スーパーロボット大戦 無限戦争 マリ・ヴァセレート包囲網   作:ダス・ライヒ

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次でマリマリ撃墜かな…?

自分で書いてて言うのもなんだけど、怖いな。


第19話

「次から次へと! どうして私をこの世界から出したくないの!?」

 

 連邦軍と同盟軍の連合軍部隊の攻撃のみならず、ヴィクトールが送り込んだシュヴァルツリッターB型部隊の攻撃を受け、ライジングフリーダムガンダムを駆るマリは更に苛立ちを覚える。

 

「こいつら、アコードって奴じゃない!」

 

 見事な連携で自分を追い詰めるシュヴァルツリッターに対し、マリは自分の心を読んでいると思い込み、淫靡な妄想を思い浮かべてみたが、相手は惑わされることなく攻撃を続ける。

 この淫靡な妄想は、アコードのヴィクトールやヴィクトリアクローンたちにとって効果的であり、これでマリは彼らを退けることは出来た。

 が、相手も学ぶのか、ヴィクトールは手塩に掛けてと言うか、自分の護衛のために鍛え上げられたナチュラルのパイロットたちが駆るシュヴァルツリッターB型を差し向けたのだ。

 その隊を率いるパウル・ディートリヒを隊長とする隊員たちの練度は高く、連携も先に述べた通り見事な物であり、ただでさえ大群との連戦で疲弊しているマリのフリーダムを追い詰めるほどであった。

 

「翼が!? 助けてェェェッ! 僕は関係ないィィィッ!! あんたは煩い!」

 

 相手に休む暇もなく攻撃に、フリーダムの右側の翼が破壊されてしまった。砲身を収めているので、同時に翼が失われてしまうのだ。

 一翼の喪失にマリが不安を覚える中、憑依しているゲルドバが意識を取り戻そうとしてか、攻撃してくるシュヴァルツリッターの集団に助けを求めた。無論、この状況下で大人しく身体を返すマリではない。直ぐに殴り付けて黙らせ、バランスの欠けた機体で攻撃を躱し続ける。

 

「バッテリーが!」

 

 無いシールドブーメランの代わりにビームシールドを張り、攻撃を防ぐか躱し続けているマリのフリーダムであるが、核エンジンではないライジングであるため、無限に動き続けられるわけではない。

 先に述べた連戦続きでエネルギーは消耗し、更には敵が電力消耗を狙った実弾による攻撃を行っているので、見る見るうちにバッテリーが戦闘不能値まで低下していく。

 

「あぁ! フリーダムが!?」

 

『余所見を、するなぁ!』

 

「っ!?」

 

 ルザー・ヴァハークのザクⅡF2型風カスタマイズのザクⅣと交戦しているイモータルジャスティスガンダムを駆るケンジローは、マリが追い込まれていることを知り、思わずそちらの方へ視線を向けてしまった。

 これに苛立ちを覚えたルザーは急接近し、ザクの右手が握るビームの刃も兼ねているホークを振るい、余所見をしていたケンジローのジャスティスの左腕を切り裂いた。

 

「しまった!」

 

『このまま一気に撃墜する!』

 

 左腕を切り裂かれ、直ぐに回避行動を取るケンジローのジャスティスであるが、ルザーは空かさずに追撃し、バルカン砲による反撃を躱しながら二撃目を入れようと迫った。

 

「はっ!? こんな奴に!!」

 

『トドメェ!』

 

 相手が接近したところでビームサーベルを叩き込もうとしたケンジローのジャスティスであるが、ルザーのザクⅣはそれを読んで右腕すら切り裂いて見せた。直ぐにファトゥムのビーム砲で反撃しようとしたが、ルザーのザクの動きが速く、トドメに腰部を切り裂かれて両断された。

 

「ガンダムに乗っていないパイロットなど、歩兵に任せてば良いか」

 

