皆さま、拙作をご閲覧いただき、ありがとうございます。
このたびは、かように奇妙で適当な『帝国』が、銀河英雄伝説の世界に接続されるに至ったのか。ひと区切りついたところで語ってみたいと思います。
クロスオーバー元の一つである「銀河英雄伝説」はもはや説明不要でありましょう。
一方、もう片方である「帝国宇宙軍」は大サトークラスタというある種の秘密クラブ的な人々以外にはあまり知られていないと思われる作品です。
「レッドサンブラッククロス」「征途」「侵攻作戦パシフィック・ストーム」等の仮想戦記作品を執筆した佐藤大輔という作家がおりました。仮想戦記以外にも様々な作品を執筆(そしていろいろな場所で止まる)して、多くの作品が結末を示唆されつつそれに至ることはなく、2017年に物故されました。
(笑い話として、これ以後佐藤先生のファン層、いわゆる大サトークラスタ及びその二次創作などは活発化したそうです)
そんな彼が逝去直前に第一巻部分まで執筆され、出版されたのが「帝国宇宙軍」でした。
来るべき次の世界大戦から人類を生き残らせるべく疎開船が出発するが、大事故で地球から遥か彼方へ吹き飛ばされ切り離される。仕方なく彼らは銀河のどこかで直接民主制の帝政国家をでっちあげた。そして八百年。大体同じ失敗をし、別の形で文明を作り上げた国々との国境争いは、予備役編入(おおむね退役)されたい天城大尉を前線へ導いていく。
そんな筋書きでした。そして、その先はもはや永遠に見ること能わぬこととなってしまいました。
しかし、その未完の本に記載された、周到に用意されたちゃらんぽらんさといい加減さを持つ「直接民主制」の「帝国」に私は心惹かれてしまったのです。まあ当然と言えば当然。この国にはなんとなくありがたい皇帝(天皇)がいて、社会的に大きな役割を果たしている貴族(有名人たち)がいて、君主の元で民主主義を奉じていることに疑問を持っていない臣民(日本国民)がいるんですから。
25年の頭ごろ、ぼーっと本を見返してたときに、ふと
「兄ちゃん帝国軍はいらんか?」
という言葉をヤンにかけてみたらどうだろうと思い立ち、プロローグをその勢いで書き上げてしまいました。正直「帝国で帝国軍にスカウトされるヤン」という字面が面白そう(あとミスリード誘えそう)だなというだけの一発ネタでした。
その後は断片的な設定を書きつつほとんど放置していたのですが、大サトー者らしく友人と架空の世界の設定をこねくりまわしていた時に、バトルテックというロボットものの話からSF銀河大戦ものの話になり、急にこの放置していた話を書き進める気になったのです。公開するかはある程度書きあがった時に決めようと思いながら。以後三か月ほどかけて設定を脳内でこねくり回しながら第一章をなんとか書き上げ、無事、この奇妙な帝国は数ある銀河英雄伝説の平行世界のひとつにオン・ステージしました。
そして読み返してみるとやっぱり面白いと思ったので、このたび公開してみました。正直ガタガタ震えていましたが、思いのほか皆様に気に入ってもらえて、よかったなあと思う次第です。
さて、次からは第二章、ゴールデンバウム王朝銀河帝国編(予定)となるわけですが、これまでは三か月ぐらいかけて作っていたものを随時上げていくという方式でした。しかしこれからのところはプロットぐらいしかなく、まだ形になっておりません。そして実際のところ私は遅筆なので、大分投稿が遅くなることが予測されます。
なので、今後の更新は気を長くしてお待ちください。
それでは、これからもよろしくお願いします。ZENINAGEでした。
追記
参考や励みになった作品群
ハーメルン内
銀河英雄伝説 ファニー・ウォー
(https://syosetu.org/novel/269257/)
仮装史という点では一番書いてみる動機になった気がします。
平和な世界のヤン、というのは多分誰もが送り出してみたい題材なのだと思いますね。
ヨブ・トリューニヒトを辿って
(https://syosetu.org/novel/356274/)
「トリューニヒトもヤンもラインハルトも出てこないヘンな作品」とありますが、逆に私は二次創作かくあるべしと思うような、きれいにまとまった作品だったと思います。すべての人間を笑顔で煙に巻きながら、きらめく才能などなくても、ラインハルトと同じぐらい銀河に野望を燃やしていたという解釈は「大使トリューニヒト」というものの誕生につながりました。
ボロディンJr奮戦記~ある銀河の戦いの記録~
(https://syosetu.org/novel/326818/)
こちらは「一佐官から見たトリューニヒト」の描写にすごく唸った作品です。非才を感じつつも少しでも良い方向に進んでいきたいという主人公も大変よろしいと思います。
同盟上院議事録~あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争~
(URL:https://syosetu.org/novel/239075/)
05におけるレベロの愚痴周りはこの作品が脳裏のどこかに常にあったと思います。
ハーメルン外
銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
(https://www.akatsuki-novels.com/stories/index/novel_id~103)
ある意味伝説の二次創作であり、牽引力がすごかったと思います。10年ぐらい前、割と銀英伝そのものから離れていたところを引きもどされた感じです。
PBM銀河チェス
(http://pbmls3.web.fc2.com/GC_turn0.html)
プレイヤーの一人として参加しておりました。
「アムリッツァに進出したイゼルローン要塞を策源地に二年近く帝国を荒らしまわった同盟軍」という正気を疑う出来事が起きたりしていましたが、作戦考えて上層部に具申する時とか楽しかったですねえ。外交周りはその際のSSで書かれた「帝国と同盟の交渉出来る場所は、本来出先機関でしかないフェザーンの両弁務官事務所にしかない」という文書がなんか頭の片隅に残ってました。この時空では同盟と帝国で無事和平が成立しましたが、同盟側担当者が昼寝上手な方だったので割とハラハラしてたりということも…(笑)
2/19追記 いいわけコーナー
もくじの通り、連載は一旦停止し、開戦までを書き上げてからアップロードしていく方針にします。
一章まで書き上げて、二章からは連載として随時上げていくという方式を取ろうとしていましたが、連載だと、想像以上に心身に負担がかかっていました。チキンハートなので感想や評価に一喜一憂し、感想への回答義務感もあり。そして見直してみると書き直したり説明付け加えたりしないとダメそうなところがぞろっと出てきたり。と思えば次の話を書き上げないとという妙な義務感が出てきたり。
このままだと中途半端な話を出してしまいそうなので、書き上げて推敲して自分が納得できる形にしてから上げたいと思います。すでに上げているところも手直し入るかもしれません(特に艦種。サイズ感が違うというのはやりたかったことではあるんですが、どう考えても混乱を生んでいるので)。
世に沢山いる連載できている人すごいですよ、本当に。
そして、楽しみにしていただいている方々、特に評価や感想を送ってくださっている方々。本当にありがとうございます。
そして大変申し訳ございません。しばらく時間をいただきます。いつか再び話が上がり始めたら、「ああ、変なのが戻ってきた」とでも思いながらご笑覧ください。
それでは、しばらく失礼いたします。