Shadow Convergence=影に生きる二人= 作:最上 イズモ
施設内部、イズモとスネークは慎重に進む。廊下の金属床が足音を微かに反響させる。監視カメラは限られた角度しかなく、二人は影を使って死角を移動していた。
イズモ「……あそこ、動きがある」
スネークはサイレンサー付きの銃を構え、低く囁く。
スネーク「敵兵だ。二人組だな。片方は銃、もう片方はCQC用か」
イズモは微かに視線をずらし、周囲の環境を変化させ、影を濃くして足音を吸収する。
敵兵が角を曲がる瞬間、イズモは息を潜める。スネークも同様に息を抑え、敵の動きを観察。
スネーク「……行くぞ」
一瞬の判断で二人は分かれ、敵兵の正面と背後を同時に押さえる。イズモは創造能力を最小限使い、廊下の壁に微細な突起を作り、敵の動きをわずかに妨げる。
敵兵A「……ん?何だ、この感覚……」
敵兵BはCQCで背後からの襲撃を試みるが、イズモの身体の反応は人間離れしていて、簡単にかわされる。
スネークは静かに短刀で威嚇しつつ、無言で指示を送る。
スネーク「拘束する。騒ぐな」
敵兵A「うっ……」
イズモ「……正確な動きだ、手強い」
スネークはイズモの動きを確認し、無駄のない動きに頷く。
スネーク「……戦場で鍛えられている……同じ匂いだ」
一方、オタコンの無線が割れ、興奮気味に解析結果を伝える。
オタコン「スネーク!その相手、普通の人間じゃない!CQCでかわしてる……!この反応速度は異常!」
イズモは淡々と答える。「人間以上のことしてるつもりはない。ただ、無駄に目立たないようにしてるだけ」
敵兵の片方がスネークの背後に回ろうとするが、イズモが微かに手を伸ばすだけでわずかな障壁を生み、敵を押し戻す。
スネークはその瞬間を見て、静かに笑う。「……こいつ、本物だ」
敵兵を無力化し、廊下の角で二人が息を整えた頃。スネークが壁に寄り、イズモをちらりと見やる。
スネーク「……大丈夫か?」
イズモ「うん、任務に支障はない」
オタコンが無線越しに興奮気味に割り込む。
オタコン「スネーク!いや待って、ちょっと確認させてくれ!あの創造能力って…どういう原理なんだ?物理法則を曲げてるのか?」
イズモは微かに笑む。「原理?…まあ、簡単に言えば“必要な形を必要なだけ作り出す能力”さ」
オタコン「ひ、必要な形を作り出す…!? それって…人間の理解を超えてるぞ…!なんてことだ、こんな奴と同じ任務を…!」
スネークは低く唸る。
スネーク「……能力も凄いが、こいつの隠密性と判断力がもっと怖い」
イズモ「隠密性は生き残るための必須条件だからな。能力があれば、目立たずに動ける。…まあ、少しだけ目立ったけど」
オタコン「くそ…わかっちゃいるけど、興奮が止まらない…!こんな存在が俺たちの作戦に加わるなんて!」
イズモは淡々と無線に答える。「俺の仕事は任務を終わらせること。それ以外に興奮する必要はない」
スネークはイズモを見つめ、無言で頷く。戦場を知る者同士の理解がそこにあった。
イズモ「オタコン、君が気に入る話をしようか。これはまあ代償はあるが理論や構造がわかれば作り出せる能力。まあ人間だったころというかこの能力もらう前は君と同じだよ」
オタコン「え、ち、人間だった…!?まさか…!?」
イズモ「でも基本的な判断や思考は人と変わらない」
スネークは横で低く唸る。「……なるほど、やっぱり戦場での匂いが似てるわけだ」
オタコン「そ、そんなこと言われても…理解が追いつかない!いやでも、凄すぎる!その能力、作戦にどう応用するんだ?」
イズモ「応用…?必要に応じて形を変え、環境に溶け込む。あとは戦場で判断するだけさ」
スネーク「……冷静だな。こいつ、本当に戦場に生きてきた奴だ」
オタコンは無線の前で興奮と驚愕が混ざった声を漏らす。「くそ…やばい、こんな存在が俺たちの任務に…!」
イズモ「大げさに騒ぐな。任務に集中しろ」