とある3バカの放課後   作:かずはら

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初投稿です。小説をまともに書いたのはこれが始めてになると思います。
どうか暖かい目で見てやってくださいm(_ _)m


とある3バカの放課後

時は五月。学園都市の高校一年生でいえば、超能力や街を歩くロボット、

大都会な町並みに驚きながらも、少しずつ馴染んできたころである。

 

 

「あっー!!もう不幸だっー!!」

 

 

そこに教室内で叫ぶ少年、上条当麻がいた。とは言っても、既に放課後。

窓には綺麗なオレンジ色の夕日が射し込み、野球部、吹奏楽部などの部活動の音が聞こえる。

クラスメイトもいなくなる中、上条当麻は一人で机に向かって、ペンを走らせていた。

 

 

「クソっ!クソっ!クソオオオオッ!これじゃ、タイムセールに間に合わねえよおおっ!!」

 

「新鮮卵一パック、60円!もやし一袋5円!和牛弁当半額350円!」

 

「人参10円…大根50円…バナナ…いくらだっけ?チョコレート…安いけど贅沢かなあ?」

 

「上条ちゃーん?食費の計算をしろとは言ってませんよー?」

 

 

そう言いながら、ドアを開けて教室に入って来たのは上条の教室の担任。月詠小萌だ。

 

 

「小萌先生…どうしても明日の提出じゃダメっすか?

 このままじゃスーパーのセールタイム終っちまうのですが…」

 

「駄目ですねー。学校の重要な提出物なので~今日までの厳重締切なのです♪」

 

「あぁ…不幸だ…」

 

「不幸…そういえば、上条ちゃんって、やたらアクシデントに逢う事が多いですよねー?

 上条ちゃんの椅子だけ不良品で壊れたり、手が滑って弁当を床にこぼしたり、

 今日の提出物だって風に飛ばされてドブに落ちたりしたじゃないですかー?」

 

「ははっ昔から俺って、そういう体質なんですよ。不幸体質なんです」

 

「この科学の街で不幸体質なんて聞いた事ないですねー。

 上条ちゃんの思い込みなのではないですかー?」

 

「まだ五月ですが…いずれわかりますよ。一部の奴らからは既に不幸の避雷針なんて

 悲しい名前がつけられてます」

 

「それは不名誉ですねー。もしいじめのようになったらちゃんと私に言うのですよ?」

 

「あ…はい。大丈夫ですそういうのじゃないんで」

 

「そうですか…そろそろ学校生活にも慣れましたかー?土御門ちゃん達と仲良いようですが」

 

「まあ最初に、俺の机の周りにいたのがあいつらだもんな~今日はさっさと帰っちまった

 けど、割と仲良くやってますよ。今度三人で何処かに遊びに行こうか?って

 話になってるんです。今度の連休を使って」

 

「連休に野郎三人でお出かけですかーお互いを知るためにも、良い事かもしれませんねー」

 

「夏休みならまだしも、5月の連休に同姓の友達で何かするってのもおかしくないすよ。

 部活動とかも入ってないし…」

 

「上条ちゃんは何か気になるおにゃのこはいないんですか~?

 吹寄ちゃんと割と話す方っぽいですがー?」

 

「あいつ、やたら俺に突っ掛ってくるんですよ。女の子のライバルなんて、

 上条さん的には圏外なんですけどねー」

 

「ふふふふ。まあとにかく、クラスみんなで仲良くするのが先生の願いなのでー

 頼みましたよー?」

 

 

―20分後

 

 

「やっと終わった…あ~あ、タイムセールが…」

 

「ご苦労さまです上条ちゃん。セールはまたありますから!ねっ?」

 

「ふぁ~い…さよなら~先生…」

 

「はーい。さようならー気をつけて帰ってくださいねー?」

 

 

周りでは様々な部活動が練習をしている中、上条はそのまま校門を出ようとした時、

上条の悪友、土御門元春、青髪ピアスがいたのだ。

 

 

「おうどうしたお前ら?先に帰ったんじゃなかったのか?」

 

「カミやん…こいつが部活動の姿見たいって言うからさっきまで付き合ってたんだにゃー…」

 

