ハル「やっと終わった…………」
氷の撤去作業を始めてから数時間が経過した。
僕が起きたのが6時半頃で今がちょうど正午だね。
凍りすぎだろ!めっちゃ時間かかったわ!
ハル「今日はデパートに行って、チルノの服を買いに行くよ!」
チルノ「でぱーと?」
ハル「デパートは食べ物とか洋服とかが1つの建物に入ってるような場所だよ!」
チルノ「すごいね!」
ハル「早速デパートに行きたいところなんだけど…………1つ問題があります。」
チルノ「なに?」
ハル「チルノのその後ろの羽みたいなの何とかならない?」
そう!何を隠そうか、チルノの後ろには氷のクリスタルみたいなのが背中に浮いているのだ。そもそもこれは羽なのか?
チルノ「一応隠せるぞ!でもなんでだ?」
ハル「良かった……だって普通に考えたら街の中を妖精が歩いてるんだよ?目立ったら色々と面倒臭いからね。あと力も使わないでね」
チルノ「力?」
ハル「ほら、色々凍らせたりするやつ!」
チルノ「それはアタイの能力だぞ!」
ハル「能力?」
チルノ「幻想郷のやつらは、大体アタイみたいに何かしらできるんだ!『~する程度の能力』って言うんだぞ!」
改めて考えると幻想郷って恐ろしいんだな。妖怪とか妖精とかも居る上に、全員が能力を持ってるの?僕がそこに行ったら秒で死んでしまう。
しかも、~する程度の能力?絶対程度じゃ済まされないでしょ。
とりあえず目立たないようにデパートで買い物を済ませないとな……。
僕は何も起こらないことを祈りながら、チルノと一緒にデパートへ向かった。本当に何も起こらないでくれ……。
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僕とチルノはデパートの入口にいた。
やった!ここまでは何も起きてないな!
ハル「早速入ろうか。」
そう言って自動ドアの前に来た。もちろん自動ドアなのでドアが開く訳だが……。
チルノ「なんだこれ!?勝手にドアが開いたぞ!」
はい。チルノさんが大声でそう言いました。その時に僕は理解した。恐らく幻想郷にはこういった文明が無いのだろう。
だからチルノはこんなにも驚いているのか……。
周りの人は暖かい目で見てくる。もしかして兄妹だと思われてるのかな。だとしたら好都合だ。何も知らない妹とそれに対応する兄って感じでいけば、今後チルノが驚いてもそういう目でしか見られないだろう。やったね!
ハル「これは自動ドアっていうんだよ。自動で動く扉みたいなものだよ。」
チルノ「!?あっちは階段が勝手に動いてるぞ!」
ハル「あれはエスカレーターって言うんだよ。早速洋服を見に行こうか。」
チルノ「分かった!」
そうして洋服屋に向かっている途中なのだが……。このデパート暖房ついてないのかな?ちょっとだけ涼しい……。待って?もしかして……!
ハル「チルノ?」
チルノ「?……どうした?」
ハル「なんか涼しいけどそれって……」
チルノ「アタイのせいだね。変かな?」
ハル「ま、まぁ何とかなるでしょ……あはは……。」
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洋服屋に着いた!なんか通り過ぎる人が「なんか寒くない?」と言っていた気がするが気のせいだろう。
ハル「チルノが好きな洋服を買っていいよ!」
チルノ「すごい……洋服がたくさんある……」
流石にチルノに一人で見て回れば?というのもあれなので、僕も一緒に見ることとしよう。
それからしばらくして、チルノは洋服を選び終えた。
その洋服を買ったので後は帰るだけだ。良かった……。何も起こらなかった……。
そう思っていると、
チルノ「ハル!あっちにすごい涼しいところがあるぞ!」
そう言ってチルノが指さしたのはアイス屋だった。
ハル「アイスか……買う?僕も久しぶりに食べたいし。」
チルノ「買う!」
そうして今度はアイス屋に向かった。
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???「あれ?ハル君じゃないか!」
ハル「うげ…………」
???「うげとはなんだ!仮にも君の友達じゃないか!」
今1番会いたくないやつにあったかもしれない。この店員はアユミ。幻想的な不思議な出来事が大好きな女子高校生で僕の同級生で友達だ。
なんでコイツに会いたくなかったかと言うと、アユミはマイペースすぎるし、気になったものにはグイグイと突き進んでいくタイプなのだ。
アユミにチルノの正体がバレたら色々とめんどくさそうだな…………
チルノ「ハル。この人は?」
ハル「コイツはアユミって言ってすごい変な人だよ。」
アユミ「ちょっと!?ハル君!?ありもしない事をこの小さい子に吹き込まないでくれる!?」
ハル「仕方ないだろ……アユミが変であることに変わりはないんだから……。」
アユミ「まっ。否定はしないけどさ。それよりも君って妹がいたんだね。驚きだよ。」
ハル「僕からしたらアユミがここでバイトしてた事が1番の驚きだけどね……」
アユミ「言ってなかったっけ?」
ハル「初めて聞いたよ……。」
アユミとそんな会話をしていると、
チルノ「わーすごい!これ全部冷たくてアタイみたいにさいきょーね!」
アユミ「……………………すごい特徴的な子だね……」
ハル「あはは…………」
チルノ「すごい涼しい!もっと涼しければ最高な場所になるんじゃない!?」
ハル「ゑ?ちょっと待って!」
そんなハルの声も虚しく、チルノはアイス屋のアイスボックスに能力を使った。もちろん、アイスボックスがカチコチに固まった。
アユミ「え…………?」
チルノ「………………あ」
なんかチルノがやっちゃったみたいな顔したけどこれはもう手遅れだね。
アユミ「すごいな君!今のどうやったんだい!?」
チルノ「え?」
始まったな。アユミは1度スイッチが入ると中々切れないのだ。とりあえずアユミを落ち着かせないと。周りの人達が凄いこっちを見てるから!目立ちたくないのに目立ってしまう。悲しいね。
アユミ「へ〜!能力というのか!すごいな!もっと詳しく……ぐぇ!?」
チルノ「ハル!?」
とりあえずアユミの頭を叩いたけど落ち着いたかな?
アユミ「痛いじゃないか!急になにをするんだ!?」
ハル「アユミ。1回落ち着いて……。」
アユミ「はぁ……。わかったよ。その子から聞きたいことは山ほどあるけど。今日はここまでにしておいてあげよう。」
ハル「助かるよ……」
アユミ「最後に……君!名前はなんと言うんだい?」
チルノ「アタイはさいきょーなチルノよ!」
アユミ「そうか。チルノ君か!今後もよろしく頼むぞ!」
ハル「じゃあ帰ろうか。」
チルノ「そうだね!」
アユミ「ちょっと待って!?アイスは買わないの?というよりこの凍ってるアイスボックスどうにかして!?このままだと私店長に怒られるんだけど!」
何かアユミが言ってる気がするが……何も聞こえないや……
なんでだろうか?何か少しだけ頭がぼーってするしそのせいだろう。
まぁいいか……アユミだし……。何とかなるだろう。
そうして買い物を終えて家に帰るのだった。