 機体が限界に達したのか、自動脱出装置が働き、ケンジローはコクピット内からシートごと射出される。目前にルザーのザクが居たが、機体を失ったパイロットは歩兵に任せればよいと判断され、見逃される。

 

「守り切れなかった…! この後、どうしたら良いんだ…!?」

 

 マリの期待に応えられず、パラシュートでゆっくりと地面に落下していくケンジローは失意の中、この後、どうすればよいのかと悩み始める。

 

「あの女が、逆転の策を思い付けばいいが…!」

 

 十分に降りられる高さまで達すれば、直ぐにシートベルトを外して地面に降り立ち、シート内にあるサバイバルパックと備え付けられていたライフルを取り、マリが逆転の策を思い付くことを祈った。

 

 

 

「あのザク、他のザクとは違って段違いだ! それにパイロットも愛機を知り尽くして技量も高い! ザンスカールの新型MSより厄介だよ!」

 

 Vガンダムヘキサでルーク・アルフィスの漆黒のザクⅣと対峙するジュンコ・ジュンコは、相手の黒いザクが放つ殺気に押されていた。

 その殺気は凄まじく、歴戦錬磨の戦士でシュラク隊を率いる隊長であるジュンコを戦慄させ、近付けば確実に落とされると思い、射撃戦に徹させる程であった。

 

「おまけに近付けば、確実に落とされちまう! こっちが疲れ切っているのを見計らって、こんな奴を出してくるなんて!」

 

 ここに来て出て来たルークの黒いザクに、先ほど投入された連合軍部隊は自分らを消耗させ、確実にトドメを刺すために投入されたとジュンコは思い、ライフルを撃ち続けるが、目前のザクはビームを避けながら迫ってくる。

 

『それならなぜ抵抗する? 大人しくあのガンダムへの道を空けて投降すれば、死なずに済むのに』

 

「そんなの、マスターを守る英霊(サーヴァント)としての恥だよ!」

 

『サーヴァント? 何を言っているか知らんが、こちらもこんな馬鹿げた作戦に死ぬつもりは無い。無駄な犠牲者を減らすためにも、ここであのガンダムを討つ!』

 

 ビームサーベルを抜いて斬りかかるルークのザクに対し、ジュンコのVガンダムヘキサは避けつつライフルで反撃する。

 攻撃をしながら投降してマリへの道を明け渡せば死なずに済むと告げるルークであるが、ジュンコは英霊としてマスターを守る義務があると言って譲らず、残しておいたミサイルポッドを全て放った。同時に頭部バルカン砲も撃ったが、全てビームシールドで防がれ、逆にルークを本気にさせるだけであった。

 

「相手を本気にさせただけかい!」

 

『あのガンダムの為にも残しておくつもりだが、どうやら使うしかないようだな…!』

 

 黒いザクの装甲越しから発せられる殺気で、ルークが本気になったことを感じ取ったジュンコは直ぐに距離を取り、再びライフルを撃ち続ける。

 これにルークの黒いザクは左腕のビームシールドで防ぎつつ、要請して飛んできた追加武装である実体とビームの刃も兼ねたハルバートを受け取り、ビームの刃を発動させて斬りかかる。スラスターを全開に吹かせ、相手の照準を絞らせないためのジグザグでの機動を行いながら、ジュンコのVガンダムヘキサに接近する。

 

「こ、この動き!? 強化人間かニュータイプだって言うのかい!?」

 

 複雑な機動でありながらも、凄まじい速度で迫り来る漆黒のザクに、流石のジュンコでも恐怖を覚えていた。思わずルークを強化人間かニュータイプの類だと思っていたが、彼のそのどちらでもないスーパーパイロットの類とされるエースパイロットであった。

 

『終わりだ…!』

 

「クソっ、マスターを守り切れずに!」

 

