???「おい、サッカーしろよ」
無惨様が登場しております。もうしばらくお待ちください。
今回朱紗丸ちゃんと朱紗丸君の過去を捏造しています。
また、今更ですが朱紗丸は苗字が「朱紗」名前が「丸」です。それでも皆からは「朱紗丸」と名前のように呼ばれています。
読みにくいとは思いますが温かい目で見てください。
?????
朱紗丸はパニックになっていた。恐れ多くも敬っていた鬼舞辻 無惨を前に、何を話せばよいか分からなかったからだ。
(こんな時どんな顔をすればいいか分からない。)
(笑えばいいと思ゲフォ!)
変なことを考えてしまい思わずむせた。今笑ったら殺される、絶対に。
(今"こめでぃ"はいらんのじゃ!!)
「"こめでぃ"とはなんだ?言ってみろ」
(やべーのじゃ!心の声が聞こえてるのじゃ!打ち首もんナンジャモ・・・あばっばばばば!)
パニックにパニックを重ねアタフタしていた朱紗丸だったが、
その一声で朱紗丸の身体が勝手に動いた。両手を地面について額を床にこすりつける。パニックになっていた頭が一瞬でクリアになった。
「もう一度問う。夢から覚めてどうするつもりだ?」
「ど・・・どうとは?」
「貴様も分かっているはずだ。現実を生きていてもこれから先、楽しいことなどありはしないと」
『今″夢″って言ったか?』『どういう意味なんじゃ?』という疑問が朱紗丸の口から出る前に、目の前の鬼舞辻 無惨は淡々と現実を朱紗丸に突きつける。
「朱紗丸。貴様は今世において小学4年生の時、バレーボール部・バスケットボール部・ハンドボール部の顧問及び学校長から全ての部の大会に助っ人での参加を依頼された。貴様は大人達の悪意に気づきながらも今世の球技に惹かれ全ての大会に助っ人で参加。チームを全て県大会優勝に導いたが、全国大会には不参加。貴様に依存したチームは為す術無く全国大会1回戦敗退。敗因は全て″朱紗丸がいなかったから″で片付けられた」
「・・・・・・。」
「朱紗丸。貴様は今世において小学5年生の時、サッカー部に所属しようとしたが、何故か去年まで実在していたサッカー部がなかった。学校長達の差し金と気づきながらも『バレーボール部を全国大会で優勝させたらサッカー部を用意する』という約束を受けてバレーボール部に入部。エースとして八面六臂の活躍で全国大会優勝を遂げた」
「・・・・・・。」
「朱紗丸。貴様は今世において小学6年生の時、ようやくサッカー部に所属しようとした。世間では『日本バレーボールの未来』として新聞や雑誌にも取り上げられたが、貴様はサッカーがやりたかった」
「ところがサッカー部についても何故か人数が集まらない。次々と部員が辞める。サッカーボールやゴールネットが切り裂かれる事案が立て続けに起きた。そしてこれらの件に本腰を入れて解決しようとしない顧問やバレーボールを続けるよう勧める学校長を見て貴様は悟った。『コイツラはサッカーをやらせる気がない』とな」
「・・・そうじゃ」
「気づけば勝手にキャプテンに任命され、学校・チーム・果ては世間にまで期待と責任を押し付けられた。苛立ち、怒り、重圧をぶつけるようにスパイクを相手コートに叩きつけ全国大会決勝戦まで勝ち続けた。だが朱紗丸、貴様はその決勝戦当日に」
「玄関先で気絶し救急車で運ばれた」
朱紗丸が無惨の言葉を遮り淡々と事実を述べた。
チームは完敗。しかし朱紗丸が救急車で病院に緊急搬送されたことで学校内の裏事情が明るみとなり、世間は学校を責めた。鬱病と診断された朱紗丸は家族と地方に引っ越し、入院と退院を繰り返した。
しかし朱紗丸が鬱病に苦しみ両親が引っ越しと新天地での仕事に追われても、世間やマスコミは家族を取り上げ続けた。
朱紗丸を利用した学校長と顧問達が
