幻想少女との現代生活   作:アルマジロ君

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長旅二日目

「う〜ん意外とここ足元が寒いな・・・」

 

 朝六時気温の低い山の上で起床した僕はバンクベットから降りてまだ寝ているルーミアを見てからキャンピングカーを降りてここの施設に備え付けられているシャワー施設を借りて朝シャワーを堪能した。その後に飲み物類を買ってキャンピングカーに戻る頃にはルーミアも目を覚ましていたようで大きなあくびをしながらこちらに挨拶をしてきた。

 

「ふぁあ・・・お兄ーさんおはようなのだー」

 

「あぁおはようルーミアちょっと席に座って待っててね今朝ごはん作るから」

 

 するとルーミアは首を横に振り

 

「私もお兄ーさんと一緒に朝ごはん作るの手伝うのだー」

 

 ルーミアはそういうと戸棚からお皿を取り出してこちらに持ってきてくれた。その後僕はルーミアと一緒にキッチンに立って一緒に朝ごはんを作り始めた。今回の朝ごはんは家から持ってきた食パンと野菜を使ったサンドウィッチを作ることにした。隣にいるルーミアには食パンを半分に分ける作業をお願いして僕は冷蔵庫から半玉キャベツとトマト、卵を取り出して卵はIHコンロにセットしておいた水の入った鍋に入れゆで卵にしてその間にまな板に乗せた半玉キャベツを千切りにしていく。

 

「お兄ーさん食パンを半分にする作業終わったのだー」

 

「ありがとうルーミアじゃあ次はゆで卵の様子を見といてくれるかな?タイマーが鳴ったらゆで卵を掬い上げて水に浸しながら皮を剥いて欲しいな」

 

「わかったのだー」

 

 ゆで卵の面倒をルーミアに任せて僕は再びキャベツを切り始めた。このサンドウィッチは今日の昼ご飯としても食べるつもりで作っているから少し多めに作ろうと思い半玉キャベツはここで全部使い切るつもりだ。千切りキャベツを切り終わると次はトマトを切るためにキャベツはボウルに移してまな板にはトマトをセットしスライスし始めた。

 

「そういえばルーミアはトマトとかって苦手だったりするか?」

 

「特に嫌いな食べ物はないのだーみんなそれぞれとっても美味しいのだー」

 

「今回はサラダサンドと卵サンドを作るつもりだから苦手な食べ物がなくて良かったよ」

 

「あ!タイマーがなったのだー!」

 

 雑談をしながら作業を進めていくとタイマーが鳴りルーミアはゆで卵を掬い始めて水道で皮を剥き始めた。ルーミアは水に浸してはいるけれどまだ熱いゆで卵になかなか苦戦しているようだった。ゆで卵を剥き終わる頃には僕もトマトを全部切り終わりルーミアの方の手伝いに回ることにした。

 

「よし!うまくゆで卵もできてるようだからこっからは混ぜていくよー」

 

「何をすればいいのだー?」

 

「まずはそこの引き出しからエッグスライサーを取り出してくれるかな?」

 

「これのことなのかー?」

 

「そうそうそれそれルーミアはその窪んでるところにゆで卵を置いて卵をみじん切りにしていってくれる?」

 

「わかったのだー全部切っていくのだー」

 

 エッグスライサーを使い卵をみじん切りにしていくルーミアの横で僕は冷蔵庫からマヨネーズと棚から胡椒を取り出してボウルの横に置いた。その頃にはルーミアもゆで卵を全てみじん切りにし終えて、みじん切りになったゆで卵を全てボウルの中に流し込んでいった。

 

「じゃあルーミア卵の方は後は僕がするからルーミアは切り終わった千切りキャベツとトマトをルーミアが用意しといたパンに挟んでいってもらおうかな」

 

「わはー野菜をパンで挟んでいくのだー」

 

 その後ボウルに入れた卵も混ぜ終わりルーミアと手分けしてサンドウィッチを完成させていきお昼ごはんの分のサンドウィッチはラップをして冷蔵庫に詰めていった。

 

「わーサンドウィッチがいっぱいできたのだー」

 

「時間もそろそろ八時でチェックアウトができる時間になってきたから朝ごはん食べちゃうか」

 

「食べるのだーいただきますなのだー」

 

 時刻は八時を回ってここをチェックアウトできる時間になったので僕たちは朝食を食べ終えてテーブルを片付けると足早に運転席の方へと移動して次の場所に行く準備をし始めた。

 

「ルーミアはお手洗いとかは大丈夫か?」

 

「大丈夫なのだーいつでも出発していいのだー」

 

「よーしじゃあ今回の最初の目的地である草津熱帯圏に出発するか!」

 

「出発進行なのだー!」

 

 チェックアウトを済ませた僕たちは掛け声を出して車を出発させた。今日の最初の目的地である草津熱帯圏は巨大なドーム型をした建物であり草津熱帯圏には250種類を超える生き物飼育されているという。その中には温泉好きで有名なカピバラも飼育されており近くに草津温泉もあることから草津熱帯圏にも動物専用の温泉が設けられており温泉に浸かるカピバラを楽しめるという。