「はあ?なんだ青髪、お前部活に入るのか?」

 

「ちゃうちゃう。どーしても、女子のユニフォームの姿が見たくてな、

 弓道部柔道部水泳部陸上部ソフトボール部をずっと見学してたんや!もーたまらんわー!」

 

「…」

 

絶句する二人。入学式の時から変な奴だとは思っていたが、この青髪ピアスという男は

こういう奴なのだと、再認識した二人であった。

 

「青髪満足したか?せっかくだし三人で帰ろうぜ」

 

「もう帰りたいぜよ…いいだろう?青髪ピアス」

 

「二人ともそのあだ名で呼ぶんかい!だーかーらボクの名前は…」

 

「あーっ!!!!」

 

突然叫びだす土御門。慌ててポケットから携帯を取り出し何かを確認している。

きょとんとして上条と青髪が土御門を見ている

 

「なあ…先週、三人で交流会やるって言ったじゃないかにゃー?」

 

「お、おお。そういや言ってたな」

 

「すっかり忘れとったわー」

 

「場所俺が予約するって言って、しておいたんだが…今日の18時からだった…」

 

「…今、17時36分やな」

 

 

「「「…」」」

 

 

「「「時間がねーっ!!!」」」

 

 

「つ、つつ土御門、そもそも場所は何処なんだ!?この辺のファミレスじゃないのか!?」

 

「第三学区にあるビルの中だにゃー…良い所なんだが、時間に厳しくてな…」

 

「第三学区やて!?ここから駅まで時間かかるし次のバスの時間は18時やしどないすんの?」

 

「どうするんだ土御門!?タクシーで行ったら、金殆どなくなっちまうぞ俺!!」

 

「…待て落ち着け。一つ頼りになるのがあった。今から電話する」

 

「おいおい大丈夫なのか…!?」

 

 

上条と青髪ピアスが心配そうに見ている中、土御門は携帯を取り出し、冷静に電話を掛ける。

一体何処に電話するのか、土御門は少し二人から離れ、後ろを向いて電話しだした。

 

 

「もしもーし?俺だにゃー。いきなりで悪いんだけど至急、いつもの第三学区のビルまで

 送ってくれないか?18時から予約してるんだぜよ」

 

「…あぁ?今、手が離せない?それは後回しにしろ。あの件を片付けてやった事、

 忘れたのか?…ああ、それでいい。悪いな。今、学校の前にいる」

 

「オッケーだにゃー!すぐに来るぜよ!!」

 

「すぐに来るって…?タクシーでも呼んだのか?金なら…」

 

 

そう上条が言いかけた時、大きなバイクの音が聞こえてきた。数台はいる音だ。

大抵の人は暴走族でも来たのかと勘違いしそうな爆音だ。そうすると、たちまち三台の

バイク乗りがやって来た。不良の仲間でも呼んだのかと上条と青髪ピアスは思ったのだが、

意外な事にバイクに乗っているのは三人ともスーツ、眼鏡姿であり、

インテリを思わせるような風貌をしていた。

 

 

「はぇ~こりゃびっくりやわ!」

 

「土御門…の知り合い…なのか?」

 

「いや~悪い悪い!超特急で第三学区のいつものビルの前まで頼むにゃー!」

 

「しょうがないな…ちょっと裏道を使う。スピード出すから振り落とされないようにしろよ」

 

そういうと、バイクの男三人は上条達にヘルメットを渡す。バイクはおろか、

自転車にすらあまり乗らなかった上条と青髪ピアスに緊張が走る。

しかし時間はないのだ。恐怖を感じている場合ではない。

 

「しっかり掴まっとけよ!行くぞっ!!」

 

そう言うと、バイクの男達は爆音とともに急発進して行く。その姿は弾丸のよう。

上条達は知らなかったが、周囲で部活動に励む生徒達は、何事かと見ていたのであった。

 

 

「うぎゃああああああ不幸だあああああああっ!!」

 

「ぶるるるるっるるうる」

 

 

15分後―

 

 

「ふう~。何とかギリギリ間に合ったか。本当にありがとうだにゃー」

 

「…」

 

