ハル「…………え?」
一瞬だけ思考が停止した……。無理もないって!だって女の子が玄関の前で倒れてるんだよ?とりあえずこんなことしてる場合じゃないな。
ハル「ね、ねぇ!ちょっと!大丈夫!?」
そう少女の肩を揺すろうとしたけど、直ぐにその手を引っ込めた。この子の周りだけ異様に冷たい……
そして、おかしい所は他にもあった。少女の服装は、青と白を基調とした服装で、この寒さに耐えられないような薄着だったのだ。
……まずいな。このままだと、冗談抜きで死んでしまう。それだけは避けなくてはならない。
ハル「ねぇ!起きて!」
そうやって肩を揺すっても少女からは反応がない。
どうしよう……。とりあえず家に入れてから暖房をつけよう。そうすれば暖かくなるはずだ。
誘拐みたいになってしまうが仕方ない。どうやらドアは凍っていなかったみたいだから、早速家に入れないと……。
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とりあえず少女はソファーに寝かせておこう。
暖房もつけて……これでよし!この子なかなか起きる気配がないな……。そうだ!起きたらお腹が空いてそうだから、とりあえず2人分の夕飯を作って食卓に並べることにしよう!
それからしばらくして、僕は夕飯を作り終えて、食卓に並べている最中だった。
少女「ん…………」
少女がそう呟いて目を覚ましたのだ。
少女「……ここ、どこ?……」
ハル「ここは僕の家だよ。君が玄関の前で倒れてたからとりあえず家に入れたの。体調は大丈夫そう……?」
少女「大丈夫だぞ!アタイはさいきょーだからな!」
ハル「あたい?最強?」
そうハルが言うと少女はっとしたような表情をして、
少女「アタイの名前はチルノ!あなたは?」
ハル「僕の名前はハルだよ!ところでチルノ、最強っていうのは……」
チルノ「アタイは妖精の中でいちばん強いからな!」
妖精? どういう事だろうか。もしかしてチルノはちょっとおかしい子なのかもしれない。
ハル「妖精?チルノ?流石に冗談が過ぎてるよ……。」
チルノ「冗談じゃなくて、アタイは本当に氷の妖精だぞ!その証拠に……ほら!」
チルノは手から小さな氷の塊を出した。凄い……。普通の人は氷の塊を手から出せるはずがない……。つまり、チルノは本当に妖精ってこと?
驚いた……。だって妖精だよ?今まで見たことが無い……というより存在するものだとは思っていなかった。
というよりチルノは「氷の妖精」って言った?もしかして……
ハル「ねぇ。チルノ?」
チルノ「どうしたの?」
ハル「さっき僕の玄関前の門が凍ってたんだけど……」
チルノ「う…………」
チルノは少しだけ申し訳なさそうな表情をして、
チルノ「ごめん…………それアタイのせいかも………」
ハル「そっか……ま、まぁ大丈夫だよ!明日にはきっと溶けてるだろうし!あんまり気にしないで!」
チルノ「でも…………」
ハル「大丈夫だって!それよりもさ、チルノはどこから来たの?」
チルノ「アタイ?アタイはね……」
『霧の湖』って言うところから来たんだよ!
ハル「霧の湖?」
チルノ「知らないのか?幻想郷でも有名な場所だと思うんだけど…………」
ハル「え……?幻想郷……?」
チルノ「え?ここは幻想郷じゃないの?」
どうやらこの子は異世界から来た子みたいだ…………
僕は今日も……いや、明日もこの日常が続くと思ってた。
だけど、まさかスーパーの帰りに氷の妖精を拾うことになるなんて…………
明日からはこの妖精との非日常が始まりそうだ。