「ハロウィンなのかー?」
「そうそうルーミアの暮らしてる幻想郷にはそう言う文化はなかった感じかな?」
まだ朝日が顔を出して間もない頃僕がリビングでハロウィンの飾り付けをしていたところにルーミアが起きてきて何をしているのかを尋ねてきた。そして僕はルーミアに日本でのハロウィンというイベント事の内容を大まかに説明していった。
「えっとね日本でのハロウィンというのはね主に人が妖怪や二次創作されたキャラクターの仮装をしてみんなと楽しみ合う催しのことを指すんだよ」
「へぇ・・・私の知っているハロウィンは紅魔館に住んでいる吸血鬼たちが人間たちから恐怖を巻き上げるイベントをやっていたことなのだー」
「さすが本場の妖怪・・・ハロウィンも楽しむ余興というより食事のための行為なのか・・・」
僕はそう言いながらテーブルにジャックオランタンを置いて中のLEDライトのスイッチを押し灯をつける、するとジャックオランタンは淡いオレンジ色に光だしルーミアはその光に興味津々のようであった。そして僕はふとここでとあることを思いつきルーミアに提案して見ることにした。
「そうだ!ルーミア!」
「お兄ーさん?どーしたのだー?」
「せっかくだからルーミアもこの世界のハロウィンを楽しんで欲しいと思ってねちょっと仮装してみて街中を一緒に散策してみようよ!」
「え?私は元々妖怪なのだー」
「別に妖怪が別の妖怪の仮装をしちゃダメなんてことはないだろそれにこの街はイベントに熱心でねハロウィンの日とかならおもいっきり仮装して街中を歩いても特に問題視されないし大丈夫だよ!」
「うーん・・・そこまでお兄ーさんがいうのなら・・・わかったのだー仮装して見ることにするのだー」
「よっしゃ!」
こうして僕の熱心にハロウィンの説明をしたおかげでルーミアは仮装をして見ることになりその後はどういった仮装を作るかの話をしあいながら何時ぐらいから外を散策するかなどの作戦も立てていった。
「じゃあとりあえずどういった仮装を着て見るかを考えようか」
「どういった仮装をみんなは着るのだー?」
「そうだなー定番なところを言うならゾンビや魔女、フランケンシュタインなんかの西洋の妖怪とかの仮装が多くみられると思うよ」
「魔女なのかー?魔理沙やアリスみたいな感じなのかー?」
「どちらかといえば魔理沙みたいな格好をする人が多いんじゃないかな?パソコンでもいろんなおすすめの仮装とかいっぱい載っているよ」
「うーんいっぱいあって迷っちゃうのだー」
ルーミアはパソコンと睨めっこするようにして悩んでいた。それにしても仮想での魔女や妖怪の姿を見ると幻想郷の住人は本当に個性豊かなんだなと思う。それぞれ統一感のないような衣装を見に纏い各々の個性がしっかり出ているようで魔理沙のようなこちらの世界では一般的な魔女の姿は幻想郷の描写からは魔理沙以外確認できたことがないからこれも幻想郷のいいところなのかもしれないなと僕が考えている間もルーミアは頭を抱えてこちらに助けを求めるような感じで上目遣いをしてきており正直可愛すぎて立ちくらみしてしまった。そしてそんなルーミアの姿を見たことによって僕はとある仮装がルーミアにとても似合うんじゃないかと思いルーミアに提案してみた。
「ルーミア黒猫娘のような仮装なんてどうかな?」
「猫なのかー?」
「うん!ルーミアにとっても似合うと思うんだよね、参考程度だけど紙に描いた感じだとこんな感じかな」
そうして僕が思いついた衣装を即興で紙に描いてルーミアに見せてあげた。手は猫の手袋をはめ、頭は猫の耳が生えたカチューシャなんかをつけた感じのとてもシンプルな形状ではあったが元々ルーミアは可愛いのだし一層の事小動物感漂う衣装にしてみたらいいのではないかと思い描いてみたのだった。
するとルーミアは・・・
「とっても可愛いのだー!これをつけてみたいのだー!」
「よし!後は猫の尻尾を再現するのと黒猫娘を表現するための服なんかを揃えればいいね!」
そうしてルーミアと僕はルーミアの着る大まかな衣装の作成が出来たことにより後はその衣装の材料なんかを揃える必要があったが基本的な材料は家の中にすでにあったので後はルーミアに合うように衣装を調整するだけとなった。
「服はルーミアがいつも着ているような黒のワンピースでもいいかな?」
「それで大丈夫なのだー」
