螺旋の唄 (裏)   作:Ahoo

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ちょいと長め
連続投稿しゅーりょー


17. アクセサリー?の購入とハーレムへ

「お帰りください」

「はい?」

「お客様はスタイリッシュ度が足りませんので、ご入店を拒否させていただきます。 お引き取り下さいませ」

ブティックから叩きだされました。 一応自分達でも入れる所は教えてもらいました。

 

 

 

 

:スタイリッシュ度ってなんだよ:

「しらねーよ」

:かっこ良くないとだめってことじゃない?: タッチーが言う。 :ここのひとたち、見た目すごい気にするし:

:「マジかー」:

 

マスターとウェイトレス以外に人気のないカフェ・カンコドールでぐだぐだしつつそこそこの美味しさのサンドイッチとコーヒーで早めの昼食を済ませる。 まったくもって悪くない味だし、人もあんまり居ないから快適だ。 いい所を見つけた。

歩きまわって疲れてしまったので、バタイユは明日にした。 石屋や汁屋も冷やかしたからなー。 玉屋を出た所で腹が減っていると総意が集まり、ガイドを見て近くのオススメカフェを調べたら、カフェ・かわいがり、カフェ・カンコドール、そしてカフェ・フラダリがあった。 

かわいがりは人気でごはんもおいしくて、故に人がいっぱい。 カンコドールは人気がないけどその分長居できる。 フラダリはコーヒーに拘っているそうな。 ごはんごはんと二名が騒ぐのでかわいがりを覗いてみたら、待ち時間50分。 お持ち帰り40分。 さすがに帰りました。 近かったのでフラダリを覗いてみると、目に痛かったので全員一致で拒否。 消去法でカンコドールと相成りました。

 

とりあえず、朝は食料品店で各自の選んだふりかけとそこらへんの道具屋で三人に安いアクセを買ってやった。 タッチーにはシルクっぽいベージュのスカーフ、はねださんには偽・金の玉と銘打たれたストレスボール。 アクセかどうかはわからないけど、喜んで遊んでいるので良いとしよう。 ジョカはピンク色のリボンを頑なに拒否し、どこで見つけたのか呪いのお札っぽいものを投げつけてきたので買って貼り付けてやった。 速攻で剥がされたものの体のどこかに大事そうに仕舞ったので、やっぱり気に入ってたんだな。 

その後適当な服屋でレンジャー御用達ロングブーツを購入。 14番道路は森付きの湿地帯なので、普通の靴だとすぐに染みこんでぐちゃぐちゃになるからね。 トレーナー免許のおかげでざっくりと値引きしてもらえて助かった。 元の値段が五万円だからね、そんなん無理ですわ。

 

午後からはちょうどいいし14番道路にでも行ってトレーニングするかね。 はねださんも強くしなきゃだし。 料金を支払って店を出る。 部屋で靴を履き替えて、大きく14番と書かれたゲートをくぐれば、薄暗い不気味な無人の公園に出た。 夜になったら森の住人達が……遊んでいる、とでも言うのだろうか……

とりあえずはねださんを開放し、滑り台を駆け上がって滑り下りる。 そして滑る方から上る。 この一連は必須である。 もう一度滑ろうと反転すると、後を追ってきていたタッチーとぶつかって二人で滑り落ちた。 二人でイチャついていると、砂場を潜っていたはねださんが良い傷薬を見つけてきた。 全力で褒める。

ふと振り返ると、ジョカがブランコを漕ごうとするも足が短すぎて苦戦していた。 なので突撃する。 後ろに回って、思いっきり押してやった。 楽しそうで嬉しい限りです。 タッチーははねださんを乗せて尻尾で器用に漕いでいた。 

 

散々楽しんだ後、森に入る。 湿り気たっぷり、沼付きの森である。 ここが、ハーレム……とでも、言うのだろうか……

ここを超えるには入念な準備と各休息地点の把握が必要なので、トレーニング目的の今日は入口付近で留まる。 荷物も無いもんね。 あまりにも迷ったり消えたりする人達が多いので、チャンピオンカルネの命令でレンジャーの方々が見まわってくれているとガイドに書いてあった。 昔は獣道すら無く、死亡事故がかなり多かったとか。 今は道なりにさえ行けば、日数はかかるけどちゃんとクノエまで行けるのだそうだ。 ありがとう先人たち。 忘れないよ先人たち。 

 

そういやこの公園って何のためにあるんだろうか。 ガイドには存在はあったけど、用途までは書かれてなかったのよね。 公園なら町中に良いのが一つあるし、そもそもここ、誰もいないし。 まさかとは思うけど、死んでも帰ってこようとする先人たちを惑わせるために作ったとかかねー。 

 

まさかね?

