唐突だが私、寒桜 緋人(かんざくら ひと)は転生者だ。
前世は平均寿命まで生きたはずなのに、赤子に転生していた。
こういうのは、若者がやり直すもんじゃないのか?
ジジイが転生して何が良いんだよ、もう人生やり尽くしたわ。
あと、勝手に乗り移ってしまった赤子と赤子の親御さんに申し訳が立たん。
自身の生まれた西暦は2022年だった。
80年生きた身からすれば凄い昔に戻ったなと、技術や社会が未発達に感じてしまうがスマホがあるからまだマシと感じる。情報社会でないと退屈してしまう。
転生してしまったものは仕方ないので、赤子の頃の地獄の羞恥心を耐えきり幼少の頃から本や図書館に入り浸るようになった。
なぜかって?それは簡単な理由だ。
この世界、顔面偏差値が高いのだ。
私も親も周りの人間も、もれなく偏差値が底上げされている感じがする。
そこで題材になったアニメや漫画、ゲームがあるに違いないとあらゆる本を読み漁った。
そうして、一年ほど月日が経ったが何の情報も出てこない。
世界史や日本史に自分が分かる範囲で変わったこともなかったし、貞操が逆転とかもないごく普通の世界だ。いや、普通の世界が大半だろう。
しかしそうなると困る。一般で出てこない場合、ホラー系や裏社会、魔法とかその辺が関わる可能性を考えなければならない。
この時点で、私は元の題材探しを諦めた。そもそも知識の中にある物かも不明な時点で土台無理な話である。
結果的に得たものは、この世界の情報と前世の仕事も特に問題がないこと。
あと不名誉だが、本を読みまくった結果神童と持て囃されるようになったこと。
そりゃ、他人から見たら神童に見えるが中身はジジイな上に知識の先取りときた。紛い物とわかっているのに本物と言われるのは嫌になる。
生きていた時は使えるものは使えって信条だったはずなんだが、この感情も精神性が体に引っ張られている影響だろうな・・・
とりあえず身の振りを考える必要があると、自室で頭を捻る。
原作がある世界なら、主人公には関わりたくない。
関わった結果モブ死亡率が高い世界でしたとなるのは避けたい。
だが、逆に関わりがないと死ぬ場合もあり得る。
そもそも、原作自体が存在しない世界もあり得る。
八方塞がりで眩暈がする。情報が足りないので安全策などない。
頼むから平穏な世界であって欲しい。
そんな状態で色々と思考を巡らし思いついた。
そうだ、今世は良い人をやろう。
いや、別に前世が悪人だったわけではないのだが、善人と言えることをした覚えもない。
しかし、良い人になれば生存確率は上がるのではないか?
打算的だが、相手の為になることをすれば問題ないだろう。
情けは人の為ならず、という諺があるのだ良い人をやれば最終的には私も幸せに暮らせるだろう。
方針も決まって気持ちも明るくなってきた。
まず、何をしようか?
「体を鍛えるか・・・」
貧弱な自身の体をみてそう呟くしかなかった。
健康を考えると鍛えるしかないし、動ける体作りをしたい。
前も安らかに死ねたのだから今回も目指したいなぁ。
頼むから平和の世であれ!
見切り発車なので続かない。
小説書くのって難しいと痛感しました。
良いのが思いついたなら、続きがあるかも。
転生先:ラブコメ要素がある世界
存在しない超常現象にビクビクしながら一生を過ごすことになる。