苦手なのに無理やりジェットコースターに乗せられて、放心してしまった人のような

上条と青髪ピアス。途中、デブが乗っていたら確実に挟まっていたようなとても狭い道と

ロボットだらけの謎のトンネルがあったのだが、二人はそんな事など覚えていなかった。

 

「まあ、これで借りはチャラだ」

 

「今度は時間に気をつけろよ」

 

「…帰る」

 

そういうと、バイクの男達は帰っていった。フラフラした上条と青髪ピアスを引っ張り

ながら、土御門はフロントで手続きを済ませ、個室に入っていった。

 

 

ビルの前―

 

 

アイテムの麦野とフレンダは二人で遊びの帰りだった。何やら麦野はレシートを見ながら、

ぶつぶつ文句を言っている。

 

 

「おいフレンダ…あんた注文頼みすぎだっつーの」

 

「ごっめ~ん麦野!だってここの料理、本当に美味しいんだもん。つい食べ過ぎちゃう訳よ」

 

「あんたはサバ缶のみで充分でしょ」

 

「ひっどー!サバ缶は確かに好きだけれど、結局、高級料理には敵わない訳よっ!」

 

「あっそ…ところでさ、さっきあのビルの入り口に入っていった金髪の男、

 どっかで見たことない?」

 

「金髪の男なんて、休日に街歩いてれば割と見かけるもんだし、わからないわよ。

 知り合いだったの?」

 

「どこかで見たことあるような…まあいいわ。今日は遊び疲れたし、もう帰りましょうか」

 

「私も~泳ぎすぎてクッタクタな訳よ…」

 

 

個室―

 

「うわっー!?何やこの部屋!?何もないカラオケボックスみたいやん!」

 

「土御門…ここって何処なんだ?何にもないぞ」

 

「会員証がないと入れない個室サロンだにゃーこの部屋みたいな普通なのと、

 高級ホテル並のVIPサロンがある。会員証もコネがないと無理無理」

 

「じゃあその会員証を持っているお前って…凄い奴だな…」

 

「ボクとカミやんは会員証持ってないんやけど、入って大丈夫やったんか?」

 

「事前に話してあるから大丈夫だぜい。プールとかスポーツジムとかあるVIPサロンなら

 無理だったかもしれないが、ここは普通の個室だから特別に許可もらったんだにゃー」

 

「何かサービスはあるのか?黒いソファーと机しかないんだが…」

 

「本来は何か持ち込んで、パーティとかする所なんだが、料理のメニューなら もらって

 おいたにゃー。今日は特別に俺の奢りだぜい!ただし!あんまり飲み食いはするなよ…?」

 

「「よっしゃーっ!!」」

 

 

20分後―

 

 

上条達の机には、三人分のハンバーガーとポテトとコーラが運ばれてきた。

和牛のステーキや高そうなケーキなどもあり、上条と青髪ピアスは見ていたが、

土御門が睨んでいたので、さすがに辞めたようだ。しかしこのハンバーガーも明らかに

そこらのファーストフードのものとはレベルが違う事がわかる。パンもハンバーグも分厚くて

大きいし、新鮮なトマトとレタスはパンから大きくはみ出している。ポテトも皮付きで厚い。

 

 

「うおっー!めっちゃ美味そうやん!ハンバーガーなんぼしたん?」

 

「一つ1200円だにゃー。味わって食えよ?」

 

「すっげ…上条さん、ファーストフードのハンバーガーすらあんまり食べた事がないのに

 1200円のが食べられるなんて夢みたいですよ」

 

「じゃあいただきま…」

 

「すいませーん!コーラお待たせしましたー!」

 

「おーやっと来た…おあっ!?」

 

 

上条がコーラを受け取ろうとした瞬間、店員の手が滑ってしまいビシャーと、上条の服と

ハンバーガーに中身をぶちまけてしまったのである

 

 

「…ふ、不幸だ…」

 

「す、すいません!!大丈夫ですか!?今、タオルをお持ちしますので!!」

 

「おいおい大変だなカミやん…」

 

「ほんまにカミやんは不幸の避雷針やなー。あ、ちょっとボク、トイレ行ってくるで」

 

 

