(◎n◎)<……の前に、今回出てくる戦力の、ちょっとしたお披露目ですね。
今回のクエストである婚姻関係となった第二王女エリザベートと、【龍帝】ツァンロンの護衛。
<MDQB>が参加を決定したのは、魔天シャワーの意思が多分に含まれていたからだった。
『今回のクエストに参加したいんです!』
そう言った魔天シャワーの願いを他の三人は断らず、クエストを請け負うこととなった。
だから今、黄河の<超級>の操る飛行要塞……【未確認飛行要塞 ラピュータ】に乗り込んでいる。
スポンサーであるオールドポンドも、護衛の戦力が増えるのであれば都合が良いため快く送り出し。
仲間であるブック、Q、百々目も、信頼していたこともあり参加理由を深くは聞かなかった。
皆、魔天シャワー……シェリー・F・ヘクセンズィッペがこちらの世界で得た、得難い友達だった。
かつてのシェリーにも、そういう友人たちは
今はもういない、大切な友達。
だからシェリーは、彼女たちには何も伝えない。
何も言わない。
教えない。
もし言うとしても、その相手はオールドポンドだけだろう。
彼だけが、今のシェリーと
■□
シェリーが護衛のために飛行要塞に乗り込んだのは、リアルにおける二つの事情があったからだった。
一つは、師からのお願い。
というより、半ば命令だった。
『私の古い知人が契魔を使ってシステムを構築していたそうです。話を聞く限り今のシステムには綻びが生じているようなので、
契魔の回収。
それが師……<
とはいえ方法はシェリーに委ねられた。
本来ならば<魔女>が行くほうが確実だが、それは現在の管理者となっている存在により困難であろうと<魔女>自身の口から聞かされた。
だからログインできて<マスター>となっているシェリーがやることになった。
例え格上の契魔が相手でも、<魔女>の弟子であるシェリーならば同等以上に争い、回収することは不可能ではなかった。
しかしながら、その件の契魔が何処にいるのかシェリーにはわからず……というより現在の依代となっている者を特定する必要があって、それが誰かわからなかった。
そこに第二の事情となる手紙が届いた。
『第二王女と黄河の皇子の護衛クエストを受けてほしい。<Infinite Dendrogram>で会うことになるから、その時にあなたの求める人物が誰かを教えましょう』。
簡潔に言えばそのようなことが書かれていた。
シェリーはそれを<魔女>に見せ……<魔女>自身がそれを真実であると確認した。
だからシェリーは……魔天シャワーは護衛クエストを受けた。
その先に待つ手紙の主、占い師と会うために。
そして見つける必要のある契魔を見つけるために。
■□
一方、場面は変わり。
とある事件が起こる少し前のことだった。
(私、なんでここにいるんだろ)
いや、実際のところはちゃんと理解している。
理解して、ここにいるのだ。
しかし……
(仕事……クエストとはいえ、面倒な)
ため息を一つ吐く。
面倒でしかない。少なくとも彼女はそう思っている。
(人と話す必要はないらしいから、それが救い。まぁそれでも暇なんだけど)
暇潰しがてら、彼女は銃器を弄り、解体していた。
より正確には
本当にそれ以外にすることがない。
彼女と同じ車両にいる人間が他にいたが、彼女は話しかけようとは思わなかった。
(面倒……ではあるけど、一応これから一緒にやっていく同僚……というほど近しいわけでもないか。話しかけたほうが良い……いややっぱり面倒だしやめよう)
あーだこーだと考え、それでもやっぱり話しかけることはなかった。
目の前の相手に座る相手が時間を潰すためか本を読んでいて、それの邪魔をするのも悪いかと思っていたのも理由だった。
もう一人もいるが、こちらは何もせず紅茶を飲み、それでいて何処か不機嫌そうな着ぐるみを着た人だ。
流石に不機嫌そうにしている人間と関わろうとする彼女ではなかった。
……一番大きいのは、やはり他人と関わるのが面倒だという理由ではあるが。
(こっちの女性は、先に聞いていた限りだと一緒に
そこまで考えた時、列車が揺れた。
大きな揺れだ。まるで何かにぶつかったような揺れ方をしていた。
(この揺れ……ああ、もう始まったんだ)
今回のクエストは、人のことを顧みない彼女としても気が乗らないものだ。