結局朱紗丸はほとぼりが冷め、立ち直るまで2年以上かかった。サッカーボールを蹴り始めたのは中学2年生の夏休みの時である。
「サッカー部に所属しても貴様は本気でプレーをしなかった。周りから勝手に期待や責任を押しつけられることが耐えられなかったからだ」
「結果を出せば勝手に期待され、結果を出さずとも大人になれば義務を押し付けられる。そんな
そう言いながら
立ち上がった朱紗丸は差し出された鞠に一歩近づき
「なに?」
無惨が怪訝に訝しむ。
初めて母から貰ったその鞠は、朝日に照らされとても輝いてみえた。小さな手で連続で地面につき続けることが出来ると母はあたいの頭を撫でて笑顔で褒めてくれた。
友達も出来た。鞠を上手くついたり蹴ったりすると皆に羨ましがれた。もっと自慢したくて日が暮れるまで遊んでいられた。
『いつまで遊んでるの!?』と怒られることが多くなった。母がくれた鞠で遊んでいたのに、その母に・・・。
少しずつ母との会話が少なくなる。距離が遠くなる。同じ家に住んでいるのに一緒にいる時間が短くなる。嫌なことから逃げるように鞠で遊んだ。もう周りに友達もいなかった。
あたいの話を聞いた無惨様は『これでいつまでも子供でいられる。鞠で遊んでいられる』と自らの血をくれた。
そしてあたいは母を、村の友達を・・・。
「・・・・・・。」
無惨様は何も言わずわしを睨みつけていたがもう怯まない。
「母はいつまでも遊んでいるあたいを怒っていたが今ならわかる。あれはあたいを心配して怒ってくれていたことを。母の気持ちに気づくのに100年以上かかるとは情けない限りじゃ」
朱紗丸は無惨に対して憎しみや怒りなど感じてはいなかった。100年前の自分が間抜けだっただけのこと。
「確かに現実は楽しくないこと、辛いこと、苦しいこと、逃げ出したいことばかりじゃ。しかし決してそれだけではない。成し遂げたその先に楽しいことが必ずあるはずじゃ。潔達が夢や野望を胸に世界一のストライカーを目指しているように」
「・・・・・・。」
「楽しむことは良きことじゃ。しかしいつまでも家族愛に甘え、遊んでいるわけにもいくまいて。故にもうその鞠は受け取れぬ」
「ブルーロックに参加していたのはわしがただ楽しむためだった。日本代表どころかサッカーにもそこまで入れ込んでもいなかった。じゃが・・・潔達のように本気で夢を追う者達を見て、わしもああなりたいと思った。否、必ず成し遂げてみせる!」
差し出された鞠を払い除け、無惨様・・・否、鬼舞辻 無惨にはっきりと述べる。
紅い空間に無数の罅が入り、割れていくと同時に意識が急速になくなっていく。
「今まで、ありがとうございました。無惨・・・様・・・。」
消えていく朱紗丸を見て、意味深な笑みを浮かべる無惨であった。
−−−
ブルーロック伍号棟
医務室
「・・・知らない天井じゃ」
起き上がろうとしたが、暫く動いていなかったからか中々起き上がれない朱紗丸。消毒液の匂いから医務室であることが分かったくらいである。
「あら、貴方も起きたのね朱紗丸君。良かったわ!」
何処かで見た顔じゃが名前が思い出せん。確か・・・
「五十嵐アンリじゃったか?」
「帝王アンリですっ!」
「ああ、そんな偉そうな苗字じゃったな(笑)」
「もう、心配して損したわ!貴方もそう思わない潔君!?」
潔が見舞いにでも来てくれていたのか、と反射的に後ろを振り向く。
「ま〜る〜♡」
「禰豆モガッ!?な、何故ここに!?」
なんとさっきまで夢の中で殺し合っていた禰豆子が目の前にいた。そして何故か朱紗丸に抱きついてきた。
「おい、潔ってまさか此奴のことか!?」
「あら、お兄ちゃんから聞いてないの?チームZの潔世一君がお兄さんで
