僕の幻想的な非日常記録   作:春雨豆腐

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#32 絶対にいらない副作用

 アユミが異世界から帰ってきた翌日、僕達は先生に呼び出されていた。

 

 理由は言うまでもないだろう。アユミが行方不明になったのに、秒で帰ってきたからね。その事情聴取みたいな感じだろう。

 

カケル「何で俺とハルも呼び出されるんだよ……」

 

ハル「ほんとにね! 少なくとも僕達は関与してないのに……」

 

アユミ「いや〜、私がハル君達も関与してます!って堂々と宣言したからね。多分そのせいだと思うよ?」

 

カケル「はぁ〜? 頼むから俺達を巻き込まずに自爆しててくれよ」

 

アユミ「えぇー? 私達友達だろう?」

 

ハル「そう……なの?」

 

アユミ「そこに疑問を持たなくていいんだよ?」

 

カケル「で? 友達だから何なんだ?」

 

アユミ「友達だから一緒に怒られようじゃないか☆」

 

ハル「待って僕達怒られるの?」

 

 それは本当におかしいじゃん。アユミはともかく、僕達は怒られる筋合いなんか無い気がするんだけど? だって僕達はアユミを探してたんだよ??? それで怒られるは意味わかんないじゃん。

 

カケル「やべぇな……出席停止の件か?」

 

アユミ「2人とも出席停止なのかい?」

 

カケル「先生に無理言った」

 

アユミ「なるほどね……」

 

ハル「まぁ……頑張って乗り越えよう?」

 

その後、アユミは行方不明の件で心配されて、僕とカケルは出席停止の件について、先生と小一時間程話してましたとさ。めでたしめでたし。

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

カケル「何とかなったな」

 

アユミ「私どれだけ心配されてたんだい? 先生から引くほど心配されてたのだけど……」

 

ハル「まぁアユミだしね。行方不明になった挙句に帰らぬ人となって帰ってきそうだし……」

 

アユミ「私はそんなに簡単に死ぬつもりは無いよ」

 

ハル「そうだ、アユミ?」

 

アユミ「どうしたんだい? もしかして、私がいない間に何かあったのかい?」

 

ハル「透明になれる薬とか作れない?」

 

アユミ「話変わりすぎじゃないかい???」

 

カケル「何に使う予定なんだ?」

 

ハル「なんかチルノ達が学校に来たいって言ってやまないから」

 

カケル「学校に来たらマズイからって断れよ……」

 

ハル「なら透明になって行けば問題ないって言われた」

 

アユミ「そこで私の出番って事かい?」

 

ハル「そういう事。作れる?」

 

アユミ「試してみないと分からないね……」

 

カケル「不可能ではないんだな。今更だけど恐ろしいわ」

 

アユミ「まぁ……放課後に家で作れたらハル君の家まで持ってくよ」

 

カケル「先に今日出された課題やれよ……」

 

アユミ「それは後でも出来るからね。とりあえず、ハル君は楽しみにしておいておくれ!」

 

ハル「わかった。楽しみにしてるね!」

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

ハル「チルノ達?」

 

チルノ「どうしたんだ?」

 

ハル「アユミが透明化の薬作れるか試してみるってさ」

 

ルーミア「作れるのか?」

 

大妖精「アユミさんなら作れそうだけどね……」

 

チルノ「てことは、明後日にはハルの学校に行けるんじゃない!?」

 

ハル「どうなんだろ……」

 

 アユミは放課後に僕の家まで持ってくるって言ってたしな……これで来なかったら、流石のアユミでも透明化の薬は作れないって事になるね。

 

 アユミが来るまではどうなるか分からないし、それまでは待っておこうかな。

 

┈┈┈数十分後┈┈┈

 

チルノ「ハル〜! 暇〜!」

 

ルーミア「そんなのやる意味なんてないのだ〜!」

 

 僕は夕飯の時間になるまでは、今日出された課題をやる予定だった。だけど、チルノ達が猛烈に邪魔をしてくるから、夕飯までに終わるか分かんないね。

 