 そうして僕たちはお世話になったRVパークを出て再び紅葉でいっぱいの道路を走り始めた。最初の目的地はここから八十キロ以上離れておりそこそこ時間がかかることになる。

 

「この先山道が続くから車酔いしそうになったら言ってねその時は休憩挟むから」

 

「わかったのだーお兄ーさんも運転頑張ってなのだー」

 

 ルーミアから励ましの言葉をもらい僕は窓の外に広がる紅葉を楽しみながら車を走らせた。車を走らせしばらくすると道路の隣に川がな流れているのが見えた。川には紅葉した木から落ちた葉がゆらゆらと流れていくのが見えてとても落ち着く光景が広がっていた。そして車を走らせること数十分僕は少し休憩しようとルーミアに提案して近くの無料の市営駐車場に立ち寄った。

 

「おぉー!すごいのだー!まるで川が割れているみたいなのだー!」

 

「ここは吹割の滝だね今は紅葉シーズンってこともあって落ち葉とかも混ざっていい写真スポットにもなっているね」

 

「これも滝なのかー!昨日の滝とはまた違った迫力なのだー!」

 

「せっかくなら滝と紅葉をバックにして写真を撮ってみる?」

 

「撮ってみて欲しいのだー!」

 

「よーしなら準備するから少し待ってね」

 

 そう言って僕は鞄から一眼レフを取り出してルーミアにピントを合わせて構えた。カメラの設定はシャッタースピードを遅くして滝の流れをなめらかにしようとした。

 

「じゃあルーミア何かポーズを取ってみて欲しいな・・・うーん例えばルーミアがよくやる腕を横に伸ばす感じとかかな」

 

「わはーこんな感じでいいのだー?」

 

「いいね!いい感じだよ後はそのポーズのまま少しとまっててね」

 

「わかったのだー」

 

 ルーミアは言われたとおりにポーズをとりながら待機している、僕はそんなルーミアに再度ピントを当ててカメラのシャッタボタンを押した。シャッター音が鳴ると数秒だけシャッタが開きっぱなしになり再びカシャリと音が鳴って僕は写真の出来を見定めた。

 

「おぉ一発目でなかなかいい感じに撮れてるよ!」

 

「私にも見せて欲しいのだー」

 

「いいよーこっちに来て見てごらん」

 

 僕はルーミアを手招きして今さっき撮った写真をルーミアにも見せてあげた。ルーミアの十字架のようにピント伸ばされたポーズを中心にしてその後ろには写真の中でも動いてるかのような大迫力の瀑布と色鮮やかな紅葉がバックに映し出されていた。最初の一発目の写真にしては写真のブレも無く綺麗に撮れていることからルーミアも目を輝かせていた。

 

「とっても綺麗なのだー!今にもここから飛び出してきそうな感じなのだー!」

 

「現代の写真やテレビの技術はすごいからねほとんど見たまんまの景色も撮れるし設定をいじればより綺麗に、鮮やかに撮ることもできるからね」

 

「幻想郷の鴉天狗達が持っているカメラは色がついてない白黒の写真だったからこんなに綺麗に撮れるカメラは凄いのだー」

 

 そうやって喜んでいるルーミアを見るといかに幻想郷とこちらの世界の技術体系が違うのかがわかる、多分河童あたりに頼めばこちらの世界よりも凄い発明品とか何個でも作りそうではあるが幻想郷の人里なんかは原作でも江戸、明治ぐらいの技術レベルであることがこの様子を見ると考えられる。

 

「よし休憩もこのくらいにしてそろそろ出発するか」

 

「はーいなのだー車に戻るのだー」

 

 休憩もすんで僕たちは再び前進を再開させた。途中山から降りて少し大きめの街に入ったが特に寄るところもなかったのでそのまま走り抜けていって再び山の中に入っていった。そして十二時あたりになってようやく目的の場所である草津町に入ることになった。

 

「よーしついに草津町に入ったぞー!」

 

「お兄ーさんお疲れ様なのだー」

 

「今回の泊まる場所も草津町の近くにあるRVパークでもう予約は済んでるから後はチェックインまでの間草津熱帯圏あたりを観光していくとするか」

 

「楽しみなのだー」

 

「じゃあまずは観光を楽しむ前にまずは駐車場にキャンピングカーを停めてお昼ご飯を食べるとするか」

 

「わーいお昼ごはんなのだー」

 

 僕たちは駐車場にキャンピングカーを停めて部屋の方に移り朝に用意しておいたサンドウィッチを取り出してお昼ご飯を食べ始めた。食べ終えた頃には一時を回っており僕たちは車を降りて目的地に向かって歩き始めた。

 

「おぉ〜いろんなところで湯煙が上がっているのが見えるのだー」

 

