幻想少女との現代生活   作:アルマジロ君

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プロローグ 

ホーホー

 

「ん、23時か・・・そろそろいい時間だな。」

 

 フクロウの鳴き声と共に僕は目を覚ます。夜の静けさはどこか不気味であったが、そんな恐怖を振り払いキャンピングカーから出ると目の前には真っ暗な森が続いており顔を上げてみると視界を埋め尽くすほどのたくさんの星がうつっていた。

 ここはとある山奥のキャンプ場、今日は平日ということもあり人はほとんどおらずこうして夜の散策に出たとしても人とは全く会うことはなく今この世界には僕だけしかいないのではないかと思うほどだった。

 

 そんなことを考えながら僕はカメラ一式を持ち誰もいない登山道を歩いていく、聞こえてくるのは風によって騒ついた葉の音と川の音色だけだった、そんな自然の大合唱を聞きながら真っ暗な道をライトの灯りだけを頼りに進んでいき山の中腹まで来た。

 まだ夏の残暑が残ってはいるが流石に夜中の山の上は冷えており少し肌寒さを感じながらも僕は担いできたカメラ一式を慎重に下ろし三脚を地面に固定した。

 

 僕は昔から撮影が好きだった。

 

 高校の頃から親から譲ってもらったお古のカメラを片手に部活動のメンバーと一緒に様々な写真を撮ってきて、こうして成人してからも趣味である旅行と両立して撮影を続けている。

 その中でも特に好きな撮影が夜景、星空撮影である。満点に広がる広大な星空は幻想的でどこか恐ろしさまである景色に僕は見惚れてしまった。

 

「ふぅ、脚立セット完了!あとは・・・」

 

 脚立をセットしその上にカメラを乗せ夜の暗さに合わせて設定を合わせていくここを怠ってしまうとただの真っ暗な写真になってしまうカメラの設定を終えてシャッターボタンを押した。「カシャリ」という音がしてから数十秒ほど沈黙が続いたこの写真が撮れるまでの時間もまた僕の中の楽しみである。この設定でどんな写真が撮れるのかをワクワクしながら待っているのは昔からの癖だ。

 その後は撮れた写真を見て少し明るさなどが気になったらカメラの設定を微調整したり射角などを変えて撮り直しし続けた。

 

 

〜数時間後〜

 

 

「うん!そこそこいいのも撮れたし少し休憩して場所を移動するか!」

 

 時刻は午前1:30もう街中でもほとんどの人が眠りについたであろう時間でひと段落区切りをつけて移動準備を始めた。

 

そんな時である・・・

 

「グォォォ・・・!」

 

 どこからか芯にまでとどきそうな重低音の鳴き声がした。

 

「なんだ?この鳴き声・・・結構近いな、もしかして熊か?」

 

 近年日本では各地で熊の発生が相次いでおり、今年はここ数年で一番多いとされている。

 

「これじゃあ撮影どころじゃないな、急いで荷物をまとめて下山の準備だ!」

 

 そんなことを考えていたその時この山の中腹より下の森で赤い光が輝いた、一瞬誰か他にキャンプに来た人でもいるのか?とも思ったが次の瞬間赤い光が輝いたあたりから熊の叫び声が聞こえてきて、その次の瞬間さらに強い光が目の前に広がった。

 

 これはただことじゃないと思った僕はまとめた荷物を担ぎ懐中電灯をつけて急いで輝いた地点に向かっていっていた。何故わざわざ熊がいるであろう場所に行くのか自分でもわからなかったがそれでもあの光は無視しては行けない気がしたのだ。

 

 山を下山し終えた僕はそのまま道なりに進んで行ったがここから先は道が続いていないどこまでも真っ暗な闇が続く森があったが僕は荷物を近くに置き懐中電灯と護身用の熊鈴を持って臆せず突き進んで行った。

 足元は根や草で足がとられそうになり舗装された山道に慣れきっていたこの体は悲鳴をあげていたがここらへんがさっき山上から見た光の発生源の近くだと感じ悲鳴をあげそうな足をなんとか前に出し突き進んで行った。

 

「ハァ・・・ハァ・・・確かにここら辺で光ったはずなんだけど・・・ん?この匂いは・・・」

 

 光の発生源周辺に来てあたりを捜索していた僕は突如鼻に入ってくる匂いに気がついたこれは・・・

 

「鉄の匂い・・・こっちか!」

 

 鉄の匂いを頼りに進んでいき途中からライトで照らされた地面に所々赤い液体などが見えて来てそれを辿っていった先で見つけたのは、、、

 

「これは・・・まじか・・・」

 

 僕の目の前にライトで照らし出されたものは体の所々に大きな穴を開け首が無くなっている体長2メートルは優に越すであろう巨大な熊の死体があった熊の死体からはとめどなく血が流れておりそんな姿を見る感じにまだ死んでまもないことがわかった。

 そしてそんな熊の死体を眺めていると、ふとライトの光で照らされた地面に今まで辿って来た血とは別方向に伸びている血の跡があるのが見えた。 この血の跡を辿っていった先にこの巨大な熊を殺した奴がいるのか?僕は恐怖心が最高潮に達しているにも関わらず好奇心に逆らえずにゆっくりとその血の跡を辿っていく、垂れている血はまだ液体であり移動してから数分も経っていないことがわかる。

 

「何処にいるんだー?近くにいるはずだと思うんだが」

 

 そこから数分歩いた先で何かが木にもたれかかっている姿が見え思わず僕は近くの木に隠れてしまった。しかしその影が動かないことを確認すると僕は恐る恐るその影を見ようと近づいていき目の前までいき持っている懐中電灯の光を当てるとその正体がようやくあらわになった。

 

 その“子”はボブカットされた美しい金色の髪をしており服装は白いシャツの上に膝まで伸びる黒いワンピースを見に纏い頭に大きなリボンの髪飾りをしたそれは・・・

 

「ルーミア・・・?」

 

 そうかの有名な弾幕シューティングゲーム東方Projectの東方紅魔郷に登場する常闇の妖怪ルーミアがそこにいたのである。




今回初めて小説を書いたけれど普段一話を五千から一万字で書いてる人って凄いんですね・・・改めて実感しました!
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