大妖精「2人とも……せめて宿題くらいはさせてあげようよ?」

 

チルノ「やだね! 宿題なんて、この世に存在する必要がないのよ!」

 

ハル「…………ここがこうで……ここが……」

 

チルノ「無視!?」

 

ルーミア「すごい集中してるのだ……視界を防げば集中切れるかな?」

 

大妖精「やめてあげようよ……」

 

ハル「よし! 何とか終わった!」

 

チルノ「あたいの妨害が負けた……!?」

 

 慣れというものは恐ろしいと思うんだよね。だって邪魔されても集中出来るようになっちゃったんだもん。別に、チルノ達にいつも邪魔されてるって訳じゃないよ?

 だけど、何か徐々に慣れてきちゃったんだよね。この生活に。

 

 僕がそう思ってると、玄関のチャイムが鳴った。大体誰なのかは分かったね。多分アユミだろう。そうなると、アユミは透明化の薬を作れたという事になる。

 

 もうなんか驚かなくなってきたよ。これも慣れだね。入学当初に友達になった時はこんな人だとは思わなかったのにね……。人生何があるか分かったもんじゃないよ。

 

 僕は玄関に行って、その扉を開けた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

ハル「さっきぶりだね」

 

アユミ「作れたよ☆」

 

ハル「わーすごーい」

 

ルーミア「すごい棒読みなのだ〜」

 

チルノ「作れたって……本当に作れたの!?」

 

アユミ「私に不可能は無いからね」

 

ルーミア「じゃあ地球を作って欲しいのだ〜」

 

アユミ「やっぱりあったね。不可能」

 

大妖精「そんな事より……これって飲んでも大丈夫なんですか?」

 

アユミ「試してないからあまり詳しい事は分からないけどね。それを飲めば洋服もまとめて、完全に透明になれるはずだよ!」

 

ハル「最初の一文が無かったら本当に凄い発明品だと思ったよ?」

 

チルノ「試してないって……どうなるか分からないってこと?」

 

アユミ「計算上では1日の間は透明になれるはずだよ」

 

大妖精「透明って計算で出てくるものなんですか?」

 

アユミ「もちろん! 計算すれば何でもいけるよ! それじゃあ、私はこの辺で帰るよ。それじゃあね! また明日だよ!」

 

ハル「えぇ?」

 

ルーミア「帰ってった……」

 

チルノ「とりあえずこれがあれば、明日ハルの学校に行けそうね!」

 

ハル「大丈夫かな……」

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

 翌日の朝、僕は物音で目が覚めた。

 

ハル「ん……何の音?」

 

 どうやら、机の上に置いていた課題が落ちたようだ。しかし、部屋を見渡すけれどそこには誰もいない。窓も締め切っているので、風で落ちるということもない。なんでだろう? ポルターガイスト?

 

チルノ「あはは! ハル驚いてる!」

 

 そんなチルノの笑い声が聞こえたのでその方向を見ると、チルノの姿が透明になる瞬間が見えた。え? 早速あの薬を飲んだの? でも今一瞬見えてたしな……

 

 アユミってこの薬試してないって言ってたっけ? もしかして、喋ってる間は見える副作用的なものが追加されちゃったんじゃないの? 失敗しちゃってるじゃん。

 

 それにしても……チルノ達は今どこにいるんだ? チルノが透明になってるってことは、他の2人も同じく透明になっている可能性が高い。

 

ドサッ!!

 

 僕の背後の本棚から本が落ちる音がした。後ろにいる……!

 

 そうして後ろを見ると、本が浮いているのを確認することが出来た。今誰か本を持ってるでしょ。僕がその本をジッと見ていると……

 

ハル「…………何か見える」

 

 本を本棚に戻そうとしている大ちゃんが半透明になっている所を見ることが出来た。何で半透明なの?