何せ最終的な目的が
しかしクエストである以上、彼女はやる。
ゲームなら遊ぶだけだが、
だから、ちゃんと真面目にやる。
『──御一同、準備はいいかね?』
列車を操る男の声が聞こえてきた。
それを聞くか聞くまいかの時には、同乗者である着ぐるみを着た人は既に外へのドアを開いていた。
まるで待ちきれない、と言わんばかりだった。
(私も、そろそろ行かないと)
彼女の役割もまた、先に外へ出た着ぐるみの人と同じだ。
即ち目標の破壊。
───彼女の得意分野だ。
(これでも一応<超級>だし……最低でも噂の
開け放たれたドアへと彼女も歩き出し、紋章から<エンブリオ>を解放し、アイテムボックスから
「出なさい、アレス」
<エンブリオ>……アレスがその巨体を現す。
黒く四角く、それでいて長短異なる沢山の砲身が四方八方に展開された巨箱。
共に現れた黒い足場にアレスが重々しい音を響かせて配置され、開いている入り口へと素早く乗り込む。
外でチラリと見えたところでは、レーザーやら銛やらが互いを攻撃しあっていた。
現れても即座に撃墜されなかったことにホッとしつつ、座席に座ってトリガーを握り込む。
「さ、やろっか」
元グランバロア所属。
現カルディナ所属の<超級>。
【
大規模戦闘の初陣であった。
■□
彼女は思う。
少し騒々しくなってきたな、と。
「んー……」
耳が聞こえない……ということになっている彼女には言葉は喋れない。そういう風に見せている。
しかし音を発することはできるため、たまにこうやって喉を震わせ口から音を出すことがある。
そうして出そうとするくらいには、厄介な状況になっていると
現在、【ラピュータ】は襲撃されている。
皇女であるリュロンやエリザベート、【龍帝】とはいえ皇子には変わりないツァンロン、それに戦う力を持たない者たちは避難してシェルターにいる。
途中で寄ったウィンターオーブの市長の娘、エイリーンもその中にいる。
そして、そんな彼女に付き従うようにいる
獅子身中の存在かもしれないと最初は思ったが、今はエイリーンから話を聞いたことでひとまずは納得している。
グレイ・α・ケンタウリの操る【ラピュータ】にこっそり乗り込み、そのまま返すよりはと言うことにして、迎えに動いていた兄と再会。その婚約者とも会った。
兄は明らかにその婚約者ことエリザベートが好きみたいなので、リュロンの守るべき対象にも入っている。
とはいえ彼女本人は無力だ。<エンブリオ>も直接戦闘に貢献するものではなく、むしろ回復系。
生かすことは出来ても殺すことは……条件をクリアしない限りは不可能。彼女の有するどのスキルでも、直接殺す手段はない。
それでも
「……」
チラリと自分の胸……その中にあるモノを見下ろす。
場合によっては出さなくてはならないだろうことを考える。
リュロンの目的目標は、いつだって明白だ。
自分と兄を守る。自分や兄の大切なモノを守る。
そのためなら手は尽くすと、もう決めていた。
<魔天シャワー
(◎n◎)<デンドロ始めた当初は何も言われてなかったけど、最近になって契魔探しをすることになった。
(◎n◎)<シェリーや<魔女>の性質上、契魔相手なら大抵は相性有利で勝てる。
(◎n◎)<ちなみにジャンルとしては<無限職>。でもデンドロ世界の先代管理者とかではない。
<アノマチボックス
(◎n◎)<ついに出てきたこの人。
(◎n◎)<紆余曲折ありつつもカルディナへ移籍。金属やお金などを支援してもらうビジネスな関係に。
(◎n◎)<ぶっちゃけ他者と関わる気が殆どなく、仕事という形でないと来ることすらない中々の問題児。
(◎n◎)<カルディナに所属することが決まってからジョブを一新、ごく短期間であっさりと超級職を獲得した。
<リュロン
(◎n◎)<本人の戦闘能力は皆無。
(◎n◎)<ジョブもないし特典武具もない。
(◎n◎)<でも戦力はある。
(◎n◎)<議長からは動いたら一人で未来を変えてしまうため嫌われてる。
(◎n◎)<……あと全く関係ないけど、最近【天神】の設定出てきて、ちょっとR18書きたくなってる
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