幻想少女との現代生活   作:アルマジロ君

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秋の味覚

 九月が終わり木々も緑の葉から黄色や赤など色とりどりの紅葉をし始めいよいよ秋本番がやってきた。朝のニュースでも連日全国の紅葉の話でいっぱいになっている頃僕とルーミアは早めの冬支度をし始めていた。

 

「ふぅ・・・キャンピングカーのタイヤも冬タイヤに変えたしこれで安心だな。ルーミアそっちは終わったかー?」

 

「暖房器具の点検終わったのだー問題なさそうなのだー」

 

「了解後は冬服をそろそろ出しとかないとな・・・ルーミアの冬服はこないだの買い物で冬服も一緒に買ったから問題ないな」

 

「他にやることはなさそうなのかー?」

 

「そうだなー特にこれ以上やることもなさそうだな」

 

 冬支度もひと段落がつき他にやることも無くなってしまいどうしようか迷っていたら隣いるルーミアからとあることを提案された。

 

「じゃあ私はお兄ーさんとお出かけしたいのだー」

 

「お出かけ?・・・確かにここのところルーミアのことや冬支度のことで大変だったけどここら辺で久しぶりに遠出してみるのもいいな・・・よし!思い立ったが吉日だ早速どこに行くか家で調べてみよう!」

 

「やったのだー!」

 

 ルーミアからの提案もあり早速家の中に入りパソコンを開くと僕は秋に行ってみたい観光場所を調べ始めた。ルーミアも調べている僕の後ろからパソコンを覗いて気になる場所を探していた。ここ数日で紅葉シーズンが全国に広がったことでパソコンの観光サイトでも様々な紅葉の名所が紹介されていることもあり沢山の候補地が出てきた。

 しかしこうも沢山の候補地が出てくるとどこに行くべきか悩んでしまったり人気の場所ではすでに近くの駐車場が満車になっていたりなどなかなかに苦戦していた。

 

「うーん調べてみたはいいもののどこも人気な場所は全部満車になってて入れないな・・・ルーミアはどこか行きたい場所とかあったりするか?」

 

「私は秋に食べれる美味しいものが食べてみたいのだー」

 

「美味しいものか・・・お、ならここなんてどうだ?」

 

 僕がとある画面を開いてそのままルーミアの方に回して見せてあげた。

 

「ぶどう農園なのかー?」

 

「うん秋といえばぶどうとかの秋の味覚だしここの農園は駐車場も空いているようだからちょうどいいと思ってねどうかな?」

 

「いいと思うのだーぶどう美味しそうなのだー」

 

「よしならここにするか!じゃあ早速予約して今日はぶどう狩りの準備をして明日出発にするけどいいかな?」

 

「わかったのだー私も準備手伝うのだー」

 

 こうして僕たちはぶどう狩りに行くための準備を始めた。まず僕は農園の人に電話をしてぶどう狩りの予約を取り、ルーミアは予備の着替えや僕と一緒に明日の昼ごはん用におにぎりを一緒に作るなどをした。こうしてある程度のものをキャンピングカーに詰め込み終わる頃には夜になっており僕とルーミアは明日に備えて早めの睡眠についたそして・・・

 

「よーしそれじゃあぶどう農園に向けて出発だ!」

 

「出発なのだー」

 

 秋になり朝日が昇るのがだんだん遅くなってきている早朝キャンピングカーに乗り込みぶどう農園のある山梨県へ向かって僕たちは出発した。早朝に出たこともあり高速道路の交通量もまばらであり走っているのも運搬業者などの大型トラックばかりであり家族連れの旅行車などはあまり走っていなかった。その後はまた江戸川、荒川を越えてスムーズに進み東京の郊外に出た頃にはあのビル群も消えて広大な関東平野が広がっていた。

 

「わーこないだとは違って車がたくさん通っているのだー」

 

「まぁ時間帯も九時を回って交通量が増えるのもあるだろうけどもう一つここが日本の交通の大動脈でもあるからだろうね」

 

「日本の大動脈なのだー?」

 

「うんここは東名高速道路といってね日本でも屈指の交通量の多いところなんだ」

 

 ここ東名高速道路は一日の平均交通量が七万台を超える日本の大動脈でもありそれに伴い周りの行き交う車も今までよりも数多く走っているのである。その後僕たちは静岡県に入ると農園に一番近いインターチェンジから高速道路を降りて一般道に入っていった。この頃には時計も十時を回っており僕たちは近くのコンビニに停まり早めの昼ごはんを食べていた。

 

「おにぎり美味しいのだー」

 