 漆黒のザクの一つ目が間近で見える頃には、ハルバートが振るわれた後であった。

 これにジュンコはマスターであるマリを守り切れず、ここで散ることを後悔しながら乗機のVガンダムヘキサと共に消滅した。ここでシュラク隊は完全に壊滅する。

 

「少し推進剤を無駄にしたが、あのガンダムを討つには十分だ」

 

 難なくジュンコのVガンダムヘキサを撃破したルークは、機体の推進剤の残量を確認しつつ、マリのフリーダムを討つには十分だと口にして、シュヴァルツリッターの集団に包囲されている彼女のガンダムへの攻撃に向かった。

 

 

 

「この武御雷でも、ガンダムを止められない…!?」

 

 第三世代戦術機の中で接近戦では右に出る物がいないとされる武御雷で、エムリス・ナイドレイブンのガンダムAEG-1ファイヤーウェアに挑んだ神宮司まりもであったが、その圧倒的なパワーと装甲の前に、絶望感を覚えていた。

 どうにか装甲に長刀を当てることが出来るが、まりもの経験と技量をもってしても堅牢な装甲に傷を付けるのが関の山であり、全く決定打になっていない。単に効果的と言えば、エムリスを苛立たせる程度だ。

 

「全く気に入らん顔のMS擬きだ…! 俺のガンダムに傷を幾つもつけやがって! ここで一気に叩き潰して、あの翼のガンダムも叩き潰すかァ!!」

 

 何度も長刀で自慢のガンダムに傷を付けられて苛立っているエムリスは、武御雷を気に入らない顔をしていると嫌悪を向け、マリのフリーダムを討つため、目前の戦術機を突破しようとする。

 

「突撃級の大群に比べれば! 一機のガンダムの突撃など!」

 

 双眼を光らせて突撃してくるエムリスのガンダムに対し、まりもはBETAの突撃級の大群と比べれば一機の重装甲の機動兵器など恐れるに足らないと自分を勇気付け、敵の突撃を躱すタイミングを見計らっていた。

 相手の突撃を躱したところで背後へと回り込み、装甲化されていないバックパックに長刀の刺突を入れて撃墜すると言う寸法であるが、当のエムリスも若くして大佐まで上り詰めた技量は伊達では無かった。

 まりもの武御雷が自身のガンダムの突撃を躱して背後へと回り込み、長刀の刺突を行おうとした。だが、当のエムリスはそれに気付いており、機体を急転回させ、長刀による刺突を左手で受け止めた。

 

「っ!? 受け止められた!?」

 

『フン、バックパックにそいつをぶっ刺そうとしただろ? 並の奴じゃ刺せただろうが、それで俺は殺せんぞ?』

 

 自身の刺突が受け止められたことにまりもが驚愕する中、エムリスは鼻で笑いながら長刀の刀身をファイヤーウェアのタイタス譲りの腕力で圧し折り、そのまま彼女の武御雷を捕まえる。

 

「捕まった!? くっ、この!」

 

『この機に食わん顔のMS擬きのパイロットは女か。なら無駄に抵抗するなよ?』

 

「な、何を!?」

 

『ンン、想像するに、とびっきりの美人と見えるな。猶更、地上の歩兵共に輪姦(まわ)される前に俺が火葬してやらねぇとなァ…!』

 

「はっ…!? あぁぁっ…!」

 

 ガンダムに捕まったまりもは必死に拘束を解こうと操縦桿を動かすが、当のエムリスは不気味な笑みを浮かべながら空いている左手で武御雷の右手を引き千切り、更には両脚を太い剛脚で蹴り潰した。

 それから機体同士が接触していることで無線が通じることを良いことにか、相手の無線機に自分の声を聞かせながら残った左腕を引き千切り、味方の歩兵らに輪姦される前に火葬するとまりもに告げる。

 このエムリスの言葉で、目前のガンダムのパイロットが自分を焼き殺そうとしていると分かり、まりもは恐怖して機体から脱出しようとコクピットの部分を機体から射出する射出ボタンを押す。だが、当のエムリスがそれを許すはずがなかった。