「"世禰豆"って誰じゃ!?」
「だから潔世一君の弟よ!大声出さないの!」
どうやら禰豆子本人で間違いないようだが潔世禰豆と言うらしい。
「まる〜♡」
「あっ、待て何処触っとんのじゃ!?」
何故か胸をペタペタ触ってきた禰豆子に恥じらいながら反射的にここにいる管理者に訴える。
「ヤダ・・・ナニかに目覚めちゃいそう♡」
「助けてくれんか!?」
じゃれ合う2人を見た帝王アンリの率直な感想だった。
「あっ、ナニかが当たって・・・」
朱紗丸の戸惑いや恥じらいが一気に冷めた。
ここはブルーロック。そして潔の弟・・・。
朱紗丸は世禰豆のアソコを指さした。
医務室に朱紗丸の絶叫が響いたのであった。
「
朱紗丸は猫のように跳び上がり声がした方向に土下座した。俗に言うスタイリッシュ土下座を間近で見た帝王アンリと世禰豆は目が点になった。
「・・・何故土下座をする?」
「へ?」
素っ頓狂な声を出しながら顔を上げると、モニターに写る絵心甚八だった。
「す、すまぬ絵心よ。いや、身体が勝手にな。苦労を掛けたようじゃ。ところで一次選考はどうなったんじゃ?」
「気に、なる」
世禰豆も起きたばかりなのか聞かされてなかったらしい。
「丁度いいタイミングで起きたな。ライブ映像を見せてやろう」
モニターが絵心のいる部屋から伍号棟のセンターフィールドに切り替わる。
−−−
試合終了!
第7試合チームZ対チームw
6対2でチームZの勝利!
よってチームVに続きチームZ一次選考突破です!
「よっしゃああああああああ!!!」
「見たか絵心ぉ、朱紗丸ぅ、勝ったぞおお!」
「一次選考突破だああ!!」
「今夜も祝勝会だああ!!」
「見てるか朱紗丸・・・。俺達やり遂げたぜ?」
「いや、死んでねーだろ!なに雰囲気出してんだ!?」
「縁起でもないこと言うな成早!世禰豆も寝てんだよっ!」
「サーロインステーキまた注文しよーぜ!」
「成早、俺の餃子食ったならサーロインステーキ出せ」
「はは、元気有り余ってるなみんな・・・」
−−−
「まさかわし抜きで勝ったのか!?しかも6━2とは・・・」
「お兄ちゃん・・・・・・良か、った」
3試合目が既に終わり、朱紗丸・世禰豆不在でもチームZとチームVは一次選考突破を決めていた。
その後、絵心の『病院でもう一度検査するから風呂と軽食を済ませてバスに乗れ』と言う指示に従い朱紗丸と世禰豆は暫く行動を共にした。チームZやチームVとの接触は出来なかったものの、丸1日寝ていたため2人はお風呂に入り、出された軽食(ご飯・みそ汁・たくあん)を食べた。
−−−
ブルーロック入り口
バス車内
帝王アンリは朱紗丸と世禰豆の病院への付き添いとして先にバスに乗り込んでいた。朱紗丸が原因でまた1つ仕事が増えたため、やや苛立ち気味である。
不意に彼女の携帯が鳴る。
連絡してきた相手を見てさらに顔を曇らせる。日本フットボール連合の会長、不乱蔦宏俊。サッカーを金儲けのためのビジネスとしか考えていない男である。
「はい、もしもし帝王アンリです。何か緊急の用件でしょうか。今忙し「アンリ君・・・」?」
突然声を遮られたため戸惑うアンリ。心なしか声のトーンが低い。
と、いうわけで・・・
竈門禰豆子ちゃんも潔世禰豆として登場!!!
勿論男の娘として転生です!
上手く喋れない(次話詳細投稿予定)ため誤字とかではないですよ。
次話はいよいよ最終戦『チームZ対チームV』
朱紗丸VS世禰豆です!
どちらも既に一次選考突破を決めていますが・・・
細かい矛盾点等は本作設定ということでご了承ください。
誤字脱字や明らかな矛盾点等があれば、感想にてご指摘いただけると幸いです。
感想・評価いただけると嬉しいです。
作者モチベアップに繋がります。