 

ハル「大ちゃん? その本はもう一段下のところだよ」

 

 とりあえず声をかけてみる事にした。何か分かるかもしれないし。

 

大妖精「ハルさん……!? 見えてるんですか!?」

 

ハル「何か半透明になってるよ?」

 

大妖精「何で急に半透明なったんでしょうか……」

 

ハル「分かんない……そういえば、他の二人は何処にいるの? そもそもとして、大ちゃんは他の二人は見えるの?」

 

大妖精「今チルノちゃん達は下の方にいますね。何故か、私はチルノちゃん達の事は半透明で見えるんですよね」

 

ハル「下か……もしかしたら、他の二人も半透明で見えるかも……?」

 

大妖精「そうだと良いんですけど……」

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

ハル「……いた」

 

 僕達がリビングに行くと、ルーミアが寝ているのが分かった。見えてはいないんだけどね。闇が丸い塊になってるから、寝てるんだろうな。

 

ハル「ルーミア起きて〜」

 

 流石にルーミアを起こすことにした。今日学校に着いてくるのなら、早めに起きてて欲しいんだよね。アユミとかに色々説明しないとだし。

 

ルーミア「起きてるのだ〜」

 

 背後からルーミアの声が聞こえたので振り返ってみると……ルーミアの姿を見ることは出来なかった。ということは、ルーミアとチルノの姿を見ることはできないんだろう。何で大ちゃんだけ半透明で見えるの?

 

大妖精「ソファの上に寝転んでますね」

 

ルーミア「今ハルと目が合ってるのだ〜」

 

ハル「ん〜……?」

 

 そう言われても、見えないものは見えないしな……。僕がソファを凝視していると……見えたね。ルーミアが半透明になってる見えるようになった! 何で?

 

ハル「いた……」

 

ルーミア「見えるの?」

 

ハル「うん。大ちゃんと同じように、半透明になって見えるよ」

 

大妖精「もしかしたら……『意識すると見えるようになる』とかですかね?」

 

 それはありえ……るね。だって、大ちゃんの時もそんな感じで見えるようになったしね。……ということは、学校で1度でも勘づかれたら終わりってこと? ヤバくない?

 

ハル「あとはチルノだけか……チルノはどこにいるんだろう?」

 

 そんな事よりも、先にチルノを見つけないとな……流石に学校に行くまでの時間も無限にある訳では無いので、急いで探すことにした。

 

ルーミア「チルノならもう椅子に座ってるのだ〜」

 

ハル「本当だ……」

 

 ルーミアにそう言われてテーブルの方を見ると、確かに一つだけ椅子が出ていた。……椅子の方を凝視したら、チルノも見えたりするのかな? 僕は椅子の方を凝視した。

 

ハル「……いた」

 

 そうすると、チルノも同様に半透明になってる見えるようになった。これで確信がもてた。半透明になって見える条件は「意識してその場所を見ること」で間違いないね。今更だけど、見えるようになる条件簡単すぎない? すぐにバレそうで怖いんだけど……。

 

チルノ「嘘!? あたいのこと見えるの!?」

 

ハル「見えるようになったよ!」

 

チルノ「もう少しイタズラできると思ったのに……」

 

ハル「今日は僕の学校に着いてくるんでしょ?」

 

チルノ「そうだった! 完全に忘れてた!」

 

ハル「えぇ……」

 

ルーミア「でも、ハルが私達の事を見れてるなら、他の人も見えるんじゃない?」

 

大妖精「確かに……これじゃあ意味が無くないですか?」

 

ハル「それは行ってみないと分からないね」

 

チルノ「それじゃあ行くぞー!」

 

ハル「まだ後20分位は時間あるけどね……」

 

ルーミア「まだ全然時間あるのだ〜……」

 

ハル「何時もより起きるの早かったからね」

 

チルノ「何でそんなに早く起きたんだ?」

 

ハル「チルノのせいだけどね???」

 

 今日は安全に学校行けるかなぁ〜……安全に行けたとしても、バレずに授業を受けれる気はしないね。

 

 でも…………そこはチルノ達にも頑張ってもらってバレないようにするしかないか……

 

 僕は学校に行くための準備を進めた。




こんにちは!
透明化の薬に副作用を付けるとしたら何にする?
自分は見えるようになる副作用を付けました(?)
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