「後はこの尻尾をワンピースの裏に固定して・・・ルーミアこの部分に尻尾を通したいんだけど少し尻尾用の穴を作ってもいいかな?」
「大丈夫なのだー尻尾が後ろから出てくるの何だか新鮮なのだー」
「よしこれで衣装については大丈夫そうだねこの後は家の中の残った飾り付けなんかをしちゃってその後この街のハロウィンイベントが始まる六時台の三十分ほど前に家から出発しようか」
「わかったのだー飾り付け頑張るのだー」
「よーしじゃあまずはこのお化けなんかを飾り付けしてもらおうかな」
家から出る時間も決め僕とルーミアはそれまでの時間に家の中の残りのハロウィンの飾り付けなどを手分けしてしていった。そして五時になる頃にはリビングはそれはもうハロウィン一色と言っていいほどの出来に仕上がっていた。
「ふぅなんとか間に合ったなぁ」
「飾り付け楽しかったのだー完成した部屋がキラキラ輝いているのだー」
「まだ家を出るまでに時間があるから出かける荷物を纏めちゃおうか」
「わかったのだー何を持っていくのだー?」
「それはね・・・これさ!」
そうして僕が取り出したのは片手で持てるような木の籠だった僕がそれを取り出してルーミアに見せるとルーミアは不思議そうな目をしたまま僕と籠に目線を行ったり来たりさせていた。
「この籠はどんな理由があるのだー?」
「えっとねまだ説明してなかったことなんだけどねこの世界のハロウィンでのイベントでね子供たちがトリックオアトリートと言いながらお菓子を大人からもらうっていう文化があるんだよ」
「トリックオアトリートなのかー?」
「そうお菓子を用意している大人に向かってトリックオアトリートお菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞーって言いながら籠を差し出すとお菓子を持っている大人がお菓子をくれるんだよ」
僕がそのように説明するとルーミアは目を輝かせていた。確かルーミアはあのコンビニで買ったお菓子以来甘いお菓子が大好物になりたまに僕が買い物ついでに飴などを買ってくるととても喜んでくれている。そのようなことを知っているため僕がこの説明をしてルーミアがその話に飛びつくのは予想ができていたのである。
「お菓子!私も欲しいのだー!」
「そうかそうかならこの木の籠を持っていかないといけないね」
「わかったのだー!これを持ってみんなにトリックオアトリートっていうのだー!」
そう言って木の籠を持ちながらトリックオアトリートと何度も繰り返しながら喜んでるルーミアを見ながら視線を少し下ろして時計を確認するともうちょうどいい時間になっており家を出る準備をし始めた。
「ルーミアもう五時半になるからそろそろ家を出るぞー」
「はーいなのだー!」
そう言いながらルーミアは元々ルーミアが着ていた黒いワンピースに手には猫の手の着ぐるみを着て頭には黒い猫耳のカチューシャをし、ワンピースからは可愛らしい尻尾をつけてお菓子の籠を持ちながら玄関前まで駆け足できた。それをだけを見るとまるで家の飼い猫が主人が外出するから一緒に行くと走ってきているように見えた。そう思いながらも玄関を開けて外に出るとそこには仮装した小学生と一緒に歩く家族の姿から中高生の友達と仮装しあって写真を撮りあっている人などたくさんの人がいるのが見えた。
「わー仮装している人がいっぱいいるのだー!」
「確かに妖怪の仮装からゲームのキャラクターまで本当に多種多様な仮装を着ている人がいっぱいいるね」
「私たちも行こうなのだー!」
「うんそれじゃあ・・・出発だ!」
「おー!なのだー!」
家を出ると交通規制がかかっているおかげなのか道路にはたくさんの若者が往来しておりその一人一人がどれもクオリティーの高い仮装をしており友達同士で散策している人なんかもたくさんいた。そして多くの人は駅前のイベント会場に向かっているためか次第に人の流れは駅の方絵と流れていくのがわかった。
「ルーミア人がたくさんいるから離れないようにね」
「わかったのだー」
ルーミアと離れないために手を繋ぎ人の流れに身を任せていくと、次第に住宅街を抜け大通りに出たおかげで道は広くなっていき人の往来もスムーズになっていき、そしてここまでくると駅前のイベント会場ももう目と鼻の先であった。
「「「「トリックオアトリート!」」」」