「うんおにぎりの具もちゃんと味が出てて美味しくできてるね・・・お、これはルーミアが握ってくれてたやつか」

 

「そうなのだーそのおにぎりの具は確かおかかだったはずなのだー」

 

「うん確かにおかかの味がしっかりしているねとっても美味しいよ」

 

「えへへーありがとうなのだーお兄さんが作ったおにぎりもとっても美味しいのだー」

 

「ありがとうなルーミア」

 

 僕たちは昨日二人で作っておいたおにぎりを食べておりルーミアと僕は互いに自分の作ったおにぎりを食べあっていた。その間にも僕はカーナビを見て農園まで後何キロかを調べていた。

 

「この後も狩ったぶどうを食べるからここら辺で食べ終わっとこうか」

 

「はーいなのだーごちそうさまなのだー」

 

「農園までは後九キロぐらいこのまま下道を通っていけば辿り着くからそろそろ降りる準備をしておいてほしいかな」

 

「わかったのだー」

 

 コンビニを後にした後走らせて二十分後にようやく目的の場所であるぶどう農園に辿り着き僕たちは空いている駐車場を探して車を停め後ろから荷物を取り出してキャンピングカーを降りるとそこには天井に沢山の蔓を伸ばしそこからは立派に育ったぶどうが大量にぶら下がっていた。

 

「ぶどうが天井いっぱいに育っているのだー!」

 

「すごいなこれは・・・えっと受付はどこかな?」

 

 大量のぶら下がっているぶどうに圧倒されながらも僕はルーミアを連れて受付のある場所まで足を運んだ。

 

「受付はここであっていますか?」

 

「はいここでご予約のお客様の受付をやっております」

 

「えっと十二時から予約をしている佐々木です」

 

「佐々木様ですね・・・はい予約確認させてもらいました。どうぞ十二時からのぶどう狩りが始まるまではあちらの待機スペースでお待ちください」

 

「ありがとうございます・・・おーいルーミア行くぞー」

 

「わかったのだー」

 

 受付を終えて僕とルーミアは十二時かのぶどう狩りが始まるまでは奥の方にあった待機スペースで待つことになった。待機スペースでは子供達が遊べるようなスペースもあり広々としていたりぶどうを狩らなくともすでに取られたぶどうを販売している売店などもあった。

 

「へぇ・・・すでに取られたぶどうも販売してるのかえーと?一人一房までかあとでルーミアと一緒に買いに行こうかな?」

 

「お兄ーさんあっちに面白そうなのがあるのだー」

 

 僕が売店に置かれているぶどうを眺めていると後ろからルーミアが僕のことを呼びにきて面白そうなものを見つけたといってきた。僕はそのままルーミアに従いついていくとそこには卓球台が置かれていた。

 

「お、卓球台かー待ち時間でも暇つぶしできるように置かれたのかな?」

 

「お兄ーさん卓球台ってなんなのだー?」

 

「えーと卓球っていうのはねこの籠に入れられているラケットを持って反対側の人とこのピンポン玉のようなものを打ち合うスポーツのことだよ」

 

 僕はそういってラケットでピンポン玉を弾いたそれを見たルーミアは目を輝かせていた。

 

「私もやりたいのだー」

 

「よし!じゃあやってみるか!僕は反対側に行ってサーブを打つからルーミアは打たれたピンポン玉をこっちに弾き返せばいいからね」

 

「わかったのだー」

 

 言い終わると僕は卓球台の反対側に回りルーミアと対面するような形になった。

 

「よーし行くぞー!」

 

「こいなのだー!」

 

 僕はピンポン球をあげてそれをラケットで弾いたすると球は一度こちらの台で跳ねてルーミアの方に飛んで行った。ルーミアは飛んできた球に素早く反応してラケットをうまく使い弾き返してきた。

 

「うぉ!?上手いなルーミア!?」

 

「こういうのは弾幕ごっこで慣れているから得意なのだー!」

 

 その後卓球を打ち合った結果圧倒的な点数差をつけられて僕は完敗した。流石に妖怪のフィジカルも相まって飛んでくる球がどれもスマッシュみたいな勢いで飛んでくるから返せたとしても勢いが殺しきれずに台から飛んで行ってしまった。卓球が終わったころアナウンスが流れ始めた。

 

『お待たせいたしました。十二時からご予約のお客様は受付カウンター前に集合してください』

 

「お、呼ばれたようだからそろそろ行こうか」

 

「はーいなのだー」

 

 僕たちは指示に従って受付カウンター前に集まるとそこには同じ時間帯に予約したお客さんもすでに集まっておりその前にはマイクロバスが停車していた。

 