 

「おいおい、そんなに地上の歩兵共に輪姦されたいのかァ? でも将校として、士気に関わるからなァ。作戦中の輪姦行為はよォ、許しちゃ駄目だよなァ! 絶対にィッ!!」

 

 戦術機の構造を理解していないエムリスであるが、射出しようとした箇所でコクピットの位置を判断し、将校として兵の蛮行は許していけないと宣いながら、コクピットブロックを掴んで火炎放射器を浴びせた。

 

『アァァァッ!? アァァッ!!』

 

「おぉ、良い声で鳴くじゃねぇかァ…! 思わず()っちまったぜェ…!」

 

 コクピット内で焼かれるまりもの叫び声を聞いたエムリスは、不気味な満足した表情を浮かべ、更に興奮してか勃起までしていた。当のまりもは英霊であるため、死ぬことなく消滅する。相手の声が聞こえなくなった後、彼のガンダムは焼け爛れたコクピットブロックを捨て、マリのフリーダムに視線を向ける。

 

「あのガンダムに乗っているのも、女かなァ? 俺をガッカリさせるなよォ…!」

 

 フリーダムのパイロットは、エムリスの想像通りに女性であるが、その実態はマリに憑依されているゲルドバ・デムスであった。

 そのことを知らず、エムリスは不気味な笑みを浮かべながら、彼女のフリーダムへと直行した。

 

 

 

「おぉぉっ、ゲバよ! 今助けに行くぞぉ!!」

 

 マリに洗脳されたウィルティネクス軍の純血派は、カンゼンダーの脅迫の如き命令に他のウィルティネクス軍の裏切りと連邦軍や同盟軍の連合軍の圧倒的な物量で既に壊滅状態にあり、残る戦力はベルドド・デムスの空中母艦であるRFガウのみであった。

 乗員含めてかなり強い洗脳が施されているのか、ベルドドは未だ甥のゲルドバを助けようと抵抗を続けており、中破状態のRFガウで、マリに憑依されている甥を助けようと集中砲火の中を突っ切る。

 

『純血派のRFガウ、止まりません!』

 

「全く、この期に及んでまだ抵抗を続けるってか! 待ちに待った出番だ! スパルタン・アーサーよ、俺に良い場面を撮らせてくれや!」

 

「は、はい! 監督!」

 

 このベルドドのRFガウの強行突破は、スパルタン・アーサーが居る本部にも知らされた。

 戦況報告の無線を聞いていた宣伝部隊の隊長である監督はそろそろ出番であると判断し、スパルタン・アーサーに出撃を命じる。これに応じ、スパルタン・アーサーことアーサー・ロバーツは、ヒロイックなヘルメットを被り、マントを靡かせながら外へと走り、本部から出撃する。

 

「識別反応、敵スパルタン接近中!」

 

「轢き殺せぃ! ゲバを助けるのが先だァ!!」

 

 大多数の集中砲火にも関わらず、洗脳の所為か誰も死の恐怖を覚えていなかった。

 高速で迫るスパルタン・アーサーに狂気に染まっているベルドドは、尚も全速前進を命じ、なんとしてもゲルドバの下へ向かおうとする。

 

「中破状態というか、大破寸前のRFガウなら、俺でもやれる…!」

 

 自分を轢き殺そうと迫るベルドドのRFガウに対し、スパルタン・アーサーはビームシールドを発生させる盾を前に向け、腰に吊るされている専用の鞘からヒロイックなデザインをしている剣を抜いて構える。

 

「ワシの、ワシの栄光を邪魔をする気かァ!? この薄汚い移民めがァ! 吹き飛ばせぇーッ!!」

 