すると大通りにのはじの方から子供の元気な声が聞こえてくるのがわかりそちらの方を見て見るとイベントに参加しているボランティアの人であろう人たちが子供たちにお菓子を配っているのがわかった。ルーミアもそれに気づいてそちらを眺めているのを見て僕はそっと後押しをルーミアにかけてあげた。
「ほらあそこでお菓子を配ってるからルーミアもさっきの子供たちみたいに元気よくやってみようか」
「わかったのだー!」
僕が言うとルーミアは少し緊張するところもありながらも元気よく走っていった。
ボランティア視点
私は今回のハロウィンイベントでサークルでボランティアに参加することになった近くにある大学に通っている女学生だイベント運営の人から貰ったお菓子を持って道を歩いていると親子連れの子供たちが一斉に私の方に駆け寄ってきてトリックオアトリートと元気な声で言ってきてくれて私は嬉しくなり元気な子供達に喜んでお菓子を配っていった。子供達それぞれ一人ずつにお菓子を配っていき配り終えると子供達は笑顔で親の元に戻っていき私は一息ついたところで同じサークル仲間の人が隣に近づいてきた。
「よっす捗ってるようで良かったな」
「そう言うそっちはどうなのよー」
「えへへ私も子供から好かれる体質でもあるのかね〜いっぱいきてくれたよw」
「バッカハロウィンイベントのスタッフなんだから当たり前でしょ!」
「ありゃりゃこれは手厳しい」
私たちがそんな会話をしているとふとこちらに駆け寄ってくる子供が見えた。仕事が来たと思った私はサークル仲間との雑談を切り上げてその子の方に集中した。そして・・・
「え・・・えっと・・・トリックオアトリートお菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞなのだー・・・」
その子はどこか恥ずかしそうな感じに顔を赤く染めながらこちらを上目遣いで見てその言葉を口にした・・・ってちょっと待って!?一瞬思考が停止してた私!?え・・・この子可愛すぎるんですけど!?髪の毛を見るに外国の子かな?それにしても日本語が上手だけど・・・それよりも金髪と黒猫娘の仮装ってだけですごい可愛いのに猫耳カチューシャと一緒につけてる大きなリボンがその可愛さを大きくしている!
「えっと・・・おねーさん?」
「ハッ!?えとごめんね!君が可愛くてちょっと固まっちゃってたよ!」
「え!可愛い・・・えへへ・・・ありがとうなのだー」
「えっとはいトリックオアトリートよく言えましたね!これお菓子だよー」
「わー!おねーさんありがとうなのだー!」
その子はそう言いながらその場を後にしていった。そして少しの間呆然と立ち尽くしていた私を隣からサークル仲間が声をかけてきた。
「おーい大丈夫かー?」
「え・・・えぇ大丈夫よ・・・」
「ならいいんだが・・・それにしてもさっきの子とんでもなく可愛かったなぁ外国の子なのかな?」
「どうなんだろう?それにしては日本語が流暢だったしハーフなんじゃないかな?」
「いいなぁー!あんな可愛い子供のいる家庭羨ましい!」
「あはは・・・確かにそうだね」
「このイベントに参加してるってことはこの街に住んでいそうだしまた会えるといいね」
「えぇ・・・そうね」
そう言って私たちは気を取り直して再びお菓子配りの仕事を再開していった。
佐々木視点
ハロウィンイベントも無事に終わり籠いっぱいにお菓子を詰めたルーミアは大変満足そうにして家に帰ってきた。
「今日のハロウィンイベントはどうだったかな?」
「とっても楽しかったのだー!お菓子を配る人もみんな親切にしてくれたり衣装を褒めてくれてとっても嬉しかったのだー!」
「それは良かったよルーミアにハロウィンイベントを楽しんでもらえて」
「うん!この世界は私の知らない楽しいことがたくさんあって毎日飽きないのだー!」
「まだまだこの世界には楽しいイベントや場所があるから楽しみにしているといいよ」
「そうするのだー」
「よしじゃあもう今日は夜も遅いし着替えて寝ちゃおっか」
「はーいなのだ」
そう言ってルーミアはパジャマに着替えてから疲れていたのだろうベットに横になったらすぐに寝てしまった。ルーミアが寝たことを確認して僕も自分のベットに潜りそのまま目を閉じて考えた。
この世界にルーミアが来てそろそろ二ヶ月ルーミアもやっと孤独感が全部抜き切ってこの世界を楽しんでいるように見える・・・これからもルーミアを楽しませれるようにしないとな。
僕はそう考えながら深い眠りにつくのであった。