「草津町は温泉街で日本の中でも有名だからね温泉街という言葉もこの光景を見ると納得できるよ・・・お!そんな話をしてたらついたみたいだね」

 

「あ!お兄ーさんもしかしてあの建物が目的地なのか?」

 

「うんこのドーム型の建物が目的地だった草津熱帯圏だよ早速受付まで行くか」

 

 建物内に入り受付で入場料を支払い中に入ると中は自然豊かな空間になっており天井は天窓になっていて光が隅々にまで行き届いていた。そして館内を進んでいくと亀やワニなどの動物が見え始めた。

 

「幻想郷でも見たことのない動物がいっぱいいるのだー!」

 

「ルーミア!ここにあそこにいる亀と同じ重さの砂袋があるから持ち上げるのに挑戦してみようよ」

 

「亀さんと同じ重さなのかー?面白そうなのだー!やってみるのだー!」

 

「重さは六十キロ以上だしさっき挑戦してた男性もだいぶきつそうだったから気おつけてね」

 

「お兄ーさん心配しすぎなのだー見てて欲しいのだー・・・うんしょっと!」

 

「えぇ!?ルーミア凄!?」

 

 ルーミアはそう言い放つとなんと片手で六十キロ以上もある砂袋を頭の上まで軽々持ち上げてしまった。これには周りのお客さんやスタッフもびっくりしたようであたりからザワザワと声が聞こえてきた。

 確かにルーミアは人間とは違って妖怪ではあるが流石に子供の姿だし厳しいだろうと思った僕は改めて妖怪のスペックというものに度肝を抜かれてしまった。

 

「フッフーンお兄ーさんどうなのだー!」

 

「悪かったよ流石に妖怪の身体スペックを舐めてたわ・・・」

 

「私は凄いのだー!」

 

 ルーミアはどこか自慢げに笑いながら今度は指一本で砂袋をぐるぐる回転させ始めてみせた。周りのお客さんは顎が外れたかのように口を開いてルーミアを見ていたので僕はルーミアに砂袋を下させてそそくさとその場を離れていった。そしてその後は様々な動物を見ながら進んでいくとついにカピバラの飼育されている場所へとたどり着いた。

 

「お!ここがカピバラのゾーンらしいなほらルーミア奥を見てみカピバラが湯に浸かってるよ」

 

「わー!カピバラさんも温泉に気持ちよさそうに入っているのだー!気持ちよさそうなのだー」

 

 ここで飼育しているカピバラは今現在そのほとんどが気持ちよさそうに湯船に浸かって温泉を満喫していた。それを見ていると一頭のカピバラがこちらに近づいてきて目の前で座ってきた。

 

「ルーミアこれは触ってもいいよって言ってるんじゃないかな?」

 

「そうなのかー?なら触ってみるのだー」

 

 ルーミアは手を伸ばして座っているカピバラの背をゆっくり撫で始めるカピバラはさっきまで温泉に浸かっていたのでまだ毛は濡れておりほんの少し温かかった。

 

「毛が温かく湿ってて気持ちいいのだー」

 

「あははカピバラもルーミアに撫でられて気持ちよさそうに目を細めているよ」

 

「本当なのだーカピバラさんも気持ちよさそうなのだー」

 

 ひとしきり撫で終えるとカピバラは再び温泉の方に向かいそのまますかり始めた。僕とルーミアはそれを見ながらそろそろいい時間なのでそのまま草津熱帯圏を後にしてキャンピングカーに戻っていった。

 

「よーしルーミアそれじゃあ一旦草津町を離れて今日泊まるRVパークの方に目指していくぞー」

 

「わかったのだー今日も一日楽しかったのだー」

 

「それじゃあ出発だ!」

 

 僕たちは一旦草津町を離れてその近くにあるRVパークまで走っていった。着く頃には四時になっており予約していたこともありスムーズにチェックインすることができた。

 

「さて今日も一日楽しんだことだし疲れを癒すぞー!」

 

「疲れたのだーお腹もすいたのだー」

 

「よしならどこか近くの飲食店でも探して夕ご飯を食べにいくか」

 

「やったーなのだー!」

 

 そうして夕食も近くの飲食店で済ませ再びパーク内に戻ってキャンピングカーの中に備えつけた簡易シャワーで疲れを取ることにした。あいにくと今回のパーク近くにあった温泉施設は改修工事をしており仕方なくキャンピングカーの中のシャワーで済ませることになった。シャワーから出るとすでにベットに寝っ転がり今にも寝てしまいそうなルーミアの姿があった。

 

「ルーミアもう寝るか?」

 

「うーんそうするのだー」

 

「そっかじゃあもう電気は消すねおやすみルーミア」

 

「おやすみなのだー」

 

 明日はまた草津町の方を回っていったり日が入り温泉なんかにも入ってみようと思うので今日はそのためにもゆっくりと体を休ませようと思い僕もベットに入りその目を閉じた。

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