 前方に立ち塞がるスパルタン・アーサーが自分が憎悪を向ける物に見えるベルドドは、RFガウの火砲を全て目前の飛行しているスパルタンⅤに向けて発射する。

 大破しているが、未だ弾幕は健在であり、凄まじい集中砲火を浴びる。が、プロパガンダのために直ぐに死なれては困るのか、スパルタン・アーサーのミニョルアーマーは堅牢であり、ビーム攻撃は纏っているマントに吸収され、実弾兵器の類はビームシールドを兼ねている盾に全て防がれる。

 

「ウォォォッ! なぜ死なんのだァ! この売国奴に能力至上主義者のブタ共がァ!! 死ねェェェッ!!」

 

 RFガウの乗員を含め、ベルドドはマリの強い洗脳で正気を失っており、スパルタン・アーサーを憎悪する対象にしか見えない。全速力で火達磨になりながら突っ込んでくるRFガウに対し、スパルタン・アーサーは冷静に剣を振るい、コクピットというか艦橋部分を切り裂いた。

 

「き、キヤァァァッ!? にゃ、にゃんだこれぁぁぁっ!?」

 

 艦橋部分を切り裂かれたが、ベルドドは運が良いのか悪いのか、奇跡的に生き残っていた。スパルタン・アーサーの斬撃で肉片と化した操舵手や通信手の血を浴び、何のからくりか、洗脳が解けたベルドドはパニックを起こして錯乱する。

 

「なんで、なんでワシはこんなところに居るのだァァァ!? ふえぇぇぇっ!?」

 

 マリに洗脳された時の記憶はすっかりなくなり、自分がどうしてRFガウの艦橋内に居るか理解できていない。そんなベルドドの下に、スパルタン・アーサーがトドメを刺しに艦橋へと突入してきた。

 

「ほ、ほげぇぇぇっ!? す、スパルタン!?」

 

 錯乱するベルドドは、入ってきたスパルタン・アーサーに向けて拳銃を乱射する。無論、ミニョルアーマーはシールド発生状態で無くとも拳銃弾を防いでしまう程に堅牢であるので、全く効いていなかった。

 

「オギャァァァッ!? こ、殺されるゥゥゥッ! 助けてくれェェェッ!!」

 

『おっ!? この野郎はベルドド・デムスじゃねぇか! ウィルティネクス統一政府が旧UCNの植民地惑星だった惑星トーニに駐屯した際、悪行の限りを尽くした極悪人だ! こいつは良い画を撮れそうだ!』

 

「なんか、錯乱してますが…?」

 

『へっ! んな悪党なんぞに同情する価値なんてねぇ! 許しちゃ駄目だ! 派手にぶっ殺しちまいな!! 良い画がとれるぜぇ!』

 

 拳銃の球を全て撃ち尽くし、喚き声を上げるベルドドをヘルメットに備え付けられたカメラの映像で見た監督は、ウィルティネクス軍が平定のために駐屯した惑星トーニで、悪行の限りを尽くした駐屯軍の指揮官であると分かり、悪を殺す正義のヒーローの場面が撮れると思い、スパルタン・アーサーにその抹殺を命じる。

 目前のベルドドが錯乱しているので、殺害を躊躇うスパルタン・アーサーであるが、監督は彼の悪行の数々を知っており、悪党を殺害するヒーローの画を撮りたいが為に、同情する価値は無いと言って殺害を催促する。更にアーサーにベルドドの殺害を促すべく、彼のトーニで行った蛮行の数々を知らせた。

 

『お前は甘過ぎるな。なら、その目の前のクソッタレがトーニで行ったことを教えてやる。そいつはお前さんの妹くらいの少女を、いや、それよりも幼い子たちをレイプしやがった生きる価値のねぇクズ野郎だ! 犯した挙句、弄ぶようにして殺してやがる! 聞いてるだけでぶっ殺したくなる! それだけじゃねぇぞ! 赤ん坊が煩いからと母親から取り上げ、壁に叩き付けて殺しやがった! 同情も価値もねぇ上に絶対に生かしちゃならねぇカス野郎だ!!』