そう言うと、青髪ピアスは部屋を出た。それとすれ違うようにタオルと代わりのコーラと

ハンバーガーを急いで持ってきた店員が上条に謝りながら、拭いた。

 

 

「しっかしカミやんって本当に不幸だよな。今日だって提出物、風で飛ばされてドブに落ちて

 居残りで書かされてたじゃないかにゃー?」

 

「はは…上条さん的には日常茶飯事ですよ。これはあくまで俺の予想なんだけどな。

 俺の不幸は、この右手が関係しているのかもしれないんだ」

 

「…右手?」

 

「ああ。実は俺の右手、超能力を触れただけで打ち消してしまうんだ」

 

「なんだそれは…」

 

 

いつものお気楽な雰囲気の土御門とは違い、鋭い目つきで上条の右手を見つめる土御門。

始めて見る土御門の表情に上条も少し驚いていた。

 

 

「何回か能力者に絡まれた事があったんだが、思わす右手で防御したら消してしまったんだ」

 俺も相手もポカーンとして。その後も何回かあったから、俺は確信している。

 俺の右手には不思議な力があると。だけど幸運まで打ち消しているような気がするんだ」

 

「…面白い。実に面白いぜよカミやん。やはりこの街に来たかいがあったもんだ」

 

「親は俺をこの科学の都市に連れてくれば、何かが変わると思っていたようだが…

 あいかわらずだよ。でも俺はこの右手の正体をいつかは解明したいと思っているんだ」

 

「いいぜい、カミやん。何か有力な情報が得られたら、知らせてやるぜよ」

 

「本当か?ありがとう土御門!やっぱりお前と友達になれてよかったぜ!」

 

「俺も。カミやんみたいな面白いものを持ってる奴と友達になれてよかったぜよ」

 

 

その後、上条、土御門、青髪ピアスはハンバーガーとポテトを貪りつつ、色々な話をした。

中学時代の事。学校の勉強の事。学園都市の事。青髪ピアスが熱弁していた小萌先生の事。

不自然な関西弁を指摘され、米どころ出身なのがバレた事…

 

 

その後の帰り道―

 

 

「ほな、ボクぁこっちの方なんで先に帰るでー。また明日なー」

 

「おう気をつけて帰れよーってアレ、あいつ何処に住んでるんだ?」

 

「何でも、あるパン屋の服装がメイド服に似ているとかで、パン屋に下宿してる

 みたいだにゃー」

 

「マジかよ…あいつもやっぱり変人だな。まあ、土御門。今日は楽しかったぜ。

 奢ってもらってありがとな」

 

「たまにはこういう事もやりたくなるもんだぜい。じゃあ、カミやん。また明日!」

 

「おう!明日な!」

 

 

上条がそう言うとバスに乗って帰って行った。それを見送るかのように土御門は手を振ると、

電話を取り出し、いつもとは違う神妙な顔で電話を掛けたのである。

 

 

「もしもし?俺だ。ちょっと上条当麻について聞きたい事があるんだが…」

 

 

学生寮前―

 

 

「ふう~着いた着いた…って、痛っ!?」

 

 

上条が降りた瞬間、横から来た自転車にぶつかったのである

 

 

「す、すいません!お怪我はないですか!?」

 

「あんた、こんな所じゃなくてそっち側走れよ…もっと速度出てたら

 大変な事になってたぞ…別に怪我はないよ」

 

「ほ、本当にごめんなさい…」

 

部活帰りの中学生らしき少女は、そう言うと申し訳なさそうにコソコソと去っていった。

こういう事にはもう上条は慣れているのである意味、冷静に対処できていた。

 

 

「はぁ~無事着いたと思った途端、これですか。不幸は続くなあ…

 でもまあ、今日は楽しかったし、友達と言えるのも二人できたし、よしとするか」

 

「でも神様…そろそろもっと良い事あってもいいんじゃねーのかい?」

 

 

ふと夜空を見上げる上条。ただのつぶやきが空しく響く。

まさかこの時は思ってもいなかっただろう。これから出会う少女をきっかけに、

運命が大きく動きだすことになるなんて。

 

                                    

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 




小説を書くのって本当に難しいですね…
今回は一話完結ですが、またこの3人で何か物語を書きたいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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