 

考えないようにして、森に足を踏み入れる。 途端に精神を蝕む暑さが鳴りを潜め、ひんやりとした空気が出迎えてくれた。 ガイドを読んだ限りでは他にマスキッパやヌメラなどが住んでいるそうで。 地面がべちゃべちゃすぎるのでとりあえず皆ボールに入れる。 誰かいないかなと歩いていると、少し先で地面が動いた。 静かに水面が膨れ上がり、多少の水音とともに2つの黒黒とした目が覗く。 こんな薄暗い森の中でも良く分かる。

 

水色のボディ、笑っているようなとぼけた顔、2つの足。 ヌオーだ。

 

「こんにちは」

:こんにちは: にこやかに挨拶を交わす。 挨拶は大事。 古記事にもそう書かれている。 話が通じる人のようでありがたい。

「ご機嫌いかが?」

:悪くはないかな。 君はどう?:

「良い感じだよ」

:それは良かった。 ところで今日はこんな所に何の用かな?: 結構ぐいぐいくるねこの子。

ぺちゃぺちゃ音を立てながら近づいてくる。 もっちりしていそうで、抱きついたら涼しそう。 今はいらないけど。 実はちょっとジャケット持ってくれば良かったなと後悔している。

「観光と、うちの最年少のトレーニングに。 現在のレベルは3なんだ。 誰かちょうどいいレベルの子、知らない?」

:うーん: 眉間に皺がよっている。 ヌオーもそんな事できるのか。 :いつもなら子供達の所に連れてくんだけどねぇ、今はちょっとね:

 

今はちょっと? 「何かあったんですか?」

:うん、変な奴らが奥に入り込んで色々やらかしてさ:  やれやれ、とでも言いたげに首を振る。 :主様がそりゃまあたいそうお怒りで。 最初は部外者全員、完全に通行禁止にしようとしてたんだけどさ?: 

「めっさ不便になりますねーそれ」

:それだけの事やられたからねー。 でも、レンジャー達とかにはお世話になってるって親達とかが抗議してさ。 議論の末、住人でないのは道以外禁止ってルールになったんだ。 それで今、皆バタバタしてる。 だから子供達が居る奥までは連れてけないよ……ってか道を行くのもあんまりおすすめしないな。 過激派も居るから:

「なるほど、教えてくれてありがとう。 しかしそうなると困るなぁ、道とかに出てくる人達は自分に自身があるんでしょう?」

:残念ながらそうだね。 だから低いレベルの子なら別の道路行ったほうが良いよ:

「まーじで」 落ち込む。 そりゃあ落ち込む。 ヒトツキも見れないゴーストも見れないまともにトレーニングもできない、僕はなんのために生きていけばいいんだ! 「あ、じゃあせめてさ」

:うん?:

「一目でいいからゴーストが見たい」

:……タイプじゃなくて種類としての?:

「うんできれば30人」

:多いよ:

「好きなんだよ」

:ちょっと今は無理だと思うy :照れるよ。: 早いよ:

「おお」 僕は後ろから聞こえた声に振り返った。

 

真っ黒いガスのような体、丸っこい体に耳のようなトゲトゲ、大きな三白目に長い舌を収める笑った口。 ちょっと先が薄れてる尻尾と指が三本しか無い両手がキュート。 まさにゴーストである。

 

:やあやあ! はじめまして知らない人!: けらけらけらと楽しそうに笑う彼女。 僕は男。 よしいける。

「はじめまして、僕と結婚しませんか?」 軽く膝をおって手を差し出す。

:ごめん夫居るんだ。:

「世界なんて滅んじまえ!」

:落ち着け: ヌオーさんに尻をひっぱたかれた。

 

 

しょうがないからはねださんのトレーニングは明日からという事にしよう。 予定は未定、そういう事である。 カフェも変更したしね。 というわけで今日はタッチーとジョカの練習日としよう。

 




予定がどんどん狂っていく主人公。 本当に主人公とでも……いうの、だろうか……?


ちなみに現在のパーティ:
ジョカ: ジュペッタ♂(すなお)
左の角っぽいものがもげており、下手くそな縫い目でつなぎ合わされている。 メンバー最強。 主人公が押し付け返したのろいのおふだをとりあえず保持している。

はねださん: ハブネーク♀(のんき)
最年少かつ最弱。 技も一個しか覚えていない。 もっぱら主人公の髪の中に居る。 偽・金の玉改めストレスボールを買ってもらってご機嫌。

タッチー: オオタチ♀(おくびょう)
プラターヌ博士に保護されて色々教えてもらっていたよう。 見かけはいたって普通のメンバー最速もふもふ。 裏設定にグルメ志向がある(元々そうだったが博士の所で開花した、が本編で出す予定は今の所ない)。 シルクのスカーフ(偽)でオシャレしている。
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