 

「…分かりました。監督が望む通り、引き裂いて殺します!」

 

「ギョェェェッ!? 助けて! 助けてくださいィィィッ!!」

 

 監督よりベルドドが駐屯地、否、占領地で行った数々の蛮行を知ったスパルタン・アーサーは怒りを覚え、殺意を抱きながら上官の命令通りの事を実行する。

 相手は必死に命乞いをしているが、監督にその蛮行の数々を聞いたアーサーは、目前のベルドドが自分の妹を犯している光景を思い起こしてしまい、それを現実にさせまいと剣を鞘に納め、逃げようとする彼を強く握って捕まえる。ベルドドが妹を犯す光景は、アーサーが彼を殺すために生み出した脅迫概念による幻想であるが、それを想像するだけで、彼は目前の男に対して悍ましい殺意が湧いてくる。

 

「嫌だァァァ! 死にたくない! 止めてぇ! なんでもするからァ!!」

 

 ミニョルアーマーの補助パワーを含めるアーサーの強い殺意の腕力に掴まれたベルドドの身体は砕け散り、血飛沫が舞い上がる。痛みと恐怖から逃れたいベルドドは尚も泣き喚いて命乞いをするが、アーサーは聞き入れず、首を強く掴んで引き抜こうとする。

 

「ギャァァァッ! 止めてェェェ!!」

 

 このベルドドの喚き声が聞こえなかったのか、アーサーはそのまま相手の身体から首を引き抜き、首を引き抜いた身体を燃え盛る艦橋内に捨てた。

 

『よし、良くやった。正義に熱狂する民衆が求める画が撮れたぞ』

 

「はい、ありがとうございます。それともう一つ」

 

『なんだ、言ってみろ』

 

 ベルドドの身体からその首を引き抜いたアーサーに対し、監督は労いの言葉を贈る。

 何か言いたいことがあるのか、アーサーは監督に自分の気持ちを伝えようとしていた。これに監督は幾ら悪漢相手とは言え、惨たらしい殺人行為を行ったアーサーの心境を察してか、聞いてやることにする。

 

「こいつを殺す時、いっさい可哀想だなんて気持ちが湧きませんでした。やっぱり監督の言った通りにすれば、こんな俺でも正義のヒーローになれるんですね」

 

『お、おぅ。お前、この作戦が終わったら少し休め。ちょいと無理させ過ぎちまったようだ』

 

「えぇ、ありがとうございます。でも、まずはあいつを討ってから…!」

 

 余りにも自分が求めるプロパガンダをアーサーに求め過ぎたのか、彼は狂気に駆られていた。罪悪感を覚えた監督は、この作戦が終われば休暇を取るように命じる。

 それをありがたく受け止めたアーサーであるが、まだ戦いは続いている。休暇を取るのはマリのフリーダムを討ってからと答え、スパルタン・アーサーとして、かつてベルドドだった首をそこらに捨てて目標へと飛んでいった。




次でマリマリ撃墜です、はい。

まりもちゃんを遊戯王レベルの顔芸で火葬するエムリスさん。
原案者の秋音色の空さん、ごめんなさい。
まぁ、オリジナルの方でジオン兵憎しで燃やしまくってた人なんで、やっても問題ないと思うけど…。

https://syosetu.org/novel/223795/5.html

この作品では脊髄ぶっこ抜きされ、アーサーにフェイタリティされたベルドドですが、オリーブドラブさんの烈火のジャブローでは、こんなR18Gレベルの死に方はしません。

この調子で死んでないゲルドバも殺そうと思ってますが、原作で死んでないのに、スパロボでは殺される三輪防人のように殺したら、オリーブドラブさんになんか申し訳ないので、殺さないと思います。
まぁ、Vガンのカテ公の如く死よりも恐ろしい末路となりますが(苦笑い)。
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