

 

「ここの残党は私たちで切り伏せます。どうぞ先へ。」

 

「ならば、私が行こう。」

 

入れ替わりでセイレンスが先頭に出る。

 

その手に握られているのは仄暗い光を帯びた双剣。それら2つを構えこすり合わせると、鉄同士の擦れる音ではなくヴァイオリンのような弦が奏でる優しく、どこか儚い音色。

 

「酔いしれるがいい。」

 

旋律により呼び起こされた波が敵を巻き込み流していく。

 

セイレンスの生み出した波には数々の同士の思いが含まれており、それらが作用して様々な持続ダメージが付与される。

 

裂傷が、旋風が、火傷が、電気が、徐々に体を蝕みそして自壊する。

 

だが、効果が表れ始めるのはあくまで時間が経ってからであり、それまでのほんの少しの猶予を苦しみ悶えるだけで終えるほど造物はぬるくはない。

 

痛みを感じるのかどうかは不明だがもろともせずにただ前に進み朽ち果てようとも切っ先をセイレンスへと向ける。

 

「ちっ、まだ足りないか。」

 

「臆するな、剣旗卿!」

 

途絶えない足音に剣が打ち合う金属音、銃声に咆哮が轟く戦場をものともせず届くその声の主はケリュドラ。

 

「策は講じた。今はただ前へ進め。」

 

頭にのせられたその王冠に灯る蒼い炎が燃え上がる。

 

戦場にはチェス盤のような模様とチェスが浮かび上がり、そのチェス盤(結界)に巻き込まれた全ての生物が駒へと成り下がる。

 

「さぁ、盤上の駒となれ。」

 

王が手ずから盤上に立てた駒としてへレクトラに様々な支援がもたらされる。焦りと緊張は消え去り、混乱という名の霧は晴れ、感覚だけが研ぎ澄まされていく。

 

「感謝する。」

 

練度の上がった剣閃が敵を斬り裂き道を開いていく。劇的に数を減らせるようになったわけではないが、手がまわらないほど溢れかえっていた戦場に幾分かの隙間が見え始めた。

 

「フゥッ!」

 

斬り裂き、舞い、駆ける。

 

ヒアンシーの回復があるとはいえ攻撃に当たらないことに越したことはない。すき間を縫うように走るセイレンスに外的損傷は一切見られないが顔には余裕が見られない。

 

「バラけ始めたか。」

 

数が減り隙間が出始めたことでまとまりがなくなり仕留めるまでの時間が延び始める。ライコスの増産スピードを考えればこの予想外(イレギュラー)によって生まれた隙に全力をそそぐしか早期終結の手立てがない。

 

戦力増強によって生まれたこの状況は致命的だった。

 

 

 

「任せて、セイレンス!」

 

 

 

だが、この状況を打ち砕くのが我らが主人公。

 

「敵がバラけて面倒くさいなら、集めればいい。存護の槍よ!」

 

星のその手に赤い炎が集う。ベロブルグの守護者たちの想いが作り上げた存護を司る槍が手に持たれた瞬間、星に琥珀の王(クリフォト)の光が注がれ、運命に変化をもたらす。

 

「皆は私が護る。」

 

槍を地面に突き刺し守護の力を高め、討つべき敵に威圧をかける。

 

クリフォトの力を含んだその威圧はあらゆる敵の戦意を駆り立てる。

 

散漫になっていた戦場の造物が星めがけて走り出す。最も優先すべき脅威として今すぐその存在を抹消するために。

 

「セイレンスちゃん。お手紙を届けに参りました。」

 

「ありがとう。この思い、受け取った。」

 

トリノンが門を使いセイレンスの元に手紙を届ける。陽だまりのごとく温かなその手紙がセイレンスの力に還元される。

 

「星、撃つぞ!」

 

「了解!炎の槍よ、断ち切れ!」

 

セイレンスの宣言と共に星が駆け出す。

 

槍先に火が集い赤から白へとその色を変える。その槍の一撃が、戦場に赤い軌跡を残す。灼熱の一撃を受けた敵は真っ二つとなり、炎に包まれ燃え尽きていった。

 

「頃合いだ。敵陣へと足を踏み入れれば、ポーンはあらゆるものになれる。剣旗卿、お前は全てを蹂躙するクイーンとなれ!」

 

ケリュドラが手元の盤上にあるセイレンスと連携したポーンを前に進ませる。すると、敵陣地に足を踏み入れた途端、そのポーンは黄金の輝きを放ちながらクイーンへと変貌する。

 

そしてその光は真っすぐにセイレンスの元へ進み、身を包んでいく。

 

ケリュドラが与えた力は黄金から彼女の王冠で燃える炎と同じ蒼へと変わり、セイレンスの形を模る陽炎へと変化する。

 

その陽炎から放たれる技はセイレンスの戦闘スキル。彼女の動作を完璧に模倣した炎は虚無の荒波を呼び寄せる。

 

「自分との協奏か........悪くない。」

 

負けじと本物も刀身に対の剣()を当てる。響き渡る音は美しい音色であり、暗い過去を内包する闇でもある。

 

三度の荒波に巻き込まれた造物の身体はボロボロで、何をしようとも終わりを迎えるのは火を見るよりも明らかだ。そこにセイレンスは畳み掛ける。

 

「同胞たちよ..........この戦いを終わらせるために、もう一度力を貸してくれ。」

 

彼女を包み込むようにどこからともなく水が流れ漂い始める。その水面に映るのは輝かしい当時の水底での宴と、変えられた同胞たちの血溜まり。

 

そしてその生まれる海の中に響くのは、同胞たちの当時の悲鳴。

 

「深海の水底で、皆の悲鳴が響き渡る。」

 

ヴォォオオォォォォ!

 

セイレンスの旋律が海を統制し、巨大な鯨を象らせる。その鯨は敵目掛けて一直線に進み、喰らい尽くす。海によって引き起こされる絶望の記憶と苦しみ。体を蝕み続けていた傷が再び体をえぐる。

 

ライコスの姿を捉えた。

 

「それも予測済みです。」

 

直後、ライコスの正面に生み出されたのは、波濤の夫人とその眷属たち。エイのような姿を象っているがその実態は.......

 

「っ.........!」

 

セイレンスに一瞬の隙が生まれ、

 

「ガッ!?」

 

夫人に容赦なく叩き潰される。

 

「セイレンス!」

 

星が慌ててその場に向かおうとするも既に夫人は攻撃の予備動作に入っていた。

 

「マズイ!」

 

夫人の尾がセイレンスに迫る。

 

 

カロロロロロロ!

 

 

「!?」

 

天から舞い降りる黄金の陰。

 

その影は夫人もろとも周囲の敵を叩きつけ地へと還っていく。その隙に星はセイレンスを抱え上げ戦場を離脱する。

 

駆け寄った場所には―

 

「ナイスタイミング、丹恒!」

 

「銀狼のような反応をするな。」

 

頭に生える2本の黄金の角。飲月よりもベースは丹恒寄りだが、まとう雰囲気は別物。全身からあふれ出るオーラから、星たちを守り抜くという存護の意思を感じる。

 

「俺がいる限り、これ以上誰も傷つけさせない。」

 

 

空に佇む龍の眼が、ライコスを睨む。

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