「お待たせしました。これよりシャインマスカットのコースを予約の人たちにはこちらのマイクロバスにご乗車してもらい移動いたします。どうぞご乗車ください」

 

「僕たちはシャインマスカットのコースで予約したからあのバスに乗るよ」

 

「はーいなのだ」

 

 そうして僕らはバスに乗り込み移動し始めた。僕ら以外のお客さんも何人か乗っており皆ぶどう狩りの話をして楽しんでいるようだった。バスが移動してから五分程度でバスは目的地につき停車した。従業員の人から降りるようにと指示が来たので僕たちはバスから降りていった。

 

「ここがシャインマスカットを育てている農園になります。ここから約三十分ほどの時間お客様にはこちらの籠にご用意されているハサミを使いぶどうを収穫してもらいます。まずはハサミの使い方を説明しますのでこちらを見てください」

 

 従業員がぶどう狩りの説明を始め僕たちはぶどうの収穫の仕方を学んだ、そして説明が終わると各々ハサミを取ってぶどうを収穫しに行き始め僕たちもハサミを持ってぶどうが育っている場所に歩き始めた。

 

「おーこのぶどうがここら辺で一番大きく育っているのだー」

 

「うん・・・実もしっかり入ってそうだしこれを切ってみるか?」

 

「そうするのだー」

 

「よーしそれじゃあ浮かぶのはまずいからな・・・僕が持ち上げるから説明にあった通りに茎の部分を切るんだぞー」

 

「わかっているのだー」

 

 そういって僕はルーミアを背負いあげてルーミアが届く高さまで上げるとルーミアは慎重にハサミをぶどうの茎に持っていきハサミできるとずっしりとしたシャインマスカットの重さが背中に伝わってきた。

 

「やったのだー!取れたのだー!」

 

「おめでとうずいぶん立派なシャインマスカットだな」

 

「とっても重いのだー」

 

 僕はルーミアを下ろすとそのシャインマスカットを籠に入れて次の場所にどうした。収穫時間が終わる頃には僕たちは合わせて四房ほど収穫していた。

 

「皆様お疲れ様でしたーハサミはこちらで回収してまたバスにご乗車ください」

 

「ぶどういっぱい取れて楽しかったのだー」

 

「そうだね四房でもだいぶ重いから実もしっかりしてて美味しそうだ」

 

 受付に戻った僕らはシャインマスカットの入った籠をカウンターに持っていき従業員が箱に詰め込んでくれている間に予約分の会計とぶどうを販売していた場所にルーミアと行き僕とルーミアで一房ずつで合わせて二房の赤ぶどうを購入した。その頃にはすでに箱に詰められたシャインマスカットがありそれを受け取ってキャンピングカーに僕たちは戻っていった。

 

「ふぅ・・・疲れたけどぶどういっぱい取れて良かったな」

 

「うん!家に帰ったらいっぱい食べるのだー!」

 

「もう三時ぐらいになるしそろそろ家に向かって出発するか」

 

 キャンピングカーに戻り荷物を詰め終わると僕はカーナビに家までのルートを設定して僕たちはぶどう農園を後にした。その後高速道路に乗ると夕方ということもあり交通量はさらに増えて所々で渋滞も発生していた。

 

「ルーミア眠かったら寝ててもいいぞ?」

 

「大丈・・・ぶ・・・なのだー・・・」

 

 ルーミアはそう言いながらも重い瞼を頑張ってあげていたが遂に限界が来てしまい隣で小さな寝息が聞こえてきた。その後長めの渋滞にはまってしまい帰りの時間が大幅に遅れてしまったが無事に家にたどり着くことができた。

 

「よーし帰って来れた・・・おーいルーミア家に着いたぞー?」

 

「う・・・うぅん・・・着いたのだー?」

 

「うん着いたよ家に入ったら先に風呂に入っちゃって着替えたらそのまま部屋で寝ちゃっていいからね」

 

「わかったのだ〜」

 

 家に入りルーミアを風呂に入らせた後僕は今日収穫したシャインマスカットなどの荷物を下ろして冷蔵庫に詰めていった。こんなにあったら一房ぐらいは親に仕送りとして渡そうかなとも考えながら詰めていき、詰め終わる頃にはルーミアも着替え終わってリビングに来ていた。

 

「お兄ーさんー」

 

「お風呂上がったねじゃあもう夜も遅いしもう寝むろうか」

 

「わかったのだーおやすみなさいなのだー」

 

 そうしてルーミアは自分の部屋に歩いていった。その様子を見送った後僕もお風呂に入り着替えてからベットに入り就寝した。

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